第56回 ■ バンダイ S.H.フィギュアーツ「仮面ライダーディケイド 激情態」
2010年7月10日 更新
2009年08月12日、「SHF仮面ライダーディケイド」発売。
しかし、そのあまりにも酷すぎるマスク造型に、ファンの不満は爆発。
その後、10月31日に「SHFディケイド・コンプリートフォーム」発売。
これの造型が割と良好だった事も手伝い、ディケイドの評価は相対的に益々低下することに。
10ヶ月半後にこの無念はようやく払拭される事になりました。
それが、今回ご紹介する「SHFディケイド激情態」です。
■ S.H.フィギュアーツ 仮面ライダーディケイド激情態
2010年6月26日発売。
同時販売物は「キュアパイン(フレッシュプリキュア!)」。
「FARキャンペーン」第二弾対象商品。
この二週間前(6/12)「仮面ライダークウガ・アルティメットフォーム」が発売、8日前(6/18頃)には「同・グローイングフォーム」が配送。
全高は約14センチ(ライドプレート含まず)
通常ヘッドパーツ付属。
合計5種11個の手首付き。
ライドブッカー3種(通常・銃・剣形態)付属。
台座などのオプションはなし。
価格は税込2,940円。
仮面ライダーディケイド激情態。
2009年12月公開「仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010」内、「仮面ライダーディケイド完結編」に登場。
TV版最終回※「ライダー大戦の世界」にて、オリジナルキバやオリジナルブレイド・キングフォームを初めとする平成ライダー軍団に追い詰められたディケイドas士だったが、いつしか彼は逆にライダーを追い詰める側になっていた。
スカイライダーをディメンションブラストで撃墜し、スーパー1とカブトをディメンションキックで破壊すると、それぞれをライダーカードに封印して立ち去る。
更に龍騎とブレイド、更には仮面ライダーJジャンボフォーメーションすら退けた士は、ついにかつての親友・小野寺ユウスケと対決することになった。
最後の仮面ライダーとなったユウスケasDCDクウガは、黒い目のアルティメットフォーム化してディケイドと激戦を繰り広げるも劣勢。
遂には自力でファイナルフォームライドし、アルティメットゴウラム化してディケイドとの心中を試みた。
だが目論見は失敗、全てのライダーが封印されてしまった。
かつての友を封印した士の前に、光夏海がキバーラの力で変身した“仮面ライダーキバーラ”が立ち塞がる。
変身して立ち向かう士だったが、彼は何故か、キバーラの剣戟を避けず、ディケイドライバーでそのまま受け止めてしまった――
尚「激情態」とは劇場版で呼称されたものではなく、設定のみの名称。
※:「仮面ライダーディケイド」TV版最終回放映後にBPO/放送倫理・番組向上機構を通じて寄せられた批判・苦情に対し、テレビ朝日側プロデューサーと白倉プロデューサーは、「TV最終回と劇場版につながりはない」「TV最終回はその後第一話に繋がっている」といった発言を行っているためこの表現は本来正しくないことになるが、「〜完結編」冒頭にTV最終回を含めた『これまでの仮面ライダーディケイドは(あらすじ解説)』があるため、これらのコメントは無視してあえて続き物として解釈させていただいた。
というわけでディケイド激情態です。
製品仕様は以前発売された「SHFディケイド(以下旧版と表記)」とほぼ同様です。
一番大きな違いはヘッドパーツ構成で、激情態ヘッドと通常ヘッドの交換式。
後は、手首パーツ構成が若干異なります。
これらについては後述。
激情態なので頭部は当然新造型なわけですが、付属の通常ヘッドも新規になっています。
まずは、激情態ヘッドのアップ。
正面から。
独特のウネウネ複眼はきっちり再現されています。
やや複眼が大きめな気もするけど、こんなものかなとも。
額のシグナルもきちんと紫色になっています。
こちらは、本商品に付属するディケイド通常ヘッド正面。
相変わらず複眼の合間に溝がありますが、旧版のような醜い分割線ではないため、かなりマシに見えます。
眉間の溝はオリジナルマスクには当然ないのですが、実はアクション用マスクはこの部分が覗き穴になっています。
この通常ヘッドはアクションマスク準拠なんだと割り切れば、違和感は薄れる…かも?
