第74回 ■ バンダイ S.H.フィギュアーツ「仮面ライダーカイザ」

2011年10月2日 更新

 「仮面ライダー555」2号ライダー・カイザ、ようやく発売です。
 本放送当時、絶大な人気を(中の人の影響で)得たライダーですが、8年経っても未だ衰えることはないようです。
 さて、その出来映えは如何に?

 

■ S.H.フィギュアーツ 仮面ライダーカイザ

 

 2011年9月17日発売。
 同時販売物は、「仮面ライダーアマゾン」。
 2011年9月の販売(配送)ラインナップは、以下の通り。

  • 9/3  「野比のび太(ドラえもん)」
  • 9/23 「ワイルドタイガー(TIGER&BUNNY)」「ゴーカイレッド(海賊戦隊ゴーカイジャー)」
  • 9/29(配送開始日) 「カザリ(仮面ライダーオーズ)」「シンケンピンク」「シンケンイエロー(侍戦隊シンケンジャー)」「銀牙騎士 絶狼(牙狼)」

 全高は約14.3センチ(頭頂部先端まで)
 合計4種7個の手首付き。
 フォンブラスター付属。
 カイザドライバー(バックル部のみ)計4種付属。
 カイザショット小、(右手首付の)大の計2個付属。
 カイザポインター(小・大)の計2個付属。
 カイザブレイガン・バーストモード1点付属。
 カイザブレイガン・ブレードモード差換パーツ1点付属。
 カイザブレイガン・末端部パーツ1点付属。
 台座などのオプションはなし。
 価格は税込3,465円。

 

 仮面ライダーカイザ。
 カイザとは、スマートブレイン社(正しくは花形元社長)が“オルフェノクの王を守護する”目的で開発製造した「三本のベルト」の一つ「カイザドライバー」を使用し、変身した者を示す。
 カイザフォンと呼ばれるリボルバー式携帯電話型のトランスジェネレーターに変身コード「913・ENTER」を入力し、これをベルトのバックル部分に差し込む必要がある。
 その後、変身者の全身にフォトンストリーム(黄色のエネルギーライン)が描かれ、そこから広がるようにスーツが転送され装着が完了する。
 瞬発力に乏しい反面、パワー重視型の性能を発揮し、基本的にはオルフェノクでなければ使えない。
 一般人でも一応使用可能だが、身体が灰化するというリスクを背負わされてしまい、当初カイザドライバーを所持していた流星塾々生は次々に無惨な死を遂げた。

 カイザドライバーを最も多く装着・使用していたのは、草加雅人。
 彼はオルフェノクではなく人間で園田真理らと同じ流星塾々生だが、体内に埋め込まれたオルフェノクの因子の影響で灰化を免れることが出来る。

 基本装備は、カイザフォンを開き斜めに折り曲げて使用する「フォンブラスター」と、左腰部に装着しているデジカメ型武器「カイザショット」、右腰部の十字型銃(剣にも変型)「カイザブレイガン」、腰裏部の双眼鏡型武器「カイザポインター」。
 上記装備は、フォンブラスターを除きいずれも「ミッションメモリー」と呼ばれるプログラムキーを装填する事で変型する。
 バックル(カイザフォン上面)からミッションメモリーを抜き取り、それぞれの装備にセットした後に携帯パネルの「ENTER」キーを入力することで、フォトンブラッドと呼ばれるエネルギーが各装備に注入され凄まじい性能を発揮する。
 必殺技は、カイザポインターを用いた跳び蹴り「ゴルドスマッシュ」や、カイザブレイガンを使用する「カイザスラッシュ」、カイザショットで放つ「グランインパクト」。
 カイザの必殺技を受けたオルフェノクは、黄色い「χ」の刻印を受けて灰化してしまう。

 専用バイクは、サイドバッシャー
 仮面ライダー初の、そして2011年9月現在唯一のサイドカーである。
 バトルモードへの変型が可能で、二足歩行型の移動砲台となり、もはや過剰というレベルの圧倒的火力でオルフェノクを攻撃する事が出来る。

 カイザ自体は第10話からの登場だが、メイン装着者の草加雅人は13話登場と、中身と外身が別々に出てくるという面白い状態となった。
 このため、適合者の草加より以前にカイザに変身していた者達(流星塾々生)はことごとく灰になって死んでいることになる。
 特に、10話で登場したカイザの装着者は“ただ姿を見せるためだけ”に変身・灰化したことになり、大変シュールな展開だった事がわかる。

 

 さて、カイザです。
 基本構造は、仮面ライダーファイズと同じものなので、可動範囲はほぼ準拠します。
 当然、ファイズの癖などもそのまま継承していることになりますが、これらについては以前のレビューをご参照ください。

 

