第128回 ■ バンダイ 超合金「モンスターハンター G級変形リオレウス」

2015年3月19日 更新

 

 今回は、「魂ボルテスV」「魂ガオガイガー」と共に「超合金40周年記念」商品として発売された、「G級変形リオレウス」をレビューしてみたいと思います。
 本商品はいわば「モンハンのキャラをモチーフにした、事実上オリジナルの超合金」という感じのコンセプトなので、純粋に商品についてのみ触れて行きたいと思います。
(一部、他スタッフによる解説文を組み込んでおります)

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■ 超合金 モンスターハンター G級変形リオレウス

 

 2015年2月28日発売。
 価格は税込10,800円。

 リオレウス本体。
 片手剣一点付属。
 盾一点付属。
 盾用グリップパーツ付属。
 交換用手首(右手のみ)三種付属。
 台座固定用補助ジョイント計3種付属。
 魂STAGE用支柱2種付属。
 魂STAGE用クリップ(平型)一点付属。
 専用台座付属。

 

 リオレウス。
 「火竜」の別名を持つ、モンスターハンターシリーズの主要モンスター。
 初出は初代「モンスターハンター」からで、記憶に間違いがなければ、シリーズで唯一(あとはリオレウスのつがいであるリオレイア)、全ての作品に登場している看板的なモンスター。
 別名の通り、口からは火の玉状のブレスを吐き、また細長い胴体から生えた二枚の翼で大空を駆け回る。
 棘状の尻尾には猛毒があり、大空から尻尾を振りかざして急襲する攻撃でハンターを毒に犯す。
 ドラゴンというより、ぱっと見た印象はワイバーンに近い。
 また、看板的なモンスターという事もあり、ハンターにとっての狩猟の基本が詰まっているとも云え、隙を突いて攻撃する、相手が激しい攻撃をしている時にかわす・ガードする、頭や尻尾などの部位を破壊する、罠や閃光玉などのアイテムの使い方など、様々な事を勉強するのにも最適である。
 プレイヤーに最も愛されているモンスターの一匹と言えるだろう。
(解説:梨世成)

 

 さて、リオレウスです。
 本商品は、10周年を迎えた「モンスターハンターシリーズ」と40周年の「超合金シリーズ」のコラボ企画で、モンハンシリーズのリオレウス及び「レウス装備(ゲーム中でリオレウスを材料に製作されたもの)」を基に、オリジナルの解釈を含めて変型玩具として製作されたものです。
 そのため、これと同じキャラがゲーム内に出てくるというものではありません。
 「出典作品」の項目を“なし”と表記しているのも、それが理由です。

 

 デザインは、ガンプラや「機動戦士ガンダムUC」のメカニックデザイン等でお馴染みのカトキハジメ氏ですが、これは監修元からのリクエストで実現したのだとか。
 当初提出されたデザインはもっと生物的なものだったらしいのですが、監修元から「どうせならロボット風のデザインにして欲しい」といった主旨の要望が出て、このように変えられて行ったようです。
 カトキ氏が関わっているということで、取扱説明書の表紙絵はどこかで見た事があるようなレイアウトになっています。
 こういう遊び心は、実に良いですねー。

 

 モンハンの特徴として「大型武器」という概念があるのですが、今回はそれもしっかり踏まえられていて、かつオリジナルギミックを搭載したアイテムが組み込まれています。
 ちなみに、今回はところどころがかなり鋭利に尖っているため、取り扱いには細心の注意が必要です。
 中には、周辺トゲだらけの部位に指をかけ、かなり力を入れて動かさないとならない箇所もありますから、気を抜くと本当に怪我をしかねません。
 間違っても、子供には絶対に触らせてはいけないでしょう。

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■ リオレウス モンスターモード(竜形態):

 

 本レビューでは、先にモンスターモードから見て行きます。
 全高約14.5センチ(体勢により変化あり)、全長約25.2センチ(体勢により変化あり)、最大全幅約30.5センチ(翼最大展開時)。

 商品梱包状態ではハンターモードで入っているので、こちらは本来なら変型後の姿なのですが、ロボットである以上(!?)やっぱり人型が変型後の形態でなくては! と個人的に思うので、あえて順番を逆にしてご紹介。
※数値はいずれも参考値。

