第88回 ■ バンダイ S.H.フィギュアーツ「仮面ライダーフォーゼ・モジュールセット03」
2012年10月14日 更新
■ S.H.フィギュアーツ 仮面ライダーフォーゼ・モジュールセット03

2012年7月14日発売。
同時販売物は、「仮面ライダーストロンガー」。
2012年7月のラインナップは、以下の通り。
- 7/21 「スコーピオン・ゾディアーツ(仮面ライダーフォーゼ)」
- 7/27(配送開始日)「仮面ライダーガイ(仮面ライダー龍騎)」「ハイパーシンケンレッド(侍戦隊シンケンジャー)」「劉鳳最終形態(スクライド)」(すべて魂ウェブ限定)
- 7/28 「ルナティック(タイガー&バニー)」「アキバブルー(非公認戦隊アキバレンジャー)」「仮面ライダー電王ソードフォーム」
チェーンアレイモジュール、ウィンチモジュール、シールドモジュール、ガトリングモジュール、ステルスモジュールのセット商品。
チェーンアレイスイッチ付属。
ウィンチモジュール交換用ワイヤー付属。
ウィンチスイッチ(ON・OFF状態両方)付属。
シールドスイッチ(ON・OFF状態両方)付属。
ガトリングスイッチ付属。
ステルススイッチ(ON・OFF状態両方)付属。
握り手首左右各一個付属。
台座などの付属品はなし。
価格は税込2,940円。
本商品は、「S.H.フィギュアーツ仮面ライダーフォーゼ」に同梱されなかったモジュールオプションをまとめたものです。
※画像のフォーゼ本体と各スイッチは参考のため並べたもので、付属はしません。

さて、今回のモジュールセットで一番に驚くべきは、ベースステイツ用の武器持ち手が一対付属することです。
ちょっと意外なサービスでしたが、こういうのは今後も是非やって頂きたいものです。
まあ、実際は本セットで使う必要性があったから付いたわけなんですが、とにかくこれらのおかげで、今までイマイチ物足りなかったベースステイツの遊びの幅が広がります。

これを用いることで、「SHFマシンマッシグラー」にようやく安心して乗せられるようになりました。
言うまでもなく、マッシグラー付属の手首とは比較にならない安定感です。

これで、派手なバイクアクションでディスプレイすることも可能になりました。
最終回でダスタード達との戦闘時に見せた、ウィリー攻撃なんかも可能に。
やっぱりバイクに乗せるには、二本指伸ばすよりハンドル鷲掴みに限ります。

ご存知「ライダー乗り」だって可能!
やる必要性は全くないんですが。
フォーゼ付属の手首で物を掴む形状のものは、これまで「エレキステイツ」の右手、「ファイヤーステイツ」の両手首のみでした。
そのため、安定感重視でバイクに乗るためには、ステイツに関係なくファイヤーステイツの左手の存在が重要でした。
ですが、もうわざわざファイヤーステイツの箱から手首を片方だけ引っ張り出さなくても良くなったわけです。
それでは、握り手が必要な理由に触れて行きます。

\ チェーン アレイ オン /
チェーンアレイモジュール。
割と露出が多かった“存在感ありすぎ”な打撃系モジュールです。

チェーンは金属製で、フレキシブルに可動させられます。
鎖の結合? もしっかりしていて、よほど無茶しなければ千切れることはありません。
本体及び先端部はプラなんで、軽くて負担はかかりません。

宇宙とは全く関係ない、ぶっ壊し鉄球。
こういうのが普通に混じるのが、フォーゼモジュールの奇異さであり魅力だと思います。
左手は付属の武器持ち手と変えることで、もっとそれっぽく鎖を持たせる事が可能。

ただ、形状が形状なため、上手く振り回してるようなポージングを取らせるのは難しいようです。
とはいえ、それは問題視するようなものではないかと。
軟質パーツのチェーンにされなくて、本当に良かった。

チェーン部の長さは、約8センチ。
対比的には、こんな感じになります。
正直あんまり長くないですが、長すぎても困るしちょうどいい?

付属していた握り手は、実はここで使用します。
ただ、この形状だとこれまでの前腕差し替え式では装着出来ないので……

このように、一旦モジュール本体を前腕から外します。
プロセスとしては、
- フォーゼの右前腕を外す
- チェーンアレイモジュールを右肘に接続
- モジュール部分を前腕部から一旦外す
- 右握り手を前腕につける
- モジュールのグリップを握り手に掴ませる
- モジュールを前腕に再接続する
こんな感じです。
付け方が、ホッピングモジュールと似てますね。

チェーンアレイスイッチ。
鉄球状のパーツを回転させるだけで形状変化が殆どないため、今回は一つしか付属してません(モジュールセット01のレーダースイッチのようにONOFF共用)。

以上、チェーンアレイモジュールでした。
蛇足ですが、金属製鎖のついた玩具だと塗装皮膜との癒着が心配になります。
これって意外に知られてないことなんですが、実例があります。
幸い、このチェーンアレイは本体が無塗装(成型色)なので、どうやら癒着の心配はなさそうです。
でも、出来れば鎖は他の部品と接触させない状態で保管したいものですね。

なんかベースステイツばっかり続いたので、ファイヤーステイツを引っ張り出して。
今度は、□ソケットを交換して……

\ シールド オン /
シールドモジュール。
FMCS版と異なり、タイル状モールドのスミ入れ塗装、キャノピー状パーツの塗装も完璧です。
ファイヤーステイツとの相性バッチリ!

