SECRET 第54回 ■ バンダイ アーマーガールズプロジェクト「艦これ 大和」

2014年11月15日 更新

 

 今回は、このサイトでは初めて取り扱うシリーズです。
 バンダイのフィギュアブランド「アーマーガールズプロジェクト(AGP)」シリーズから、話題作「艦隊これくしょん」の大和です。
 可動フィギュア+巨大な艤装(ぎそう)という構成の商品で、フィギュアとしても玩具としても楽しめる(※細かいツッコミはなしで!)面白いアイテムとなっています。
 メーカー、ブランドをまたいで展開している「艦これ」の中でも、最大規模のボリュームを誇る大和は、艦これファンでなくても興味をそそる魅力があります。
 てなわけで、大日本帝国海軍の誇る大和型戦艦一番艦レビュー、今回は出来るだけ大きな画像サイズで、推して参ります!

 尚、このページは当初「男玩レビュー」のコーナーで発表していましたが、ギャルゲーキャラの商品はSECRETの方でまとめた方がいいかなと思い返し、急遽掲載コーナーを変更しました。

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■ アーマーガールズプロジェクト 艦これ 大和

 

 2014年10月30日発売。
 価格は、12,960円(税込)。
 艦娘本体、全高は約13.9センチ(頭頂部まで)。
 艤装最大全高は約11センチ(通常時)。
 艤装最大全幅は約26センチ(最大展開時)
 艦娘本体と艤装パーツのセット。
 傘付属。
 交換用表情パーツ3種付属。
 交換用手首左右各5種付属。
 艤装ジョイント1点付属。
 専用台座付属。
 魂STAGE用アーム2本付属
 魂STAGE用クリップパーツ2SET付属。

 

 「アーマーガールズプロジェクト(以下AGPで統一表記)」は、2012年4月より発足した、バンダイの新しいフィギュアブランドです。
 コンセプトは、「美少女可動フィギュア」+「メカニック」で、「ストライクウィッチーズ」「IS(インフィニット・ストラトス)」「とある魔術の禁書目録」等を中心に展開していて、中にはあの懐かしの「MS少女」などもラインナップされています(当然、昨今のMSモチーフではありますが)。
 年に8〜10体ほどのペースで発売されていて、最近はその半数以上がWEB限定品となっていますが、他の同社ブランドにはまだ及ばないにせよ、現状は各原作ファンによる需要と期待値が割と高いようで、今後の展開に期待出来そうです。

 

 「艦隊これくしょん(通称・艦これ)」とは、今更説明の必要もない気がするほどメジャーになった、角川ゲームス開発、DMM.com運営・配信のブラウザゲームです。
 2013年4月13日からの配信で、過去に実在した戦艦を擬人化(美少女化)したユニットを用いる、育成要素ありのシミュレーションゲーム。
 「深海棲艦」というオリジナルの謎艦隊を敵にして戦う内容で、擬人化しているにも関わらず艦娘(かんむす)が中破、大破、或いは轟沈してしまうこともあるという、締めるところは締めているシステムが特徴的です。
 このゲームで特に有名な艦娘が、昨年末辺りからフィギュア化情報が飛び交いまくった「島風」ですが、他にも個性的な艦娘が多く存在し、それぞれのファンが沢山います。

 

 今回の「大和」は、皆さんご存知「戦艦大和」の擬人化キャラで、非常に入手が面倒なレアキャラ的存在です。
 キャラデザの良さもさることながら、圧倒的なまでに巨大な艤装も人気が高く、AGP化情報が流れた際も話題となりました。

 

 AGP大和の情報初出は、2014年2月9日開催「ワンダーフェスティバル2014冬」。
 魂ネイションのブースにて、無彩色サンプルが展示されたのが初となります。
 何となく、それよりちょっと前にも情報が出ていたような記憶があるのですが、確認が取れませんでしたので、多分筆者の気のせいかと。
 この時期、既にグッドスマイルカンパニーのfigmaや、タカラトミーアーツの「ミクロマンアーツ」などが艦これの可動フィギュア商品を出す告知をしていたため、大和もそっち方面で商品化されるのでは、と予想されていた節がありました。

