第91回 ■ バンダイ S.H.フィギュアーツ「仮面ライダーガイ」

2012年11月10日 更新

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■ S.H.フィギュアーツ仮面ライダーガイ

 

 2012年3月9日〜5月7日まで、「魂ウェブ」上にて受注受付。
 2012年7月27日配送開始(28日頃到着)。
 同時配送物は、下記参照。
 2012年7月のラインナップは、以下の通り。

  • 7/14 「仮面ライダーストロンガー」「仮面ライダーフォーゼ・モジュールセット03
  • 7/21 「スコーピオン・ゾディアーツ(仮面ライダーフォーゼ)」
  • 7/27(配送開始日)「ハイパーシンケンレッド(侍戦隊シンケンジャー)」「劉鳳最終形態(スクライド)」(すべて魂ウェブ限定)
  • 7/28 「ルナティック(タイガー&バニー)」「アキバブルー(非公認戦隊アキバレンジャー)」「仮面ライダー電王ソードフォーム」

 全高は約14.3センチ(ツノ含まず)。
 合計6種10個の手首付き。
 メタルホーン付属。
 アドベントカード5点付属。
 台座などのオプションはなし。
 価格は税込3,465円。

 

 仮面ライダーガイ。
仮面ライダー龍騎」15話から19話まで登場した、6番目の仮面ライダー。
 明林大学経済学部学生であり、サイバー系犯罪者でもある芝浦淳が変身し、サイ型の契約モンスター「メタルゲラス」の力を借りて戦う。
 大型の手甲型武器「メタルホーン」をメインに、相手のカード効果を後追いで無効化させる「コンファインベント」を使う。
 ファイナルベントは、メタルホーンを装備してメタルゲラスの肩に立ち、そのまま敵に向かって猛突進・激突する「ヘビープレッシャー」。
 龍騎系ライダーは、基本的に一回の変身で各カードは一枚ずつしか持っていないのだが(王蛇除く)、ガイはストライクベントとコンファインベントを、それぞれ二枚所持している。

 浅倉威(王蛇)の起こしたファミレス立て篭もり事件と、神崎優衣の存在を利用し、ライダーバトルの過熱化を企み、その時点でのライダー全員によるバトルロイヤル状態を作り出す。
 しかし、王蛇によってゾルダのファイナルベント「エンドオブワールド」をかわすための盾にされた上、更に「ベノクラッシュ」まで受けて爆死する。

 2002年10月に放送されたTVスペシャルでは死因が異なっており、他のライダー達と共に真司を取り囲んでリンチを敢行中、突如出現したディスパイダーに食いつかれ、絶叫しながら呑み込まれてしまうという、更に悲惨な死を迎えた。

 

 さて、ガイです。
 なんでも、当初は味方側の予定だったそうで(ライアと逆?)、そのせいかどこかヒロイックな雰囲気もありますが、中身は外道&薄っぺらの悪人でした。
 龍騎系ライダーのみならず、仮面ライダーシリーズ全体でも異質な“サイモチーフ”で、どことなく「(新)仮面ライダー」のサイダンプを彷彿とさせるスタイルです。
 非常に良く出来たデザインで、人気もそれなりに高い……と思っていたんですが、何故かこちらはWEB限定品になってしまいました。
 「仮面ライダーライア」が一般販売でしたが、どこで差異が発生したのかは、よくわかりません。
 駄洒落じゃない、ダジャレじゃないです。

 

 仮面ライダーガイの情報が公開された当時は、まだ「ジェノサイダー」商品化の情報が出ていませんでした。
 当然、中には商品化は絶対あるだろうと睨んでいた人達も多かったんですが、確証がないと動けない(ミラモンとライダーは必ずセットで集めたい)という人は、ネットオークションでの配送後値下がりを期待し、あえて見送るといったケースもあったようです。

 ところが、7月23日(ガイの受注締切から二ヶ月半後)になってようやくジェノサイダーの商品化情報がネット内に出回り、それに連動する形で(事前出品されていた)ガイの出品・落札相場が高まり始めました。
 2012年11月初旬現在、おおまかなヤフオク相場は六千円台後半程度。
 元値3,465円を考えると、最近のフィギュアーツとしてはかなり値が付いた印象ですね。

 

 恒例の前後比較です。
 ごっつい上半身が素敵。
 「バースCLAWsセット」以来、メタリック塗装の有無が心配される傾向が出てきましたが、今回は問題ありません。

 

 頭部アップ。
 殆ど完璧に近い完成度です。
 画像だと頭頂部の色が薄く感じますが、実物は問題ありません。
 本当に良く出来ています。

 

 側面から。
 ゴーグル部分の独特な形状も、しっかり再現されています。
 若干リベットが大きいかな? と感じはしますが、さほど気になるものではないかと。

 

