第115回 ■ バンダイ S.H.フィギュアーツ「オートバジン&仮面ライダーファイズセット」

2014年6月19日 更新

 

 フィギュアーツに、ついにオートバジン登場!
 更に、以前発売されたファイズがバージョン違いで再販&セットに。
 これ一つで、ライダーとバイクが一度に手に入るというお得な商品です。
 勿論、これ以外にもオートバジン単体の販売もあるので、過去に発売されたファイズをお持ちの方も安心という、気配りの利いた? 販売形式。

 果たして、新解釈造形によるオートバジンの出来栄えは?
 そして、ファイズはいったいどこがどう変わったのか?
 今回は、その辺りを重点的にレビューして参ります。

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■ S.H.フィギュアーツ オートバジン&仮面ライダーファイズセット

 

 2013年12月25日〜2014年3月2日まで、「魂ウェブ」上にて受注受付。
 2014年5月23日配送開始(24日頃到着)。
 同時配送物は、下記参照。
 2014年5月のラインナップは、以下の通り。

  • 5/23(配送開始日)「オートバジン(※単独商品版)」「トリケラレンジャー(恐竜戦隊ジュウレンジャー)」「仮面ライダーシン(真・仮面ライダー〜序章)」 (すべて魂ウェブ限定)
  • 5/24 「マリオ(スーパーマリオブラザーズ)」「スーパーマリオ あそべる!プレイセットA」「同・B」
  • 5/31 「キュアハート(ドキドキ!プリキュア)」「仮面ライダー鎧武 オレンジアームズ」「仮面ライダーバロン バナナアームズ」「ルカリオ(ポケットモンスターアドバンスジェネレーション)」

 オートバジンと仮面ライダーファイズのセット。
 オートバジン(バトルモード)・全高は約15.5センチ(背面タイヤ上部まで・ツノ除く)。
 オートバジン用・合計3種6個の手首&ファイズ用・1種2個の手首付き。
 ビークルモード専用交換頭部付属。
 バスターホイール(前輪)付属。
 バスターホイール保持用パーツ付属。
 ファイズギアボックス付属。
 ファイズギアボックス用アタッチメント付属。
 ビークルモード用後輪補助パーツ付属。
 後輪固定用スタンド付属。
 ファイズ・全高は約14.3センチ(ツノ含まず)。
 合計4種6個の手首付き。
 ファイズフォン、フォンブラスター(通常)、フォンブラスター(Fポインター合体)の計3個付属。
 ファイズドライバー(バックル部のみ)計3種付属。
 ファイズショット小、(右手首付の)大の計2個付属。
 ファイズポインター(小・大)の計2個付属。
 ファイズエッジ1本付属。
 台座などのオプションはなし。
 価格は税込8,856円。

 

 フィギュアーツ・オートバジンの初出情報は、2013年11月12日夕方頃。
 「魂WEB」内の「魂アイテム」のページ内にて公開された、フィギュアーツ仮面ライダーサイガのサンプルレビューの最後に、シルエット画像が掲載されたのが最初です。
 実は、これ以前にも変型するオートバジンの試作品が、イベントで公開されたことがあったのですが、相当な時間が経過していたこともあり、参考展示で終了かもしれないという諦めムードが漂っている感がありました。
 途中、再販もあったとはいえ、関連商品である仮面ライダーファイズも発売後3年が経過していたことも、影響していたかもしれません。
 そんな頃に、いきなりの衝撃情報が飛び込んだわけですから、ファンの喜びは相当なものだったようです(自分含む)。

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■ オートバジン:

 

 今回は長くなるので、早速ビークルモードから見て行きたいと思います。
 オートバジンは、フロントフォークが腕、その付け根部分が肩になるという構成のため、ここがどうしてもバイクっぽく見えなくなりがちという難点を抱えています。
 この部分の処理をどうするかは、これまで立体化した変形ギミック搭載玩具にとって(恐らく)最大の難関だったと思われます。

 

 そのため、今回は全体的に車高を低めになり、オフロードとオンロード両方の要素を混ぜ込んだようなスタイルになりました。
 実車画像と比較すると、どうしてもシャコタンっぽさが感じられて違和感ありありですが、玩具的なバランスとしてはアリかな? とも思える、際どいラインのようです。

 

 もっとも、肝心のファイズとは問題なく、良い対比で組ませることが可能になっています。
 ビークルモードでもバトルモードでも、(厳密な比較をすればまた違うでしょうが)どちらも、さほど問題を感じないサイズ比に収めているのは、さすがというべきでしょう。
 この辺りも、後程細かく触れて行きたいと思います。

 