 

 しかし、このイベントでバンダイが、しかもいきなり大和で切り込んで来たというのは相当の衝撃で、当然のように、各所で話題となりました。
 ちなみにこのWFの時は、艦これ大和のコスプレをしたコンパニオンも展示(あえてこう書く)されていましたが、なんとリアルサイズの艤装までしっかり作られていて、これはこれでとても迫力がありました。

 

 その後、ずいぶん間を空けて、同年6月7日頃に彩色サンプルがネット上で公開されました。
 初出は、恐らく「艦これ」開発/運営のツイートからと思われます。

 WF展示を見た多くのファンは、そのボリュームの大きさに値段の高額化を懸念し、2万台を覚悟した方も多かった模様です(かくいう筆者もその一人)。
 そのため、12,000円台と判明した直後は、「安い!」という声も多く上がっていた印象があります。

 

 それでは、早速商品を見て行きたいと思います。
 AGP大和は、「艦娘(フィギュア)」「艤装(武装)」「傘」という構成になっています。
 一見すると複雑なパーツ構成にも思えますが、フィギュア部と艤装部はたった一箇所のジョイントで繋がっているだけで、実際はとても単純明快です。
 傘は、手に持たせるだけ。
 艤装は、後述する専用台座に一点接続するだけ(それで全重が支えられます)。

 

 まずは、艦娘の前後比較から。
 単独時の腰ジョイント部は、本レビューでは基本的に外して撮影していますので、ご理解ください。
 画像だけ見ると、figmaやフィギュアーツ(女性系)と同じくらいに思えますが、実際にはそれらより小振りです。

 

 というわけで、フィギュアーツ「アリサ・イリーニチナ・アミエーラ -GOD EATER 2 EDITION-」と、「セーラーサターン」との比較してみました。
 こうして見ると、女性フィギュアーツとしてはだいたい標準的なアリサより小柄で、割と小柄な方のサターンとさほど身長が変わらないのが分かります。
 ただ、アリサやサターンと頭部の大きさだけを比べてみると、単に背丈の大小ではなく、全体のスケール自体が小さいことが分かるかと思われます。
 もし、頭の大きさをアリサと同じくらいに整えたとしたら、大和の方がノッポになるのではないかと。

 尚、なぜfigmaと比較しないのかというと、艦これシリーズの物や、大和と頭身が合いそうな物を筆者が全く持っていなかったためです。

 

 顔アップ。
 今回は、評価が微妙になってしまいます。
 まず顔ですが、こちらはとても良くまとまっていて、造形・アイプリ共に問題はなく、むしろ上等な出来になっています。
 しかし、それに対して髪の毛の造形や塗装処理が、非常に荒くなっています。

 

 別角度から。
 大和はとても髪の量が多いデザインで、ポージングの際は干渉を考慮しながら弄らなくてはならないのですが、そのため粗が目立ってきます。
 特に、前髪のモッサリ感や末端部のダルさは相当なもので、今時の可動フィギュアの中ではかなり酷い部類に入ります。
 というか、ぶっちゃけYu-jinのSR-DXとかその頃と同じか、それ以下のレベル。
 加えて、今回は前髪の保持力が妙に甘いので、ちょっと動かすとすぐ外れてしまい、フラストレーションが溜まり易いです。
 これを、「フィギュアのサイズが小さいからしょうがない」と見るのは、さすがに厳しいかと。

 

 更に、ポニーテール部分の桜の髪飾りが、これまた杜撰極まりない処理になっていて、とてもじゃないですが桜の花びらに見えません。
 初めてパッケージを開いた際は、エラー品だと勘違いしたくらいです。
 なんでも、話によれはモールド自体はしっかり造形されているのに、塗装皮膜のせいでもっさりしてしまっているとのことですが……

 