 

 まずは、フロントビュー。
 リオレウスは前脚が無いデザインですが、大きな肩の爪がまるで手のようです。
 姿勢は自由に調整可能ですが、今回は低姿勢にしています。

 

 バックビュー。
 大きなトゲトゲシッポ。
 左右に振れるだけでなく、多少無理がありはするものの上方向にも振れます(ちゃんと関節があります)。

 蛇足ですが、筆者初購入時には、このシッポが欠品でした。
 それでも意外と形にはなるもんで、ちょっと感心したりしました。
 ただ、このシッポは武器(片手剣)になりわけで、欠品のままだと締まらないので、そのままでもいいや〜とはなりませんでしたが。

 

 サイドビュー。
 前脚がない&尾に特徴があるということで、まさに“竜の亜種”ワイバーン型です。
 鼻がそんなに長くないという特徴的なフェイスです。
 あらゆる部位の形状が、荒々しさを表現していて、実にカッコイイ。
 胴体部に、大きな横穴が空いてしまうのが難点ですけど。

 ちなみに、どうしても自立させたい場合は、これ以上は前屈させない方がいいかもしれません。
 ゲーム時のような極端な前屈姿勢で立たせるには、同梱されている台座と支柱を使って首を支えるしかありません。 

 

 頭部アップ。
 モンスターの特徴をしっかり掴みつつメカニカルに仕上げているナイスデザイン。
 下顎は、開閉可能。
 エラから生えてるヒレは、非可動です。
 口内は、細かく鋭い牙が生え揃っていて、凶暴さが良く出ています。
 目の色は、メタリックブルーの塗装で再現。

 

 首は、根元がボールジョイント、途中に関節と回転ロールが一つずつ付いているので、結構自由に可動させられます(若干肩の爪に干渉しますが)。
 ドラゴン系モンスター特有の、首をくいっと曲げる動作も可能。
 ただし、見た目はそれなりに長く見える首ですが、実際はハンターモードの左腕一本分くらいしかないため、そんなに長くは伸びませんので、おのずと限界は生じます。

 

 背中側。
 翼は両肩裏のジョイントで固定されています。
 ハンターモードの頭部の位置が、良くわかります。

 

 腹部側。
 本商品は、ハンターモードをベースに設計されているようで、加えてそれぞれのモードでの可動範囲確保の影響なのか、変型後であるモンスターモードでは、ところどころに綻びが生じています。
 首の付け根から腹部にかけてが特に顕著で、このように多くの隙間が生じています。
 一切の隙間なくキッチリカッチリ変型して、各パーツもガッチリ固定されるような変型スタイルを求める人には些か向かない、いわばファジーな変型システムと云えるでしょう。
 ただ、これはパーツの構成上やむを得ない部分もあるので、一概に問題点とは言い切れません。
 個人的には、こういった隙間部分も埋めるような工夫をもっと行って欲しかった気もしますが。

 

 後ろ脚と毒尾。
 竜型モンスター特有の大きな力強い脚も、しっかり再現。
 逆関節も上手く表現されています。
 そこら中に生えている鋭い爪が、無闇にカッコイイです。
 ただし……弄ると高頻度で手に刺さってとても痛いです、やっぱり。

 尾はトゲトゲギザギザで、大小の二段構成。
 ハンターモード時は、腰アーマーの後ろ側と片手剣になります。
 大きい方の尾は、若干ですが左右に振ることが出来ます。

 

 足首の中央部分と踵は、ダイキャスト製です。
 この他、足首のボールジョイント軸もダイキャストなので、耐久性は抜群。
 また、関節保持力も高めです。
 足首は、関節ごと引き出せる構造なので、裾への干渉なく自由に動かせます。
 左右それぞれに四点支持の大きな爪もありますから、接地性は非常に高くなります。

 

 翼。
 スライド式で展開する翼で、爪状のパーツは横方向に回転可能。
 本来のリオレウスの翼は、背中から生えているというよりは「腕に膜が張られて翼になっている」ような形状なので、胴体の側面から伸びているのが正解なのですが、今回は背面から生えているような形状となっています。
 こういう物の場合、たいがいは胴体側から見て奥の方が展開するのがセオリーですが、こちらは手前の方が開くという、一風変わった構成になっています。
 また、接続の構造上、翼の付け根は横方向への回転は可能ですが、縦方向への可動(ポップアップ)は一切出来ません。

