第81回 ■ バンダイ S.H.フィギュアーツ「仮面ライダーフォーゼ・エレキステイツ」
2012年5月20日 更新
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- モジュール01/エフェクトセット |
- エレキステイツ |
- ファイヤーステイツ |
- ロケットステイツ |
諸事情あって、3〜4月は全く更新作業が行えませんでしたので、まとめてレビューをお送りします。
今回は、フィギュアーツ仮面ライダーフォーゼ・エレキステイツ、ファイヤーステイツ、そしてロケットステイツを一気に行ってみましょう。
■S.H.フィギュアーツ 仮面ライダーフォーゼ・エレキステイツ
2012年3月31日発売。
同時販売物は、同シリーズ中にはなし。
2012年3月の配送ラインナップは、以下の通り。
- 3/30(配送開始日) 「シャイニールミナス(ふたりはプリキュア!MH)」「カズマ 最終形態(スクライド)」(すべて魂ウェブ限定)
全高は約14.3センチ。
合計3種6個の手首付き。
ビリーザロッド付属。
ビートモジュール付属。
シザースモジュール付属。
ビートスイッチ、シザーススイッチ(ON状態)付属。
エレキスイッチ、ビートスイッチ、シザーススイッチ(OFF状態)付属。
スイッチ未装填ソケット一点付属。
ビリーザロッド・エレキスイッチ接続状態パーツ付属。
フードロイド・バガミール(変型前後)各一点付属。
台座などのオプションはなし。
価格は税込3,360円。
仮面ライダーフォーゼ・エレキステイツについては、「FMCS仮面ライダーフォーゼ・エレキステイツ」のレビューで触れているので、そちらをご参照のこと。
2012年3月は、WEB限定含めてたった3体のみと、大変寂しい状況でした。
エレキステイツは、発売前から様々な話題に溢れていましたが、一番注目されていたのは「体色」でした。
FMCSの時も触れましたが、エレキステイツは派手な金色のスーツで、フィギュアーツでこれはどこまで再現されるだろうとファンの期待と不安は募っていました。
その後、魂ウェブで公開された画像はかなり劇中イメージに近いものでまずは一安心……の筈だったんですが、一部では逆に不安が増したという声もあったようです。
エレキステイツの情報が出たのは2011年11月22日でしたが、その時点では美麗なカラーリングが大きな注目を集めました。
ですが、この時点で既に退色や色移りが多く報告されていたこともあり、この金色が後ほど大変なことになるんじゃないかという不安の声もあったようです。
この回答は今のところまだ出ていませんが、とりあえず最大の不安点ということでマークされていたのは事実です。
しかして、それを除けば殆ど問題らしい問題は見られないといった感じでした。
――この時点までは。
発売日ですが、当初は3月24日でしたが、途中でいきなり一週間延期されました。
延期の理由は公表されていません。
それではいつもの前後比較。
今回は、ベースステイツよりかなりマッシブな印象にまとまってます。
ボルトラムチャージャーのせいかなと一見思えるのですが、それだけではないようです。
ちなみに、このページの画像はみんな目が光ってるように見えますが、これは照明のせいで特にそういったギミックがあるわけじゃないです。
おかしいな、正面からライト全く当ててないのに(照明はフィルタ越しに左右からのみ)。
頭部正面アップ。
なんとなく劇中のイメージと違いますが、その理由は顔面のモールドのせい。
エレキステイツの顔面部分には、どうやら細かい横線が入ってるようで(画像からは確認出来ないけどそういうことらしい)、本商品は律儀にコレを再現しています。
そのせいか表面が濁ったような感じになり、雰囲気が変化しているわけです。
なお、今回も顔の造型はベースと同じ……ように見えますが、なんだかちょっと変です。
斜め横から見てみます。
なんだか、分厚いクマが張ってるようにも見えますな。
実はこれ、フード部分と中のモールド部分が、大きくズレてるんです。
と言うわけで、目の輪郭部分をライン取りしてみました。
黄色い線で囲った部分が、フードパーツ部分の下に敷かれて?いる複眼モールド。
緑の線で囲った部分が、フードパーツの複眼ライン。
要するに、目の大きさより中が小さいわけですね。
そのせいで、クマがあるように見えるんです。
ベースステイツと同じ形状・大きさのモールドの上に、複眼部分を無理矢理大型化したパーツを被せたように見えます。
フード部分の形状は、ベースステイツよりかなり本編に近づいてるのに、中身がこれなんで台無しになってます。
これは発売まで誰も予測してなかった最大の問題点で、ネット上では相当叩かれました。
ちなみにこれは個体差ではなく、仕様です。
別角度から。
しかし、この複眼も角度によってはあまり気にならない事もあり、人によっては慣れるのも早いようです。
個人的には、物凄く惜しい気がしてなりません。
ファイヤーステイツがベースと同じ形状に戻ってしまった事もあって、益々です。
各部位を見て行きましょう。
まずは胸部・ボルトラムチャージャー。
太鼓状部分はクリアパーツです。