 表情は、四種類付属します。
 交換方式は、figmaや昨今のプリキュアーツと同じ物。
 まずは、通常のすまし顔。
 非常に美しい、文句なしの表情だと思います。

 ちなみに、今回髪の毛が成型色ではなく全塗装なので、飾っていると額の真ん中辺りに茶色い色移りが発生します。
 割と短時間で発生しますので、気になる人は早めの処置を。
 (色移り自体は、ガンダムマーカーの消しペンで簡単に消せます)

 

 こちらは、流し目。
 左を向く形になるので、角度限定的な使用になりがちかと思いますが、意外に使い勝手は悪くありません。

 

 こちらは、叫び顔。
 気合の入ったポージングなどに最適です。
 首下のは、大和の船首にあった「菊花紋章」。

 

 照れ顔。
 中破時のグラフィックなどでお馴染みの、恥ずかしそうな表情。
 生憎中破状態の再現は出来ないので、本来であれば不要な表情となりそうなものですが、しっかり押さえてくれているところが嬉しいです。

 

 可動範囲について。
 まず腕ですが、横方向・上方向はこのくらいまで行けます。
 肘は、弄ってみるとあまり曲がらない印象がありますが、それでもこれくらい曲がります。
 各部関節は、手首部分も含めてそこそこ固めになっていますので、ポージングの維持性能は割と高めです。
 これは、後述する「傘」を持たせた時に効力を発揮します。

 

 両肩は前後へのスイング可能で、可動幅も割と広く、ポージングの際に効果的な動きが可能です。
 また、斜め方向へのスイングも、若干ではありますが行えます。
 ただ、前髪パーツとの干渉がどうしても発生しやすいので、注意が必要となります。
 肘は、基本的に関節側180度までしか伸ばせませんが、ちょっと工夫すると肘側への反りも再現出来るため、女性特有の腕のライン作りも行えます。

 

 手首は、お馴染みボールジョイントによる交換式。
 見た目の印象に反して、なかなか丈夫です。
 また、はめ込み・引き抜きもやり易く、しかも保持力も高いので、個人的には理想に近い感じです。
 もっとも、この後季節的な意味で寒くなってくると、どうなるかはわかりませんが……

 

 腰側面アップ。
 プリーツスカートの側面には、円状の穴が開けられ、地肌が見える……という設定らしいですが、さすがに今回は塗装で処理されています。
 ただ、成型色の上に肌塗りのためか、発色や質感があまりよろしくなく、正直なところ脚部などとの一体感は皆無です。
 中には、ここを本当にくり貫いてしまった猛者もいるようですが、当然その下にはガッカリな光景が広がるだけでした。

 

 気になるスカートの中身。
 幸い、今回はある程度ヒップラインが造形されているので、ある程度の可動なら著しくラインが崩れるという心配はないようです。
 さすがに、figma「渋谷凛」や「城ヶ崎美嘉」「初音ミクVer.2.0」レベルで丸みを帯びた形状ではありませんが、少なくともお尻に気味悪い段差が発生することはないようです。
 (思い切り脚を前に出すと、さすがに段差は発生しますが……)

 

 S.H.フィギュアーツ「セーラームーン」やD-arts「アリサ」発売以来、バンダイの女性フィギュアのスカート内部の処理がどうなっているのかは、ファンの注目の的となっています。
 これは、単純にエロさを求めるだけではなく、ポージングの際にスカートからはみ出る部位のボディラインを気にする人もいるため、決してぞんざいに出来ない箇所かと思います。
 おう、言い訳だと思うなら思うがいいさ!

 

 艦娘と艤装を繋ぐジョイント部は、このように独立している構成です。
 これは、艦娘を単独で飾る際に、腰部分にジョイントの一部を残すための構成で、専用のパーツ(左)をジョイントパーツ(右)に貫通させ、艦娘の腰裏に差し込みます。

 

 艦娘の腰裏部分には、このようなダボ穴が設けられています。
 ここに、パーツを差し込むことで安定させます。

 

 ジョイントパーツを接続した状態。
 本来はこれが完成形なんですが、以降の艦娘単独画像では、あえてこのパーツを外しています。
 なんか……せっかくの健康的な色気が削がれてる気がしてさ。

 

 腰部周辺。
 片側ニーソ+砲弾がばっちり再現されています。
 後述する「指に九一式徹甲弾を挟んだ手首」を装着する際、この弾が外れたら面白かったのですが、残念ながら固定です。

 このニーソのアンシンメトリカルなデザインって、実際の大和が左側に多く被弾した事(そのためガードされている)のと、バランスを取る為に右舷に注水した事(そのためニーソがたるんでる)にちなんでいるという話を聞いたんですが、マジ?

