第70回 ■ バンダイ S.H.フィギュアーツ「仮面ライダー新1号」
2011年7月31日 更新
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S.H.フィギュアーツに、遂に昭和ライダー登場!
ある程度以上の年齢のファンには、決して外すことが出来ないヒーロー…仮面ライダー1号!
紆余曲折を経て、大変理想的なスタイルにまとまって発売してくれました。
色々と語るべき所はあるのですが、何はともあれレビューをしてみたいと思います。
■ S.H.フィギュアーツ 仮面ライダー新1号
2011年7月23日発売。
同時販売物は、同シリーズ中にはなし。
2011年7月の販売(配送)ラインナップは、以下の通り。
- 7/16 「アンクスタンドセット」
- 7/25(配送開始日) 「仮面ライダーファイズ・アクセルフォーム」「ライドベンダー&メダルセット(仮面ライダーオーズ)」「カズマ 第二形態(スクライド)」(すべて魂ウェブ限定)
- 7/30 「仮面ライダーオーズ・シャウタコンボ」
全高は約14.3センチ(ツノ含まず)
合計4種7個の手首付き。
交換用マフラー一点付属。
サーベル(武器)一本付属。
エフェクトパーツ付属。
台座などのオプションはなし。
価格は税込2,940円。
仮面ライダー新1号。
この名称は、ファン間または書籍上などで記されたもので、劇中の呼称ではない。
「仮面ライダー」9、10話の撮影中に発生した“藤岡弘氏のバイク事故”は、本作に2号ライダーの登場、変身ポーズの誕生、主役ヒーロー二人共演など様々な展開を導入、大人気作へと発展させるきっかけとなったが、代償に1クール未満で当初の主人公を降板させざるをえなくなるという、本来ありえない問題及び派生トラブルを数多く生むきっかけともなってしまった。
紆余曲折を経て、藤岡氏は約半年ぶりの40話で本作に復帰、更に三ヶ月後の53話「新1号編」から主人公の座に返り咲いた。
1号は再登場ごとにその姿を微妙に変化させて来たが、新1号とは53話以降のものを指す。
それまでのダーク系カラー統一を変更、マスクが明るいメタリックグリーンになり、手袋とブーツが銀色になり、2本の銀色の側線がボディに加わった。
本放送当時の雑誌などに掲載された設定によると、これは1号が再改造を受けて能力が強化された結果、または特訓の成果という事になっているが、本編中ではハッキリとは描かれていない(ただし再改造を匂わせるような新規映像は存在する)。
一番露出が多いスタイルだった事もあり、1号といえば新1号の姿というイメージが定着した感が強い。
仮面ライダー新1号は、変身ポーズを以て変身する二番目のライダーである。
旧1号時代は、ベルトの風車に風を受ける事でエネルギーを蓄積しないと変身出来ないという設定だったが、仮面ライダー2号以降定着した変身ポーズが導入された事で、自分の意志で自由に変身が行えるようになった。
仮面ライダー1号といえば「技の1号」という二つ名が有名だが、これは主に新1号以降を指す。
必殺技のバリエーションが極端に増加し(殆どがライダーキックのバリエーションではあるが)、また「ライダーきりもみシュート」などの投げ技もある。
設定上は、旧1号時代の4倍のパワーアップを計っている。
専用マシンはサイクロンだが、新1号は「改造サイクロン」と「新サイクロン」にしか乗っておらず、所謂「旧サイクロン」には乗っていない。
新1号といえば、68話以降メインとなった新サイクロンとの組み合わせイメージが強いようである。
フィギュアーツ・仮面ライダー新1号です。
以降、このページ内では本商品を「1号」と統一表記させて頂きます。
S.H.フィギュアーツは、それまで主に平成ライダーシリーズからの出典が多かったのですが、2009年7月16日から19日にかけて、東京ビッグサイトで開催された「東京おもちゃショー2009」のバンダイブースにて、昭和の7人ライダーが発表されました。
ところが、その出来はいずれも惨憺たるもので、お世辞にも購入意欲を刺激されるものではありませんでした。
否、もっとハッキリ言ってしまえば「金を積まれても欲しくない」レベル。
似せる気のない頭部、滅茶苦茶な頭身、肩部分のパーツ分割のみっともなさ。
どういう立体解釈をすればこうなるのかと、原型担当者の能力を疑問視せざるをえないほどの酷い造型で、当時これを見たファンの絶望具合と反発は凄まじいものがありました。
その後、2010年2月にベルサール秋葉原で開催された「魂フィーチャーズ」にて、フィギュアーツ仮面ライダー1号の原型が展示されました。
