第142回 ■ バンダイ S.H.フィギュアーツ「ドラグランザー」
2016年5月1日 更新
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フィギュアーツの「仮面ライダー龍騎」系が途切れて、一年と五ヶ月。
よもや出まいと多くのファンが想定していたドラグランザーが、ついに出てしまいました。
また、ダークレイダーの発売も確定し、ここに来てまた楽しみが増えてきました。
というわけで、今回はドラグランザーのレビューをしてみたいと思います。
■ S.H.フィギュアーツ ドラグランザー
2015年10月23日〜12月21日まで、プレミアムバンダイ魂WEB商店にて予約受付。
2016年4月25日配送開始(26日頃到着)。
2016年4月のラインナップは、以下の通り。
- 4/16 「ピカチュウ(ポケットモンスターシリーズ)」
- 4/18(配送開始日)「キュアビート(スイートプリキュア♪)」「ザ・ニンジャ(キン肉マン)」「高坂穂乃果〜僕らは今のなかで(ラブライブ!)」(すべて魂ウェブ限定)
- 4/23 「ボディくん(Pale orange Color Ver.)」「ボディちゃん(Pale orange Color Ver.)」「ボディくん DX SET(Gray Color Ver.)」「ボディちゃん DX SET(Gray Color Ver.)」
- 4/25(配送開始日)「仮面ライダー龍騎サバイブ&ドラグランザーセット」「スカウト・トルーパー&スピーダー・バイク(スターウォーズ ジェダイの復讐)」「シャドウトルーパー(スターウォーズ)」「超サイヤ人ゴッドSS(超サイヤ人)ベジータ(ドラゴンボール超)」「クッパ(スーパーマリオブラザーズ)」「スーパーマリオ あそべる!プレイセットE 敵ぞろぞろ初級編(スーパーマリオブラザーズ)」(すべて魂ウェブ限定)
- 4/28「仮面ライダーゴースト オレ魂」「カブトエクステンダー(仮面ライダーカブト)」「ルパン三世」「峰不二子(ルパン三世)」
内容物は、ドラグランザーのみ(背中・尾パーツ×2は別添)。
台座などはなし。
価格は11.880円(税込)
ドラグランザー。
仮面ライダー龍騎が「烈火のカード」を用い龍騎サバイブに二段変身したと共に、ドラグレッダーが変化した姿。
ドラグレッダーより大型化しているようで、背に龍騎サバイブを乗せて空中戦をこなせる他、「メテオバレット(シュートベント)」「ファイヤーウォール(ガードベント)」などが使えるようになる。
バイクモードに変型することも可能で、ファイナルベント「ドラゴンファイヤーストーム」は、バイクモードのまま火炎弾を吐きまくり、最後に敵を押し潰すというもの。
さて、ドラグランザーです。
ドラグランザー自体は、本放送当時に「R&Mシリーズ」として商品化されていまして、そこそこ評判も良かったのですが、モンスター形態時にマヌケな姿勢になってしまうという難点があり、改造案が各所で見受けられました。
今回のドラグランザーは、そういった問題点は当然なく、また色々なポージングが楽しめる上に変型もこなすということで、配送開始前からかなり有望視されていました。
それにしても、R&Mの時点でかなりの大型枠だったこともあり、フィギュアーツで再商品化は難しいんじゃないだろうかという予想は、アーツ仮面ライダー龍騎発売情報公開当時から囁かれていました。
それがこうして出てしまうんですから、驚きもひとしおというものです。
まずは、龍騎サバイブとの比較。
といっても、形状の関係でどう並べて比較すべきかと悩んだので、ひとまず同一線上に立たせてみました。
龍騎サバイブの身長が約14.3センチなので、大雑把にどのくらいの差があるかが伝わればいいかなと思います。
モンスター形態・フロントビュー。
姿勢は適当です。
リアビュー。
長い胴体と尾のせいで、本体が奥まってしまったので、小さく見えます。
サイドビュー。
同じく、ポーズは適当です。
実際は、コレよりもっと真っ直ぐに伸ばすことも可能ですが、なんせ完全に伸ばすと全長約63.5センチにも及ぶので、うちの60センチ立法の撮影ブース内では対応し切れません。
ごめんなさいです。
頭部アップ。
劇中のイメージをかなり上手く捉えてる造型だと思いますが、劇中のCGは今ひとつはっきりと形状が把握しにくかったりもするので、あくまで何となくのレベルです。
厳密な比較をするとまた印象も変わるかもしれませんが、こんなもんで充分ではないかなと。
首は、ボールジョイントで横方向に回転可能です。
尚、変型の都合で一部伸縮はするものの、首はこの部分以外基本的には動きません(上下可動はしますが捻れません)。
腕周辺は、肩・肩アーマー(赤い三角の部分)・肘・手首・各指根元が可動します。
上腕ロールはありませんが、肘自体が回転する構造。
各指は、それぞれ根元でボールジョイント接続。
ちなみに、肘から下は(ヒレを除いて)PVC性です。
退色は大丈夫?