 首の可動範囲について。
 まずは、斜め上方に向けてみます。
 装着変身版は、形状の都合で首の可動範囲が横方向のみになっていましたが、今回それは改善されています。

 

 今度は顎を引いて。
 かなり融通が利きます。
 確か劇中のガイはあまり大きく頭を動かしていなかった(出来なかった?)印象があるんですが、だとするとオリジナル以上の表現力となりましょうか。

 

 メタルバイザー
 前面のカバーがスライドするのは装着変身でもあったギミックですが、今回は内側のトレイが連動でポップアップするという機構が、新たに組み込まれました。
 更に、腕部全体の関節可動範囲拡大のおかげで、自力でカバーを閉じる動作も、ある程度再現可能になりました。

 

 実際には、ギリギリで手がカバーに触れてないんですが、角度限定とはいえそれっぽく再現できるというのは、やはり嬉しいものです。

 

 ただ開くだけじゃなく、当然アドベントカードを挿入可能。
 トレイが持ち上がる構造のため、装填したカードがとても取り出しやすいのも嬉しいところです。
 もう切手用ピンセットや毛抜き、爪楊枝のお世話になる必要はありません。

 

 Vバックル
 前面部については、これまで通りの仕様なので、特筆すべきことはありません。
 むしろ触れるべきは、側面部。

 

 今回の腰アーマーは、ジベットスレッド下部を基軸に展開可能な仕様。
 装着変身の時と異なり、PVCではなくABS製なので、癒着の心配もありません。

 

 腰アーマーの裏側は、つや消し黒で塗装済み。
 これは質感が高まっていい感じなんですが、ここまでやってくれるなら肩アーマーの裏も塗装して欲しかったぞ、と。
 ちなみに、腰アーマーはほぼ真横まで展開しますが、そのまんまキープ出来たりします。
 特に基部の関節部が固いわけじゃないんですけどね。

 

 背面部。
 ガイはジベットスレッドを装備固定用に使用しないので、背面部のものは完全固定です。
 また左肩の赤いツノ? も固定されています。
 この部分のみPVC製なので、退色に注意。

 

 足の裏。
 つま先には、メタルゲラスの顔のマークが掘り込まれています。
 ダイキャスト製ですが、つま先だけはABS製です。

 

 唯一の装備「メタルホーン」。
 パッと見た限り装着変身版と大差ないようですが、仕様は全くの別物になってます。

 

 メタルホーン側面。
 グリップなどは、この角度からでは見えない位置にちゃんと設置されているので、これ以外特別なパーツを付加する必要はありません。

 

 裏返すと、グリップ部分が見えて来ますが、面白いことに二箇所にあります。
 黄色い矢印の部分がそれですが、どちらでも握れるようになっています。
 最初、前側のはグリップに似た別な物かとも思ったんですが、説明書にもどちらを握らせても良いという表記がありました。

 

 前寄りのグリップを握った状態を、真横から。
 恐らく、劇中使用時はこちらの持ち方が近いようです。

 

 こちらが、後ろ寄りのグリップを握った状態。
 グリップが斜めになっているので、まっすぐ伸ばす構え方が難しいのですが、だいたい違いが伝わるかなと思います。

 

 ポージングによって持つ位置を変更するというのが、一番上手い使い方なんじゃないかと思います。
 それにしても、上目遣いが似合うなぁガイ。

 

 付属するアドベントカード一式。
 左から、アドベント(メタルゲラス召還)・ストライクベント(メタルホーン)・コンファインベント(カード効果消去)・コンファインベント・ファイナルベント。
 右端は、各カードの裏面。
 コンファインベントが二枚入ってるところが、本当に良くわかってらっしゃる。

 

「お前……おれがゲームを面白くしてやったのに……」
「近くにいたお前が悪い」

 王蛇専用ガードベントとしての機能も、立派に果たします。
 こういうもんなんだろ? 違うのか?

 

 以上、仮面ライダーガイでした。
 食らえ、ベノクラッシュ! 
 ああすっきり。

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【買ってみて一言】

 現状までの龍騎系ライダーの中でも、突出した完成度を誇っています。
 各部の作りも非常に丁寧で、何よりガイに必須の重量感がしっかり感じられます。
 装備がストライクベントのみで、同じような内訳の王蛇やライアより若干高めな価格というところがいささか残念ですが、それでも、龍騎好きならこれは是非押さえておきたいものです。

 ライア同様、こちらもジェノサイダー発売後に付加価値が高まります。
 どうやら、あの無理のある姿勢のファイナルベントすらも再現出来るらしいので、その辺もいずれ是非取り扱ってみたいと思っています。

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