それは、「東京おもちゃショー2009」の展示品に改良を加えたものという触れ込みでしたが、以前よりほんのちょっとだけマシになった? かもしれないという程度で、相変わらずその出来は最悪でした。
上の写真は、「S.H.フィギュアーツ・コレクションブック1」に掲載された物の引用ですが、ご覧の通りオリジナルの持つ魅力・かっこよさの欠片も感じられず、余計なアレンジ箇所ばかりが目立つ醜悪さです。
仮面ライダー1号2号に対するファンの拘りは相当なもので、昔から商品化の度に造型の出来について細かな指摘が入る媒体なのですが、そこにこのような造形物を組み込もうという訳ですから、そりゃ正気も疑われますし反発も凄くなるというものです。
当然、擁護意見もありましたが、その中には昭和ライダーには興味がないからどうでもいいじゃん的な内容も含まれていて、決して充分な満足感を得られたファンが異論を唱えたというわけではありませんでした。
これはいささか乱暴な表現かもしれませんが、そう言い切ってしまっても過言ではないほど、当時の評判は最悪だったのです。
ところが2011年3月23日、突然、フィギュアーツ新1号の商品情報がネット上に広まりました。
「魂フィーチャーズ」での公開から一年以上、全く何の音沙汰もなかったわけですから、本当に突然です。
その造型はムック他で見られた物とは全くの別物になっていて、多くのファンの予想を遙かに上回る完成度になっていました。
それどころか、先の原型から流用されたと思しき部位は全く見られません。
その構造から、恐らくは外注原型だったのではないかと考えられますが、ともあれファンの期待は失望どん底状態から一気に上昇、当然のようにWEB予約開始後はどこも瞬時に終了してしまうほどになりました。
そんなこんなで、非常にありがたい造型での発売となった新1号のレビューにようやく入ります。
まずは、前後比較です。
フィギュアーツにしては大きめな頭部、成形色丸出しではなくつや消しブラックで塗装されたスーツ部分、撮影用スーツの特徴を良く掴んだ各部パーツと、本当に素晴らしい造型とバランスです。
可動の都合上、どうしても分割が入ってしまうため背中にとても目立つラインが入ってしまいますが、これは仕方ないのではないかと。
斜め横から。
先にも触れましたが、フィギュアーツにしては珍しく頭が大きめのため、劇中のバランスにかなり近いスタイルとなっています。
無論、細かい部分を比較すれば差異が見えては来るのですが、撮影用スーツの造型が粗い部分をスタイリッシュにまとめたような粋なアレンジが冴えており、大変上手く整えられたフォルムだと感じられます。
斜め後ろから。
ベルトの裏側や、背中の模様もしっかり再現されています。
気になるマスクを、正面からアップで見てみましょう。
プラ製のアンテナをマスクに埋め込むタイプのため、付け根部分に若干の違和感がありますが、これは相当アップでじっくり見ない限り、あまり気にならない程度ではないかと思います。
複眼のバランスと形状、位置、覗き穴部分やリベットの再現なども、いい感じです。
これで覗き穴もクリアだったら洒落が効いてたのですが、さすがにここはつや消し黒です。
クラッシャー全体が若干長すぎる印象もありますが、実際はかなり丸顔で、そんなに神経質になるほどの違いはありません。
RX共演時のマスクと比較すると明らかに長い気はするのですが、「仮面ライダー」放送当時のものと比較すると、そんなに極端な違いはないようです。
もっとも、これらは筆者の手持ちのスチール写真と比較した場合の話ですが…
マスクを横から。
この角度から見ると、クラッシャー前面部の傾斜角度やエラの辺りの解釈で賛否が分かれそうな気がします。
実際のマスクは、前面部がもっと垂直に近い角度になっており、エラの辺りもこのように膨らんではおらず、耳の三角形の先端部分の真下辺りで途切れています。
これは、実際に人間が被る都合上やむを得ない構造なので、フィギュアーツ化にあたって独自解釈を加えた可能性が高いです。
1号2号のマスク造型については、大変に評価眼の厳しいファンが多いので、安易に「出来が良い」とは言い切れないのですが、これらの指摘は、実物を手にして動かしている範疇では殆ど気になる事はないだろうという程度のポイントです。
実際には、クラッシャーから伸びている縦線が影を作り出すため、顎全体はかなりシャープに見えるようになっています。
むしろ問題なのは、首の可動範囲かなと。
左は、顎をめいっぱい引いた状態で、右は限界まで上を向かせた状態。
これは、一見マフラーが干渉して顎が引けなくなっているように感じられますが、実際はマフラーなしでも大差ありません。
実際に外して確認するとよくわかります。