前腕回転機構のおかげで、アーツ版は自由な角度でシールドが構えられるようになりました。

横から見ればこんな感じ。
もはや言うまでもないですが、パーツは左前腕と一体化してますので、丸ごと交換です。

アルターゾディアーツ戦では、大変重要な使われ方をしてました。
防御性能はかなりのもののようですが、キャンサーゾディアーツのハサミ攻撃には歯が立ちませんでした。

シールドの裏側はこんな感じ。

なんとなく、エレキステイツにも装備。
剣と盾なんで、こちらの方がしっくり来るかも。

あまり組み合わせの印象がないエレキステイツですが、個人的にマッチング度はなかなかかなと。

シールドスイッチON状態。
本体の白が殆ど見えなくなっているので、原型を理解してないと形状がよくわかんないかも。

入手方法がやや特殊な「クローモジュール」との組み合わせなんか。
とにかく、打撃系武装との相性は視覚的に良いようですな。
以上、シールドモジュールでした。

続いて、もう一度□ソケットを交換。

\ ウィンチ オン /
ウィンチモジュール。
所謂牽引機器型装備です。
他のモジュールとの組み合わせで応用的な攻撃も可能という、意外と汎用性の高いツールでした。

モジュール本体。
妙にリアルな塗装で、質感バッチリ過ぎです。
特に、使い込まれたような汚れの再現と、妙に綺麗なワイヤー部の落差が細かいと。
モジュールセット02のスモークやホッピングの手抜きぶりは一体なんだったのかと。

ウィンチの先端部は、取り外し可能。
これは、差し替えを行うためです。

先端を差し替えて、ワイヤーが伸びた状態を再現出来ます。
ウィンチのワイヤーは、長さ約7.8センチ。
本体収納部分とワイヤーの色が変わってしまっているのは、ご愛嬌。

ワイヤーは、モジュールセット02のパラシュートモジュールのライン同様、リード線を用いたベンダブル仕様。
くねくね曲がって、しかも保持も利きます。

ただ、ワイヤーの長さがイマイチ中途半端なので、あまり活用法がなかったり。
せいぜい、先端を何かに引っ掛ける程度かと。
とりあえず、豊島屋の「はとカー」でも牽引してみます。

あるいはもっと大きな、地方のスーパーやサービスエリアに置かれてる300円ミニカー「ダイナミックトレーラー」とか。
……いや、なんとなく手近にあったんで使っただけですが。
やっぱり、あんまり活用の幅がありませんね。

ウィンチスイッチ。
パラシュートモジュール同様引っ張り上げ式で、形状も特徴的なせいか、見分けが付けやすいタイプだと思います。

以上、ウィンチモジュールでした。
形状、塗装は完璧で非常に出来が良いのですが、どうしてもワイヤーはもう少し長めに欲しかったところです。
何かに巻きつけたり、離れた相手を引っ掛けて(魂ステージなどを併用して)投げ飛ばすなど、活用法は色々思いつくとは思うんですが、長さが足りないせいかどれも今ひとつ決まり切らない感が強いです。
まぁ、でもそういうプレイバリューが全てということではありませんし、他にももっと良い活用法もあるでしょうから、決して致命的とは思いません。
欲をいうなら、長いバージョンと短いバージョン両方あれば……贅沢ですかな。

今度は、△ソケットを交換。
ドラムを横に弾くように、スイッチON。
こちらも、チェーンアレイ同様、ON・OFFの区別がありません。

\ ガトリング オン /
恐らく本セットで最も人気の高い、ガトリングモジュール。
ようやく、フィギュアーツ版が登場です。
第三弾なんだけど、妙に長かったような感覚が。

というわけで、ガトリングモジュール。
基本的な仕様は、(装着方法以外)FMCS版と同様。
銃身の回転ギミックも当然ありで、塗装も凝ってます。
回転具合は、やや固めです。

各部にスミ入れが施されているので、青一色のベタ塗り感はあまり感じません。

劇中では、威力があるのかないのかイマイチ判り辛かったガトリング。
相変わらず宇宙には無縁そうなセレクトですが、SF的解釈のガトリングガンとしては、なかなか良く出来た造型で、サイズ的にも違和感はありません。
各部のシルバー塗装も、良い引き締め効果があるようです。
これも、装着方法は膝下からの差し替え。
なんかもう、そのまま脛前面部に差し込んでも良さそうな感じですが。

(本セット内で)特にこれといった使い道がなかった左武器持ち手ですが、ガトリングモジュール上部のグリップを握らせることができます。
意味? そんなものはない!

