第130回 ■ バンダイ S.H.フィギュアーツ「仮面ライダードライブ・タイプスピード」

2015年5月3日 更新

 

 2014年5月31日発売の「仮面ライダー鎧武」を機に、現行ライダーのフィギュアーツの完成度が、異常なレベルで高まりました。
 一部では、真骨彫シリーズと殆ど差がないとまで評価されており、筆者もその意見に全面賛成です。
 今回の「仮面ライダードライブ」も、鎧武に引き続き非常にレベルの高い完成度なんですが、更にグレードを高めて来たもんですから、嬉しすぎてもう困っちゃう状態です。
 そんなドライブのアーツ第一弾・タイプスピードを、今回はレビューしたいと思います。

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■ S.H.フィギュアーツ 仮面ライダードライブ・タイプスピード

 

 2015年4月25日発売。
 2015年4月の配送ラインナップは、以下の通り。

  • 4/15(配送開始日)「キカイダー01」「仮面ライダーバロン・レモンエナジーアームズ(仮面ライダー鎧武)」「仮面ライダーブレイド・ブロークンヘッドVer.(仮面ライダー剣)」(すべて魂ウェブ限定)
  • 4/18「仮面ライダークウガ・マイティフォーム(真骨彫)」「アイアンマンマーク43(アイアンマン3)」
  • 4/24(配送開始日)「キュアメロディ(スィートプリキュア!)」「ベジット(ドラゴンボール)」「セーラームーン・オリジナルアニメカラー」(すべて魂ウェブ限定)
  • 4/25「ダース・ベイダー(STARWARS)」「ストームトルーパー(STARWARS)」「タキシード仮面(美少女戦士セーラームーン)」

 全高は約15センチ(頭頂部のウィングまで)。
 全3種6個の手首付き。
 専用台座はなし。
 価格は4,320円(税込)。
 初回特典として、「マックスフレアセット&マックスフレア専用エフェクト」が付属。

 

 さて、仮面ライダードライブです。
 本商品は、試作画像の時点で、その再現度の高さが注目されていました。
 ただ、TKシリーズのようにタイヤコウカンが可能かどうかという点は当然のように疑問視されていて、結果的に可能ではあったものの、それが初回特典としての付属であることには、多少不満の声もあったようです。
 しかも、(今回ご紹介する)マックスフレア以外のタイヤは、タイヤとエフェクトがそれぞれ別特典ということになったので、それも疑問視されていた背景があります。

 

 その他、ハンドル剣やドア銃のような、タイプスピードもよく使用している代表的な装備が付属しないという点も問題視されましたが、同時にこれは後続商品に期待できる(そっちに付属するのでは?という見解)状況ともなりました。
 まあ、結局7月発売のタイプワイルドにハンドル剣、8月配送予定のタイプテクニックにドア銃(WEB限定)付属という形で決着が付きましたが。

 

 それ以外では、フィギュアーツ・ドライブの試作品公開と共に写真に写っていた「フィギュアーツ・トライドロン」の存在が、特に注目されました。
 かなり初期から試作品が公開されていたので、ファンの多くは割と早めに発売されるのではないかと予想した印象がありました。
 先に触れたタイヤ&エフェクトの特典は、2015年4月以降毎月新発売されるドライブ系アーツの特典で、月ごとに内容が変わるという情報が先行で公開されていたのですが、そのうちのいずれかはトライドロン発売時の特典になるのでは? という予想(期待)も多く囁かれました。
 結局、それらは魔進チェイサーや仮面ライダーマッハ等の特典というオチとなり、肝心のトライドロンは、2015年9月配送予定の「魂WEB商店限定品」で、約25,000円というかなりの高額商品となりました。
 トライドロンに関しては、後日改めt……注文どうしようかまだ悩んでるんだけど。

 

 まずは、前後比較です。
 全体のプロポーションは、劇中のスーツのバランスにかなり近い印象で、上手い具合に調整されて非常に良いスタイルにまとまっています。
 背面のシャーシ状のモールド再現も、バッチリ。
 その他、黒スーツ部分のテカテカ感も面白いですね。

