第100回 ■ バンダイ S.H.フィギュアーツ「仮面ライダーオーディン&ゴルトフェニックス」
2013年7月21日 更新
- | 仮面ライダーオーディン |
- ゴルトフェニックス |
オーディンのレビューも、これで三回目になります。
R&Mの頃から始めて、装着変身と来て、ついにフィギュアーツです。
前回は2年弱の間でしたが、今回はなんと8年以上!
その分、蓄積された様々なノウハウが込められてるだろう本商品、期待を込めて購入した次第です。
んで結果としては――以下、レビュー本文をご参照ください。
■ S.H.フィギュアーツ 仮面ライダーオーディン&ゴルトフェニックス
2013年6月22日発売。
同時販売物は、「超アキバレッド(非公認戦隊アキバレンジャー・シーズン痛)」「仮面ライダービースト(仮面ライダーウィザード)」「ドラゴンレンジャー(恐竜戦隊ジュウレンジャー)」。
2013年6月のラインナップは、以下の通り。
- 6/22(配送開始日)「フェニックスファントム(仮面ライダーウィザード)」「サジタリウス・ゾディアーツ(仮面ライダーフォーゼ)」「仮面ライダー電王アックスフォーム」「仮面ライダーサイクロン(小説版仮面ライダーW)」「ワルズ・ギル(海賊戦隊ゴーカイジャー)」「フリーザ最終形態(ドラゴンボール)」(すべて魂WEB)
仮面ライダーオーディンと契約モンスター・ゴルトフェニックスのセット。
オーディン・全高は約15.2センチ(頭頂部まで)。
合計6種11個の手首付き。
ゴルトバイザー付属。
ゴルトセイバー2点付属。
ゴルトシールド付属。
ゴルトシールド固定用前腕パーツ1点付属。
ゴルトシールド用グリップ1点付属。
ゴルトフェニックス・マウント用ジョイント付属。
ゴルトフェニックス接続用ジョイントパーツ1点付属
アドベントカード7枚付属。
専用台座付属。
価格は税込4,725円。
仮面ライダーオーディン。
「仮面ライダー龍騎」に登場した、通算8人目の仮面ライダー。
初登場時は自ら「13人目のライダー」と名乗っていたが、その後の展開でTV本編には10人しかライダーが登場しなかったため、その後は触れられなくなった。
とにかく、ライダーバトルで最後に戦う相手として“あらかじめ設定されている”存在のようで、事実最終回でも、ラスト・ライダーとなった仮面ライダーナイトはオーディンへの挑戦権を獲得、対決している。
誰かが変身しているシーンは存在せず、設定によると、士郎が行きずりの人間にカードデッキを手渡し、オーディンの素体としていたらしい。
変身シーンは一切なく常にライダーの姿で登場し、その際は金色の羽が舞い散る。
オーディンは、35話にて一度ナイトに倒されているにも関わらず、その後再び平気な顔をして登場した。
一時期は、神崎士郎自身が変身しているのでは、という憶測も流れたことがある。
オーディンの能力はとてつもなく高く、すべてにおいて他のライダーを圧倒している。
超短距離テレポートを連続使用したり、突進してくるトラックをビンタ一発で払いのけたり、龍騎のドラグクローの一撃にビクともしなかったりする。
超全集によると、設定上では常時サバイブ化しているとのことで、そういう意味では最初から立ち位置が異なっていると云える。
契約モンスターは鳥型のゴルトフェニックスで、なんと最終回に初めてその姿を表した(しかも出番は一瞬)。
このゴルトフェニックスは、右翼・胴体&頭部・左翼がそれぞれ「サバイブカード」と呼ばれるもののモチーフになっており、左の翼にある珠状モールドと瞳が赤く、右は青い。
また背中には白い珠状モールドがあり、これもサバイブカードに符号している。
左翼のモチーフが描かれたカードは龍騎に渡り、彼をサバイブ体へと進化させ、右翼のカードはナイトをサバイブ化させた。
■ 仮面ライダーオーディン
さて、オーディンです。
今回は非常に評価が高く、これまで発売した商品の中と比べても出色の出来です。