 まずは、フロントビューとリアビュー。
 変形の都合上、実車に比べて横幅が大きめになっています。

 

 サイドビュー。
 これ単独で見た場合、車高の低さはあまり気にならないかもしれません。
 実際のバイクに詳しい人は、別かもしれませんが……

 

 フロントカウル。
 特徴的なフェイス形状を再現していますが、こちらは形状重視型(無変形)のもの。
 基部がボールジョイントになっていて、変形用との交換が可能。
 形状の都合で、取り外しはいいんですけど、取り付け時がちょっと面倒&怖い感じです。

 

 こちらは、バトルモ−ド変形用のフロントカウル。
 ライトの形状がかなり異なっているので、面構えが相当変化して見えます。
 いささかビークルモードっぽさに欠ける感じもしますが、頻繁に交換するのが面倒な人や、差し替えなしでそのまま変形プロセスに移行したいという人は、こちらを付けっ放しにしてもいいかと思います。
 なお、このページでは、これ以降こちらを使用して撮影しています。

 

 前輪部アップ。
 バイクとして見た場合、どうしてもフロントフォーク(腕)が気になってしまいますが、この辺は割りきりが必要でしょうか。

 

 エンジン部。
 ここが二分割し、腹部と腰部になるのですが、この形態ではとてもそんな風には思えません。
 リアルスケールモデルと比べるのは酷かもしれませんが、フィギュアーツバイクとして見た場合、(変型ギミックを考慮しなくても)充分上手く再現されたエンジンだと思います。

 

 今回とても惜しいのが、後輪の位置をキープするために補助パーツを使用しなければならないということです。
 後輪基部にある、クリアパーツがそれで、これがないと本体が沈み込みます。
 出来れば、後輪基部にクリックなどを設けて保持力を確保して欲しかったものですが、可能であれば導入していたでしょうし、きっとこうせざるを得ない事情があるのでしょう。
 それにしても、これは完全な余剰パーツになってしまうので、本当に惜しいものです。

 

 どうしても余剰にしたくない! という場合は、もう開き直って補助パーツをつけっぱなしにしてもいいかもしれませんけどね。
 見栄えはともかく、プレイバリューに支障は全くありませんから。

 

 メーターは、バトルモードの頭部ゴーグル内部に表示されているという設定で、非常に細かなタンポ印刷が施されています。

 

 昨今のバイクアーツの中で、オフロードタイプの代表例ともいえる(?)「ブルースペイダー」と比較。
 こうして見ると、さすがにスマートさに欠ける感が強まりますが、変型の都合もあるし、これはしょうがないかなと。
 やっぱり独自体型のバイクと脳内解釈した方が、賢明かもしれませんね。

 

 ファイズ(セット同梱版。以下全て同じ)を搭乗させてみます。
 左手首問題に関しては後述しますが、この時点では解決しているとだけ記述します。
 割と安定感のある搭乗っぷりです。

 

 車体とのバランスは、特に小さすぎるということもなく、違和感はかなり薄いです。

 

 このアングルだと、車高が低めなのが分かりやすいかと。
 とはいえ、すぐに見慣れるんじゃないかな? とも思わされる形状でもあります。
 ちなみに、筆者はすぐ慣れました。

 

 恐らく、バトルモード時の腕になる都合、フロントフォークを長めに設定出来ず、更にそのバランス合わせの都合で、後輪の位置も下げざるを得なかった結果が、このフォルムなのではないかと思われます。

 

 オフロードタイプのバイクに乗っているため、ファイズは前屈ではなく、背を伸ばして搭乗していますが、その割りに車高が低いので、いささか違和感を覚えてしまいます。
 まあ、ある程度は割り切りが必要ですね。

 

 しかし、変型の都合上ボディは横に太ってもいるので、好意的に見れば「従来型とは違う独自形状のバイク」として、納得することも可能? みたいな。
 ちょっと無理あるかな?

 

 リアカウル末端部内側には、ファイズギアボックス・アタッチメント固定用のジョイントがあります。

 

 このジョイントに挟むような形で、アタッチメントを接続します。

 

 その上に、ファイズギアボックスを固定すれば、この通り。
 安定性はなかなかで、勝手に脱落するようなことは(ボックス・アタッチメント共に)まずありません。
 アタッチメントは、四つのツメでケースの四隅を覆うように固定します。

 

 ファイズギアボックス搭載状態。
 この「お馴染み感」の再現性は、はなかなかです。

 

 この状態を後ろから。

 

 ファイズギアボックスは、展開可能。
 内部には、ファイズギア各種が収まる場所にへこみが設けられてはいます。
 これを見ると、たいがいは「おぉ!!」と思うのですが……