 

 頭部アップ。
 似てる似てないとかいう細かい心配ご無用の、とても良く出来たマスクです。

 TKシリーズと違い、頭頂部のウィング下部もちゃんと抜きになっています。
 複眼(といっていいのかな)の形状やモールド、質感も完璧。
 クラッシャー周辺の細かいモールドも塗装も、しっかり行われています。

 

 斜めから。
 試作品公開の時点で問題視されていた「複眼の充血」ですが、これは単にマスクの赤色部分が反射しているだけで、目の部分に赤色が侵食しているわけではありませんから、ご安心。

 

 今回は、後頭部にも注目してみます。
 テールランプを模した後頭部のモールドは、クリアパーツで再現。
 また、頭部ではありませんが、両肩末端部にはウィンカーランプを模したクリアパーツが施してあります。
 しかも、他のライダーの複眼のようにモールドまであります。
 さりげに印象に残る部分ですから、こういう所の作り込みは嬉しいですね。

 

 首の前後可動範囲は、このくらいです。
 俯き、見上げ、どちらも問題はないかと。

 

 首の横可動は、大きく左を向くと顎が若干タイヤに干渉しますが、顎が上がってしまうほどではありません。

 

 両肩と肘の可動は、このような感じです。
 腕は水平まで上げることは出来ず、若干下がってしまいます。
 これは肩アーマーの干渉が原因ではなく、アーマーを取り外しても変化ありません(肩内部のアーマー固定用ジョイントが原因っぽいです)。

 

 この他、両肩は少しですが、横に引き出すことが可能です。
 これは、トライドロンに乗せるときにハンドルを持たせる際に重宝する機構。
 DXトライドロンでも、この引き出し肩のありがたみを堪能出来ます。

 

 シフトブレスは、極小のシフトカーが接続されています。
 シフトカーは交換可能なので、必然的にフィギュアーツシリーズ中でも屈指の「なくしやすそうな部品」になってしまいますから、管理には充分な注意が必要です。
 今回、前腕の回転ギミックがないので、ブレスの角度を変えることが出来ないので微妙にもやっとします。
 まあ、スーパー戦隊のようにブレスを前に向けて構える動きなどはしないので、大きな問題はないのですが……
 実は、後述するエフェクトパーツを付ける際に、若干厄介になります。

 

 ドライブ最大の特徴である、上半身を袈裟懸けに横切る「タイプスピードタイヤ」。
 材質はPVC製で弾力があるので、本当のゴムタイヤみたいな感触です。
 胴体側でダボ固定されている都合、TKシリーズのようにグルグル回転させることは出来ません。

 

 タイヤを外すと、胴体はこのようになっています。
 尚、足元に飾ってあるタイプスピードタイヤは、ガシャポンの「タイヤスイング」で、本商品に付属するものではありません。

 

 タイプスピードタイヤは、このような分割&装着方法になります。
 「C」型の部分は、材質の弾性に任せてドライブの胴体に巻き、もう一つのパーツで途切れた部分を塞ぐように接続します。

 

 ドライブドライバー、通称「ベルトさん」。
 非常に良く出来たパーツで、造形だけでなくギミック面も充実しています。

 

 ドライブドライバーは、このようなパーツ構成になっています。
 表側のパーツを取り外し、中央モニタ部分を交換することで、タイヤコウカンやベルトさんの表情変化を再現出来るわけですが、肝心の交換パーツは他商品(トライドロン等)または特典に付属するので、本商品単独ではギミックを堪能するのはちょっと厳しいかと。

 

 シフトカーホルダーは、上から「ミッドナイトシャドー」「マックスフレア」「ファンキースパイク」のシフトカーを固定しています。
 勿論、それぞれのシフトカーは取り外し可能。
 このホルダーですが、ジョイントがベルトの裏側で肥大化している構造なので、「仮面ライダー鎧武」の無双セイバーホルダーのようなスッポ抜けが起こりません。
 つまり、落下を恐れることなく、自在に動かせるわけです。
 この対策は、本当に素晴らしい! っつうか、今後も是非定着させて欲しいもんです。