 

 足首は、艦娘ならではの舵部分を模した独特な形状のブーツ。
 正直、自立性は低めではありますが、プリキュアーツやセラムンアーツ等よりは立たせやすくなっています。
 足首の保持力が、割と高めなのがいい感じです。

 

 ……と、ここまで褒めて来た下半身関係ですが、実はちょっとばかり無視し難い問題点が存在します。
 実はこの大和、スカートの裏側が黒で塗装されているのですが、そのため太股パーツへの色移りが高頻度で発生します。
 しかも、梱包状態でも色移り防止のビニールすら貼られていません。
 画像の黄色い丸部分にあるのが、色移りした部分ですが、実はこれ、スーパークリアで入念にコーティングした後に発生したものです。
 そのため、コーティングなしだとこの程度では済まず、脚をちょっと前に出した(スカートに接触した)ら即こうなると考えて支障ないかと。
 筆者は、この後更に入念に……というか、ツヤ消しの筈がツヤが出てしまうほどにスーパークリアをかけて、現在は色移りを防いでいますが、可能であればもっと別な何かでコーティングを施した方が賢明かもしれません。

 尚、色移りしても、ガンダムマーカーの消しペンで簡単に落とせますので、すぐに対処するのであれば、一応心配は無用です。
 幸い、太股にグラデ塗装などはないので、(彩色部分にこぼれたりしない限りは)問題なく使用できます。

 

 上腕の可動は、最近の女性フィギュアに良くある根元回転タイプ。
 上半身は、九一式徹甲バストの真下辺りと、腰部分に可動軸あり。
 画像だとわかりづらいんですけど、前後左右に結構大きくスイング可能で、特に横方向へのスイング幅は割と広めです。
 対して腰の可動範囲は、ほぼ横方向への回転のみ。
 実際には、若干の前後スイングも可能ではあるのですが、まあ動いたうちに入らないレベルかも。

 

 それでフィギュア全体の出来ですが、造型や可動についてはかなりのもの。
 しかし、塗装品質があまりよろしくなく、否、正直あんまり褒められないレベルです。
 上半身&腕のパール塗装や、スカートの模様などは高い効果を発揮しているのですが、小物類や髪の毛は決して褒められたものではなく、また色移り問題も厳しいものがあります。
 スカートの件は先述の通りですが、実はそれ以外にも襟部分の赤色が移ります。
 PVCの赤成形色って、塗装じゃなくても移るんですよね。

 ただ正直、(ある程度思い入れがあるのなら?)慣れます、このくらいなら。
 まあ、それはうちのが幸い致命的な問題がなかったからかもしれませんが。
 んで、何故慣れるのか? というと――それが、この後ご紹介する「艤装」に関係するわけです。

 

 と、艤装の説明に入る前に、まずは専用台座について。
 本商品オリジナルの形状で、正直他にも流用して欲しいくらい良く出来たシロモノです。
 六角形の台座に、太くて大きなメイン支柱が一本と、それを背後から支えるサブ支柱がもう一本。
 メインの支柱は、なんと九段階に長さを調整可能で、しかもそれぞれの高さで固定出来るようになっています。
 また、サブ支柱を利用すると、メイン支柱を五段階の角度に傾けた状態で固定出来ます。
 その上、メイン支柱のてっぺんが前後にスイングしますので、結構な自由度と安定性があります。

 