これは、マスクと首の接続位置が前寄りになっているための影響で、クラッシャーの裏側を削っても劇的な変化はないと思われます。
とりあえず、マスクの角度は正位置のままでも結構表情付けが可能なので、「仮面ライダーアギト」等のような深刻な問題には至りません。
ライダーキック姿勢時にも重要になる顎引きですが、これは別な部分で多少フォローが行われています。
詳しくは後述。
マフラーは、首に巻いてる部分とそれ以外で別パーツ構成。
基部がボールジョイントになっていて、ここで「垂れているバージョン」と「なびいているバージョン」のパーツを差し替えます。
抜け落ちやすかったり、逆に交換しづらいという事はなく、また首や肩の可動を妨げることもありません。
こちらは、なびいているマフラーパーツを付けた状態。
試作原型段階では、「仮面ライダーWサイクロンセット」に付属した巨大マフラーみたいなものも検討されていたようですが、実際はこの程度でも充分雰囲気は再現出来ています。
ボディラインですが、こちらもなるべく途切れないようにと工夫が施されています。
と言っても、当然ながら限界はありますが。
画像は、肩と腕のラインが完全に繋がるように整えた状態ですが、そうするためには腕を真横に少し上げる必要があります。
肩と腕を自然な状態にすると、これくらいの隙間が空いてしまいます。
こればかりは、可動フィギュアの都合上仕方ないでしょう。
中には、肩内部のボール状パーツにも側線を入れればいいのに、と考える人もいるでしょうけど、そうすると今度は塗装皮膜の摩耗が発生したりしてみっともなくなってしまう可能性が。
これも後述しますが、新1号の銀色はひょっとしたらとても剥げやすいかもしれないので、余計な処理はせずこのような形に止めたのは、むしろ英断ではなかったかと個人的に思っています。
脇の下から脇腹、太股付け根にかけてのラインの流れは、こんな感じです。
当然ながら、派手に上体や脚を動かすとラインがずれますが、これもやむなしかと。
ただ、ご覧の通り出来る限り途切れないようにと、ギリギリの工夫が施されているのが解ります。
コンバーターラングは、上一段目と二段目の境が分割されていて、限界までずらすとこんな風になります。
古くからのファンとしては、ラングパーツは全部一体成形にして身体から浮くようにして欲しいところかもしれませんが、ここもアクションフィギュア故のやむを得ない解釈でしょう。
ただ、この構造のおかげでライダーキックが決まりやすくなるというありがたい恩恵も生じているので、ないよりはあった方がいいのではないかと思われます。
上体が分割されている構造のおかげで、ここまで前屈させることが可能です。
これは、胸部と腹部の境目の可動範囲だけでなく、ベルトに隠された腰部の可動範囲も加わった結果。
本商品の腰部分は、「仮面ライダーNew電王」同様ボールジョイント軸が前後に可動する構造になっており、軸を後方に引いた状態で腹部を前に倒すと、予想以上の可動範囲が確保出来るわけです。
これが、先で軽く触れた「ライダーキック姿勢時における、顎引きの難点をフォローするポイント」です。
上体を大きく捻ったポーズも、これで可能になります。
それだけで、相当な躍動感が生まれます。
特にパンチポーズのような、調整が難しいものでも、しっかり表情付け出来るのは嬉しいものですね。
変身ベルト「タイフーン」をアップで。
ご覧の通り、非常に細かく作られた良い出来のパーツです。
実際には、ベルトだけでなく下からはみ出した裾部分も一体化しています。
ベルト上下を彩るボタン状の飾りも、縁がきちんと塗装されています。
風車の形状が若干異なるため、違和感を覚える人もいるかもしれませんが、直径6ミリ弱という細かい部位にスミ入れまでしているくらいですから、ここは大目に見て欲しいところです。
タイフーンを斜め横から。
ここから見ると、タイフーン部分が少し薄めに感じられます。
実際は中央部分がもっと出っ張っているのですが。
それと、風車の黒い縁部分が薄めで、しかも引っ込んでいるのも少し気になります。
実際はもっと縁取りは分厚く、むしろ出っ張ってるくらいなんですが。
左腰のスイッチ類は、非常に大雑把ではあっても、一応黒のポイント塗装が施されています。
股関節構造は、もうすっかりお馴染みとなった「アナアギ式(仮名)」。
この構造のおかげで、難なく片膝立ちが可能になります。
一旦引き延ばせば横方向にも融通が利くようになるため、自由度はかなり高めです。
ハイキックも簡単に再現。
あえて膝をしっかり伸ばさず、少しだらしないポージングにした方が、1号らしさが出て良いなと思うのは筆者だけでしょうか?