また、これまでは肩の形状などから可動範囲に大きな制約を受けていましたが、今回はこんなに動くのか?! と驚くくらいです。
また、豊富なオプションやプレイバリューにも恵まれ、非常に充実度の高い商品となっています。
さすがに、他のミラモン同梱ライダーより価格は高くなってますが、それでも(最近のアーツとしては)そんな極端に高額というわけでもないので、手は出しやすい感じです。
――物が売ってれば、の話ですが。
それでは、商品仕様について触れて行きます。
まずは、前後比較。
肩アーマーの幅広さの影響か、綺麗な逆三角形型になってスタイルが抜群に良く感じられます。
頭部アップ。
これまでは、目の縦幅に様々な解釈があって、物議を醸してたものですが。
今回は、文句なしの出来です。
あえて思い切り重箱の隅を突くと、クラッシャー部分の溝の端が、実物よりもやや吊り上り気味になってますが、それは実物のマスクと見比べてようやくわかる程度の差です。
マスコレより高い再現度ですし、ここまでやってくれたなら文句の言いようはないのでは? とすら思えます。
煽り角度。
立体解釈もなかなかです。
気になる肩アーマーの解釈ですが、今回は分割式です。
前面部の下三段までが別パーツで、ここの基部はボールジョイントになってます。
それ以外の装甲は胴体側に接続されていて、上下に可動します。
肩アーマーは割と上がる上に、前面の下三段部分が上手く上腕の干渉を回避するので、思ったよりも腕が上がります。
画像は、最大まで腕を上げた状態。
もし肩アーマーが無可動だったら、腕はせいぜい90度程度しか上がりません(写真のは目測110度強くらいは行ってます)。
この構造のおかげで、オーディン独特の腕組みポーズも可能です。
――と書くと「全然腕組み出来てないじゃん!」と云われそうですが、実は本編でも本当に腕組みしてないので、これでもかなりの再現性になります。
腕組み全身。
こうして見ると、案外違和感ないものです。
Vバックルは、色以外は従来の仕様。
カードデッキの表現は、このサイズにしては美麗の一言。
オーディンは変身者が統一されてないという設定ですから、カードデッキはどんなキャラに持たせてもいい感じになります。
多分。
いやきっと。
恐らく。
足の裏は、いつものようにつま先側に契約モンスターの紋章が。
今回も、つま先はプラパーツです。
ゴルトバイザー。
展開しないR&M版、展開はするけど妙にデカい装着変身版と続き、ようやく良い構造とバランスになりました。
この大きさで、必要なギミックは一通り含まれています。
ゴルトバイザー・閉じた状態。
長さは約14.8センチ。
フード(翼)部分はこの状態でもかなり薄く、かなりコンパクトです。
模様は全て浮き彫りで、塗り分けも丁寧で素晴らしい出来合い。
展開状態。
最大幅は約7.5センチ。
先端アップ。
中央部の黒い部分は、つや消しブラック。
三つの宝珠は、それぞれメタリック塗装です。
1センチ程度の大きさしかないのに、ゴルトフェニックスの頭部の造形と塗装が素敵です。
カードトレイは、この位置にあります。
グリップ部分をずり下げると、露出します。
ちょっときつめなので、ちょっぴり力が要ります。
フード部分はクリアパーツになっています。
先端部分は、ここで分離可能です。
これは、オーディンに持たせる時や、カードトレイのフードを下げる時に力を入れ過ぎた際、破損を防ぐ意味でも重宝する構造です。
下の棒との接続具合は結構強いので、すっぽ抜けることはまずありません。
カードトレイに、付属のアドベントカードを挿入。
持たせているカードは、オーディンの代表的なアイテムといえるタイムベントです。
この状態ではカードは全く固定されていないので、フードを閉じないとハラリと落ちます。
まあ、静電気などでカードが取り出しにくくなるようなことはないので、大きな問題ではないんですけど。
あれ、カードの挿入向き逆だったっけ?
