第82回 ■ バンダイ S.H.フィギュアーツ「スカイライダー」
2012年3月5日 更新
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フィギュアーツ昭和ライダーの第4弾は、意外にもスカイライダー!
今までこういった商品化に全くと言って良いほど恵まれなかったライダーが、早々に登場です。
リアルタイムで触れた世代もそれなりの年代になってるだろう頃合いということもあって、再評価のきっかけになればいいんですが……さて?
■S.H.フィギュアーツ スカイライダー
2012年2月11日発売。
同時販売物は、同シリーズ中にはなし。
2012年2月の販売(配送)ラインナップは、以下の通り。
- 2/25 「スカイハイ (タイガー&バニー)」
- 2/24(配送開始日) 「仮面ライダーオーズ・ タマシーコンボ」
全高は約14.5センチ(ツノ除く)。
合計3種6個の手首付き。
大型マフラー付き首パーツ一点付属。
台座及び専用固定ベース付属。
価格は税込3,360円。
スカイライダー。
昭和54年(1979年)10月5日から昭和55年(1980年)10月10日まで、MBS・TBS系にて全54話放送された「仮面ライダー」の主人公。
番組名が、シリーズ1作目(1号2号出演作)と同じため、便宜上「仮面ライダー(新)」または「(新)仮面ライダー」と呼ばれる事が多い。
城北大学の学生・筑波洋は、ネオショッカーに捕らわれ強制的に働かされていた志波博士をアリコマンドから救出するが、その代償に友人達の命を失い、自らも瀕死の重傷を負わされてしまう。
だが、志波博士の機転で洋はネオショッカーの改造人間候補として迎えられる事となり、改造手術を受け復活。
超人的な能力を得た洋は、志波博士と共に脱出、追っ手との戦闘中、偶然発見した変身ポーズを以て、新しい姿「飛行能力を持つ改造人間」となった。
志波博士から仮面ライダーの名を貰い、以降はネオショッカー殲滅を誓い闘い続けていく。
28話にて、洋は(※スカイライダーではない)歴代7人ライダーから猛特訓を施され、更に全員のエネルギーを注入されパワーアップ。
以降は体色が明るくなり、必殺技も増加した。
スカイライダーは、ベルト「トルネード」の両脇に装備されている重力低減装置を使うことで、大空を自由自在に飛ぶ事(セイリングジャンプ)が出来る。
地上での静止状態からの垂直離陸や、落下中からの急上昇、長距離探索飛行などを劇中で披露しており、一人くらいなら背に乗せたまま飛ぶ事も可能。
尚、書籍によっては飛行ではなく滑空と記された物もあるが、劇中では明らかに滑空ではなく飛行能力として描かれている点を留意したい。
必殺技は、代表的なものは「スカイキック」で、その他パワーアップ後より「99の必殺技」という独自の技を使いこなす。
パターンとしては、格闘戦中に「99の必殺技」を使い、そのまま爆発させるか、弱らせてスカイキックで止めを刺すというもの。
この他、腕を回転させて壁を掘り進む「スカイドリル」や超聴力「ベルトイヤー」、赤外線や電波探知能力、また時限爆弾の構造を短時間で分析する能力、透視能力など多彩な性能を披露している。
ちなみに愛用下着はブリーフ。
愛車は「スカイターボ」で、洋の変身と同時に変型する上、自動操縦・水中走行能力を持つバイク。
最高速度は時速1200キロに達し、劇中でも高速走行能力を披露したことがある。
前輪部分に高震動発生装置を内蔵しており、これを作動させて障害物を破壊する体当たり技「ライダーブレイク」が使用可能。
路線変更が行われた14話以降から活躍が特に増えたが、マシン自体は第2話から登場している。
前作「仮面ライダーストロンガー」終了から約4年の間を空けて放送された本作は、「テレビマガジン」昭和53年6月号に掲載された「きみはぜんぶおぼえているかい? ウォンテッド! ライダー怪人」という特集が大反響を呼んだ事がきっかけとなって企画されたものである。
しかし、実際には制作側が見越していたような新規ライダーブームが巻き起こる状況とは云い難く、本作は初期から難航の兆しが見え始め、せっかく導入した数々の新要素の見直しを計るという苦しい状況に追い込まれ、2クール目より早くも路線変更が行われた。