斜めから。
顔に突き刺さったライドプレートも分厚くなり、複眼の形状も納得出来るようになりました。
惚れ惚れするほどのイケメンになってますが、これなら最初からこう作れよと言いたくなってしまいます。
こちらは、旧版ボディに激情態付属の通常ヘッドを着けたもの。
頭部のマゼンタとボディのピンクが別物になってしまいますが、思ったより違和感はないようです。
これを利用することで、激情態と通常ディケイドの揃い踏みも再現可能になります。
左が激情態ボディ、右が旧版ボディですが、こうして並べるとマゼンタ部分の色味がかなり違っているのがわかります。
「魂フィーチャーズ」展示品及び「S.H.フィギュアーツコレクションブック」P36の表記によりますと、どうやら担当者はディケイドのボディカラーを本気で「ピンク」だと思いこんでいたようです。
間違った認識の上で「色にこだわった」ということで、結果こんなに派手なドピンクになった模様。
「超スピンオフ」で士自身が否定していますが、ディケイドはピンクじゃないんだ……
ここに至ってようやく解ってもらえたようです。
もっとも激情態の色も、マゼンタというよりは「マゼンタ寄りのピンク」なんですけどね、まだ。
こちらの写真は、左:激情態ボディ+新規通常ヘッド、右:旧版の比較です。
ほとんど同じ物の筈なのに、全く別物にしか感じられません。
フィギュアにとって顔はそれほど重要なものなんです。
さらにアップ。
顔の出来は、もはやギャグなんじゃないかと思われるくらい別物ですが、唯一旧版が勝っている点として「複眼の明るさ」があります。
激情態付属のヘッドパーツは、どちらもなぜか複眼の色が暗いんですよね。
頭部パーツだけを比較してみましょう。
まずは正面。
旧版ヘッドは、ライドプレートが薄く眉間に大きな分割線が二本あり、更には複眼の形状が全く異なり、顎のラインも別物になっています。
もはや似せる気ゼロといわんがばかりの惨さです。
額のシグナルポインターは、なんでこうなってしまったのかといわんがばかりです。
横向きにすると、さらに形状の違いがわかります。
旧版は複眼のカーブが円に近く、更に頬の辺りにあるインテーク状のモールドまでオミットされています。
後頭部。
旧版はよく「バーコードハゲ」と言われていましたが、こうして見るとよくわかります。
激情態ヘッドも加え、斜め角度で比較。
旧版発売当時は、こんな酷い出来でも多くの擁護意見があったものです。
しかし、今となってはもうこれを擁護する声はほとんど聞かれません。
本当に長い10ヶ月半でした……
ちなみにこの旧版ヘッドの出来の悪さについては、フィギュアーツ担当者も自覚があるようでムック上でもさらりと触れています。
中国工場が独自判断で処理した結果こんな出来になってしまった…なんて噂話もありますが、それ以前に原型の時点から出来の悪さが指摘されていましたから、仮に本当の話だとしてもそれは問題のすり替えでしょうね。
惜しむらくは、激情態付属ヘッドの複眼の色だけです。
複眼の色はパーツの表面に塗られているため、うまく色を薄められれば丁度良い濃さに出来るようですが、多少熟練した技術が必要っぽいです。
慣れてない人はやらない方が無難というところですか。
では、旧版のヘッドパーツはもうお役御免になってしまうのでしょうか…?