 いつもの前面・背面比較。
 右腰のカイザブレイガンと、腰裏のカイザポインターがすごく目立ちます。
 一見とても良くできているんですが、実はこのカイザ、発売直後にいくつものクレームが唱えられました。
 いったいどこにそんな問題があったというのか、先に触れていきます。

 

 まず顔です。
 困ったことに、今回は複眼の色がオリジナルと全く異なっています。
 本来なら紫色の筈なのですが、なぜか深い青色です。
 発売前は、デジカメの性質のせいで青っぽく見えるのではと言われていましたが、本当に青だったというオチが付いたわけです。
 また、「χ」字型の金色のラインの下側が途切れている上に、下部に色が塗られていません。
 これは試作品の段階から変化がなかった部分で、決してエラーというわけではないのですが、とにかく「どうしてこうなった」としか言いようがありません。

 

 上の画像を軽く弄ってみたものですが、せめてこれくらいであれば……
 とはいっても、パーツ分割の都合なのか金色ラインの途切れが気になってしまいます。

 こんな調子なんで、カイザも修正版頭部を出して欲しいという声が多いようです。

 

 斜め前から。
 造型自体は、決して悪くないだけに本当に惜しいものです。
 カイザは、ゴーグル内部が銀色に塗装されているため、モールドが明確化しています。
 もし、頭部前面部が全て一体パーツで、塗装による塗り分けが施されていれば、「χ」字のモールドは途切れることはなかったでしょうが……

 

 もう一つの問題、胸部フォトンストリームの太さが肩のと合ってない点。
 これはものすごく目立つ部分で、試作品の時点から指摘されていたものですが、とうとう改善されることはありませんでした。
 ……が、よく見てみると、どうやら造型自体はきっちり線幅を揃えているようです。
 黄色の塗料が溝に流れ込んでいるせいで胸のラインが太く見え、逆に肩は、ラインに沿って黒いスミ入れが施されているため細く見えているようです。
 それでも、左肩前面部のラインは細く作られているようですが……

 とりあえず、大きな問題点は以上。
 以下は、装備などについて。

 

 まずは、カイザブレイガン。
 商品化の度に処理が変化するアイテムですが、今回はバーストモード(銃)とブレードモード(剣)がパーツ差替で再現可能、それとは別にホルスターと一体化したものが付属します。

 

 カイザブレイガン・バーストモードのアップ。
 結構細かく塗装されていて良い出来です。
 銃口もちゃんと開いています。
 残念ながら、コッキングレバーは可動しません。

 

 対比はこんな感じです。
 カイザブレイガンのグリップ下部は、ミッションメモリーが刺さっていない状態です。
 ここを差し替えることで、ブレードモードに変型します。

 

 カイザが左手に持っているのは、カイザブレイガンの末端部パーツです。
 かなり小さい部品なので、無くさないように気を付ける必要があります。

 

 こちらが、ミッションメモリーを刺した(ブレードを伸ばした)パーツ。
 ちなみに、パーツの固定力はかなり高く、勝手に外れたりすることはないので安心です。

 

 カイザブレイガン・ブレードモード。
 長さは9.6センチと、かなりの長さがあります。

 

 カイザに持たせると、だいたいこんな対比になります。

 

 必殺技「カイザスラッシュ」の構え。
 本当は、この前にバーストモードで相手を撃って、四角錐型のフィールドを形成しておきます。

 

 別角度。
 ベルトのバックルは、ミッションメモリーのないバージョンに差し替えます。

 

 ズバッ! と。
 この体勢ですり抜けるように斬り抜ける!
 超高速スライド移動は異常に格好良かったもんです。

 

 こちらは、ホルスターと一体化したカイザブレイガン。
 分離は不可能で、腰に下げることに特化した飾り用パーツです。

 

 こちらは、カイザブレイガンを抜き取ったホルスター単独状態。
 各装備を持たせる時は、忘れず差し替えないといけません。

 

 カイザブレイガンは、カイザの最も代表的な装備なので、出来が良くギミックが豊富なのもありがたいです。
 ハッタリの利きまくったポーズを取らせたくなるというものです。

 

 続けて、カイザショット。
 左腰のデジカメパンチですな。
 ファイズ同様、今回も手首と一体化しています。
 そのため、残念ながら左手に持たせる事などは出来ません。

 

 後述しますが、カイザフォンのボタンを押すのに適切そうな手首は右手しかないので、カイザショットを持ったままエクシードチャージするポーズが取れない難点があります。

 

 カイザショットのアップ。
 かなり大型でぺっちゃんこ。
 ミッションメモリーの大きさは、どの装備のものもだいたい同じくらいのサイズで統一されています。

 

