第175回 ■ BANDAINAMCO S.H.フィギュアーツ(真骨彫製法)
「仮面ライダー旧2号(仮面ライダー対ショッカーVer.)」

2026年5月4日 更新

 

 2018年10月末。
 「仮面ライダー1号(桜島Ver.)」初版発売当時、何故ペアになる旧2号が発売されないのか? という疑問がありました。
 とはいえ、この時の桜島1号はイベント限定品だった事もあり、それに並ぶものをどうやって売るんだろう? という疑問もあって何となく致し方なしと諦めるしかなかった気がします。

 しかし約7年半の時を経て、ようやく発売されました“真骨彫 旧2号”!
 というわけで、今回はコアなファン待望のこれをレビューしたいと思います。

 つうか、個人的にむしろこっちが本命だったんだけどなぁ。

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■S.H.フィギュアーツ(真骨彫製法)
 仮面ライダー旧2号(仮面ライダー対ショッカーVer.)

 

 プレミアムバンダイ(魂ウェブ商店)による受注生産商品。

 メーカー:BANDAI NAMCO.
 配送日:2026年4月24日(出荷日:4月23日)
 受注・抽選受付期間:2025年9月30日〜11月30日
 価格:11,000円 (税込)

 仮面ライダー旧2号と、桜島1号用の追加手首パーツ他のセット商品(内訳は後述)。

 

 いきなり製品とは関係ない話で恐縮ですが。
 旧2号の予約開始当時、プレバン限定真骨彫シリーズの受注状況は困難を極めていました。

 2025年6月2日受注開始の「ウルトラマンティガ マルチタイプ -ウルトラの星 Edition-」を皮切りに、同月「仮面ライダーガタック ハイパーフォーム」、7月「仮面ライダーサイガ(一次&二次)」、8月「仮面ライダー2号/一文字隼人(仮面ライダーTHE NEXT)」、9月「仮面ライダーカイザ(一次&二次)」、同月「ウルトラマンティガ スカイタイプ(一次)」と瞬殺ないしはそれに近い状況が連発し、その為ユーザー各位から非常に問題視されていました。

 このような状況から、当時は「“真骨彫”という商品名が転売屋にマークされているに違いない」という認識がSNS上で多く囁かれていました。

 

 これらに続いて9月末から受注開始となった旧2号も、もしかしたら瞬殺されるのではないかという懸念が囁かれましたが、意外なことに何の問題もなく受注期間を満了、二次受注も必要がないくらい余裕がありました。
 当初、これは「平成以降のライダー人気に対して、昭和ライダーの人気がなかったから起きた結果」という意見も散見されましたが、これ以前に(一般販売ですが)「仮面ライダー新1号&2号・栄光の昭和ライダーエディション」の予約が瞬殺だった事例があり、またこの後10月に始まった「ウルトラマンティガ スカイタイプ(二次)」もかなり余裕のある受注状況だった為、プレバンが何かしらの対策を行ったのではないかという見解も同時に広まりました。

 かと思うと、同月受注開始の「ハイパーゼットン(イマーゴ)」「ウルトラマンサーガ」、11月「ドラグレッダー&仮面ライダー龍騎オプションパーツセット(一次)」など“真骨彫ではないフィギュアーツ”でまたも瞬殺状況が復活、そして12月開始の「真骨彫・仮面ライダー王蛇(一次)」も同様の結果となった為、もう訳がわからない事になって来ました(後に二次受注で余裕が出た製品もありますが)。

 

 結果的に、これを書いている2026年5月初頭現在に於いて、真骨彫を含むフィギュアーツシリーズの受注販売状況は“予約が始まってみないとわからない”という事態が継続しています。
 ただ、一次は厳しくても二次はかなり長い受注期間が設けられるパターンも頻繁にあるので、なんだかんだで以前よりはましな状況でもあるのかな? と思えなくもない印象です。

 

 なお相方の「桜島1号・栄光の昭和ライダーエディション」の販売及び抽選応募期間(事後販売)は2025年9月17日〜11月4日だった為、一定期間は双方の受注を同時に行えました。
 しかし抽選販売という事もあり、もし桜島1号が外れた場合、旧2号だけ手元に残るという事を懸念して予約を躊躇う向きもあったようです。

 

 仮面ライダー旧2号。
 「仮面ライダー旧1号」「同・桜島1号」同様、この名称はファン間または書籍上などで記されたもので、劇中での呼称ではない。
 悪の秘密組織ショッカーによって改造された一文字隼人が変身する、二人目の仮面ライダー。
 9・10話撮影中に発生した藤岡弘氏のオートバイ事故の影響で、本作はしばらく実質主役不在で進行せざるをえなくなったが、14話より新しい主人公を登場させ、状況の打開を図ることになった。
 以降、仮面ライダー1号は本編から姿を消し、仮面ライダー2号が活躍する形で物語が進行、51話で本郷猛(1号)が本格復帰するまで、メインで活躍を続けた。
 旧2号とは、この14話以降に登場したものを指し、再登場後は若干デザインやカラーリングが変更され、「新2号」と呼ばれるようになる。