まあ、ちゃんとしたヘッドパーツが手に入るようになった現在となっては不要視されがちかもしれませんが、ネタ的アイテムとしては有効価値があるかな? とも思ったり。
改めてみると、このギョロ目は結構愛嬌がある気がするし……
頭以外の部分にも触れましょう。
旧版同様、今回も膝アーマーの塗装は豪快にオミットされています。
なぜ頑なにここだけ塗装しないのか、意図がよくわかりません。
ディエンドはきっちり塗られているのに。
多少歩み寄って考えると、恐らくこんな小さなパーツ一つひとつに白×2、更にピンク(orマゼンタ)を重ね塗りするという手間をかけたくなかったのでしょう。
そこに加えて更に左右の区分が付いてしまい、部品管理も大変になってしまいますからね。
――それはわかるけど、だからといって目立つ部分の手を抜いて良いという言い訳にはなりませんが。
「SHF仮面ライダーW」でもガイアメモリ塗装オミットという手抜きが指摘されてましたが、これはそれ以上に際立ってます。
ディケイドライバーとライドブッカーは、こんな感じ。
バックル部分は残念ながら非可動&取り外し不可。
中心部分はクリアパーツです。
ライドブッカーは凸ジョイントを押し込んで固定しますが、安定性は高くポロリはまずありません。
かなり理想的な接続方法ですが、脚部を大きく可動させるとその干渉で外れてしまうことはたまにあります。
フィギュアーツは両脚を綺麗に揃えるのが苦手な物が意外に多く、特に「必殺技に両脚キックがある」RXやアギト・トリニティフォーム等は酷いものでした。
一方、ディケイド系ボディは両脚が綺麗に揃えられます。
ひょっとしたら、現状までのシリーズではW系と並び最も理想的かもしれません。
一番の問題は、ディケイドの必殺技に両脚キックがない事ですが。
手首は、旧版と同じ「握り拳」「開き手」「武器持ち手」「カード持ち手」に加え、更に「人差し指を伸ばした右手」が付属します。
これを使えば、コンプリートフォームのケータッチを持たせて画面ポチポチを再現可能。
次は、装備品です。
ライドブッカーは、通常・剣・銃の3タイプが付属で、これは旧版及びコンプリートフォームも同様です。
激情態販売にあたって変更された箇所は特にないようです。
ソードモードは両手持ちが余裕なくらいグリップが長く、なかなかかっこいいです。
うろ覚えなんだけど、激情態ってソードモード使ってたっけ…?
ガンモードは、スカイライダー撃墜で使った事になってるようだけど。
ライドブッカー・ガンモード。
他パーツとの対比の都合か若干大きめに感じますが、特に問題にはなりません。
銃口を正面に向けるためには、手首のスナップ調整が必要。
側面はこんな感じ。
大振りだけどそこが良いとも。
しかし、何度見ても銃に変形するのに無理がありすぎるデザインですこと。
ライドブッカーブックモードは、展開可能。
旧版発売当時、これに驚いた人が結構居たようです。
残念ながら旧版付属カードを収納出来る構造ではありませんが、一枚程度なら無理やり挟み込むことが出来ます(それ以上だと隙間が出来てしまう)。
――ただし、激情態にはカードは付属しないので、注意が必要です。
「SHFディケイド・コンプリートフォーム」と比較。
こうして見ると、当時割と絶賛されていたコンプリの顔も、旧版に近いテイストなんだなと改めて思い知らされます。
「SHF仮面ライダーディエンド」と比較。
膝の塗装がうらやましい…
写真だとディエンドの方が大きく見えますが、ややあおり気味で撮影している&肩パーツの大きさのせいでそう見えるだけです。
そういや、10月に出ますねディエンド・コンプリートフォーム…
ディケイドは、他のライダーと並べたり武器を持たせたりとプレイバリューの幅がハンパありません。
以下では、手持ちのストックで色々並べてみます。