 あまり使用頻度の高くない武器でしたが、決まったら決まったでインパクトのデカいもんでした。
 それにしても、とてもデジカメに見えない装備ですこと。

 

 カイザポインター。
 腰裏にマウントされている、通常モードのパーツを取り外して、右脚に装着し直します。

 

 ミッションメモリーを装填したカイザポインターを、右脚に装着した状態。
 実際はしゃがんで装着したりはしてなかったと思いますが、まぁそこはそれ。
 かなり大型化しています。

 

 カイザポインターでマーキング。
 一回ジャンプして円錐ロックかまして、もう一回ジャンプして突っ込むのか、それとも一回のキックで全ての行程を踏むのか。
 格好良いけどよくわからん技でした。

 

 ゴルドスマッシュ。
 足の裏は、しっかりモールドが組み込まれてはいますが、やっぱり塗装などはありません。

 

 カイザポインターの比較。
 上がミッションメモリー装着版、下が未装着状態。
 先端部の機械部分、どこから出て来たんだろう?

 

 カイザドライバーのアップ。
 構造はファイズと同じで、前面部を交換することで様々な状態を再現します。
 こちらは基本形態。

 

 ミッションメモリーを引き抜いた状態。

 

 こちらは、ミッションメモリーを外してカイザフォンを展開させた状態。
 エクシードチャージをさせる時に重要です。
 ファイズでは付いてこなかった部品なので、すごくありがたいものです。
 カイザフォンの蓋は固定で、可動はしません。

 

 「襟元を整える用の手首」を応用すれば、エクシードチャージを再現するポーズも可能。

 

 カイザフォンを取り外した状態。
 フォンブラスターを持たせる時に、使用します。

  

 カイザフォン。
 なかなか細かく作られてます。
 残念ながら、普通に展開させた状態のカイザフォンはありません。

 

 カイザブレイガンとフォンブラスターの二丁拳銃。
 劇中ではタランティーノ撃ちでした。
 いかにも草加らしい。

 

 カイザドライバーは、やはり取り外し可能。
 しかし、迂闊に装備すると灰化する設定のためか、他のアーツに装着させる気がなかなか起こらないよと。

 

 仮面ライダーファイズとの比較。
 当たり前ですが、大きさはだいたい同じです。
 この二人を並べると、途端に殺伐とした雰囲気が発生する気が……

 

 「S-RHF仮面ライダーカイザ&サイドバッシャー」付属のカイザ(左)と比較。
 S-RHF版のカイザブレイガンは、バーストモード版が付属しないため、こんな奇妙な装着方法になってしまいます。
 色が濃いから解りづらいですけど、目の色はちゃんと紫です。

 

 装着変身版カイザ(右)との比較。
 新生装着変身第一弾で、当時は画期的でしたが……って前にも同じようなこと書いたっけ。
 こちらも、目が紫色。
 しかも、指先の銀色もしっかり塗られてるし。
 部分的に、こっちの方が原典に忠実なのが悲しいものです。

 

 S-RHFサイドバッシャーに、フィギュアーツ・カイザを搭乗させた状態。
 過去何回か似た様な写真掲載したので今さらですけど、当然の様にサイズは全然合ってません。
 乗せるのは支障ないですけど。

 

 サイドバッシャー・バトルモードになると、不思議とサイズ差が気にならなくなるのも特徴。
 フィギュアーツ用の新しいサイドバッシャーが欲しいもんですが、サイズをどちらに合わせるべきか微妙なところです。

 

 ついでに、バトルモード搭乗状態を側面から。
 やっぱりデカい?

 

 ファイズとのコンビネーション攻撃を再現。
 色々無理してはいますが(特にカイザの右足の置き場)。
 ファイズの左平手が悲しいなぁ。

 

 草加変身直後の、襟元を正す仕草用の手首も付属します。
 エラソな態度再現もこれでばっちり。

 

 以上、仮面ライダーカイザでした。

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【買ってみて一言】

 

 頭部に集中している問題点、フォトンストリームの違和感など、無視しがたい難点が見られ、それがせっかくの良い造型を台無しにしているのは否定出来ません。
 本当にもったいないと思います。
 逆にいえば、それらの難点さえ目を瞑れれば悪くない商品という事になりますが、この辺の判断はユーザー次第といったところでしょうか。
 個人的には、商品自体は我慢出来るものの、製作姿勢というか再現性の致命的な低さには不満だらけというところです。
 指先の銀色彩色オミットなど、ファイズの頃から引きずっている問題点がそのままなのもアレですが。

 こんな状態なので、オススメ出来るか否か、解答に大変困らされるアイテムと言わざるを得ません。
 10月にはライオトルーパーが発売され、それ以降のラインナップは現状まだ不明ですが、今度はこういう大ポカがないように願いたいものです。

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