 

 付属のシフトカー比較。
 「ミッドナイトシャドー」「マックスフレア」「ファンキースパイク」及び、シフトレバー型に変型した「タイプスピード」。
 大きさは、それぞれ全長約8ミリくらいです。
 大きいものは、DXサイズの「タイプスピード」(全長約9.3センチ)。
 「仮面ライダーフォーゼ」のアストロスイッチなどメじゃないくらい、細かいパーツです。
 ちなみに、通常形態の「タイプスピード」が付属しないため、ちょっぴり難が生じるのですが、詳しくは後述します。

 

 股関節の前後可動範囲は、このくらいです。
 この状態だと、後方に曲げた脚は(尻パーツに干渉して)若干外側に向きます。
 真骨彫クウガの場合は、後方に曲げ過ぎるとちょっと怖いことになりそうでしたが、こちらは特に問題なさそうです。

 

 横方向へは、180度開脚可能です。

 

 キックポーズもしっかり決まってくれます。
 横から見ても違和感の少ないスタイルにまとまるのは、さすがですね。

 

 TK01「仮面ライダードライブ・タイプスピード」との比較。
 こうして比べてみると、TKシリーズの方も実に良いスタイルだということがわかります。
 さすがに細かな部分の作りこみや可動範囲、塗装などは比較するまでもないのですが、改めて完成度の高さを思い知らされます。

 

 三段変型DXトライドロンとの比較。
 このアングルだと、TKシリーズとの比較と大差ない気がしますが。
 フィギュアーツ版トライドロンが高額のため、手が出せないという人はこちらで代用するものありかなと思います。
 フィギュアーツ版と比べるとかなり大雑把な造りではありますが、搭乗も可能ですし、何より変型可能という独自性もありますから、視野に入れる価値は高いと思います。

 

 搭乗については、そのまま全く無問題で行えます。
 それどころか、TKシリーズ版ドライブ・タイプスピードより遥かに乗せやすいです。
 ハンドルを掴ませる際、肩の引き出し構造が効果を発揮します。
 言うまでもなく、そのままハッチを閉じることも可能。
 ツノが干渉するといった問題もありません。

 

 DXトライドロン・タイプワイルドとの比較。
 フィギュアーツ版トライドロンは変型機構がないので、どうしてもサイズの合うトライドロン・タイプワイルドと並べたいとなったら、現状これしか選択肢がないことになります。

 

 DXトライドロン・タイプテクニックとの比較。
 これも、先のタイプワイルド同様選択肢が限られる組み合わせ。
 というか、フィギュアーツ版のトライドロン・タイプワイルドとタイプテクニックなんか、発売される可能性あるのかなぁ……?

 

 「仮面ライダー鎧武オレンジアームズ」との比較。
 どちらも出来が良くて、本当に良く映える組み合わせです。

 

 2015年4月発売のヒーロー系フィギュアーツ(一部)との比較。
 「キカイダー01」「キュアメロディ」「仮面ライダークウガ(真骨彫)」です。
 いずれも完成度が高くて、とても良い感じです。
 平均的満足度も高くなったなぁ、ホントに。

 

 続いて、初回特典「マックスフレアセット&マックスフレア専用エフェクト」について。
 こちらは、本商品購入時特典で、2015年4月限定となります。
 (シフトカー・マックスフレアは別商品です)

 

 こちらの特典は、「マックスフレアタイヤ」「シフトカー・マックスフレア(シフトレバー形態)」「ドライブドライバー・モニタパーツ(炎マーク)」「炎エフェクト」の組み合わせとなります。
 この後続く「ミッドナイトシャドー」「ファンキースパイク」はタイヤとエフェクトが別特典でセットになっていないこともあり、今回のものが一番お得感のある特典となっています。

 

 マックスフレアタイヤ装着状態・前後。

 