「SHF仮面ライダーカブト」と共に。
先でも触れたとおり、ディケイドが持っているカードは旧版からの流用です。
手首があるのにカードがないってのは、なんか納得いかない気がするけど。
カブト系はやっぱり細身だなあ。
「SHF仮面ライダーアギト」と。
アギト世界編は本当に濃厚で良かったなぁ。
「ちょっとくすぐったいぞ」でFFR。
ものすごいやっつけだけど。
アギトに付いてるパーツは、FFRシリーズ「アギトトルネイダー」からひっぺがしたもの。
「SHF仮面ライダーG3-X」も、こうして並べてみるとあんまり細さが気にならない気が。
定員オーバーでした。
「SHF仮面ライダークウガ」と。
所謂ユウスケと一緒に、という構図。
ようやく様になる比較になりましたとさ。
マイティフォームなら、身長も同じくらいなのでいい対比になります。
FFRシリーズの「クウガゴウラム」が発掘出来なかったので代用FFR。
羽根を広げずに飛ぶゴウラムは当時衝撃でした。
FFRシリーズ「キバアロー」。
劇中準拠の持ち方をしています。
そういえば、これのSHF仕様が魂WEB受注品でありましたね。
一応注文はしてみたけれど。
同じく、今度は「ブレイドブレード」。
さすがにかなりの重量があるのでまともな保持は無理ですが、こんな風に立たせる分にはほぼ問題なし。
こちらもSHF仕様が限定発売されますが、ギミックもあるしこっちも悪くないと思うのよ。
剣の部分が短くてぶっといけど。
今度は「ファイズブラスター」。
銃身さえ何かで支えれば、保持自体は割と問題なくいけます。
「ヒビキオンゲキコ」を取り囲んで、19話の音撃セッション攻撃。
師匠約一名とトロンボーンが足りてなかったり、スケールがアレだったりバケガニが代用品だったりと色々無理があり過ぎですが。
いやあ、本当に良かったなぁ、あのシーンは。
「リュウキドラグレッダー」と「デンオウモモタロス」と共に。
ドラグレッダーは、ちょっとポーズ付けると龍騎の左手が離れてちょっとみっともないかもしんない。
モモタロスのデンカメンソードは、せっかくだから持たせてみたり。
以上、「ゼクターカブト」がないのはこれだけ買い逃したからであります。
「アルティメットだかなんだか知らねぇが、俺は既に、究極を超えている!」
クウガ・アルティメット黒目との対峙。
派手に格闘アクションを繰り広げるアルティメットという、とても珍しいシーンでした。
遠近感を利用して身長差をごまかしたり。
殴り合い、殴り合い。
実際はアルティメットがほぼ一方的に殴ってる状況でしたが、なんとなくイメージで。
やはり1センチもの身長差はかなりきつく、こんな風に密接した状態で飾るのは少々手間取ります。
完結編で話題になった、巡航ミサイルランチャー・ギガントを構えた状態。
本当ならマシンディケイダー搭乗時にやってるんですが、バイクが出てないので素立ちで。
この構え方は、「SHF仮面ライダーG4」パッケージ裏にある“(G4としては)間違った持ち方”ですが、G4だと全然保持出来ないのに対し、ディケイドはなんと手首一つだけでギガント全体を支え切ってしまいます。
しかも手首のスナップも自由度が高く保持力があるため、ほとんど無理がかかりません。
本来は接続ケーブルをベルトに着け、左側にあるスイッチを捻って発射するギガントですが、ディケイドはどうやって発射したのでしょう?
『Attack Ride SIDE-BASSHER!!』
映画で披露した恐るべきアタックライドの一つで、仮面ライダーJにトドメを刺したサイドバッシャー。
もっとも、取り出したカードはバトルモードの物だったせいか、ビークルモードは一瞬たりとも出てきませんでしたが。
元々ソフビサイズのS-RHF用なので、フィギュアーツにはかなり大きめな対比ですが、DXポピニカに装着変身を乗せてた世代ならまだ我慢出来そうかも?