結果、タイトルも含め原点回帰を目指して始まった本作は、視聴率難のため20話から歴代ライダー再登場というテコ入れを図らざるをえなくなる。
またこれに伴うような形で、29話以降流された新エンディング「輝け!8人ライダー」は、スカイライダーのではなく全ライダーを指した内容の歌になった。
こういった背景があった上、筑波洋を演じた村上弘明氏が(事務所の方針で)一時期スカイライダーの話に殆ど触れなかった事も加わり、一部のファンに「歴代ライダー出演に助けられた失敗作」といったイメージを植え付けてしまった感もある。
実際に、全54話中18話も客演回があるというのは、シリーズ中のみならず特撮番組全体の中でも異色で、最初から客演あり前提で制作された「キカイダー01」「仮面ライダーディケイド」「ウルトラマンメビウス」「海賊戦隊ゴーカイジャー」等を特例とした場合、本作に並ぶほど他作品客演が多いものはそうそうない。
ちなみに、1話から19話までと、41話からの「怪談シリーズ」から52〜54話の最終回3部作まで約1クールに渡り客演回はなく、歴代ライダーは主に中盤に集中して登場している。
スカイライダーは、当初暗い緑を中心とした渋めなカラーリングだったが、28話の特訓後より明るいグリーン中心の配色に変化した。
それ以来、スカイライダーはこの姿で登場しており、本商品もこちらのバージョンになっている。
パワーアップ後のスカイライダーは、セイリングジャンプが使えないと誤解される向きがあるが、使用頻度が激減しただけで全く使わなかった訳ではない。
最終回では7人ライダーを伴って使用、ネオショッカー大首領を大気圏外へ運び爆発させているし、49話でも、ロケットに幽閉され宇宙に追放されかかるも無事脱出を図っており、(ロケットが墜落・地面に激突後に爆発した事からも)セイリングジャンプを利用したのではないかと推測される場面が存在する。
パワーアップ後のセイリングジャンプ使用頻度低下には、ちゃんとした理由がある。
セイリングジャンプの飛行画面は、東通ECGシステムを導入して作り出された、当時としては画期的な合成処理だったが、これはアメリカ航空宇宙局で開発されたシステムで、日本国内だけでは利用出来なかった。
日本国内で合成処理された撮影(ビデオ)素材を一旦アメリカ・ロサンゼルスに空輸し、そこでフィルムに変換する必要があったため、当時は大変手間と時間・予算がかかるものだった。
それで使用したビデオ素材は、スカイライダーパワーアップ前(体色が暗い)だったが、パワーアップ後に再度素材を用意して変換処理を行うだけの予算が確保出来ず、そのためやむなくセイリングジャンプが封じられるという顛末となった。
(そのため、最終回で使用したセイリングジャンプは、ストロンガー以前に多用されたミニチュア使用のチープ極まりない物となった)
またこれ以外にも、スタッフ間で飛行能力とバイク両立の必要性を巡る疑問が示されていたそうで、これもセイリングジャンプ使用低下要因の一つになった可能性がある(※村上弘明氏による発言の意訳)。
さて、スカイライダーです。
各魂イベントでは、既にV3やストロンガーなどが参考出品で展示されていたため、多くの人はこれらの商品化を待っていたわけですが、そこに突然割り込んできた形となりました。
装着変身ではハブられ、他のシリーズでもストロンガーまでしか商品化されないなんてことが良くあり、「仮面ライダースーパー1」と並んで立体化に恵まれないライダーなんて言われてたものですが、S.I.Cと共に、本当にいきなりの商品化告知でした。
もっとも、「魂FESTIVAL」のV3展示の時点から、「V3発売までに何か挟む」という発言がスタッフからされていましたから、何かが来るという期待感はあったんですが。
恒例の前後比較。
今回は、各部特徴に行く前に、先に触れておかなければならない事があります。
本商品は、どうしたわけかポージングによって印象がまるで変わります。
よりによって、真正面しかも棒立ちに近づけば近づく程、チープ感が漂って来ます。
出来はそんなに悪くない筈なのに、何故かそう見えてしまう不思議。
なんとなく胴長に見えるせいなんでしょうか?
