第102回 ■ バンダイ S.H.フィギュアーツ「仮面ライダーベルデ」
2013年8月3日 更新
魂WEB限定・仮面ライダー龍騎出演ライダー第3弾。
今回は、仮面ライダーベルデを取り扱います。
ぶっちゃけ、仮面ライダータイガ同様、消化レビューなんですけど……
次回が物凄く濃い目なんで、その分今回は(も?)あっさりレビューで参りたいと思います。
■ S.H.フィギュアーツ仮面ライダーベルデ
2012年12月25日〜2013年3月7日まで、「魂ウェブ」上にて受注受付。
2013年5月25日配送開始(26日頃到着)。
同時配送物は、下記参照。
2013年5月のラインナップは、以下の通り。
- 5/25 「仮面ライダーX」「マシンウィンガー(仮面ライダーウィザード)」
- 5/25(配送開始日)「仮面ライダーウィザード エフェクトセット01」「仮面ライダーネガ電王」「デカイエロー(特捜戦隊デカレンジャー)」「デカピンク(同)」「宇宙刑事ギャバンtype-G」「大原大次郎(こち亀)」(すべて魂ウェブ限定)
- 5/31「金色の闇(ToLOVEるダークネス」「アイアンマンMark-6(IRONMAN2)」「ウォーマシン(同)」
全高は約14.5センチ(頭頂部まで)。
合計5種8個の手首付き。
バイオワインダー(先端部のみ)付属。
バイオワインダー(ワイヤー付き)付属。
バイオバイザーのワイヤー部付属。
ベルデ交換用カードデッキ付属。
アドベントカード5点付属。
台座などのオプションはなし。
価格は税込3,465円。
仮面ライダーベルデ。
2002年9月19日放送の「TVSP
仮面ライダー龍騎スペシャル 13RIDERS」にのみ登場したライダー。
本編には登場せず、せいぜい番組終盤期のジャンクションでチラリと姿を見せた程度である。
実業家で高見沢グループという巨大企業の総帥・高見沢逸郎が変身し、カメレオン型のモンスター・バイオグリーザと契約している。
裏と表の顔を使い分ける非常に残忍な性格で、ライダーバトルに反対する仮面ライダー龍騎とライア、闘いに戸惑うナイトを容赦なく狙う。
また実際に、ライアとナイトを屠っている(ただしナイトには致命傷を与えた後、彼のファイナルベントで倒されている)。
左太股側面部に、召喚機バイオバイザーを装備しており、クリアベントやコピーベント、ホイールベント(バイオワインダー)を使う。
ホイールベントは、ヨーヨー型の打撃武器という変わったもので、コピーベントはライアのとは異なり、装備だけではなく対象者の外観をも写し取る。
ファイナルベントは、バイオグリーザの補助で空中からトリッキーな動きで襲い掛かり、相手を捕らえて逆さまにして地面に叩きつける「デスバニッシュ」。
さて、ベルデです。
カメレオンと鉄鎧とチャイナ服を複合したような、独特のデザインが特徴的なライダーです。
ガイ、リュウガに続くWEB限定悪役ライダーで、この後も仮面ライダーシザースが控えてますが、悪役はみんな限定行きの宿命?!
今回のベルデは、非常にスタンダードな構成です。
言い換えれば、あまり面白みが感じられない内容とも言えます。
装着変身のように、ウィングランサーが付属したりすることもなく。
ただ、少ない装備品の中で出来る限りプレイバリューを増やそうと工夫が盛り込まれています。
それはともかく、まずは前後比較。
割と細身なんですが、大きめな肩アーマーのおかげで貧弱には見えません。
メタリックグリーンがとても綺麗です。
頭部アップ。
特徴的なマスクは、実に上手く造形されています。
違和感殆どなし!
斜めの角度から。
非常に特殊な立体形状も、実に見事に再現されています。
目の各スリットの塗り分けも、非常に丁寧。
こういうところは、さすがWEB限定だなと思わされます。
上半身。
ベルデも、これまで発売された龍騎系ライダーの基本形まんまな造形なんですが、肩アーマーがちょっと特殊な形状のため、可動範囲に癖が生じています。
両腕を真横に最大まで上げた状態。
ぶっちゃけ、これくらいしか上がりません。
この形状じゃあしょうがない気もしますが、これが結構ポージングに悪影響を及ぼします。
肩アーマーは肩ブロックと繋がっているので、前後回転には影響ありません。
また、上半身アーマーとの干渉は殆ど起こりません。
Vバックルの構造はいつも通り。
妙に立体感のある紋章が、いい味出してます。
今回は何故か、交換用カードデッキが付いて来ます。
よく見ると、交換用のデッキはカードが入ってない(向かって左端の金色の線がない)仕様です。
なかなか奇異な部品構成ですが、一体何の意味があるのか? は不明。
細かいことを気にしないという人には、単なる予備と考えてもいいかもしれません。
足の裏。
つま先は、ベルデの紋章付き。
随分思い切った造りです。
つま先のみプラ製なのはいつものこと……と思ってたら、ダイキャスト製だコレ!