こちらが劇中で活躍したサイドバッシャー・バトルモード。
不思議なことに、このモードで比較するとそんなに変には感じません。
これは、劇中でのサイドバッシャーの大きさがモードによって微妙に変わっているためなんですが。
とにかく、劇場版ではこのモードでしか登場していないので、対J戦を再現したいという人は是非とも入手または押入から引っ張り出してみてください。
写真の「S-RHFシリーズ03仮面ライダーカイザ&サイドバッシャー」は、「仮面ライダー555」本放送当時から大人気だった商品なのですが、実は生産期間が妙に短く、放送中にも関わらず入手困難な時期がありました。
ただでさえ出回った数が少ないところに、「仮面ライダーディケイド完結編」で再登場を果たしたものですから、今では更に需要が高まっている様子です。
まあ実際(全体的に完成度の低いS-RHFにしては)良く出来てる商品な上、可変機構を搭載しかつそれなりのサイズを誇る唯一の玩具ですから、当然の結果ともいえますが。
「オールライダー対大ショッカー」風に、「SHFクウガ・ライジングアルティメット赤目」と揃い踏み。
ディケイドは、何と並べても説得力があるから本当に楽しいです。
ひょっとしたら、フィギュアーツで一番プレイバリューがあるかも?
Wの背後から忍び寄るディケイド。
「真っ二つに割ってみたい♪」
だがその直後、誰も予想し得なかったプラナリア現象が発生。
なんか適当に揃い踏み。
果たして「仮面ライダーオーズ」とディケイドらが絡むことはあるのか?!
【買ってみて一言】
販売形式としては、所謂別フォーム的な扱いなのでしょうが、実際のところはVer.2的な捉え方をされている感のある激情態。
ともあれ、(ここまでで散々書いてきた通り)旧版の不満を払拭する嬉しい商品になったのは間違いありません。
ディケイド激情態は、2010年2月開催の「魂フィーチャーズ」にて既に展示されていたのですが、当時はまだ商品化情報がなく「ひょっとしたらディスプレイだけで終わるかも?」という不安もありました。
そのイケメンぶりは当時から話題に上っていたため、商品化確定時は相当喜ばれたのではないでしょうか。
ただし、本商品を実質的な再販と捉えて「どうせあまり売れないだろう」と高をくくっていた人もいたようで。
実際のところ、本商品は(キャンペーン第二弾の幕開けでもあったためか)あっという間に店頭から姿を消すほどの好評を博しました。
もっとも、2010年はフィギュアーツの人気が高まり、入手難度が上昇したという背景もありますが。
「SHFディケイド激情態」は、頭部と体色以外は旧版とほとんど同じものなので、あちらで充分満足感を得たという人には、さほど目新しい要素は感じられないかもしれません。
逆に言えば、不満点が多かった人には必須ともいえるアイテムです。
カードが付属しないのにカード持ち手が付いてくるなど不思議な仕様で、膝も相変わらずですが、元々ボディなどの完成度が高かったこともあり、かなりグレードが高まったと思います。
中には、旧版頭部のパーツ構成がトラウマになったせいか、通常ヘッドの眉間部分に強い不満を抱く方もいるようですが、これは慣れるか諦めるか、自力で改修するしかないようです。
ただ、眉間の溝はだいたい2ミリ強程度(かなりアバウトな測定)の深さがあるので、改造慣れした人じゃないと埋めるのは難しいかもしれません。
【S.H.フィギュアーツ FARキャンペーン】
2010年5月から6月にかけて、「ファイナルアタックライドキャンペーン」というものがありました。
これは、フィギュアーツ購入者に特典が無料配布されるというもので、5月第一弾は「ディメンションキックのエフェクトを再現したカード」のセット、6月の第二弾は魂STAGEの特別仕様版という内訳でした。
キャンペーンを行っているお店でフィギュアーツを購入する事が条件でしたが、実際の配布事情は店舗毎で大きく違っていまして、「仮面ライダー系フィギュアーツのみ対象」という所が多かったようですが、他にも「フィギュアーツなら何でもOK」「再販のライダー系のみ」というパターンがあり、凄い所になると「S.I.C.極魂」でも配布してくれる所があったようです。
また、付属するものと思っていたら付けてくれなかったお店などもあったようで、一通り集めたい人にとってお店の対応はとても気になるところでした。
まずは、第一弾の「ディメンションキック・エフェクトカード」。