 「仮面ライダー」は、2号の登場を機に、それまでやや暗めだった雰囲気を明るく、同時に主人公の性格も明朗化するなど路線の転換が行われた。
 また、それまでの「ベルトに風を受けて変身する」というやや回りくどい変身システムを一新、特定のポージングを取ることで自らの意思で自由に変身出来るという判りやすいものに変更されたが、これが予想外の大きな反響を生み、社会現象とまで呼ばれるほどの「変身ブーム」を巻き起こした。
 
 仮面ライダー2号は、元々は代役だったとはいえ、連続38回(約3クール)に渡り主人公として単独活躍したヒーローであるため、平成ライダーでいうところの「二人目のレギュラーライダー(サブライダー)」とはポジションが全く異なっている。
 しかも、後年の特撮界に多大な影響を及ぼしたキャラクターでもあり、そういった見地では仮面ライダー1号をも上回る存在感を持っているとも云える。
 このような形で、「本編スタート時点にはいなかったヒーローが主人公として活躍し、本来の主役以上の人気を獲得」したという例は、他のヒーロー番組でも殆ど見られない。

(第108回「S.H.フィギュアーツ仮面ライダー旧2号」より引用)

 

 今回商品化されたのは、商品名にもある通り「劇場版 仮面ライダー対ショッカー」に登場したバージョンです。
 その為「仮面ライダー」40話から41話およびそれ以降のエピソードにかけて登場した旧2号とは若干色味が変わっている部分が散見されるのがポイントです(特にマスクの色など)。

 

 長くなりましたが、そろそろ本商品に触れて行きたいと思います。

 旧2号は、基本的構造・仕様は新1号・2号等と同じで可動範囲も概ねそれらに準拠します。
 その為、過去レビューで扱ったものと同様の仕様は割愛して行きますので、予めご了承ください。

 

 まずはフロントビュ―。
 全高約14.5センチ(頭頂部まで)、重量約46グラム(布マフラー装着時)。

 

 バックビュー。
 各部の皺モールドは新2号とも桜島1号とも異なります。
 つまり全体が新規造形で、流用パーツはないということです。

 

 サイドビュー。
 新2号と比べて微妙に大きなクラッシャー部の形状がよくわかります。
 側線は白ですが、アップで見ると非常に細かなシボ加工が行われており、また塗料もホワイトパールなのでキラキラした質感になっています。
 ただこれは、桜島1号と共闘した際のカラーリングとしては正しいので、“旧2号なのに側線がギラついた銀色ではない!”という指摘は誤りです。

 

 頭部アップ。
 劇場版に限定して見ると、形状・彩色共にかなり良い線行ってる造形です。
 一部では不満を抱える向きもあるようですが、少なくとも映像とざっくり見比べる限りでは、強烈な違和感はありません。
 旧2号マスクは、撮影現場における補修の都合、どんどん色が濃くなっていったというエピソードがあり、その為話数によって色味や一部形状違い(※加えて新造マスクもある)が多数存在し印象も異なりますが、非常に良い造りであることは疑いようがありません。
 なお、クラッシャーは今回ちゃんと塗装されており、新1号・2号と異なり成形色まんまではありません。
 そこに適度なウェザリングが施されていて、非常にリアルです。

 

 マスク後部。
 襟足部分は申し訳程度に後ろ髪がはみ出しています。
 これは桜島1号の首パーツと同一ですが、あちらと異なり後ろ髪の別パーツはなく、首部分に髪がモールドとして彫られています。
 また布マフラー版の首は、巻かれたマフラーの厚み(というか立幅)が桜島1号より広く、その為後ろ髪が目立ちにくくなっています。

 基本的に、旧2号は旧1号と違い後ろ髪の露出が抑えられているのですが、このバージョンの旧2号は髪が露出している(ようにも解釈できる)シーンが散見されるので、これはこれで良い表現かと思います。

 

 側線は各部間接に合わせて絶妙なカッティングが成されていますが、実は一部だけ成形色まんまになっている部分があります。
 画像の黄色い丸部分がそれで、ここは肩の内部ジョイントパーツとなります。

 

 別角度から。
 わきの下から覗く白いパーツは、先の画像の丸部分と同じものです。
 恐らく、デザイン的な問題で白ラインと肩ジョイントを同一にする必要があり、尚且つ擦れの可能性を加味して塗装が行えず、結果的にこうなったんじゃないかなと思われます。
 って、実はこれと同じ処理が新2号でも行われていまして(実は今回初めて気が付いた)、あちらではグレーの成形色のパーツが用いられています。

 ただ……白ってことは、将来的にここ黄ばむのか、と……。

   

 タイフーン。
 色やおおまかな形状から、新2号の流用かな? と思っていたのですが、比較してみたらこちらも新規造形でした。
 一番目立つ違いは、裏側のバックル周辺。
 上部が傾いているような形状で、腰の丸みに沿っているような形状です。
 バックルの金具は金色になっています。