 後ろ側から。
 メイン支柱の伸び具合や、サブ支柱の接続状況がよくわかるかと思います。
 メイン支柱の伸縮のストッパーは、支柱の前面部に付いています。
 さらに、そこに魂STAGEのいつもの支柱とクリップが二本接続出来ます。
 これで、左右に展開した艤装を下から支えられるのですが、正直使わなくても全く問題ありません。
 というか、この形状のクリップでは艤装を支えるとなんか変な感じになってしまうので、正直ない方がいいような。

 

 艤装の前に、傘から。
 戦艦大和のレーダー……と一部では云われているようですが、現実の大和が戦闘機による対艦攻撃にフルボッコにされたことにちなみ、弾除け的な目的で差しているものではないかという説もあるようです(実際は知らんけど)。

 

 傘上面は、こんな感じ。
 見た目ごついですが、実物は思ったよりも軽いので、フィギュアの関節に負担をかけることは殆どありません。

 

 傘の大きさは、直径は約4.4センチ、高さは約9.4センチ。
 持ち手は二種類計四個付属で、ポージングに併せて組み替えられます。
 いずれの手首も、保持力に問題なし。

 

 髪の毛の形状の関係で、肩に担がせる時はちょいとコツが要ります。
 まあ、些細なことなんですけど。
 個人的に、この傘は艤装未装着状態に持たせてこそ映える気がするんですが、そこは人それぞれですね。

 

 では、ようやく「本当の主役(?!)」である艤装パーツについてです。
 本商品内で最大級の注目箇所で、価格の何割を占めているのかとっても気になる(?)パーツです。

 

 大和の艤装は、左右一対及び背面部の主砲が計三門、副砲が左右各二門ずつ搭載されています。
 船体を模した左右の本体パーツは、あえて主砲との対比を変えています。
 そのため、主砲が物凄く目立つスタイルになっています。

 

 艤装レフトサイドビュー。

 

 艤装ライトサイドビュー。

 

 艤装バックビュー。
 正面から見ていると目に止まりにくい三つ目の主砲ですが、こちらもかなりのボリュームがあります。

 

 各砲門アップ。
 それぞれ横回転が可能です。

 

 各砲塔は、主砲・副砲共に上下に可動します。
 副砲の可動範囲はさほど大きくないのですが、主砲は結構大きく動きます。
 当然、一本ずつ。

 

 後部主砲も、当然砲塔が可動します。
 ウェザリング塗装は主砲と左右船体の一部にしか施されていないのですが、それでも地味に良い効果を出しています。

 

 さらに、各主砲は土台の角度が変えられます。
 艦娘との干渉を考えなければ、後部主砲は目測でだいたい100度くらい回転させられます(構造上は180度行けるのですが、パーツが干渉します)。

 

 左右の主砲二門も、当然土台から回転します。
 だいたい140度くらいはいけるかな?

 

 さらに、艤装は左右の本体パーツを展開可能。
 このギミックと、主砲・副砲の回転ギミックを組み合わせれば、まさに全方向同時掃射形態が出来るわけです。

 

 煽り角度で。
 主砲の裏側のデザインと処理が、個人的に大好きです。

 

 艤装部分のパーツ構成は、このようになっています。
 大きく分けて、中央・左右の3パーツ。
 中央のものは、艦娘との接続部で、中央パーツから伸びているアーム先端のダボを貫通させて用います。

 

 というかこれは、腰に接続していたパーツと同じ物なんですけどね。
 艦娘との接続状態は、このようになっています。

 

 各種艤装を接続し、完全な状態になった大和。
 お馴染みのスタイルですが、原作絵よりも迫力が増している気がします。

 

 先述の通り、艤装の左右パーツは、支柱で支えなくても姿勢を維持できます。
 これは、基部のジョイントがえらく丈夫に出来ている(ダボ二点支持)上に、根元の関節部分の保持力が優秀なためです。
 画像だけ見ていると、長時間飾っているとへたれてくるんじゃないかと不安な気持ちにもなりそうですが、実際は全く問題ありません。
 まあ、年単位で飾り続けた場合は、その限りではないかもしれませんが。

 

 左右艤装の基部には、上下方向の回転機構も備わっているため、このように船首を上方に向けることも可能です。
 なんだか、巨大なブースターを背負っているような体勢ですが、こういうの嫌いじゃないなあ〜。