 

 尚、この翼の展開可動は、塗装面を擦る可能性が非常に高いので、下手な扱いをすると、いつの間にかズダズダになりかねません。
 可能であれば、購入直後に全体にトップコートなどをかけた方がいいかも知れないです。

 

 適当にアクションポーズなど。

 

 似たようなサイズの竜型モンスターとの比較。
 というか、戯れ。
 フィギュアーツ「仮面ライダー龍騎」や「同・リュウガ」をお持ちの方は、これでだいたいの大きさが伝わるかなと思います。

 

 以上、リオレウス・モンスターモードでした。

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■ 変型:

 

 続いて、ハンターモードへの変型です。

 

 まず、尾を根本から引き抜きます。
 尾自体はこの後も若干手が入るのですが、今は放置で。

 

 次に、翼を取り外します。
 とは言うものの、実際には取り外さなくても変型を完了させることは可能です。
 ここでは、見やすさと手間の簡略化の都合で、あえて取り外しています。

 

 リオレウスの両脚をまっすぐに伸ばします。
 膝横の小さな爪パーツは、特に向き変更などしなくても大丈夫です。

 

 リオレウスの足首前にあった、上向きの三本爪型パーツを、上に移動させます。
 これは、下記の足首変型後に行っても支障ありません。

 

 開いた足の爪を閉じ、つま先を形成します。
 更に、足首関節を押し縮めておきます。

 

 足首の位置を調整して、裾に干渉しないようにします。
 その後、かかとの爪を上方向に折り曲げます。
 この時に足首の位置調整を先に行わないと、爪を上げられません。

 

 股関節の位置調整をします。
 モンスターモード時はかなりのガニ股にされている股関節を垂直に下ろし、上の方にスライドさせます。
 感覚的には、フィギュアーツの引き出し式股関節を戻すイメージで。
 また、太股根本の回転ロールを利用して、脚の向きも調整しておきます。

 

 大きな尾の根本についている小さい方の尾を、やや上にスライドさせておきます。

 

 腰前部にある、小さな爪状のパーツをそれぞれ内側向きに回転させ、尖った部分が下を向くようにします。

 

 ここまでの状態。
 下半身部分は、これで変型完了。
 以降は上半身の変型に移ります。

 無論、この下半身変型を必ず先にやらなくてはならないということはありません。
 先に上半身を変型させて、それから下半身に移行してもOkです。

 

 大きな爪のついたパーツを、一旦後方に回します。

 

 ダイキャスト製の胸側面パーツを、左右に開きます。

 

 胸部から腹部にかけて折り畳まれていた、ハンターモードの「右腕」を伸ばします。
 その後、(ハンターモードの)上腕に位置する赤い装甲も、180度回転させておきます。

 

 リオレウスの首と、ハンターモードの右腕は、それぞれYの字型のパーツによって根本で繋がっています。
 このY字型パーツを引き上げ、根元から90度回転させて、首と右腕を画像の位置に移動させます。

 

 Y字型パーツを左右に開いて、リオレウスの首全体が左腕になるように、右腕も然るべき位置に行くように調整しておきます。
 その後、Y字型パーツを押し戻します。

 

 リオレウスの背中にある「頭部」を、引き起こします。
 この時、肩パーツと干渉しやすいので注意が必要です。
 肩パーツ根元の板状の部分を、ボディと並行になるように動かしておくと、楽に出来ます。

 

 引き上げた頭部を、両腕の付け根の合間に来るように調整します。
 ここは、特に難しく考えなくても自然に位置が整います。

 

 この後胸パーツを閉じますが、先に左胸内側にあるジョイントを、引き起こしておきます。

 

 胸を閉じます。
 この時、胸を張るように腰を可動させると、干渉がなくなり胸が開閉させやすくなります。

 

 背面に移動させていた肩アーマーを戻します。

 

 先に取り外した大きな尾を、折り畳みます。
 同時に、シールドの基部になるパーツ(あずき色の板状パーツ)を外します。

 