さて、本来なら可動範囲については“ベースステイツ参照”と丸投げするんですが、エレキステイツは若干異なる部分があるので、少し説明をしたいと思います。
エレキは、肩パーツがベースステイツより肥大化してまして、これがマッシブさを感じさせる要因となっています。
ただ肥大化した分、干渉も増加するわけです。
まず横方向ですが、これは普通に真横に動かせます。
肘も90度OVERまで曲がり、特に不満点はありません。
両腕を前に伸ばし近づけようとしても、ボルトラムチャージャーが干渉してこれが限界。
画像は両腕が放射状に開いてますが、これでも精一杯両拳を寄せようとした結果です。
肩の付け根も、可能な限り前方に向けてます。
今度は上に向けてみます。
画像の左腕は、可能な限り真上に向けた状態ですが、肩が干渉するのでこれが限界。
右腕は、肩の干渉をなるべく避けて上方向を目指した結果。
こんな感じで、ボルトラムチャージャーがかなり大きな可動制限を与えてます。
オープニングみたいな、地面にロッドをブッ刺すポーズは忠実には取れません。
右前腕のサークルモジュール周辺は、こんな感じ。
アースベイスメントの根元までしっかり塗り分けられています。
フォーゼドライバー・エレキステイツ仕様。
○ソケット部分に、エレキスイッチ(ON状態)が付いています。
それ以外はベースステイツと同じで、やはりスイッチ部分はソケットごと外せます。
今回付属するスイッチ全種。
画像はランナーを切り離していない状態で、使用時は下の四角い部分を切り取ります。
左上は、奥からエレキステイツOFF状態、手前はスイッチなしソケット。
右上の黄色いのは、シザーススイッチ(奥はOFF、手前がON)。
右下の赤いのは、ビートスイッチ(奥はON状態、手前がOFF状態)。
ビートスイッチは、配置を間違えてしまいました。
この後ランナー切り離したから、撮り直しできないー。
エレキスイッチOFF状態は、エレキステイツで使う事は殆どないでしょうから、実質的にベースステイツ用ボーナスパーツ的な意味合いが強いかもです。
ロケットスイッチと交換して、エレキステイツ変身直前状態を再現可能。
構造はベースステイツと同じなので、前腕部を交換することで、初使用時の中途半端変化状態も再現可能です。
FMCSの時は、前腕を分解するか腕を根元から取り外して交換するしかありませんでしたが、これで気軽に変更できます。
……まぁ、そんなに重要なシチュエーションでもないので、どうでもいいかもしれませんが。
付属のビリーザロッド。
FMCSと比べると、うっとりするほどの重塗装っぷり。
パッと見は解りづらいですが、刀身部分はクリアパーツです。
でこぼこした造形なんで、写真で見るとなんか気持ち悪い気もしますが、現物はそんな違和感はありません。
裏側。
グリップ下部からコンセントにかけては別パーツで、取り外しが出来ます。
これを利用して、エレキスイッチ装着状態を再現可能です。
ビリーザロッドを装備。
エレキステイツになったら基本握りっぱなし。
対比は特に問題はなく、良い感じなのですが、今回初登場の武器持ち手の保持力はかなり低く、ストレスが溜まりがちです。
ちなみに、握り手は右手のみ。
左手はファイヤーステイツまで待たなければなりません。
コンセント部分は軟質パーツで、ロッド本体から外すことも出来ますし、ある程度自由に動かせます。
これで、劇中のギミックを再現出来ます。
コンセント部分を接続した状態。
まずは、電流打撃モード。
ケーブル部分の張力がやや強いので、しっかり固定しないとポロリと外れてしまいますから注意です。
次に電光弾モード。
最後に、電磁ネットモード。
これ、ネットモジュールが登場するまでは突出した有効性があった筈なんですけど、殆ど活用しませんでしたね。
この位置が、一番ケーブルが邪魔に思える配置。
仕方ないとはいえ、ポージング模索中にはいささか難。
いえゼータクな悩みなんですけどね。
それにしても、3つのモードがあるというのは、ポージングイメージを掻き立ててくれるのでありがたい設定ですよね。
ただ直接打撃や切断だけじゃなく、捕縛や飛び道具まであるというのもなんとも。
画像は電磁ネットモード。
後述するパーツ交換で、リミットブレイク「ライダー百億ボルトシュート」も再現可能。
電光弾モード。
これも利便性高いのになぁ、もったいない。
せっかく蟹に使ってもはね除けられたりと、扱いが酷いし。
コズミックステイツは使わないだろうしなぁ。
電流打撃モード。
これが一番スタンダードでしょうか。
ちなみに、長時間コンセントに差しっ放しにしているとケーブル部分に癖がつき、なかなか大変なことになります。
特に片付ける時に激しく泣きを見ます。
リミットブレイク「ライダー百億ボルトブレイク」……と言いたいけど、なんちゃって再現。
ごめん、撮ってからこじつけた。
とりあえず、こんな感じで姿勢を下げられますので、ポージングの工夫のしがいがあるかもです。
腕の可動範囲問題はありますが。
設定に反しますが、構造上、右腕に他のモジュールを装着することも出来ます。
意味があるかどうかはともかく、脳内ブンドド演出の補助に役立つかも?