とにかくそんな変わった特徴がある商品なので、数枚の写真だけで出来を判断しないようにする事を提唱します。
頭部アップ。
一部ではツノが軟質と言われていますが、実際は硬質なので折れないように注意が必要です。
さてこのスカイライダー、一部では出来についてかなり厳しく言われている向きがあります。
先で触れた「ポーズ次第でチープに見える」ってのもそうなんですが、一番非難が集中したのがこの頭部分割でしょう。
ご覧の通り、ツノの基部に大きな溝が発生しています。
マスク色が明るいのが災いして、ここが凄く目立ってしまうのです。
斜めから。
もう一つ、複眼が小さく見えてしまうため、人相が変わって見えるという難点もあります。
これは、フィギュアーツ定番の複眼クリア化による、縁に暗い影が発生してしまった影響によります。
目のモールドを構成するパーツとフード部分に隙間があるため、そこが黒い縁取りのようになってしまい、目が小さく見えてしまうわけです。
「仮面ライダークウガ」からずっと続く問題点ですが、いまだ赤い眼で改善される兆しはありません。
中には、複眼の造型自体が小さいのではと思われている人もいるようですが、実際は形状に問題はありません。
上の画像は、複眼部分にうっすら色を加え、輪郭を強調したものです。
こうしてみると、複眼自体はちゃんと作られていて、クリア化が原因で変に見えているのがお分かりになるかと思います。
というか、スカイライダーはこんなに深紅な眼じゃなく、もっと明るい均一な“赤”なんで、もはやその時点で印象が変化しているんですよね。
今回のパーツ構成は、かなり奇抜です。
頭部前面部の上方に皮を削ぎ落として張り直したような構造になっています。
ツノはその下に潜り込むように設置されていますが、このため右側頭部のラインがガタガタになっている上、頭部の輪郭が綺麗なツライチになりません。
実際に現物を見るとそんな極端な違和感はないんですが、そもそもこんな分割にしなければ良かっただけの話なので、もにょもにょ感が募ります。
まあそれでも、「正面から見ると楕円形」「顎を上げると真円形」になるという、個性的な輪郭はちゃんと再現されています。
こんな感じで、良い部分と悪い部分が常に隣り合わせなのが、本商品の特徴なのです。
側面から。
今回は、この垂直な断面が目立ってしょうがありません。
せめて後頭部の節部分で分割を図るなどの工夫が欲しかったところです。
その他、ツノのしなりが足りてません。
スカイライダーのツノは、もっと頭頂部のカーブに沿うように湾曲しています。
ただそれだけなのに、印象がガラリと変わるから不思議です。
次は、胸部パーツです。
オフィシャルの試作品の画像では、胸部と腹部の境に大きな影がかかっていて、そのせいで相当大きな段差があるかのように見えましたが、実際はそんなに気にする程の物ではありませんでした。
それどころか、この構造のおかげでかなり大きな前屈が可能で、スカイキック再現時には本当に重宝します。
スカイライダーは、小さな肩アーマー(というか出っ張り)がありますが、軟質素材製で動きに制限を与えない劇中スーツと異なり、フィギュアーツでは硬質プラになっています。
それでは腕に干渉して可動範囲を狭めてしまうため、今回は肩アーマーが若干内部にスライド収納される構造になっています。
写真左が最も張り出した状態、右が引っ込めた状態(○内参照)。
固定はかなり緩く、傾けるだけで中に入り込みます。
しかし、肩アーマーの状態がどうあれ、結局上腕への干渉は回避出来ません。
写真は、右肩のアーマーを最大に引き出し、左側を一杯に縮めた状態で、それぞれ可能な限り腕を真上に伸ばしたところです。
所謂、スーパーマン的な飛行姿勢は取れないということです。
変身ベルト「トルネード」。
当時ネオショッカー日本支部の最高幹部だったゼネラルモンスターも知らなかった(それどころか改造した志波博士本人も知らなかった可能性がある)謎の装備「重力低減装置」を両脇に備えている、かなり異形なベルトです。
後期版なのでかなり大型で、若干アンバランスかな? とすら思える程ですが、悪くないし造型もなかなかです。
トルネード斜めから。
重力低減装置は、レバー稼働時に光るランプ部分まで塗装で再現。
写真だとかなり大振りに見えますが、現物はさほど違和感はありません。
レバーは、設定通り真横で止められます。
といってもそこにストッパーがある訳ではなく、レバー自体は真下まで下がります。
レバーは意外に外れやすいので、なくさないように注意です。
特徴的なマフラー。
スカイライダーは、パワーアップ後は斑点が消えたり出て来たりとやたら忙しいんですが、どのみち初期の頃より目立ちません。
尚、wikiでは後期マフラーが単色になったとありますが、33話等ではっきりと黒斑点が確認出来る場面があるため(実際は、赤一色のマフラーも併用していたが正しい)、大変誤解を招きやすい表記となっていますから注意が必要です。
ですから、本商品の斑点模様有りマフラーは間違いではありません。
それより気になるのは、何故かおかしな所で二分割されている点と、この形状以外にないということです。
マフラーは、後述する大型化した物を除けばこれだけで、風にたなびくような動きのある物が付属しません。
なので、躍動感あるポーズを決める際、凄く違和感が出ます。
マフラー基部はボールジョイントで、取り外し可能。
セイリングジャンプ用の大型マフラーを装着させるために、まず頭とマフラーを取り外す必要があります。
更に、首全体を取り外します。
なんで頭とマフラーを先に取り外す必要があるかというと、首の付け根がかなり固いためです。
頭とマフラーを着けたまま首を引っこ抜こうとすると、破損の危険が高いので、用心の為に外しておく訳ですね。
セイリングジャンプ用の大型マフラーは、首と一体化しています。
基部で可動するとか一切なく、このまんまです。
正直、交換はかなりしんどいです。
あまり高頻度にやりたくないくらいです。
マフラーを交換した状態。
このスタイルで立たせると、なんだか凄い別物感!