ちなみに、今回足首は「シンケンレッド」タイプのボールジョイントのため、自立性・関節保持力はあまり強くありません。
この写真も、インチキで自立しているように見せています。
続けて、付属品について。
ショッカー戦闘員から奪い取った武器が付いてきます。
それに伴い、左右の武器持ち手もしっかり揃っています。
いつでも来いやサイクロン!
剣はプラ製で、結構しっかり塗り分けがされています。
刃部分がしなるので、最初はPVCかと思ったのですが、結局ABSでした。
柄部分の鷲の頭には、丁寧なスミ入れまで。
ただし、手首の構造上ちょっと持たせ辛いという難点があったりします。
剣単体で。
長さは、約7.8センチ。
1号のファイティングポーズ用に、親指を折り畳んだ右手首が付属します。
これは、後述する平手とは全く別なもので、左手首はありません。
なので、例の「ピキーン」の時のポーズは取れるのですが、腕を入れ替えた後までは再現出来なくなっています。
まあ、変身ポーズとファイティングポーズは一応別物だから、特に問題はないのですけど。
いよいよ、本商品のメインとも言える売りについて触れてみます。
まずは、ライダージャンプから。
当たり前ですが、キッチリ手順を踏ませて頂きます。
これ専用と思われる平手が付属している点が、実に良く解っています。
「トォーッ!」
「ライダーキーック!」
その後、何十人もの後輩達が継承していく、ライダーの代表的必殺技です。
胴体・股関節・脚部の可動範囲を活かして、かなり自然なポージングが行えるようになっています。
横から見るとこんな感じ。
やっぱり、もうちょっと顎が引けた方が良かったかなとも感じますが、腹部でかなり頑張っているのも見て取れると思います。
が、しかし。
個人的には、ヒットの瞬間姿勢が大きく崩れる「ちょっとだらしない跳び蹴り」の方がライダーキックってイメージなんですが。
さりげに再現難しいぞ!
ある意味、今回最大の目玉とも言えるのが、このエフェクトパーツ。
クリアパーツにクリアブルーの部分塗装を施したもので、右足側面をかませることで安定させます。
勿論、劇中ではこんなエフェクト全く出てこないんですが、なんかすごく嬉しいじゃないですか。
とてもいい雰囲気を作ってくれるナイスアイテムなんですが、とにかく……痛い!