 

 九一式徹甲弾を指に挟んだ手首も、左右付属。
 魚雷のように喫水下の破壊を狙う実在の超兵器です。
 なんかかっこ良くて大好きコレ。

 

 以降、艤装を用いた適当なポージングなぞ。

 

 先で触れたように、砲塔を様々な角度に向けることが可能。
 艦娘の目線や腕を同じ方向に揃えると、いい感じに引き締まりますね。

 

 躍動的なポージングのつもり。
 なんかもう、弄っているとこれが戦艦(船)をモチーフとした装備だということを、失念しがちになります。
 艤装との接続の都合で、腰の捻りが殺される構造のため、ポージングの際には工夫が求められるようです。

 

 船首を閉じた状態。
 差し当たりガード状態といった所なのかと。

 

 最後に、改めて全体像を。
 尚、さんざんボリュームが凄いとかどうとか述べて来ましたが、実際に手にとって見ると、意外にコンパクトにまとまっている事が分かります。
 一見矛盾した表現なんですが、これは「同スケールのフィギュアとしてはデカい商品」だが「一つの玩具として捉えた場合はコンパクト」というニュアンスで、要は本商品をどういう捉え方で見るかによるインパクトの差異ということです。

 フィギュアも玩具のうちなので、いちいち区別して考えるのもナンセンスではあるのですが、やはりfigmaやフィギュアーツ、リボルテック等の他商品と比べると、大和のボリュームには圧倒されるわけです。

 

 以上、AGP「艦これ 大和」でした。

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【買ってみて一言】

 果たしてこれはフィギュアなのか、玩具なのか。
 先の通り、これらを分けて考えるのもアレなんですが、あえてこういう視点に立ってみると、評価が真っ二つに分かれそうな気配を感じる商品だと思っています。

 昨今の1/12サイズ辺りの可動フィギュアを基準にした場合、お世辞にも大和(艦娘部分)の品質はよろしくなく、かなり粗い仕上げだといわざるを得ません。
 確かに、以前のバンダイ製可動女性フィギュアとしては、相当な進歩をしているとは思いますし、関節保持力の解釈などさすがと思わされる部分も多いのですが、やはり一番目立つ部分の仕上げがきついと、フィギュア商品としての評価は下がらざるを得ないでしょう。

 しかし、艤装を含めて考えた場合、本商品はフィギュアというより「玩具」に近いスタンスになります。
 艤装パーツ部分の出来及び仕上げに関しては、艦娘部分に苦言を呈したファンでも大方認める出来の良さで、これを含めて評価すれば、相対的に全体評価も上がろうというものです。
 また、艤装部分を弄った際の玩具的面白さは格別で、個人的にはこれだけで充分高評価出来ます。
 加えて、「女の子+巨大装備」に燃える(萌える)フェティシズムをお持ちの貴兄には、特にたまらないものがあるのではないでしょうか。

 玩具としてならアリ、フィギュアとしてなら難あり。
 こうして考えると、まるでfigmaドラゴンナイトとフィギュアーツ龍騎の完成度比較のように、平行線を辿りそうな予感ですが、どのみち「手に取れば面白く楽しい」商品であることには間違いないと思われますので、ご興味のある方は是非お手に取って頂きたいものです。

 

 ちなみに、本商品は割と沢山出荷されたようなのですが、店頭から消える速度も速く、リアル店舗では既に見かける機会も少なくなりつつあります。
 ネット上では、まだ多少見かける機会もあるようですが、果たしていつまで続くのやら。
 AGPって、再販はするのかなあ?

 尚、筆者はサンプル公開時、スカートから伸びている左脚のお尻辺りに大きな段差があったので、(セラムンのアレで懲りてたので)当初は見送る予定だったのですが、ネット上の購入レポートを見て大後悔し、慌てて通販に走りました。
 当然、その過程でリアル店舗も巡りまくったのですが……結果はご想像の通りだったわけです。

 信じよう、改善された 実商品。

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