■ ゴルトフェニックス
次に、オーディンの契約モンスター・ゴルトフェニックス。
ゴルトフェニックス。
全長約13センチ(ツノ含まず)、最大翼長約27.6センチ。
三枚のサバイブカードのデザインモチーフになっており、両翼・背面に計3つの宝珠を携える。
劇中での登場はほんの一瞬だったため、その能力の殆どは不明。
英字で書くと「GOLD-PHOENIX」ですが、読み方は「ゴルドフェニックス」ではなく「ゴルトフェニックス」です。
いまだに良く間違われるみたいで、十年以上誤解されてる方も多いようです。
ゴルトフェニックス、前後比較。
翼長があるので、二枚に分けて。
造形・配色共に文句なしの出来栄えです。
毎回、ゴルトフェニックスは出来が良いんですけど、今回は更に磨きがかかっている感じです。
各部の宝珠は、クリアパーツになっています。
背面を別角度で。
うっとりするような、金色の冴え。
翼のモールドや唐草模様、尻尾のラインがあまりにもシャープ過ぎて、ため息出ます。
関節可動ですが、今回も以前よりパワーアップしています。
両翼・翼根元・頭部付け根・首・脚部・膝・足首・爪・尾が可動。
翼は、付け根部分で上方向にも可動。
爪も一本ずつ動きます。
それとは別に、羽部分も可動します。
脚部付け根と足首はボールジョイントで、八の字立ちが可能。
さらに頭部付け根も二重関節。
これでもかというくらい、可動箇所と範囲が増えています。
ゴルトフェニックスも単独で魂STAGEに飾れるのですが、ちょっと仕込みが必要です。
まず背面(ゴルトシールド)を取り外し、裏側に透明な補助パーツをつけます。
ここに、魂STAGEの支柱の先端を差し込んでおきます。
その状態で、本体に戻せばこの通り。
クリップで本体を挟むことなく、綺麗に浮かべられます。
ただ、背面パーツの接続がやや甘めなので、下手すると外れてしまうことも。
そこだけ気をつけましょう。
特に、首を上げようとするとよく外れます。
オーディンと並べて飾るのも、いいかもです。
どちらもゴージャスな出来なんで、飾り栄えありすぎです。
続いて、装備について。
ゴルトフェニックスの翼上辺を取り外し、オーディンに持たせます。
ソードベント・ゴルトセイバー。
二刀の湾曲剣で、オーディン唯一の直接攻撃武器。
ゴルトセイバーは、全てABS製。
これまでのようにPVCではないため、モールドもしっかりシャープでもっさり感がありません。
武器持ち手のホールド具合も最良で、スカスカしません。
腕部の可動範囲がこれまでより広がったこともあり、ポージングも色々楽しめます。
ゴルトセイバーは、長さ約9.4センチ。
ブレード部分の厚みとエッジ部分の鋭さが上手く共存した、所謂「重そうな剣」になっています。
峰部分のトンガリは、指に刺さりそうなくらい鋭いです。
ここで相手の剣を引っ掛けて、もう一方の剣で切りつけるアクションとかあったら、かっこいいかもと妄想したり。
次の装備。
まずは、前腕のパーツを取り外します。
画像では右腕を外してますが、左腕でも勿論OK。
ジベットスレッドからジョイントの生えた、シールド接続用の前腕パーツを装着します。
このジョイント、根元がボールジョイントなんである程度可動させられます。
前腕のジョイントに、ゴルトフェニックスの背面パーツを差し込んで、ガードベント・ゴルトシールドに。
こちらは、R&M版でおなじみの装着方法です。
今回は、専用のグリップパーツも付属するので、前腕ではなく手に持たせることも可能になりました。
装着変身の時は、龍騎やリュウガからドラグシールドのグリップを流用しない限り装備させられないという酷い仕様でしたが、今回は気配り行き届きまくりです。
尚、シールドの裏にグリップを付けたままゴルトフェニックスに戻すのは、今回は不可能になっています。
これで龍騎サバイブを併用すれば、48話でのゴルトシールド奪い合いも再現可能になります。
再現する意味の有無はともかくとして。
いよいよファイナルベントですが、その前準備を。
「仮面ライダーナイト」のダークウィングのように、ゴルトフェニックスの胸パーツを取り外します。