 

 それではと、ファイズ付属のファイズギアを収めてみると、こうなってしまいます。
 まともに収まっているのはファイズポインターだけで、それ以外は、裏側のダボのせいで浮いてしまいます。
 また、ファイズフォンも展開状態しかないので、このようにはみ出してしまいます。
 嗚呼、ぬか喜びだった……
 もっとも、仮に全部納められたとしても、変身前のたっくんフィギュアでもない限り、あまり意味がないんですよね。

 

 それではいよいよ、バトルモードへの変型プロセスに移ります。

 説明書では、梱包時のバトルモードからビークルモードへの変型方法しか記載されていないので、今回はその逆に辿ってみたいと思います。
 とはいっても、これは劇中の変型パターンに忠実とか、そういうわけではありませんので、その辺予めご留意ください。

 

 まず、後輪を支えている透明の補助パーツを引き、本体から外します。
 この時点で、補助パーツそのものを取り払っても、問題ありません(余剰になります)。

 

 次に、本体後部を後方にスライドさせて、シート部分を前後に分断します。

 

 続いて、リアカウル全体を、左右に分割します。

 

 エンジンからリアカウルにかけて折れ曲がっている部分を全て伸ばして、全体を引き下げます。
 この時、エンジンの真下(脚の付け根部分)も、だいたい90度くらい回転させます。

 

 脚の付け根の関節を、奥から手前に引くようにスライドさせます(画像ではわかりにくいですが)。
 更に、内側にスライドしている部分(膝)を、外側にずらします。
 画像は、左脚がスライド後(変型後)、右脚がスライド前の状態(変型前)です。

 

 リアカウル先端を曲げて、足首を構成します。
 マフラーが、かかとの役割を果たします。

 

 今度は、前輪部です。
 フロントフォークを左右に開いて、前輪の片側を外します。
 この時、前輪はどちら側についても問題ないのですが、出来れば右のフロントフォークについている状態にしておくと、本編準拠っぽくていいかも。

 

 フロントフォークの付け根部分のロック各所を、外します。
 このプロセスの時は、結構余裕があるので楽に外せますが、バトルモードから変型させる際(嵌める時)に、ちょっとだけ手間取ります(特に黄色い丸部分)。
 まあ、この部分は破損を避けるためか、かなり融通の利く構造になっているため、戸惑うのは初回だけで、神経質にならなくても問題なく変型させられます。

 

 ロックを外したら、フロントフォーク(腕)を、更に大きく開きます。

 

 左フロントフォーク基部(右肩)にある、フロントフェンダー(泥除け)を折り畳みます。
 プロセスは画像の通りに。
 根元がちょっと固めになっていますので、注意を。

 

 本体を立て、シート部分を下げて腹部を閉じます。
 連動して、両腕が斜め後方に上がります。

 

 開いている両腕を閉じます。
 脇を閉じるともいう。

 

 ライトとメーター部(バトルモード頭部)を下げ、バイザーを下ろして、少しだけ首を引き上げます。
 この、首が少し引き上げられるというギミックは、説明書に記述されていないため、気付かない人も多かったようです。
 もし、首が短い! と困っている人がいましたら、お試しを。

 

 前腕を回転させて、プロテクター風のパーツが側面に向くように調整します。

 

 ブラブラしていた後輪を、背面に配置します。
 きちんとロックがかかります。

 

 前輪の軸は中心で分断されていますので、片方を引き抜きます。
 その後、外してない方の軸に、バスターホイール保持用パーツを差し込みます。
 この時外した方の軸は、当然余剰になります。

 

 両肩のアーマーの位置を調整し、ハンドルを根元から動かして少し後方に逃がします。

 

 完成、オートバジン・バトルモード。

 

 オートバジンというと浮いてる印象がありますが、残念ながら、魂STAGE固定用のジョイントなどは一切ないので、飛翔状態で飾りたい場合は、それなりの工夫が求められます。
 個人的には、長時間浮かせない方がいいと思う。
 落下したら怖いし。

 

 バトルモード前面・背面。

 

 サイドビュー。
 あれだけの変型をこなした割には、バトルモードのプロポーションは理想的です。

 

 頭部アップ。
 なかなかの男前。

 

 首関節の可動範囲は結構広いので、かなり自由度が高いです。
 こちらは、最大まで顎を上げた状態。
 目測45度以上はいけそうです。

 

 顎を目一杯引くと、こんな感じです。
 首は縮めていない状態です。

 

 肩の可動範囲は、脇を開かなかったら画像の左腕くらいが限界。
 脇を開けば、右腕のように、ほぼ水平まで持ち上げられます。
 肩アーマーは、他のライダー系フィギュアーツと似たような可動をしますが、接続位置が異なるので、あまり大胆には展開しません。