このカードが1セットにつき3枚、更にそれを支えるための専用パーツが2つ入っています。
写真でディエンドが持っているのが支柱パーツで、この状態で2つ連結しています。
支柱パーツ1つにつき、カードを差し込むスリットが二箇所あります(つまり1セットで最大4カ所)。
カードは、表面に薄い保護シートが貼り付けてあります。
写真のものは、シートを剥がしていません。
ちなみに、広告などで紹介されていたカードはもっと色が濃く、透明感はほとんどありませんでした。
そちらに期待した人は、実物の色の薄さにガッカリしたかもしれません。
これらを使って、ディケイドのFAR「ディメンションキック」が再現出来ます。
実際には、カードセットが3セット以上、更に魂STAGEが最低1つ必要です。
支柱1本でカードを全部支え切る事も出来るようですが、しっかり安定させたい場合は3本くらいあった方がいいかもしれません。
完成するとこんな感じに。
カードの間隔が狭いのはいたしかたなし。
「仮面ライダーディケイド完結編」冒頭にて、カブトを襲撃するキックを適当に再現。
さすがに、途中で爆発しているスーパー1までは再現不能でした。
支柱の高さや角度を調整すれば、こんな風になかなかいい雰囲気にまとめられます。
この写真では、支柱消してますけど。
撮影のためにスタンバイしたカードは、こんな感じで並んでいます。
材質が材質だけに、どうしてもたわんでしまいます。
劇中では、カードの間隔はもっと広く、ここを通過中のディケイドの身体が消えているのがハッキリ確認できるのですが、そこまで忠実に再現しようとすると、支柱パーツがいくつあっても足りません。
支柱パーツのスリットは、床面に対してカードがだいたい垂直になるような角度になっています。
写真は3セット分のカードを使用していますが、実はこれだけだと完全再現にはなりません。
実際のディメンションキックは10枚カードが必要で、しかも最後のカードのみ絵柄が別な物になっています(キックポーズのディケイドの図面)。
その最後のカードだけはどこにも付属していないので、どうしても完全に揃えたいという人はもう自作するしかないようです。
続けて、キャンペーン第二弾の魂STAGE特別仕様。
「SHF仮面ライダークウガ・ライジングアルティメット」に付属していたものと同じ形状。
パーツは魂STAGE ACT-4同様透明で、ディケイドのマークとディケイドライバーのFAR音声文字がプリントされています。
台座アップ。
写真だと曇ってるように見えますが、実際はかなり透明度が高いクリアパーツです。
裏面にはメイドインチャイナや版権表記、版数表示が別途プリントされていますが、透明度が高いので表の文字と重なって見えたり。
トップコートを持っている人は、プリント部分が擦れないように早めに保護した方がよさそうです。
(しかも、なるべく指紋や皮脂が付いてないうちに)
このキャンペーンが始まる前に「魂STGE ACT-4」が発売され、好評を博したのですが、残念ながらこのキャンペーン台座のアームはACT-3仕様。
そのため関節と軸が分離します。
付属パーツを全て使うと、アームはこんなに長く。
先のカードと組み合わせて、ディメンションキックを再現してくださいといわんがばかりです。
2010年7月現在、このキャンペーンはほぼ終了しており、後は在庫が残っているお店にいくらか残っている可能性がある程度です。
こちらはいずれも転売対象品として大きな注目を集めたようで、それぞれ1000円前後で取引されているようです。
一時期はカードセットが1500〜1800円台だったこともあり、どれだけ注目を集めていたかが伺い知れます。
ただカードはともかく、魂STAGEの方は他でも充分代用できるわけで、また必ず複数必要とされるものではないため、若干需要が少ないかも? と思わされる節があります。
いずれもディケイド専用のアイテムなので、はじめからディケイドに興味ない人には不要なものかもしれませんが、こういうキャンペーンが行われた事そのものには大変大きな意味があると筆者は思います。
だけど、対象となる商品の出荷数が少ないという問題はかなり大きく、そのため一時は争奪戦が勃発するなどあまり嬉しくない事態が発生したのもまた事実です。
もしまたこういったキャンペーンをやるのであれば、もう少し手に入れやすい状況に調整して欲しいと感じます。
以上、お疲れ様でした!