マフラー交換後、後方から。
もはやマントのごつあるって感じですが、これはこれでなかなか迫力があって良い感じです。
気軽に交換出来ないのと、角度調整出来ない点が厳しいですが、ひょっとしたら自重や耐久性の関係で動かせなくなったとか?
では「セイリングジャンプ!」。
突然チープに見えてしまうポージングとアングル。
ぶっちゃけ、これには戸惑いました。
なんでこんなにチャチに見えてしまうんだろう……
それでも、飛行ポーズ取らせればなかなかいい感じにまとまります。
顎はそんなに大きく上がりませんが、程よいレベルまでは行けます。
腹部の固定用パーツについては、後述します。
キャハハハー! ブ〜ン!!!
って風にも見えるな、このポーズ。
そういえば「仮面ライダーディケイド完結編」冒頭、ディメンションブラストで撃墜されたスカイライダーは、マフラーが短いままで飛んでましたね。
飛行機雲引きながらジェット機みたいに飛ぶ姿が異常に格好良かっただけに、そこだけが惜しかったものです。
本編中の飛行ポーズ再現は、ある程度なら出来なくはないんですが、かなり厳しめです。
というか、良く見ると物凄く体反らしていて不自然極まりない!
実際はもっと極端な反り具合です。
もっと自然体で飛ぶんだ洋!
本商品には、専用の魂STAGEが付属します。
浮かせた状態で飾りたい人も多いでしょうから、これはベストな選択と思います。
台座部分には、スカイライダーのシルエットと英文字がプリントされています。
なんか立たせて飾り辛いなあ、こう書かれると。
魂STAGEの従来通りのアームでは、セイリングジャンプ状態では飾りにくい為、今回は専用固定パーツが付いてきます。
これにスカイライダーの腹部を乗せて浮かせるわけです。
こういうカスタムパーツは、素直に嬉しいですね。
ただし、このパーツをスカイライダーに固定するのには、ちょっとしたコツが要ります。
といいますか、開口部がタイト過ぎて滅茶苦茶ハマり難くなっています。
開口部にバックルを差し込み、トルネードの縁部分が開口部の縁にカッチリハマるようにしなきゃならないのですが、少しでも角度がずれると固定されません。
ここがしっかりハマらないと、最悪の場合ちょっとした振動でも魂STAGEから落下してしまいかねないので、凄く神経を払います。
また、パーツとベルトがタイトに接触するという事は、色剥げの危険もあるという事です。
対策はお早めに。
ナントカケースとか言うな。
専用パーツを使用して、魂STAGEに飾った状態。
おかげですごくしっくり来ます。
重力低減装置の位置に注意です。
パーツさえちゃんとハマっていれば、大きな地震でもない限り勝手に落下したりはしません。
以上、スカイライダーの基本仕様説明終了。
ここからは、ポージングとか色々。
スカイライダーといえば、変身後高い所に立ち、怪人に向かって「行くぞぉ!」の叫び。
指差し手首があれば完璧でしたが、他のライダーも付いてないし仕方ないかな。
スカイライダーは技の数が多いので、再現のしがいがあります。
まずは、スカイチョップとか。
飛び込み手刀打ち。
中屋敷氏の体型イメージを上手く再現している本商品は、氏のあまりにも美しすぎるキック再現で実に良く映えます。
「大ショッカー」の時の対戦相手に、協力を強要。
スカイライダーは数多くの歴代ライダーが登場しましたが、特に2号の客演が多かったです。
しかも、本編舞台との融合も見事で、まるで最初からレギュラーだったかのような雰囲気でした。
そんな事もあって、スカイライダーの先輩として、並び立ちが一番しっくり来ます。
言うまでもなく、本当なら黒マスクが欲しいところなんですが。
「行くぞ、洋!」
「はい、一文字さん!!」
早く出て、というか是非出して黒マスク版2号。
もう単なるリペでも良いから!