 

 腕は、真上まで上げられます。

 

 腰も、横方向のみですが回転可能です。
 ただし、背中の後輪がロックされていると動かせないので、一旦外してやる必要があります。

 

 残念ながら、足首の接地性はそんなに高くはありません。
 可動範囲も、つま先・かかと共にあまり広くないのですが、オートバジンの身体を普通に支えるくらいの保持力はあります。

 

 平面ガトリング砲バスターホイール。
 さすがに銃口の穴は開いていません。
 実は、保持用パーツのグリップ部分がやや緩いので、結構頻繁に手の中で回転しちゃいます。

 

 バスターホイールは、保持用パーツがなくても、そのまま手に持たせられます。
 まあ、そうでないとビークルモードになれないので、当然なんですが。
 もし、どうしても保持用パーツの余剰が許せないという人は、いっそのこと使わないという選択肢もあります。

 

 蛇足ですが、バスターホイール保持用パーツは、ビークルモード時にこの場所に引っ掛けておくことが出来ます。
 勿論、このままファイズを乗せることも可能。
 ただし、固定は全然されないので油断すると落ちますが。

 

 さて、ここまでいいとこずくめなオートバジンですが、実は一箇所とんでもない大問題を秘めています。
 ご存知の通り、オートバジンのハンドルグリップはファイズエッジになるわけなんですが……

 

 何を思ったのか、今回はハンドルが外れません。
 否、正確には外れはするんですが、この通り根元から取れてしまうのです。
 昨今のフィギュアーツのバイクといえば、交換用グリップが付属するのが定番化していますが、今回に限り、しかも一番必要なものにその機構が導入されていないとは、一体どういうことなのでしょうか。
 この一部分だけ、どうしても理解が及びません。

 

 同梱の仮面ライダーファイズとの比較。
 バイクからの変型なのにいい感じの対比となっていますが、劇中対比だと、オートバジンの方がもうちょっと大きかったような?
 って何となくそんな印象があるんですが。

 

 全体の可動について。
 可動範囲を示すのに最適と云われる? 片膝立ちは難なくクリア。
 ただ、脚の付け根はどこから曲げるべきなのか、ちょっと悩んだり。
 ちなみに、変型時にスライドする部分が太股の基部だと考えて動かすと、片膝立ちは出来なくなります。

 

 以下、何も考えてない適当なポージング。
 走るバジンたん。

 

 お正座だってしちゃいます。

 

 本家差し置いて。

 

 キックポーズまで決まるんだから、やになっちゃうよなぁ。

 

 まあとにかく、元が変型ロボ玩具だということを忘れがちになるくらい、ガシガシ動かせます。
 それだけでも、めちゃくちゃ楽しいです。
 劇中では絶対取らない(取れない)ようなポージングでも、なんのその。

 

 Attack-Ride : Auto-Vajin.

 

 以上、オートバジンでした。
 続いて、同梱版の仮面ライダーファイズにも触れてみます。

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■ 仮面ライダーファイズ(セット同梱版):

 

 フィギュアーツ・オートバジンは、単体版とセット版があり、今回こちらでレビューしているのは後者となります。
 ここからは、セット付属版の仮面ライダーファイズの簡易レビュー。
 過去商品のバージョン違いなので、基本仕様についてはこちらをご参照ください。

 

 今回のファイズは、一般販売版といくつかの相違点があります。
 ただ、残念ながら「GLOWING STAGE」版は購入していないので、そちらとの比較についてはご容赦ください(そのため、以下の相違点は「GLOWING STAGE」版で既に適応済みかもしれません)。

 まず全身ですが、頭部側面が成形色からつや消し黒塗装に変更されています。
 その他、黒スーツ部分も同様にフラットな塗装に統一。
 このため、全体から一気に安っぽさが消滅しました。

 

 「仮面ライダーデルタ」から再現され始めた指先の銀色塗装が、今回やっと導入されました。
 これで、より強くファイズらしさが感じられるようになりました。
 つうか、これくらい最初からやっとけよと言いたいものです。

 

 オートバジンには、ハンドルグリップを握るためのファイズ用手首が左右一対付属します(ファイズ側のブリスター内にはありません)。
 これで、ファイズエッジを左手で持たせる事も可能に。
 サイガとの最終決着シーンは、この手首がないと再現出来なかったのですが、これでようやく念願叶うというものです。

 

 ファイズエッジだけでなく、フォンブラスターなども持たせられます。
 手首の形状自体は、元々ファイズに付属している武器持ち用右手首とは違う形状なんですが、まあなんとか応用が利かせられます。