 グリップ部分をスライドさせて、尾のスィング機構にロックをかけます。

 

 尾から取り外したシールド基部パーツに、グリップパーツを接続します。
 取り付け位置に注意。
 凸ジョイントを差し込むのは中央の穴ではなく、左側下部の穴です。

 

 シールド基部に、翼パーツを接続します。
 肩アーマーの裏に接続していた時の凸ジョイントではなく、四角いスライド型のジョイントで固定します。
 翼の爪の角度も調整します。

 リオレウスの口内にあるジョイントに、グリップの末端部を差し込みます。

 

 右手には、尾が変型した「片手剣」を持たせます。
 この時、デフォの握り拳から武器持ち用手首に差し替えておく必要があります。

 

 変型完了・ハンターモード。
 割と単純な変型の割に、がらりとスタイルが変化しました。

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■ リオレウス ハンターモード(戦士形態):

 

 ハンターモード。
 全高約15.2センチ(頭頂部まで。肩の爪先端までだと約17センチ)。
 S.H.フィギュアーツの大型タイプとほぼ同じくらいの背の高さなので、当初の印象に比べて小さいのですが、重さと横幅が結構あるので、ボリューム感はなかなかの物です。

 

 S.H.フィギュアーツ「仮面ライダーバロン・レモンエナジーアームズ」(頭頂部まで約15.2センチ)および「仮面ライダーZO」(頭頂部まで約14.4センチ)と比較。

 

 スーパーロボット超合金「大獣神」とも比較してみます。
 若干大獣神の方が背が低いですが、商品規模としてはほぼ同じくらいのものだとお分かりいただけるかと。

 んで、なんで今更大獣神なのかっていうと、単にスパ金をそんなに沢山持ってないからなのです。

 

 ダイキャスト使用部分は、胸と腹部、胸内部のY字型パーツ、足首中心部、踵の爪、そして各関節部のみ。
 正直なところ、超合金と銘打つ割にはあまりダイキャストは使われていません。
 個人的には、これが最も大きな不満点です。
 いっそのこと、両脛や両太股表面、右腕の赤い装甲やリオレウス頭部の一部なども、ダイキャストにして欲しかった気がします。
 だって、ドッシリ感が全然足りないんだもん。
 超合金「トッキュウオー」の時にも感じたのですが、最近はダイキャストを単なる「重さ確保のための材料」みたいに考えてるケースが多いんじゃないのかな? と。
 そうじゃない、ヒンヤリ来るあの感触もなきゃ、超合金じゃないんだよー。

 

 とはいえ、あまり重くなりすぎると今度はせっかくの可動や関節保持力を殺すことにもなりそうなので、歯がゆいところです。
 ハンターモードは、そのスタイルや変型機構を考慮すると、ちょっと驚きなくらい動きます。
 その上、各関節の保持力も非常に高いので、ポージングが決まりまくりです。
 特に、脚の動きに連動して跳ね上がる腰アーマーとかステキ!

 

 前後比較。
 各部パーツこそ同形状なのに、モンスターモード形態の面影が殆ど消えてしまうという妙。

 

 頭部アップ。
 色々とトゲトゲしていますが、鎧っぽさとロボっぽさが適度にマッチングした良デザイン。
 どことなく「宇宙の騎士テッカマンブレード」的な要素も垣間見えます。
 バイザー部分がクリアパーツだったら、最高だったんだけどなー。

 

 胸部と肩。
 肩アーマーの自己主張が強すぎるせいか、胸アーマーのインパクトが薄めにも感じられますが、バランスが取れているのでさほど違和感はないです。
 構造上、胸部と腹部の境に関節がないので、前屈などのポーズが一切取れないのですが、それでも全体的に自由度の高いアクションが切れるというのは、凄いものですね。

 

 肩アーマーは、基部が後方に逃げる構造なので、腕を上げても干渉を避けることが出来ます。
 聖闘士聖衣神話の双子座の黄金聖衣や、装着変身「仮面ライダーキバ」シリーズ的な動かし方が可能といえば、伝わるでしょうか?(たとえが古いか)

 

