■ バンダイ S.H.フィギュアーツ「仮面ライダー鎧武 オレンジアームズ」

2014年6月22日 追加

 このページは、様々な事情から本格的なレビューページを作成するほどではないかなー……と個人的に判断した商品を紹介しています。

 

 2014年5月31日発売。
 同時販売物は、下記参照。
 2014年5月のラインナップは、以下の通り。

  • 5/23(配送開始日)「オートバジン&仮面ライダーファイズセット(仮面ライダー555)」「オートバジン(※単独商品)」「トリケラレンジャー(恐竜戦隊ジュウレンジャー)」「仮面ライダーシン(真・仮面ライダー〜序章)」
    (すべて魂ウェブ限定)
  • 5/24 「マリオ(スーパーマリオブラザーズ)」「スーパーマリオ あそべる!プレイセットA」「同・B」
  • 5/31 「キュアハート(ドキドキ!プリキュア)」「仮面ライダーバロン バナナアームズ(仮面ライダー鎧武)」「ルカリオ(ポケットモンスターアドバンスジェネレーション ミュウと波導の勇者ルカリオ)」

 全高は約14.5センチ(頭頂部まで。ツノ除く)。
 合計5種10個の手首付き。
 無双セイバー付属。
 大橙丸付属。
 オレンジロックシード付属。
 無双セイバー用ホルダー付属。
 専用台座などはなし(初回特典で「漆黒のステージ」付属)。
 価格は税込4,104円。

 

 これまで、ここまで完璧な完成度を誇る、現行ライダーのフィギュア−ツがあったでしょうか。
 そう思わされるほどまでに、本商品の出来は研ぎ澄まされています。
 これが限定品ではなく、一般販売品であることが、信じられないくらいです。

 

 フィギュアーツ版の鎧武シリーズは、AC(アームズチェンジシリーズ)と違ってアーマーの脱着・交換は出来ません。
 その分、スタイル重視となっています。

 

 これまで、放送期間中に発売された仮面ライダーのフィギュアーツは、どれも出来栄えに問題があり、ある程度の問題点には目を瞑らないと、とても扱えるシロモノではありませんでした。
 特に、昨年度の「仮面ライダーウィザード」は、体型といい長さが左右で異なる脚といい、シリーズ中でも最悪の部類に入る酷い出来でした。
 そのリベンジなのか、それとも別な思惑があってのことか、今年はそういった負の要素を一気に払拭にかかったようです。

 

 顔の出来は、特徴を本当に良く捉えています。
 また、色合いなども上手く調整されていて、うっとりするほどの出来です。
 良く見ると、複眼などは「仮面ライダーアクセルトライアル」と同じような構造で、決して特殊な造りではないのですが、それでもかなりの効果を発揮しています。

 

 肩アーマーが外側に開き気味ですが、どうやら肩周辺のパーツ配置や部分的な長さの解釈が違っている結果のようです。

 

 イベントなどで公開されていた試作品では、スーツ部分は光沢のある塗装が施されていましたが、今回は成型色になっています。
 しかし、それによる劣化のイメージは、殆どありません。
 また、スーツ各所に施された金色のラインの栄えは、見事なものです。

 胸部アーマーは、デザイン上どうしても腹部に大きくかかるため、可動を阻害しがちに思えますが、今回は若干ですが上にスライド可能なので、見た目の印象以上に前屈範囲が広くなっています。

 

 肩アーマーは、今回は胴体側に接続されているので、劇中同様のスタイルアクションが再現可能。
 また、保持力も高いので、浮かせたままの維持も問題なしです。
 肘の可動も90度以上曲がり、かなり自然な動きが出来ます。
 肩部分にある、金色の部分は軟質素材。
 招来的な劣化が懸念される部分ですね。

 

 戦極ドライバーと、オレンジロックシード。
 ロックシードの内側のみならず、フェイスプレートまでしっかり再現されています。

 

 しかも、ブレード部分が可動します。

 

 ロックシードは、戦極ドライバーから取り外しが可能です。
 裏側のオレンジ部分も、しっかり塗装されています。

 

 右腰には、ロックシードホルダーを装備。
 付属するオレンジロックシード(閉じ)を吊るせます(意味はないけど)。
 他のシリーズに付属するロックシードを吊るすことも出来ます。