バイオバイザー。
装着変身版同様、ベルデの左太股側面に貼りついている構造です。
ただし、塗装・ギミックその他全くの別物になっています。
バイオバイザーは、カメレオンの舌を模したワイヤークリップを引っ張り出し、先端にカードを差し込んで手を放すと引き戻されて効果発動という、非常に手間のかかる動作が必要です。
それを再現するため、ベンダブル(リード線)を用いたクリップ付きワイヤーが付属しています。
クリップの先端はコの字型になっていて、付属のカードを挟めます。
カードの安定性は、強くもなく弱くもない程度で、差し込めば角度を変えても勝手に脱落することはありません。
クリップを摘む手首も、当然付いています。
しかも、新造形で。
ワイヤーを介さなくても、バイオバイザーに直接カードをかませることも出来ます。
画像ではカードがかなり露出していますが、実際には全体の4/5くらい飲み込むことが出来ます。
舌(クリップ)パーツを一旦引き抜き、カードを挟んでから再度差し込みますが、その際の保持力は完璧。
ワイヤー付きのクリップは本体がメタリック塗装されてましたが、こちらのは成形色です(先っぽ除く)。
ホイールベント・バイオワインダー。
今回はワイヤーなし(巻取時)とワイヤーあり(伸ばし時)の二種類が付属しています。
また、ワイヤーなし状態を掴む手首も付属します。
掌側に凸ジョイントがあり、これをバイオワインダー本体に挿して固定します。
当然、これも新造形手首で、左右共揃っています。
ワイヤー付きバイオワインダーを装備するため、これまた専用の手首(またまた新造形)を用います。
こちらも掌側にジョイントがあり、ここにワイヤーの末端部を差し込む構造。
これは、さすがに左手だけです。
「なんか今回新造形の手首多いなぁ」とお感じの方もおられるかと思いますが、その通り。
その影響と思われる皺寄せも、しっかり来ています(後述)。
ワイヤー付きバイオワインダーを装着。
付けたまんまの状態だと、こんな感じになります。
バイオワインダーのワイヤーは、バイザーのワイヤー同様ベンダブル。
でも、先端部が比較的軽いので、こんな風にしてもへたれて落ちたりはしません。
誰かにぶつける様子を再現するのも、簡単に出来ます。
ベンダブルなので、まっすぐ伸ばすだけじゃなく軌道をひん曲げることも可能です。
ワイヤーが硬めなので、どんな角度・どんな動作にしても安心して飾れます。
ただし、ワイヤーに癖がつきやすく、また硬めなのが災いしてまっすぐ戻しにくかったり、綺麗なカーブを描けず一部が歪んだままになっちゃったりしやすいです。
くれぐれも、ストリングプレイスパイダーベイビーなんかに挑戦してはいけません。
さてファイナルベント再現を……とやりたい所ですが、実はちょっと問題があります。
実はこのベルデ、新造形の手首が多かったせいなのか、本来普通に欲しい手首が入っていません。
具体的には、
- カード摘み手首
- グワシ手首(指をクワッと開いた形状)
- 普通の平手首
これがありません。
そのせいで、画像のようにカードを構えたポーズも単独では再現不可能です。
せっかくバイオワインダー関連の部品を充実させたのに、これは本末転倒と言わざるを得ないでしょう。
そのため、デスバニッシュのポーズを取らせても、ライア等の足を掴むように見せるのが、難しくなってしまいます。
ハッハッハッ。
というわけで、これらのポーズをどうしても取りたい場合はどうすればいいのかというと。
「仮面ライダータイガ」に付属する手首を流用すればいいわけです。
幸い、タイガの手首はベルデと全く同じタイプですので、差し替えても違和感はありません。
ここまでの画像三枚は、タイガの手首を使って撮影しました。
ちなみに、もう一つの交換用手首はコレ。
五指を一杯に伸ばした状態のもの。
こちらは掌にジョイントはありませんが、使い所に悩みそうです。
バイオワインダー掴み手は、掌のジョイントを目立たせなければ多少表情付けに用いることができそうですが、左手には指輪状の固定具が指に付いてるので、イマイチ他に使い道が見出せそうにありません。
付属するアドベントカード一式。
左から、アドベント(バイオグリーザ召還)・ホイールベント(バイオワインダー)・コピーベント・クリアベント・ファイナルベント。
右端は、各カードの裏面です。
効果は異なるものの、コピーベントはライア付属のものと同じです。
以上、あっさりめでしたが、仮面ライダーベルデでした。
【買ってみて一言】
出来は非常に良く、造形に関しては殆ど文句なしです。
装備品が少ない点は(設定通りなので)仕方ないとして、その中でも出来るだけプレイバリューの幅を広げようと、色々盛り込んでいるスタイルは好感が持てます。
特に、バイオバイザーとバイオワインダーのバリエーションは秀逸で、良い意味でやりすぎ感すら覚えるほどです。
龍騎系ライダーを集めている方や、ベルデが純粋に好きな方には文句なしのオススメです。
ただ、先の通り手首の構成内容が非常に偏っているため、ベルデの装備を使用しないポージングの際は、とても悩まされてしまいます。
新造形手首多め=コスト高ということで、数を減らされてしまったのか? と、思わず勘ぐってしまいたくなります。
龍騎系ライダーは、全体的に手首が多めに入ってるものなんですが、ナイトサバイブも左手首のみ何故かバリエーションが少なめでした。
この辺、どうしようもない「大人の事情」があるんでしょうかね?
でも、大きく気になる点はせいぜいこれくらいなので、こちらも割り切ってかかればさほど問題には感じられない(人もいる)かもしれません。
あと、このレビューをやっていて気付いたんですが、バイオワインダーのワイヤーをまっすぐにしようとしごいていると、中の針金がジョイントから外れて、シース部分だけが伸びてしまう現象が起こるようです。
こうなると根元からくたってしまう上に、箱に収まらなくなるので、注意が必要です。
夏だから、暑さで伸びたってのもあるのかなぁ……?
(ちなみにうちのは、ピンバイスを使って直しました)