 リオレウスの頭部がそのまま利用されている左手。
 玩具構造上は特に問題ないのですが、ここはもうちょっと頑張って人間型手首が内蔵或いは外付け出来るようにして欲しかったところです。
 個人的には、竜の顎がもっと開いて頭上部が手甲になるくらいのスライド機構が欲しかったところ。
 「百獣王ゴライオン」から始まる、動物の頭部がそのまま手首になるというスタイルは結構嫌いな人も多いようなので、こういうコンセプトの場合は廃した方が良かったように思えてなりません。
 シールド裏に固定されたグリップを顎で直接咥えてるとかなら、まだともかくねぇ。
 せっかくデザイン上で大きな冒険が出来る企画だっただけに、本当に惜しいです。

 

 腰周辺は、見た目の印象に反して非常に良く動きます。
 ……が、股関節の保持力がとても高いので(これ自体は悪い要素ではないです)、脚の角度を変えようとすると結構な力が必要で、その度に手の甲や指先にトゲがグサリグサリと……
 先の通り、股関節はフィギュアーツのように引き出しが可能なので(構造は違います)、かなり自由度が高まります。

 

 メイン武器の「片手剣」。
 この名称は仮称ではなく、一応商品上の公式名称です。
 しょうがないとはいえ、もうちょっとなんとかならんかったのかなと思うネーミング。
 非常に独特な形状ですが、大型刃の片手武器ということで、結構なインパクトがあります。
 武器持ち手は、角度違いもあり。

 

 しかし、せっかくの片手剣も、普通に構えると手首関節が重さに負けてしまいます。
 これは、モンスターモードの時に手首を内側に丸めるギミックが災いした結果です。
 手首自体と、それを差し込むボールジョイントには問題はないのですが、ボールジョイントそのものに設けられた関節保持力が、極端に弱いのです。
 ここが、クリック関節のような構造であれば、問題なかったのでしょうけど……
 この手首関節の弱さは、恐らく本商品中で最も代表的な問題点と云えるでしょう。

 

 反対に、左手の保持力は完璧です。
 ひょろ長いジョイントが些かみっともない感もあるのですが、これでもシールドをしっかり支え切りますし、接続も固めなので、勝手に外れたりすることがありません。
 ジョイントのひょろ長さはともかくとして、捻じ曲がった軸のせいか、せっかく関節が設けられているのに、曲げたい方向に曲げ難い(盾が変な角度になる)という弊害が発生しがちです。<br>
 この場合、ジョイントの接続部を変えてやると、割と融通が利くようになります。

 

 適当にポージングなど。

 

 ハンターモードの装備には、更にちょっとしたギミックがあります。
 まず、シールドを分解し、翼パーツと基部に分けます(合体前に戻します)。

 

 翼の向きを変えて、シールド基部に差し直します。
 今度は、肩アーマー裏に接続していた時の凸ジョイントを利用。

 

 この状態で、シールドと片手剣を合体させます。

 

 大剣モード完成。
 まさにモンハンを象徴するような、異形の巨大武器!
 非常にカッコイイのはいいのですが、盾+剣なので益々重量がかさみ、右手首にかかる負荷が増大してしまいます。

 

 それでもめげないで、なんとかポージングさせてみます。

 

 シールド用ジョイントを利用することで、大剣を背中にマウントさせることが出来ます。

 

 盾を解除し、モンスターモード時同様に、翼を背負うことも出来ます。

 

 羽根を開いた状態。
 なんだか魔道メカっぽさが突如発動したようで、異様にかっこよさアップ!

 

 まさに「大空羽ばたく紅の翼」といった感じ。
 残念ながら、翼の基部が横回転しか出来ないため、角度が限定されがちなのですが、それでも充分魅力的です。

 

 滞空状態でポージング。
 土台は付属の物ではなく、金属製の「魂STAGEact超合金」を使っています。

 

 以上、ハンターモードでした。

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■ 台座(専用STAGE):

 

 本商品には、こんなに巨大な台座が付属します。
 更に、魂STAGE用と同じ支柱まで。
 これを利用することで、モンスター・ハンターどちらのモードでも飾れます。

 

 モンスターモードを飾ってみます。
 首を支える必要が生じるため、支柱は二本とも使いますが、首さえ支えれば後ろはなくてもいいようにも感じます。

 