ガトリングといえば、どうしてもやりたくなるのがコラボレーション。
ヒーハックガン+ガトリング+ランチャーの過剰火力フォーメーション!
とてもインパクトがありましたが、ダスタード一匹倒せないヘタレっぷりが情けなかったものです。

マグネットステイツ&ガトリング+ランチャー。
こちらは、そこそこの効果を発揮したようです。
こんな感じで、火力重視系装備をまとめて装着出来るようになったのは、なんか楽しいですね。
他にも色々と面白い組み合わせができそうです。

以上、ガトリングモジュールでした。
FMCSと異なり、肉抜きも行われていて、非常に良い質感が感じられます。
何より、大方のファン待望のモジュールだということが、一番大きな要素でしょうか。
特に不満点もなく、無難にまとまったいい感じの装備です。
他のステイツにも色々着けて遊びたいものですね。

いよいよ最後のモジュールです。
□ソケットを交換。



\ ステルス オン /
ステルスモジュール。
光学迷彩機能でフォーゼの姿を消してしまう効果を発揮。
地味ですが、非常に効果が高かった装備です。
OPの映像がユニークでしたね。

ステルスモジュールは、劇中同様特にギミックはありません。
本当に、右脛部分に接続するだけ。
本商品の場合は、やはり膝下からの交換ですが。

さて、付属のステルススイッチですが、こちらはON・OFFの区別があるものの、非常に判別が付けづらいです。
まずこちらは、OFF状態。
赤いスイッチ(変身時の起動キー)基準で見た場合、上部の黒いつまみの向きは垂直になります。

対して、ON時の黒いつまみは、赤いスイッチ基準で見た場合水平になります。
こうやってアップで見ると違いがかろうじてわかりますが、現物は凄く判りづらいので、注意が必要です。

モジュール部アップ。
画像ではスミ入れが本体各部に施されているように見えますが、これは影になってるだけで、実際にはスミ入れはありません(紫の部分)。
塗装は、全体の紫と中心のシルバー、そしてその内部のスミ入れのみ。

斜め後方から。
しつこいようですが、膝下丸ごと交換です。

真横から。
思ってたよりも身が厚めです。
ステルス戦闘機をモチーフにしているのがよくわかるアングルです。
寸詰まりなんで、チョロQみたいですが。

以上、ステルスモジュールでした。
……って、書くこともうない!
マジでない!!

本セットに付属する、全アストロスイッチ。
左から、ウィンチスイッチ、シールドスイッチ、チェーンアレイスイッチ、ガトリングスイッチ、ステルススイッチ。
いずれも左寄りがON状態、右寄りがOFF状態です。
ただし、チェーンアレイとガトリングはON・OFFの区別なし。
画像のものは未使用のためまだタグがついてますが、装着時はこれを切り取る必要があります。
ちなみに、タグに浮き彫りで「スイッチNo」と「ON・OFF区分(AがOFF、BがON)」が記されています。
……が、タグを切断したら、もう殆ど意味はない……

参考に、玩具版のスイッチ画像を。
左から、ウィンチ、シールド、ステルススイッチ。
こちらは、いずれもOFF状態。

そしてこちらが、ON状態。
スイッチパーツで混乱した時の目安にでもどうぞ。

以上、モジュールセット03でした。
意味もなく全装備! ……って被ってるウィンチないけど。
【買ってみて一言】
モジュールセット01は別格として、02と比較すると、格段にプレイバリューが広げられるセットでした。
各部塗装も丁寧で、凝った塗装んど特に必要なさそうなステルスモジュールすらも、中心部にスミ入れがしっかり施されていて、とにかくどれも質感が素晴らしいです。
ここまで出来るのに、なんで02はあんなガッカリな出来になってしまったのか、理解に苦しむ……そこまで言いたくなる出来の違いです。
また、セット数が5つになった上、武器持ち手が両方付属と、これまでのユーザーの不満を一気に解消? したかのような構成内容。
この時点までのセット物としては、一番お買い得かもしれません。
もっとも、これを書いてる現在すでに04セットが発売済みで、更にWEB限定で05も発売確定してますから、これらはもっと満足度の高い内容になるかもしれません。
とりあえず、ここは「ようやく満足出来る内容になってきた」という評価でお茶を濁したいと思います。
――それで、「クローモジュール」ですが。
こちらについては、「仮面ライダーフォーゼ・コズミックステイツ」のレビューと一緒に取り扱います。