鋭角部分がチクチク指に刺さりまくりです。
絶対に足で踏みたくないものです。
別角度から。
エフェクトパーツは、中心部に穴が空いているので、こんな風になります。
特に安定させるためのツメなどはないため、穴の周囲のギザギザ部分を足首側面にかませないと固定が出来ません。
つまり、1号と同じくらいの大きさの脚じゃないと、他に流用が利かないという事でもあります。
一応左足でも固定が利きますが、足首がダイキャストだといささか辛いかもしれません。
逆に言えば、サイズがだいたい合えば他のフィギュアーツにも使用可能ということです。
「仮面ライダーオーズ・タトバコンボ」で試してみたところ、むしろ1号よりぴったりマッチしてしまいました。
まあ、タトバさんはこんなキックしないけど。
手持ちの怪人フィギュアなどと並べて、ライダーキックが決まった瞬間を再現して飾るとか、色々楽しめると思います。
工夫次第でプレイバリューはもっと広がるでしょうから、こういうのはどんどん積極的に増やして頂きたいものですね。
「仮面ライダーアマゾン」でも、これとはまた違ったエフェクトが付くそうなので楽しみです。
「オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー」の組み合わせなど。
本当なら2号も欲しい所ですが、こちらはもうしばらく待たなければなりません。
「レッツゴー〜」の諸悪の根元?! と。
こちらは、一週間前に発売された「アンクスタンドセット」付属…というかメインのアンク(右腕)。
タトバコンボの初回特典版よりも、塗装が増えています。
【買ってみて一言】
良くも悪くもフィギュアーツらしくない特徴が目立つ商品ですが、昭和ライダーが好きで完成度が高くガシガシ動かせるアクションフィギュアが欲しかったという人には、大変お勧め出来るアイテムです。
価格も、ここ最近のフィギュアーツより若干安めですし、一部の噂では出荷数もかなりあったようなので、興味のある人は是非とも手に入れて頂きたいものです。
ただし、注意点がいくつかあり、これを失念すると大変泣かされるハメに陥ります。
まず、「仮面ライダーギルス」でもあった股関節ギチギチ化が、高頻度で発生するようです。
これは、弄っているうちに、或いは開梱時から既に、股関節が妙に硬くなっていて殆ど動かせなくなるというものです。
無理矢理動かしていると股関節の主軸がポッキリ折れてしまうため、対処法を知らないと大変なことになってしまいます。
事実、この撮影で使用した物も、同様の症状が発生しました。
これを避けるために、「シリコンスプレー」の使用はもはや絶対です。
プラ素材を保護する成分が配合されているシリコンスプレーは、ミニ四駆やラジコン、エアガンなどを扱っている店舗にありますので、そこで調達しておくと良いでしょう。
価格は、そんなに高くはなく500円前後で購入出来ると思いますし、今後同様の症状が出た場合にも対応出来ますから、是非1つはストックしておくべきでしょう。
オススメなのは、MARUI製の「シリコンメンテナンススプレー」。
青いキャップと缶で、ワンハンドサイズのかなり小型のものですが、これだけで相当使用出来ます。
該当部分にノズルを差し込み、ほんのちょっと吹きかけるだけ(感覚的には「プシッ」という程度)でOKです。
かけすぎた場合は、ティッシュで拭き取れば問題ありません。
これを吹けば、関節がスムーズに動くだけでなく、保護膜が形成されるため摩耗にも強くなります。
ただし、くれぐれもプラスチックを保護する成分のものを使用してください。
シリコンスプレーの中には、「クレ556」のように表面の細かな傷から内部に浸透し、プラ全体を破損させてしまうものもありますから、注意が必要です。
もう一点の問題点は、「アンテナが折れやすい」ということです。
これは「仮面ライダーファイズ」「仮面ライダーG3/G3-X」「仮面ライダーW各種」などでも指摘されている事ですが、細くて硬いパーツのため、ヘタに扱うとポッキリ逝きます。
取り扱いには、くれぐれも注意を払いたいものです。
最後の一点ですが、これはまだ具体的な症状報告はありませんが、銀色の塗装皮膜があまり強くないため、剥げ落ちを警戒する必要性がある(可能性がある)という事でしょうか。
特に、脚部や脇腹の側線は別パーツとの干渉が発生するため、長時間ポーズを取らせていると癒着が起きる危険も考えられます。
また、腕の内側と脇部分も直接触れる部位のため、ここも気にかけたいものです。
筆者は、一応購入直後に全身にトップコートを吹きましたが、一応そういう可能性も考慮して損はないといった所でしょうか。
特に、この銀色が「仮面ライダースカル」の頭部と同じような塗料なので、やっぱり色々と引っかかるんですよね……
フィギュアーツ、今後の昭和ライダーの展開は、9月に「仮面ライダーアマゾン」、11月に「仮面ライダー新2号」が予定されています。
2011年7月開催の「魂FES」では、ここに加えて「仮面ライダーV3」も展示されていましたが、会場のポップによると、これより前に更に別な昭和ライダー発売の可能性が匂わされていました。
現状、発売予定がある昭和ライダーで試作品を確認出来るものについては、特に気になるような問題点は見られず、むしろ良く出来ているなと感心させられるものばかりです。
このグレードを是非とも維持して、ストロンガーまで……出来ればスーパー1、願わくばゼクロスまで、きっちり商品化して欲しいと願わざるを得ません。
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