■ S.H.フィギュアーツ「ハードボイルダー」
2017年7月10日 追加
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- 仮面ライダーW |
2010年8月28日、「S.H.フィギュアーツ マシンハードボイルダー」発売。
それから6年強の時が経ち、新造形のハードボイルダーが発売されました。
(旧)仮面ライダーWと共に、非常に多くの不満が唱えられた旧版でしたが、真骨彫版Wとのコラボを前提とした今回は、果たしてどのような出来になったのでしょう?
で、どうでもいいけど、商品名に「マシン〜」がないのは何故?
旧版との区別の為なのかな……
2016年10月21日〜12月20日まで、プレミアムバンダイ魂WEB商店にて予約受付。
2017年4月25日配送開始(26日頃到着)。
2017年4月のラインナップは、以下の通り。
- 4/7「アイアンマン マーク3 〜MARVEL AGE OF HEROES EXHIBITION 開催記念カラー〜」(MARVEL AGE OF HEROES EXHIBITIONイベント会場内公式ショップにて販売)
- 4/21 「春麗(STREET FIGHTERシリーズ)」「リュウ(STREET FIGHTERシリーズ)」「ボディくん DX SET(Pale orange Color Ver.)」「ボディちゃん DX SET(Pale orange Color Ver.)」
- 4/22 「仮面ライダーエグゼイド アクションゲーマー レベル2」
- 4/25 「(真骨彫製法) 仮面ライダークウガ アメイジングマイティ【2017年4月発送分】」「仮面ライダースーパー1&Vマシーンセット」「Vマシーン(単品版)」「大空あかり(冬制服ver.)DXセット(アイカツ!)」「バルタン星人 分身体セット(ウルトラマン)」「ホール・オブ・アーマー(IRONMAN)」「スーパーセーラーマーキュリー(美少女戦士セーラームーンSuperS)」(すべて魂ウェブ限定)
- 4/28 「デス・トルーパー スペシャリスト(STAR WARS)」(「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー MovieNEXプレミアムBOX」同梱)
- 4/28 「TP(タイムパトローラー) XENOVERSE Edition(ドラゴンボール ゼノバース)」「トランクス XENOVERSE Edition(ドラゴンボール ゼノバース)」
- 4/29 「チューバッカ A NEW HOPE(STAR WARS)」「仮面ライダーブレイブ クエストゲーマー レベル2(仮面ライダーエグゼイド)」「仮面ライダースナイプ シューティングゲーマー レベル2(仮面ライダーエグゼイド)」「メトロン星人(ウルトラセブン)」
付属品は、後輪スタンド一点のみ。
価格は税込5,184円。
さて、ハードボイルダー(以下統一表記)です。
「トライチェイサー」「ビートチェイサー」「カブトエクステンダー」「ガタックエクステンダー」等に続く、真骨彫製法対応前提のライダーマシンの商品化です。
もうここで再度記すのもアレですが、旧版は(人気はあったものの)完成度が著しく低く、一体何を見て作ったらこうなるんだと言いたくなるほど全く違う造型で、(当時のフィギュアーツが実物再現を放棄していたこともあってか)非常に多くの不満が各所で囁かれていたものでした。
しかし、今回は実質的に「真骨彫ハードボイルダー」とも呼べる存在で、これまでの真骨彫が非常に好評だったこともあり、大変期待されておりました。
そして、実際にそれに応えるだけの完成度で発売されたため、旧版当時不満を覚えた方の溜飲を下げることが出来たんじゃないかな? と、個人的に思っています。
まあ、新版は新版で、新たな問題を生み出してもいるのですが……(後述)
非常に私事で恐縮ですが、実は数年前にとある事故でコレクションの大半が焼失するという事態に見舞われたため、現在旧版のハードボイルダーが手元にありません(上の画像は、旧版レビューからの引用)。
そのため、単純比較が出来ないのが悔やまれますが、判る限りの変更点をまとめて行きます。
- ヘッドライト部に裏打ちあり
- ウィンカーランプがクリアパーツ化
- フロントカウル下部のヌキ追加
- フットステップが正しい位置に変更
- ボディ後部のカラーリング変更
- サイドカウル後部の各部形状が大幅修正
- ブレーキランプ(※後述)、ウィンカーランプがクリアパーツ化
- ナンバープレートが白塗りに(表記はなし)
- リアカウルの形状が大幅修正
これらのおかげで、旧版の安っぽさは感じられなくなり、精密感がぐっと上がりました。
対して、このような変更も……
- 後部パーツの分離ギミック廃止
- ダイキャストパーツ廃止
- ハンドルの位置が上昇
まあ、二つ目までは致し方ないかなという気もします。
後部パーツにしても、ここからタービュラーやダッシュブースト等が出る展開になるとは考え辛いですし。
問題は三つ目。
今回どういうわけか、ハンドルの位置が変に引き上げられていて、かなりおかしな位置にされています。
これのせいで、ライディングスタイルがかなりおかしな感じになってしまいます。
また、カウル内側に(シールで)再現されたメーターと妙に離れた感じがしてしまい、凄まじい違和感を覚えます。
ちなみに、ハンドルは中央部分でネジ一本で止められているため、これを外してシャフトを削れば、正しい位置にハンドルを戻すことも可能だそうです。
そして、その修正を行っても尚、真骨彫Wは普通に搭乗できるんだとか……
上記は、某匿名掲示板に改造品の画像と共に記された情報ですが、だったら益々ハンドルの位置を変えた意味がわからんちんともとっちめちんです。
フロントビューとリアビュー。
テールランプが収納されている、後部スリットがきちんと開口されています。
しかし、内部にブレーキランプらしきパーツはありません。
実は、ナンバープレートのすぐ上にある部分はブレーキランプではなく、撮影用車両がブレーキをかける際に点灯するのは、このスリット内部にある(筈の)もう一つのランプでした。
逆に、ナンバープレート上のランプは全く点灯しないようなので、これはもしかしたらただの反射板かダミー?