……脳内ブンドドってなんだ?
次は、付属モジュールについて。
×ソケットを交換して、ビートスイッチに。
上面の凹が腹側を向いているのが、スイッチOFF状態です。
個体差だと思いますが、うちのは黒い部分に赤い塗料が付いてました。
\ ビー ト オン /
ビートモジュール。
右足にスピーカー、素晴らしいセンスです。
ちなみに、今回からモジュールの差し替えがかなりやりやすくなりました。
ベースステイツの時の不安感は、もう殆どありません。
なんとなくですが、素体の方じゃなくてモジュールのジョイント部分が改善されたっぽいです。
装着方法は、ベースステイツ同様、膝下から取り外して交換するスタイル。
足首も差し直します。
要するに、ランチャーモジュールと同じってことです。
アップ。
特に複雑な塗り分けはなく、全体がフラットピンクに塗装されているだけです。
厳密には、フォーゼの脛部分の塗り分けはありますけど。
裏側。
こうして見ると、なんだか元々の足にパーツを嵌め込んだようにも感じますが、差し替えです。
これを装着していても、可動範囲が抑制されないように工夫されています。
続けて、□ソケットを交換して、シザーススイッチに。
上部の黒い出っ張りが開いている方がOFF状態。
出っ張りが閉じている方がON状態。
\ シザース オン /
シザースモジュール。
ものっそい大型ハサミ。
歌星パパのセンスが激しい光を放つ瞬間です。
シザースモジュールは、刃部分が展開可能。
ただし片側の刃だけが動きます(劇中準拠)。
かなり大型なので、シールド兼武器のようにも見えますが、それだとまさに「シェルディフェンス」状態。
刃の最大展開幅は、これくらいです。
これも、写真だと手首部分で差し替えのように見えますが、実際はレーダーモジュール同様肘部分で丸々交換です。
腕部分も、交換はかなりスムーズになりました。
当然ながら、各スイッチやモジュールはベースステイツに装着可能。
撮影してませんが、ファイヤーステイツやロケットステイツにも装備OKです。
なんつうか、やっぱりこっちの方がしっくり来ますね。
○ソケットを、スイッチなしのものと交換。
これが何の意味があるかというと……
ビリーザロッドのグリップ下部を、エレキスイッチ付きのパーツと交換。
これでリミットブレイク状態を再現できます。
パーツ交換後のグリップ部分。
ケーブル部分とは一体式で、まるごと交換します。
これで、エレキステイツ用のパーツ類は全部になります。
今回から付属するようになった、おまけのフードロイド。
エレキステイツには「バガミール」が付いてきます。
変形前と変形後が別々に造形されていて、なんとなく嬉しかったり。
小さいながらも造形や塗装はバッチリです。
バガミール変形状態。
結城の素晴らしすぎるセンスがスパークしたナイスデザイン……という触れ込みにしたのはナイスでした。
実は仮面ライダー部の活動を裏で支えている(主に諜報活動で)重要な役所。
背面にはカメラスイッチが刺さっています。
ちなみに自立は出来ませんので、ご注意。
変形前のハンバーガーモードはこれくらいの対比。
食い物だったら相当なボリュームです。
変形後の対比は、こんな感じ。
実は結構苦労して持たせてます。
ベースステイツ付属のドリルモジュールを装備して、リミットブレイク「ライダー電光ドリルキック」を再現可能。
別角度から。
さっきも書いたけど、今回目が光って見えてなんかカッコいいな(自画自賛)。
そしてこの後、交換転入生にぶん殴られると。
S.H.フィギュアーツ「仮面ライダーフォーゼ・ベースステイツ」と比較。
身長差があるように見えますが、実際は同じです。
さっきも触れましたが、こうして比較すると、胴体部分が同じ形状とは思えない程の体格差が感じられて不思議です。
FMCS「仮面ライダーフォーゼ・エレキステイツ」との比較。
体格差はともかく、やはり体色の違いが一番目を引きます。
FMCSの右前腕が、当初思ってたより肥大化してたことを改めて意識したり。
以上、エレキステイツでした。
ベースステイツのリデコだとあなどるなかれ、プレイバリューも高いし何より高級感が違います。
なかなか嬉しいアイテムなんですが、不思議と今回は店頭在庫がやけに豊富かつ値引きも多めでした。
まあ、イコール人気がないと結論付けるのは早計ですが、発売当時は相当余裕があったのは間違いありません。
仮面ライダークウガからの伝統になりつつありますが、主人公ライダーの別フォーム(この場合ステイツですが)は再版されないケースが多いので、集めている人は無駄な余裕かましてないで早いうちに入手した方がいいでしょうね。
個人的には、ライダー単独で見た場合、ベースステイツより満足度が高かったです。
しかし、複眼のずれ問題はいかんともしがたく、出来れば何かの形で改善してもらいたいところです。
せっかく改良した? のに裏目に出てしまったというのも残念なこと。
造形自体は、ベースステイツの欠点を上手くフォローしているので、素晴らしいんですけどね。
とりあえず、妥協は求められはするものの、決して悪くない商品だと思いますよ。
そして次は「ファイヤーステイツ」です。
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