 

 ファイズギアボックスだって、持たせられます。
 正直なところ、握るというより、指に引っ掛けてるだけって感じですが。

 

 今回最大の変更点は、左手首のファイズアクセル。
 これで、後期のファイズが完全再現できるようになります。
 要は、「仮面ライダーファイズ・アクセルフォーム」の左前腕パーツを流用していだけなんですが。
 そのため、アクセルフォーム付属のファイズアクセルでも接続可能です。

 

 アクセルメモリーを外したバージョンも付属。
 これと、アクセルフォームのファイズドライバー(のバックル)を使えば、アクセルメモリーをファイズドライバーに差した直後の状態を再現可能になります。
 まあ、ほんの一瞬のシーンですけど。

 

 もう一点の変更点は、足の裏の模様。
 一般販売版は、つま先裏の「/」の向きが左右逆になっていて、両足を揃えると「/ \」となっていたのですが、今回は「\ /」に直っています。
 相変わらず、塗装はされていませんが……

 

 今回の変更点は以上ですが、これだけの変更で、比較にならないほどスーツの質感が向上しました。
 オートバジンが単体・セット販売と二種類の販売方式を取ったのは、一般販売ファイズ等を既に持っている人への配慮だと思われますが、正直な話、以前のを持っていようがいまいが、セット版を購入した方が正解だろうと感じられます。
 それくらい、今回のファイズはいい仕上がりになっています。

 

 せっかくなんで、適当撮り。
 最近の映画で出てきた、異色の組合せなど。
 こんなシーンないけどね。

 

 新旧メカニックライダー揃い踏み。
 ファイズ自体、もう十年以上前の古いヒーローなんですが、それを遥かに上回る伝説クラスのヒーローと並ぶと、まだまだ青臭い新人っぽさが感じられて、不思議な感じになります。
 それにしても、神敬介&乾巧のコンビだけで1本映画撮ってくれないかなあ。
 あの部分だけは本当に良かったし。

 ……Xがとち狂うまでは。

 

 以上、オートバジン&仮面ライダーファイズセットでした。
 お疲れ様でした。

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【買ってみて一言】

 非常に弄り甲斐のある玩具で、とにかく変形とポージングを何度も繰り返したくなる良商品です。
 変型もこなす、可動も充実というと、過去にも「S.I.C極魂」版が存在しましたが、(規格サイズが異なるとはいえ)あちらは部分的に差し替えが必要だったり、関節保持力に難が生じやすかったりと問題も多く、そういった見地では、今回のオートバジンの充実度は比較にならないレベルです。
 残念ながら、「バトルモードとビークルモードのスタイルの両立」は完全には果たせず、今回はバイク形態の方にシワ寄せが行く形となりましたが、それを踏まえても良く頑張ったと……むしろ、違和感を良くぞここまで抑えてくれたと思わされる程です。

 レビュー本文の繰り返しになりますが、オートバジンはフロントフォークが(形状の都合そんなに長く出来ない)腕になりますから、どうしても車高が低くなりがちで、S-RHFの頃からの課題でもありましたが、そもそもからして映像の嘘が集約している箇所ですから、完璧な両立などありえないだろうという見解もあります。
 それより、バトルモード時はファイズとの身長差がちょうどいい感じになっているのに、バイクになってもさほど対比が狂っていないという点がちょっとした
脅威です。
 バイクの車高はやや低めではあっても、バイク本体の大きさは決して小さくなく、(若干小さいと思う所はあれど)おおよそベストバランスと云っても良いでしょう。

 唯一、透明パーツによる後輪支持処理だけが惜しいのですが、構造上ここはこうするしかなかったのかなと感じる部分も多いので、個人的には納得していますが、人によっては問題視する向きもあるかもしれませんね。
 変形後のバトルモードも、前輪の軸や手持ち用の余剰パーツなど、非常に惜しい部分がありはしますが、ここはもう、どうしようもない感じですからね。
 加えて、ここまで複雑な変型機構を備えながらも、変型プロセス自体は非常に分かり易く簡単で、その上不安視されていた各部位の耐久性も問題なく、気軽に弄れるというのは、本当に素晴らしいものです。
 これだけのグレードのものが、気軽に弄れて、しかもポージングも自在、加えて他商品とのコラボも充実という至れり尽くせりっぷりなのは、高評価に値すると心底思います。
 グリップが抜けないなど、細かな問題点もあるにはありますが、圧倒的に「出来の良い遊べる製品」ということで、フィギュアーツシリーズ全般の中でも突出した存在になるのではないかなと、個人的には思っています。

 

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