 炎エフェクトは、左右各1個ずつで、それぞれ左右どちらの腕にも装着可能です。
 手首部分にはめ込むように装着するのですが、実際は拳部分に挟み込むようにするのが無難かもしれません。
 理由は後述。

 

 実はこのエフェクトはオリジナルではなく、「魂エフェクトBURNING FLAME」の流用品となります。
 そのため、ドライブのシフトブレスがついた左腕には充分対応しておらず、着け方によってはブレスに干渉してしまいます。
 そのため、左は前腕側ではなく、手首そのものに装着するようにすると、上手くシフトブレスを避けるようになってくれます。
 反面、安定性が若干落ちてしまうのですが……ここは手を抜かずちゃんとブレスが収まるようにして欲しかったものです。

 

 マックスフレアタイヤ。
 ドライブ付属のタイプスピードと異なり、こちらはホイールもちゃんとあります。
 TKシリーズのような爪状パーツの開閉ギミックはなく、このままの形状となります。

 

 ホイール裏面には、魂STAGEACT-4対応の穴があります。

 

 これを利用すれば、トライドロンから射出されたマックスフレアタイヤを待つドライブ、なんてシチュも再現可能です。

 

 マックスフレアタイヤは、タイプスピードと違い、タイヤ部が真っ二つに分かれます。
 これで、ドライブの上半身を挟み込むように装着させます。
 ホイール部分に、若干タイヤの「身」が残るところがポイントです。

 

 マックスフレアタイヤ装着状態を横から。
 ロゴもきちんとプリントされています。

 

 シフトカー・マックスフレアのシフトレバー変型タイプも付属。
 タイプスピードのシフトカーと差換可能です。
 これを装着する際は、右腰のホルダーからマックスフレアを外しておく必要があります。
 ただ、そこに収まる筈の、通常形態のシフトカー・タイプスピードが現状どこにも付属しないため、空の状態にするしかありません。
 ここが、先のシフトカー比較の所で触れた疑問点です。

 

 ドライブドライバーのモニタ部分も、付属パーツと差し替えることで、マックスフレア使用時を再現出来ます。

 

 特典のパッケージは、こんな感じです。
 説明書はなく、パッケージ裏に解説書きがあります。

 

 以上、仮面ライダードライブ・タイプスピードでした。

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【買ってみて一言】

 先で散々書いた通り、本当に出来が良い逸品です。
 本放送期間と比較すると、些か発売が遅かったかなと思う部分もあるのですが、鎧武より一月は早かったので、まだいいのかもしれません。
 細かい所まで良く造りこまれ、その上高級感があり、更に良く見ると、ほぼ成型色まんまなのにそう思わせない工夫を凝らした箇所もあり、本当に感心させられます。
 個人的には、一部胴体関節が緩かったり(個体差だとは思いますが)、手首がやや小さめに思える点、その他惜しいところで「ひとっ走り付き合えよ」のポーズが適わない可動範囲(腰の横方向可動の問題?)が気にかかりますが、それを踏まえても充分出来は良いと断言出来ます。

 

 この後も、タイプワイルド、タイプテクニック、魔進チェイサー、ライドチェイサー、仮面ライダーマッハ、マッハチェイサー、仮面ライダードライブ・タイプデッドヒート、トライドロン、ハートロイミュードの商品化が決定しています(2015年4月末現在)。
 鎧武ほどではないにせよ、今年もかなりの数の商品化が期待出来そうです。
 例年通りなら、タイプフォーミュラも発売するのでしょうけど、今のところアナウンスはありません。
 またマッハ・デッドヒートなどは、果たしてどういう位置付けとなるのか、ちょっと気になります。
 2015年4月現在、鎧武のフィギュアーツもまだ商品化決定していないものが多数残っていますが、一年後はドライブでも同様の事が起きているのでしょうか。
 楽しみでもあり、少し不安でもありですが、それより他のタイヤコウカン用パーツをどうするのか、個人的にはそっちを知りたい心境ですね。

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