下半身は、脚付け根・膝・足首・各指が可動します。
指は、やはり根元でボールジョイント接続。
このため、立たせようとすると自立性の低さに悩まされてしまいます。
太股(赤い三角)の接続部は、縦回転のみ可能なので、脚をぶんばりたい時は、膝関節で角度調整を行う必要があります。
尚、関節は全体的に緩めです。
ボディの関節は、横に回す(捻る)タイプで、
・シート前部
・(頭部から数えて)第一関節と第二関節の中間
・第二関節から後輪までの間
・尾の根元
以上計4箇所に設けられています。
このうち、尾の付け根だけボールジョイントで、購入後ユーザーが接続する必要があります。
想定外の嬉しいオマケとして、玩具オリジナルのソードベント(?)が楽しめます。
接続部シャフトが手頃な太さなので、もしやと思ったら、龍騎サバイブの持ち手にジャストフィットしました。
ドラグセイバーとはまた違った形状なので、これはこれで楽しいものがあります。
本体には、計4箇所の魂STAGE接続ジョイント部があって、姿勢保持に使えます。
その中でも、シート後部に隠されているジョイントを使えば、龍騎サバイブを背に立たせることも一応は可能です。
――が、正直な話、物凄くやりづらいのでオススメはしません。
支柱の根元が特定の向きでしか付けられないほどジョイント周辺の余裕がなく、またすぐ抜けてポロリしがちなので、相当イライラします。
今回、撮影のために頑張ってやりましたが、ぶっちゃけ二度とこんなポージングはさせたくありません。
シュートベント「メテオバレット」も、それっぽく再現可能。
尚、本商品には魂STAGEは付属しませんが、通常のSTAGE(ACT-4など)は使わない方が宜しいかと思います。
何故なら、本体の重量に支柱先端のピン(クリップを差す部分)がドラグランザーの中で折れてしまう場合があるからです。
実際、今回の撮影でもこれが発生し、ピンバイスで除去するハメになりました。
どうしても飾るのなら、「ACT-TRIDENT」などにした方が懸命でしょう。
シートを露出させた状態にすれば、龍騎サバイブを乗せて「坊や良い子だねんねしな」状態も再現可能。
まあ多分、背中パーツ着けたままでもいけるとは思いますが。
ここからは、バイクモードへの変型です。
V字型に曲がっていたハンドルを、ヘの字型にします。
※ここで紹介する変型プロセスは、本編通りではありませんので、ご注意ください。
胸部の変型。
左上→右上→左下→右下の順になります。
胸部ハッチを開いて、前輪を引き出します。
更に前輪を引っ張り上げ、ハッチの先端部を折り畳みます。
ハッチを閉じ、前輪部の根元にある黒い「ハンドルストッパー」を、所定の位置にはめて前輪を安定させます。
ドラグランザーのゴーグルを閉じます。
二段関節で一旦持ち上げるようにしてから、前にスライドさせます。
その後、首も縮めておきます。
ボディ各部の回転関節をしっかり揃えて、ボディを「乙」型に折り畳みます。
胸部(クラッチカバーの真下)と後輪横にロック機構がありますので、これで安定させます。
後ろ脚(膝下)を折り畳み、太股内部に収納します。
説明書では、足首が画像より更に90度曲がり、ツメが上を向くように表記されていますが、構造上そこまで曲げることは不可能です。
手で前輪を掴むように配置します。
掌のジベットスレッドに、前輪横のジョイントを差し込むようにします。
その後、ツメの位置を調整してタイヤを抱えるような形にします。
ここ、ちょっとだけ面倒です。
左手のツメが一番上に来るのが正しいようです。
背中のパーツ(ブリスターで左下に入っている物)を取り外し、シートを露出させます。
その後、シート後部のパーツを前方にスライドさせ、ジョイント穴を隠します。
尚、シート隠しパーツは、変型後唯一の余剰となります(胸の内部にも入りませんので、完全余剰です)。
先でミラモン形態に龍騎サバイブを立たせていた際は、ここに魂STAGEの支柱を差し込みましたが、つまりミラモン形態時にシートを露出させないと、龍騎サバイブを立たせられないことになります。
バイクモード変型完了。
この時点で、全長は約45センチとなります。
R&M同様、かなりボリューミィ。
劇中の撮影用車両とは似ても似つかないプロポーションですが、比較するだけ野暮というものです。
後方から。
太股内部には、マフラーのディテールがあります。
フロントビューとリアビュー。
姿勢が大きく変化しているので、印象が様変わりしています。
サイドビュー。
尻尾のせいで、とにかく長い!