 左腰のエナジーコンバーターは、桜島1号とは完全な別造形で、新2号と比べてもチューナーダイヤル頂部の塗装の生む、スイッチの位置の違いなど細かな差異が見受けられます。

 しかし、一番大きな造形違いは“ベルト下からはみ出した裾”!
 新2号にあった裾が、こちらではありません。
 あの裾はベルトと同一パーツなので、はっきりわかんだね。

 

 ブーツも完全な新造形で、桜島1号とも新2号とも異なります。

 

 裏側上部のバンド部分が最大の特徴で、新2号よりもかなり上の方に位置しています。
 (桜島1号にはバンド自体がない)

 

 マフラーは、今回も布・PVC製の交換式。
 こちらは垂れている状態。

 

 こちらは風に靡いた状態。
 これらも桜島1号とは別造形ではありますが、どうやら新2号のものと同一形状のようです。

 

 マフラーと首パーツの構成。
 基本的には「栄光の昭和ライダーエディション」版の1号・2号のパターン通りです。
 しかし桜島1号の首ジョイント軸破損の影響で、PVCマフラーを付けるのがすっかり怖くなっちゃいました。

 

 今回、桜島1号用のボーナスパーツが同梱されています。

 1号と2号は手首パーツの基本形状が異なっていて、このように手の甲部分のモールドが違っています。

 

 付属の手首パーツはかなりの数に及び、内訳はこんな感じです。
 各ライダーの下に並べられている手首が、それぞれの分です。
 これにより、桜島1号は6種12個、旧2号は7種14個になります。
 旧2号だけ一組多いですが、右から3・4列目、上から2段目のものが桜島にはないものです。

 んで、各手首の中央になるのが……

 

 握手用の手首となります。
 新2号でも付属していた、定番パーツですね。
 ちなみに装着させるのは結構めんどくさいです。

 

 指差しパーツ以外の手首は、腰に手を当てる際のものらしいです(宣伝用画像による)。

 

 もう一つ、ショッカー戦闘員から奪い取った剣も付属します。
 旧アーツ版では、桜島1号の方に付属してたものですね。

 

 41話での活躍もあって、この武器は桜島1号が振っていた印象が強いですね。

 

 旧アーツ版「仮面ライダー旧2号」との比較。
 もう12年以上前の商品ですが、ベースとなる2号が別物なので、各部の解釈が大きく異なっている点が面白いものです。
 当時は黒マスク2号の初アーツということで、非常に重宝されたものです。

 

 黒マスク版新2号との比較。
 こうして見ると頭部は共通に思えますが、よくよく見るとクラッシャーは完全な別物(側面から見るとよくわかります)、更に黒部分も微妙な凹凸やビスの造形が違っています。
 ただし非常に細かな差異なので、相当じっくり観察しないとわからないレベルです。

 

 そして肝心の改造サイクロンとの相性ですが、なんと! ばっちり搭乗させられます。
 真骨彫アーツと旧アーツマシンの組み合わせでは、現状最高の組み合わせかもしれません。
 尻もしっかりシートに着けられるので、違和感はない……のですが。

 

 こうなってくると、劇場版に出て来た“風防が妙に縦長な改造サイクロン”が欲しくなっちゃうのが人情というものですねw

 

 搭乗状態を側面から。
 しかし、ハンドルパーツが非常に抜け落ちやすいという慢性的な問題のせいで、結構ストレスが溜りがちです。

 

 それにしても、これで真骨彫のダブルライダー(旧版)が揃ったというのは、本当に嬉しいものです。
 というわけで、以降はダブルライダーのポージング集など。

   

 「行くぞ、本郷!」
 「おう、一文字!!」

 ……どの場面の台詞だ?w

 

「「 ライダー、ダブルキィック!! 」」

 

 以上、「仮面ライダー旧2号(仮面ライダー対ショッカーVer.)」でした。

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【総括】

 

 待ちに待った真骨彫・旧2号ということで、古くからのライダーファンの琴線に触れまくりの本商品は非常に良い出来の商品となりました。

 桜島1号のパーツ補填もあり、また(狙い通りではないでしょうけど)バイクとのプレイバリューも相性最高で、本当に文句なしです
 真骨彫が発売されてから早や12年、ノウハウが蓄積された状態で新規造形された昭和ライダー、非常に満足度の高い商品だと言えます。

 

 ですがその一方、過去の様々な仮面ライダー商品に付きまとって来た「なんかイメージと違う」というジレンマが影響して、購入後手を加える人も多かった模様です。
 その辺は人それぞれなので肯定も否定もしませんが、玩具に手を加えるのを良しとしない人にとっては、最大公約数的な意味で良い造形だったと結論付けて問題ないと思います。

 個人的には、14話に登場した辺りの旧2号が非常に好みなので、その辺のも別途出して欲しいなぁと思ってたりします。

 

 ちなみに、旧2号到着の翌日には「真骨彫 仮面ライダーアギト・グランドフォーム 25th Anniversary Ver.」が発売されました。
 こちらも同時にレビューしてみましたので、宜しければ是非ご覧ください。

 ……出し遅れの証文も甚だしいだって?!

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