 

 戦極ドライバー左側面には、無双セイバーのホルダー付き。
 これが、本商品唯一の大きな問題点で、とにかくすぐにポロリしてしまいます。
 ホルダーは、これまでにあった同タイプ装備のような形状ではなく、横長の長方形型のジョイントになっています。
 そのため、力がかかっても回転で逃がすことが出来ず、指が軽く当たっただけであっさり取れてしまいます。
 その上、ジョイント穴はベルト帯までしか貫通しておらず、本体には届いていない(穴が浅い)ため、どうしても保持力が稼げない仕様です。
 無双セイバーを装備すると、どうしても前後に幅を取ってしまうため指が当たりやすく、しかも脚を大きく開いても外れてしまうため、本当にイライラさせられます。
 いっそのこと、もう接着しちゃった方が賢明なのかもしれません。

 

 無双セイバー。
 かなり細身ですが、各部位の塗装はかなりしっかりしています。
 ちゃんと鎧武用になっているのもポイントです。

 

 ガンモードも対応。
 大橙丸用とは異なる、トリガーに指がかかる形状の専用手首が付属しています。

 

 展開したロックシードを装着することも可能です。

 

 大橙丸。
 こちらも特に問題はなく、細かな所まで彩色されています。
 オレンジの切り身状の部分がクリアパーツになっていて、何故か取り外しが可能です。

 

 大橙丸と無双セイバーは、差し替えなしで合体可能。
 これで「ナギナタモード」も簡単に再現出来ます。
 合体後は、勝手にポロリする心配はありません。

 

 これだけ出来が良いのに、なんでメインレビューじゃなくておまけページ的な扱いなのかというと。
 個人的な事情が色々とあって、鎧武アーツシリーズはこれ一つだけの購入に留めようと考えたためです。
 シリーズを追いかけると、必然的に他のアーマードライダーも扱うことになってしまいますからね。
 2014年6月初旬現在だけで、既に8種類以上の発売が決定しているアーマードライダーズですが、さすがにこれを追いかけるのは辛いものでして。
 なんかすんません。

 

 新1号と対峙。

 

 以上、仮面ライダー鎧武オレンジアームズでした。

 

 とにかく、頭一つ飛び抜けた完成度の高さで、鎧武ファンなら是非とも手にとって頂きたい逸品です。
 まるで、劇中のスーツやマスクをそのまま縮小したかのような、妙にリアリティのある造形や塗装、工夫された可動範囲の確保、凝った各種装備品と、本当に文句のつけようがなく、頭が下がる思いです。
 繰り返しになりますが、現行ライダーのフィギュアーツ化は、これまで必ずどこかで大きなポカがあり、そこがファンに叩かれていたものですが、今回の鎧武をもし叩くとしたら、もはやそれは粗探しのレベルになってしまうのでは? とすら感じるくらいです。
 勿論、これはあくまで現状の評価で、決して恒久的なものではありませんが、少なくとも放送期間中にこれほどのグレードの商品が出たという事実は変わらないわけで、そこは今後もずっと評価されるべきだろうとは思います。
 残念ながら、無双セイバーのホルダーの固定だけが引っかかりますが、これも対処不可能というものではありませんし、これまでフィギュアーツに多く触れてきたユーザーなら、充分許容範囲なのではと思います。

 鎧武シリーズは、同時発売の「仮面ライダーバロン」はじめとして、今後「グリドン」「斬月」「龍弦」「ブラーボ」「斬月真」「黒影」各種と続き、6月2日には「鎧武カチドキアームズ」が予約開始。
 しかし、上記の多くが魂WEB限定で、一般販売品は半分以下に留まっています。
 また東映ヒーローネットでは、「武神鎧武ブラッドオレンジアームズ」を限定販売します。
 「仮面ライダーウィザード」以降、ラインナップの多くが限定品になってしまうという状況が続いていて、なんともいえない気持ちですが、それでも今回のようなグレードを維持したままシリーズが続いてくれるなら、それもまたアリかなと思えたりもしますね。

 ただフィギュアーツは、第一弾の出来が妙に良いと、後続商品のグレードが急に下がることもたまに起こるので、そうならない事を祈りたい気持ちもありますね。

▲ TOP ▲

「人生に玩具あり 2式」トップページへ戻る