フロントカウル周辺。
そこそこややこしい変型を経ている割に、かなりまとまり良く決まっています。
前輪は、こんな構造にも関わらずちゃんと左右に振れます。
当然、ハンドルも連動して動きます。
但し、手首や前腕部の都合、パーツがすれたり外れたりしやすいので、多少調整が必要になりはします。
あと、ボディが大きいので、今回あまりハンドルの動きが影響しない気もします。
スタンドは、左右のマフラー内に設けられています。
引き出す際に、各足首に接触しがちなので、要注意。
説明書では、いずれか片方を使用しますとありますが、うちのはどんなに頑張っても左側が浮いてしまうので、専ら右側のみ使用となっています。
龍騎サバイブを搭乗させます
手首は、龍騎サバイブに元々付いているもの(BとI)で対応可能。
ただ、ドラグランザーはステップがないので、足がマシントルネイダー状態に。
一応、マフラーカバー?部に乗せることは出来ます。
龍騎サバイブの搭乗自体は問題ないのですが、やはりというか対比は「バイクでかすぎ!」状態。
というより、劇中のバイクモードがコンパクトになりすぎなんで、本来ならこのくらい大型化していてしかるべきなんでしょうけどね。
ファイナルベント「ドラゴンファイヤーストーム」も、なんとか再現可能。
尾の都合もあり、画像ではかなり無理矢理浮かせてますが、バイクモードだと魂STAGE接続ジョイントが尾周辺の一箇所のみとなるため、どうしてもこうなります。
尚、DFS再現画像でゴーグルを開いてるのを見ますが、ゴーグルは閉じたままが正解です。
ハンドル周りは、ご覧の通り計器類はなくあっさりしています。
劇中で登場した実車版は、この辺りの形状がまるで別物でしたね。
まあ本当に、普通のバイクにドラグランザーっぽい外装くっつけただけでしたから、当然ですけど。
手近にあった他のライダーバイクと比較。
大きさの違いが圧倒的。
ドラグレッダーとの比較。
長さの単純比較は、撮影スペースの都合で出来ませんが、ドラグレッダーは全長約57センチなので、ドラグランザーよりだいたい6.5センチくらい短いことになります。
長さ以前に、太さも全く異なりますので、このままでもだいたいの印象の違いはお分かり頂けるかと。
龍騎シリーズのもう一つのデカブツ「ジェノサイダー」との比較。
あの超巨大な体躯を誇ったジェノちゃんですら、子供の如き!
(ジェノサイダーは、全高約28.5センチ・最大幅約23.3センチ・最大奥行約48.5センチです)
決して、ジェノサイダーが小さいわけじゃないんですけどね。
比較した時のポージングや配置で、印象が様変わりするわけでして。
結論:どっちもマジデカい!
単品版のパッケージ。
サイズは、18×30×12センチ。
相変わらずの、ブラインド仕様。
ジェノサイダーの時のような、厚めの紙材ではなく、いつものと同じです。
ブリスター中身。
本当に、本体のみしか入ってません。
以上、S.H.フィギュアーツ・ドラグランザーでした。
【買ってみて一言】
とにかく、大きすぎて扱いに一苦労というのが、率直な感想です。
だた、イコール悪いということではなく、要は扱いに慣れが必要だと思えたということです。
弄り甲斐は、これでもかというくらいありますので、ドラグランザー好きな方には超オススメです。
逆に、あくまで劇中のディテールに拘るという人には、どちらのモードもあまり薦められません。
特に(仕方ないとはいえ)バイクモードはもはや別物過ぎて、移動要塞のようですらありますから、違和感を覚える人はいるかと思われます。
まあ、玩具的なハッタリは充分なんで、あくまで玩具と割り切る人向けなのでしょう。
ミラーモンスター形態、バイクモードのどちらにウェイトを置くかは人それぞれかと思いますが、ずっと飾るなら(魂STAGEの置き方や耐久性を考慮して)バイクモード一択になってしまうのかなあ、と感じずにはいられません。
またバイクで飾るにしても、他のバイクのように片足で支えて……というのは厳しいようなので(本体が先に接地して倒れかけのようになります)、取れるポージングも必然的に定まったパターンのみになってしまうかもしれません。
あえて挙げれば、という程度の難点は、そんなものでしょうか。
とにかく、占有面積がとんでもないので、充分な置き場所確保は必須でしょう。
その他、メタリックレッド部分が非常に多いので、必然的に、塗装の擦れや退色が気になってしまうところです。
筆者はいつものように全体にコーティングをかけていますが、それでも万全ではありませんので、心配の種は消えませんね。
さて、次は「ダークレイダー」ですが……
発売後、急激に退色現象が発生すると言われたナイトサバイブは、果たして無事なままで居られるのか?!(注文したのは単品版なので)
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