 モンスターモードの後部を支える場合は、ここにこのようなパーツを接続します。
 これは一体式ではなく、尻についている横長のパイプ型のパーツと、魂STAGEの支柱に付いているジョイントの組合せで構成されています。
 パーツの安定性は抜群ですが、些か穴が硬くて、軸が差し込みにくいのが難点。
 尚、このパーツは太股で挟まれて固定される都合、ハンターモードには一切使用出来ないという特徴もあります。

 

 ハンターモードを飾ります。

 

 ハンターモードの場合、腰裏にパーツを接続します。
 こちらの保持力は、ちょっと弱めです。

 

 付属するもう一つの支柱は、片手剣を支えるのに使えます。

 

 モンスターモードの首を支えるのにも使えます。
 というか、これは殆ど必須のようなものですが。

 

 台座の大きさは、17×15センチとかなりの大きさで、飾る場合は占有面積確保が必須課題となります。
 個人的には、メインの支柱は「AGP艦これ大和」付属版のような高さを変えられるものが欲しかった心境です。

 

 以上、超合金「モンスターハンターG級変形リオレウス」でした。

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【買ってみて一言】

 個人的には、ちょっと派手な変型機構付きのスーパーロボット超合金……といった印象でしょうか。
 全体的に非常に出来が良く、ギミック・可動共にとても完成度が高い逸品です。
 モンハンという、所謂「未プレイ者にとってハードルが高くなり過ぎた」ゲーム出典ということで思うことがある人も居るかもしれませんが、原典無視で購入しても充分楽しめる物だと思われます。
 メリハリのある造形、ハッタリ利きまくりのスタイル、ポージングの自由度、何よりロボとファンタジー装備の融合的なデザイン、デカい武器、変型機構と、あまりにも沢山の売りがあり過ぎます。
 トゲトゲがトゲトゲしていて非常にトゲトゲではありますが、そんなの問題にならないくらいの魅力溢れる玩具です。
 興味をお持ちになられた方は、是非とも手に取って一度この面白さを体験して頂きたいと強く思えるほどです。
 あまり例のないコンセプトの商品ということもあり、筆者は大変気に入っています。

 

 しかし、問題点もあるにはあるので、そちらにも触れないわけには行きません。
 まず、変型ギミック付きにも関わらず全体塗装であるという点。
 今回は、成型色そのままの部位がほぼ皆無という凄いもので、にも関わらずタイトな可変を求められる部位が散見されます。
 特に翼のスライド展開などはその代表で、塗装の擦れが心配でなりません。
 その他、変型中に各部位で塗装剥げが発生したというレポートもいくつか見かけたことがあるので、コーティング処置なしで弄る場合には大変神経を使うことになるかと思われます。

 他には「小さい」という点にも触れておくべきかと。
 確かに塗装やギミックは凝っているのですが、正直このサイズで一万円というのは、割高感が拭えません。
 更に加えて、ダイキャスト使用率も、最近の超合金玩具を基準に見ても低めなので、個人的にはイマイチすっきりしません。
 まあでも、この辺は今更語るべくもないコスト高騰問題がありますから、仕方ない面もあると割り切るしかないのでしょう。
 最後に、右手首のやわさと、形態によって(ここまでやりながら)余剰が発生してしまうという点。 
 シールドのグリップパーツは、モンスターモードの際には行き場がなくなってしまいますが(一応、片手剣に無理矢理付けることは可)、ここはもっと工夫が欲しかったですね。

 

 と、問題点を挙げ連ねましたが、上記は人によっては充分許容出来るものかとも思いますし、サイズについては(価格を度外視すれば)扱い易い大きさとも解釈出来るわけで、必ずしも問題視されるポイントではないでしょう。
 また、細かな問題点も、弄っているうちに次第に気にならなくなってくるパターンが、思い切り当てはまる商品でもあります。
 実際、筆者も最初に感じた違和感が今は殆ど感じられず、個人的には結構パーフェクトに近いお気に入りとなってしまいました。

 手近に飾っておいて、気が向いたら変型させたりポーズを変えたりして楽しむには手頃なアイテムかと、筆者は考えます。
 出来れば、これはシリーズ化して欲しいなあとも思いますね。
 亜種のブルーVer.とか!

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