ここまで発売済みの昭和ライダー全員と。
もうすぐここに、V3が加わります。
しかし、素顔同士で共演した組み合わせがまだ2人しかいないとは……(除ストロンガー最終エピソード)。
仮面ライダーのベルトイヤーは、10km先の音まで聴き分けられるのだ!
番組初期に多用した、超地獄耳探知。
決して倒されたわけではありません。
愛と誠の、力と技に――
命を乗せて、ぶち当たる!!
あのEDのスカイキックの決まり具合は、最高峰です。
後期スカイライダーといえば、「99の必殺技」は外せません。
いつ覚えたんだか全く不明でしたが、とにかく良くも悪くも個性的でした。
まずは、「三点ドロップ」。
28話、最強改造人間グランバザーミに止めを刺した技です。
相手を抱えたまま上昇、空中回転。
落下中に相手の手足を掴み、背に右脚を乗せたまま地面に激突!!
あまりに危険な技のため、劇中ではアクター抜きのスーツに決めていました。
「99の必殺技」の中でも、突出した派手さが輝く技です。
何このナパームストレッチ。
「99の必殺技」の一つ・ライダー卍固め。
45話でヘビンガーにかました技で、決め技ではなく戦闘力を奪う消耗技。
どこが卍固めなのか良くわからない型でしたが、それなりの効果はあったみたいです。
そして、スカイキック。
全エネルギーを(2万カロリーほど)つぎ込んで放つ、代表的な決め技。
使用後に0.5秒間のエネルギーチャージ時間を要します。
これも「99の必殺技」の一つにカウントされているようです。
離陸時の効果音、命中時の銃撃音と、聴覚的にも面白い技でしたが、それより中屋敷氏の美麗極まるキックポーズが最大の魅力でした。
(ただし初期の、足だけ合成で突っ込んでいくキックは……)
サイダンプ他、色んな怪人に破られた技ですが、大回転スカイキックみたいな発展技もあるので安心。
それにしても、あの大技がたった2万カロリー……どんだけスタミナないんだスカイライダー。
以上、スカイライダーでした。
お手軽サイズの可動フィギュアとしてはそんなに悪くないし、現状入手も容易なので、思い入れのある方は手にとって見ても良いんではないでしょうか。
ただしとても写真写りが悪いという特徴もあるので、このレビューも含めてネット上の情報だけで判断するのは非常に損です。
それに、人によって気になる問題点・妥協点が異なるのも事実なので、非常に繊細な判断が求められる感もあります。
言い方を変えれば、そういった微妙さが本商品の欠点で、大変評価が分かれる所です。
けど、滅多にない……今後もどれだけ機会があるのか解らないライダーなので、このチャンスを逃さずゲットするというのも、決して悪い判断ではありません。
それで本当にいいのかって気もしなくはありませんが、それがスカイライダーの宿命だからしょうがありません。
【買ってみて一言】
筆者はとても気に入っていますし、難点含めて充分満足はしていますが、その感覚を他人に共有させたいとは思わないし、してはいけないと思っています。
マスクの雰囲気、スタイル、可動範囲などかなり優れていますし、迫力あるポージングも充分こなせる……けれど、どことなく漂う安っぽさ(配色の影響も大きいと思いますが)や、あともう一歩詰めて欲しかった、といった微妙な不満も内包されている……
要するに、自信を持ってオススメするにはやや足りない部分がある商品、というのが最終的な評価です。
個人的な印象で恐縮ですが、スカイライダーは、ファンから思い入れを抱かれ辛いライダーなのではないかと思います。
1作目「仮面ライダー」に次ぐ放送話数を誇りながらも、変身前を含めた客演が他作になく、また変身後のみの客演時も目立った活躍が殆どないため、リアルタイム世代以外には人気があるとは言い難いかもしれません。
ここ最近ようやく話題になったかと思えば、ディケイドに撃墜されたライダーというネタ要員的評価。
これじゃあ浮かばれません。
しかし、当時のリアルタイム世代にとっては画期的かつ斬新なライダーだったのは事実で、やはり思い入れが強い傾向があるのです。
難点こそあれど、そういう人達には、ネット情報を鵜呑みにせず、是非一度現物を見て欲しい(買うかどうかはともかく)。
そういう気にさせられるだけの魅力を充分に備えているのが、本商品「スカイライダー」だと思っています。
尚、その後2013年9月21日配送で、WEB限定商品として「スカイライダー(強化前)」が発売されました。
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