第91回 ■ バンダイ S.H.フィギュアーツ「仮面ライダーライア」
2012年11月10日 更新
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仮面ライダー龍騎系フィギュアーツも、気づくともうかなり数が出揃って来ました。
諸事情でそれらのレビューが遅れてしまっていたので、ここらでまとめて取り扱いたいと思います。
……というか、モロ「ジェノサイダー」レビューの前振りなんですけど。
■ S.H.フィギュアーツ仮面ライダーライア
2012年6月23日発売。
同時販売物は、「仮面ライダーメテオ(仮面ライダーフォーゼ)」。
2012年6月のラインナップは、以下の通り。
- 6/9 「仮面ライダーフォーゼ・モジュールセット02」
- 6/23(配送開始日)「仮面ライダーなでしこ」「腑破十臓(侍戦隊シンケンジャー)」(すべて魂ウェブ限定)
- 6/30 「アキバレッド(非公認戦隊アキバレンジャー)」「デカレッド(特捜戦隊デカレンジャー)」
全高は約14.2センチ。
合計5種10個の手首付き。
エビルバイザー付属。
エビルウィップ付属。
弁髪パーツ付属。
アドベントカード4点付属。
台座などのオプションはなし。
価格は税込3,150円。
仮面ライダーライア。
「仮面ライダー龍騎」13話から26話まで登場した、5番目の仮面ライダー。
コインやペンデュラムを用いる街頭占い師の手塚海之が変身し、エイ型の契約モンスター「エビルダイバー」の力を借りて戦う。
他のライダーと異なり、ライダー同士の戦いに否定的な考えを持っており、同じく反ライダーバトル派の城戸真司(龍騎)と意気投合。
また占い師の見地から、ライダーバトルの無意味さと危険性を、秋山蓮(ナイト)に説いていく。
メイン武装は「スイングベント」で召喚する「エビルウィップ」のみだが、この他、相手の装備と同じ物を取得する「コピーベント」を持ち、ナイトのウイングランサーや龍騎のドラグクローを使用した事がある。
「ファイナルベント」は、エビルダイバーの背に乗って相手に特攻する「ハイドベノン」。
最期は、龍騎を仮面ライダー王蛇のファイナルベントから庇い、死亡。
エビルダイバーは、その後王蛇の三番目の契約モンスターとなってしまう。
手塚の名セリフ「俺の占いは当たる」は、当時ファンの間でちょっとした流行語になった。
2002年10月に放送されたTVスペシャルでは死因が異なっており、仮面ライダーベルデのファイナルベント「デスバニッシュ」で倒された。
ライアはフィギュアーツ龍騎シリーズ6番目の商品化ですが、発売前はせいぜいWEB限定が関の山だろうとWEB上各所で予想されていました。
それがまさかの一般販売だったため、ちょっと驚かれたという背景があります。
この後の「仮面ライダーガイ」が限定だったため、一体どのあたりで差がついたのかという疑問がいまだに拭えませんが、とにかく無事発売して何よりという感じです。
ご存知の通り、ライアは装備品がかなり少ないため、「仮面ライダー王蛇」と似たような商品仕様となっています。
ただし、王蛇のようにこれでもかと手首が入ってるということはありません。
前後比較。
大きな肩アーマーのおかげで、スマートなのにかなり逞しくも見えます。
プロポーションはさすがに文句なしの出来。
設定通り、ジベットスレッドの内側が黒く塗装されています。
これは、装着変身版では再現されていませんでした。
すみません、良く見たら装着変身でも再現されていました(目立たないけど)。
頭部アップ。
特徴を捉えた非常に良い造型で、文句なしです。
クラッシャー部分のスミ入れがない点が最も目立つ相違点ですが、気になるというほどではないでしょう。
あと、重箱の隅を突くレベルで指摘するなら、目のスリットが太すぎる感じですが、ここは凄い処理を施した結果感じられる差異なので、問題点どころか逆にセールスポイントといえるでしょう。
意外に知られていませんが、ライアの目のスリット部には、ピンクのラインが施されているのですが、本商品ではそれをしっかり再現しています。
ライン塗装は、実商品を直接見ても咄嗟には判りづらいほど細かくて、驚かされます。
細かい塗装は一般販売商品ではオミットされるというイメージを払拭しているわけですが、それにしても、何故龍騎系だけこんなに気合入れてくるんでしょう。
ライア最大の?特徴である「弁髪」。
装着変身版ではPVC製の太いもので、かなり邪魔でしたが、今回は数箇所に関節を組み込んだABS製。
エイの毒針に相当する部分が、指にちくちく刺さってマジ痛いです。
関節位置は、矢印が示す部分にあります。
節の数に比べて少なめに感じますが、結構表情付け出来ます。
Vバックル。
今回も仕様は同じで、カードデッキの抜き差しが可能です。
毎回、よくここまで細かく……と感心します。
足の裏。
つま先部分には、エビルダイバーのマークが彫られています。
基本ダイキャスト製ですが、つま先のみABS製。
エビルバイザー。
味方側のキャラなのにEVIL(悪)という名称が、良い違和感を発揮してます。
なんでも、ライアは当初敵側になる予定だったそうですが。