まあそれはともかく、構造を勘違いされたか、或いはナンバープレートの上のランプだけで充分としてオミットされたか……判断が難しいところです。
サイドビュー。
フロントカウル周辺。
やっぱり、ライトは裏打ちがあると安心します。
存在感というか、説得力が段違いですね。
ライト間の赤い部分もクリアパーツで、いい感じの引き締めになっています。
ボディ後部のカラーリングは、真骨彫Wと同じようなメタリックグリーンに。
複雑な形状もかなり丁寧に再現されています。
リアカウルがきちんと分割されているのも、ポイントが高いです。
フットステップも位置も、正常化。
(ダミー?)ブレーキランプ、ウィンカーランプもクリアパーツ化して、よりリアリティが増しました。
ナンバーが真っ白なのは残念ですが、せめて劇中の架空ナンバー「風都ふ79-55」のシールくらいつけてくれてたらなぁ……と、思ったり。
真骨彫W搭乗。
先の通り、ハンドルの位置がずり上がったため、非常に変なライディングポジションになってしまいました。
オンロードバイクにオフロードみたいな乗り方をしてる感じ?
ライディングポジションを真横から。
搭乗そのものは非常にスムーズで、特に問題なく気軽に乗せられます。
ハンドルも、一旦外して云々など気にする必要なし(その前に取れません)。
旧版の、鬼のような難易度は、もう過去のものです。
しかし、フロントカウルの巨大な空間がマヌケだなあ……。
今回も、魂STAGE用ジョイント健在です。
本体下部に接続部があり、割と安定性高め。
劇場版「AtoZ運命のガイアメモリ」で有名になったこのキックポーズも、以前より楽に(それっぽく)飾ることができるようになりました。
ただ、真骨彫W自体にタンクを押さえる平手が付かないので、ちょっと締まらないかなとも。
以上、短いですがハードボイルダーでした。
完成度はここで改めて記すまでもなく、全体的に非常に高く、旧版の不満点を払拭するに充分なグレードを誇っています。
変型合体ギミックなど、ハードボイルダー独特の個性が消失してしまったのは残念ですが、逆に言えば旧版にはそちらを活かせるという価値が残存するわけで、完全なスタイルモデルであろ本商品と、ある意味で上手い共存が叶っているのでは? とも思えます。
しかし、ここまででもう何度も書いてるように、ハンドル位置の謎の変更が最悪の欠点となってしまいました。
これが、例えば対象年齢3歳以上などの玩具であれば、遊びやすさを優先したが故の変更と納得もできようのもですが、これハイエイジトイ、しかも限定品です。
何故、このようなありえない変更をしたのか、本気で理解に苦しみます。
確かに、試作の時点で既にハンドルの位置はおかしかったのですが、修正されるものと思ったらまさかの無変更。
これには、本気で驚きました。
仮に、真骨彫Wの可動範囲から逆算した結果だというのなら、せめてもうちょっとなんとかならんもんかと。
と、まあこんな感じで、一番目立つ部分に問題ありということで、商品自体の完成度の高さを評価しつつも、筆者個人の評価はかなり低いです。
旧版とどっちが? と聞かれるとさすがに迷いますが、つまりは迷うくらい……ということですね。
本来なら、迷うことなどありえなかったはずなのですが。
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