乳首ポロリ。
背面パーツ(ゴルトシールド)を一旦外し、首全体を反転させて内部に収めます。
背面パーツを戻して蓋をします。
この辺の流れは、過去商品まんまなんで、すぐわかると思います。
一方のオーディンですが、背中のジベットスレッドを取り外します。
今回は、左右一体式になっていて、横からちょっと爪を引っ掛けるだけで簡単に外れます。
ゴルトフェニックスの胸に、接続用ジョイントパーツを付けます。
ジョイントを介して、オーディンとゴルトフェニックスを接続。
この辺りも、ナイトと全く同じ構成ですね。
ただ、ナイトと違ってちゃんと合体しているように見えます。
接続ジョイントには、魂STAGEの支柱を直接差し込むことが出来ます。
ファイナルベント・エターナルカオス。
ゴルトフェニックスと合体して飛翔、その後CMを挟み、その間にナイトをメロメロにしてしまう恐ろしい技。
一応体当たり技らしいということですが、いかんせん本編描写がないので、こんなポーズくらいしか再現できません。
なんでも、「仮面ライダードラゴンナイト」ではしっかりやってくれたらしいんですが、未確認です。
勿論、エターナルカオス形態のまま、浮かせて飾ることも可能です。
飛行ポーズを取らせるなら、普通に胴体をクリップで挟むしかありません。
ゴルトフェニックス単体で飾る際に使う例のパーツは、この形態では併用できませんので。
今回も、専用の魂STAGEが付属します。
造りはいつも通り……と言いたいところですが、今回はプリント部分が金メッキです。
こいつは、迂闊に飾って傷付けるのが怖い!
魂STAGEに、オーディンを飾ってみたところ。
そういえば、R&M版のオーディンが「DXライドシューター」に乗せられないという事を書きました(10年前くらいに)。
ふと、今回はどうなんだろう? と思い立ち、当時物で試してみました。
とりあえず、普通に座らせる分には問題はありません。
腰横のジベットスレッドの固定が適当にはなりますが。
このままフードを閉じると、R&Mは肩アーマーが引っかかって閉じられませんでしたが、果たして今回は……?
なんとか、閉じられました……が、なんか飛び出てます。
まぁ、オーディンをライドシューターに乗せる必要性なんか皆無なんですけど、なんとなくやってみたかっただけです。
付属するアドベントカード一式。
左上から、「無限のサバイブ」「アドベント(ゴルトフェニックス召還)」「ソードベント(ゴルトセイバー)」「ガードベント(ゴルトシールド)」。
左下から、「タイムベント」「スティールベント」「ファイナルベント(エターナルカオス)」。
右下は、各カードの裏面。
やっぱり付いてた、スティールベント!
これで、王蛇・龍騎サバイブと続いて三枚目です。
以上、仮面ライダーオーディン&ゴルトフェニックスでした。
【買ってみて一言】
龍騎シリーズ四番目の、ミラーモンスター付属セット。
何度も繰り返してますが、本当に文句の付け所が殆ど見当たらない、実に素晴らしい商品でした。
何より、色が綺麗&シャープ、造形もばっちりで、しかもミラモンまで付いてくる。
過去に発売されたバージョンの問題点を踏まえた(と思しき)改良点も多く見られ、よくぞここまで気合を入れてくださったもんだと言いたくなります。
無論、ゴルトシールドの外れ易さや、ゴルトフェニックスの膝がやや緩いといった難点もありはしますが、それを補って余りあるものが充分に揃っています。
これは、フィギュアーツ龍騎シリーズでもトップクラスの完成度ではないか? などと、まだ出揃ってないうちから言いたくなる(断言はしないけど)、それくらいのグレードです。
ただ非常に残念なことに、どうやら出荷数がかなり少なかったらしく、発売日後結構早く店頭から姿を消しました。
定価前後であれば、2013年7月中旬現在まだ何とか入手可能そうですが、今後どうなるかは読めません。
興味が出た人は、早いうちに購入を決めた方が良さそうです。
なんとなく、再販しそうにないですからね……
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