今回、エビルバイザーは設定通り“手だけで保持する”仕様になってます。
装着変身では、手とジベットスレッドの二点保持でしたが。
エビルバイザーにも、ベントイン機構が組み込まれています。
上面部を後方にスライドさせて、スリット(というか穴)を露出させます。
個人的に、スリット部はもっと凝った作りか塗装が欲しかったところ。
アドベントカードを挿入。
案の定、静電気の吸着効果で、一旦入れてしまうと取出しが困難になる場合があります。
かと思うと、ひっくり返すだけでポロリする場合もあったり。
スイングベント「エビルウィップ」。
ライア唯一のオリジナル武器です。
今回は全てABS製で、弁髪同様各部に関節が仕込まれている構造です。
思ったより太ましいです。
エビルウィップ。
湾曲してますが、長さは約12.8センチ。
矢印部分が、関節の位置。
ここはボールジョイント式なので、それぞれ180度回転させられます。
これにより、しなった動きなども再現が可能になります。
弁髪と合わせて動きをつけることで、様々な動的ポージングが表現出来ます。
脚部のダイキャストで安定性も信頼性も高いので、安心して扱えます。
構造上、上半身の前屈が若干やりづらい感がありますが、その他の関節を合わせて全体のしなりも上手く作れます。
ここからは、他商品とのコラボ。
「仮面ライダー龍騎」から、ドラグクローを拝借。
要するに「コピーベント」の再現ですね。
構造が同じなので、問題なく装備させることが出来ます。
龍騎と並んで「昇竜突破」。
17話にて実際に行ったシチュエーションですね。
この他、22話ではドラグセイバーも使っていました。
戦闘用装備の場合、他のライダーのカードをバイザーに装填しても効果は本人に及ばず、契約者の方に回ってしまうという設定なんですが、コピーベントはその制約を無視し、相手の武器を装備することが出来るため、良く考えると非常に恐ろしい能力を持ってることになるんですよね。
再びコピーベント。
今度は、「仮面ライダーナイト」のウイングランサー。
ちなみに、これを書いてる2012年11月現在、コピーベントという触れ込みでライアに装備させられるものは、以下の通りです。
- ドラグセイバー(龍騎ソードベント)
- ドラグクロー(龍騎ストライクベント)
- ドラグシールド(龍騎ガードベント)※右手保持時のみ
- ウイングランサー(ナイト・ソードベント)
- ベノサーベル(王蛇ソードベント)
- ギガホーン(ゾルダ・ストライクベント)
- ギガアーマー(ゾルダ・ガードベント)
- メタルホーン(ガイ・ストライクベント)
- ライドセイバー(龍騎ブランク・ソードベント)
上記に挙がってない装備は、エビルバイザーのせいで左手に武器が持てなかったり、ジベットスレッド(ジョイント)の位置や形状が合わないものとなります。
13話では、ナイトとの対決に使用し、その後ファイナルベント「ハイドベノン」で窮地に追い込むという快挙? を成し遂げています(とどめは刺さないものの)。
コピーベントは、他にも「仮面ライダーベルデ」が使用しましたが、そちらは外見や能力まで写し取るという上級仕様で、ライアのものとは明確な差別化が図られていました。
付属するアドベントカード一式。
左から、アドベント(エビルダイバー召還)・スイングベント(エビルウィップ)・コピーベント・ファイナルベント。
右端は、各カードの裏面です。
装着変身版ライアとの比較。
他でも云える事ですが、当時は嬉しかった商品も、今比較すると色々と残酷です。
まぁ価格もノウハウの蓄積も、当時と今では全く違うので、単純比較は出来ませんが。
それにしても、エビルウィップのデカイことったら。
第二クールまでの、主役側ライダー勢揃い。
悲劇的な退場を(二回も)してしまったライアですが、ストーリー的にも、そして商品展開的にも、非常に存在意義のあるライダーでした。
この三体が揃うと、なんだか他のとは異なる独特の味わいが生まれる気がします。
以上、仮面ライダーライアでした。
装着変身版が発売された当時も驚きでしたが、更にブラッシュアップして帰ってきたかのようで、ライア好きにはたまらないものがあります。
また、王蛇への装備供給源としての意味合いも……
ライアについては、後日「ジェノサイダー」配送後に再び触れることにします。
とりあえず、今回はここまで。
【買ってみて一言】
ライア発売当時は、まだジェノサイダーはイベント内での参考展示に過ぎず、商品化は未確定でした。
そのため、発売日の頃と現在とでは存在意義や評価が若干変化しています。
商品単独で見た場合、王蛇同様の仕様でライダー+装備少しということで、正直プレイバリュー的には旨みに乏しいですが、コピーベントという概念があるため、劇中設定にこだわりさえしなければ、王蛇やガイ、タイガより遊べるかもしれないといったところです。
もっとも、これは龍騎ライダーコンプを狙ってる人には関係ない話ですけどね。
王蛇やガイ同様、ライアはミラーモンスターとの組み合わせで更に光る商品だと思います。
それで、黄色担当はいつになったら?!
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