■ BANDAINAMCO 暴太郎戦隊ドンブラザーズ「DXドンロボタロウ可動増強版&出陣オプションというセット」

2025年7月13日 追加

     

 

 今から一年と五か月前。
 「DXブラックオニタイジンムラサメ」のレビューを公開したのを最後に、ドンブラザーズ玩具の扱いをしてませんでした。
 当時は、恐らくもうこれでドンブラ玩具は最後になるだろうなと考えていたのですが、以前のレビューでも何度か触れている「DXドンロボタロウ可動増強版(中略)セット」に触れないままでいるのもどうなんかなあ、と常々思っておりました。

 んでつい先日、とうとうこのセットを入手することができました!
 えらく時間がかかりはしましたが……すみません、完全に失念してたというのが実態ですw
 しかし待ったおかげで、定価よりもかなり割安で(※ほぼタダ)入手が叶いました。
 
 というわけで、今回は今更ながらこのセットについてレビューしたいと思います。
 そんなに長くはならないので、宜しければお付き合いの程を。

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■DXドンロボタロウ可動増強版&出陣オプションというセット:

 

 2022年8月24日プレミアムバンダイにて予約開始、同年9月16日予約終了。
 2023年1月24日発送。
 価格は、6,600円(税込)。 

 「DXブラックオニタイジンムラサメ」よりも前に受注・販売されていた限定商品です。
 可動増強版のDXドンロボタロウ、ドンぱい、交換用開き手、床几(しょうぎ)、陣幕背景の五種パーツセットとなります。

 

 まずはドンロボタロウから。
 既に「DXブラックオニタイジンムラサメ」のレビューでも触れていますが、今回のドンロボタロウは脚部関節の可動範囲が拡張されており、腰回りが完全新規造形となっています。
 ……が、素立ちの状態だと殆どノーマルと区別が付きません。
 しかし、これをDXドンオニタイジン付属のドンロボタロウと差し替えることにより、ドンオニタイジンのポージング自由度が格段に上がるわけです。

 

 DXドンオニタイジン付属のドンロボタロウ(以降オリジナル版と表記)の脚部可動は、これが限界。
 前垂れが腰部と一体化している構造の為、脚が前に出せません。
 また股関節のクリック可動範囲が前後各一段のみ、太腿の回転ロールも外側に一段のみとあまり広くなく、言われているほど自由度は高くありません。

 まあ虎龍攻神他との合体を考えた場合、可動範囲を大きくし過ぎると転倒の危険が高まってしまうので、しょうがないのですが。

 

 そしてこちらが可動増強版。
 前垂れが左右それぞれ大きく可動する上、股関節のクリック範囲が前に10段階、後ろに3段階と大幅に拡張され、更に回転ロールは非クリック式となり内側にも若干回す事が出来るようになりました。
 この影響で、ドンロボタロウの時点で片膝立ちが出来るようになります。

 なお、関節はいずれもかなり固めに調整されていて、かなり力を入れる必要があります。

 

 オリジナル版と可動増強版の、可動範囲以外の違いについて。
 こちらはオリジナル版ですが、下半身に注目しておいてください。

 

 対してこちらが可動増強版。
 腰裏にあったジョイントがなくなっています。
 これにより、トラドラオニタイジン極への完全な合体が出来なくなってしまいました。
(お尻に接続するパーツが付けられなくなるため)

 

 その他の違いとして、胸部パーツ裏側のジョイント部の色が違います。
 左がオリジナル版で銀色の成形色、右が可動増強版で白の成形色。
 ちなみにブラックドンオニタイジン版でも、白いジョイントになっています。

 

 さて、この画像はイメージとなりますが。
 兜パーツにも微妙な違いがありまして、角部分の色がオリジナルより若干濃くなっています。
 しかし、それは両方を直接比較した場合かろうじて気付くくらいのもので、殆ど違いはないといっても支障はありません。

 なお、この画像は撮影時は色の違いを判別することが出来ませんでしたので、角部分のみ多少手を加えてそれっぽく調整しています。

 

 腰の可動は、オリジナルが6段階(12段階回すと一周する)なのに対し、可動増強版はクリック自体がありません。
 なので、角度は自由に調整出来ます。

 

 オリジナル版(左)との比較。
 この角度だと、脚の微妙な開き具合でしか区別がつきませんね。

 

 次は床几です。
 こちらは本商品完全オリジナルのパーツで、簡単な組み立て式です。
 大きさは高さ最大約16センチ(上面部から約14.5センチ)、幅約13.8センチ、奥行約7.6センチ。

 

 床几・正面。
 一見折り畳みが出来そうに思えますが、残念ながら不可能です。

 

 側面。
 左が前面となります。

 

 背面。

 

 パーツ構成。
 上の二つのパーツの、中央辺りにあるへこみ同士を噛み合わせることで脚が完成し、そこに下のパーツを載せるようにして組み立てます。

 

 たまたま傍にあった「アクションフィギュア仮面ライダービルド(高さ約15センチ)」との比較。

 全然関係ない話ですが、このアクションフィギュアシリーズは三千円台という安価にも関わらず豪華な塗装と完成度の高い造形・バランスで、目もクリアパーツ、股関節も引き出し式ということで、ちょっとしたフィギュアーツ並の完成度を誇っています。
 どうやら中国販売版商品の逆輸入版のようで、この他にもギーツとガヴも販売されています。
 出来の良さに加えて価格面も優れた非常にオススメな商品なので、ご興味があれば是非お手に取ってみてください。

 

 陣幕背景。
 こちらは厚紙製で、予め折り目がついています。
 横約42センチ、縦約35センチ。
 中央部は横約22センチ、左右折り目までそれぞれ約10センチ。
 下から上にかけて薄いグラデーションがかかっており、上の方が明るい印刷になっています。

 これは特にスタンドのようなものはなく、完全に折り目だけで自立させます。

 

 ドンぱい。
 全体がPVC製で少し柔らかい感じです。
 下の赤い紐部分もPVCです。

 

 裏面。
 グリップ部分に段差があり、ここにドンオニタイジンの手首の内側にある凸ジョイントに嵌る構造になっています。
 大きさは全長約13.4センチ、最大幅約4.9センチ、厚み最大約1.5センチ。

 

 手首内突起の都合で、握った際の角度は限定的になります。
 この辺はキジンソードと同じような感じですが、無理にジョイントに嵌めなくても握れるので実際には結構自由度があります。

 

 最後の付属品は、交換用開き手。
 デフォルトの拳を根本から取り外して交換します。
 交換は容易かつ簡単に抜けたりはしないので、手こずることはありません。

 

 開き手は手の甲側に反らせることが可能で、これを利用して掌を見せる構えが可能になります。

 

 拡張された脚部関節と合わせ、開き手が加わることで色々ポージングの幅が更に広がります。

 

 ドンぱいを持ちながら。
 このドンぱい、合体直後にしか出て来ないのがもったいないなあ。

 

 さてここからは床几に座らせていきます。

 脚を限界まで前に出し、股間にあるこの穴を床几にある突起に嵌め込みます。
 尚この股関節ですが、実は根本が二段階にシフトする構造になっていまして、脚を前に出すことで自動的に脚の付け根部分が斜め下にスライドするようになっています。
 これにより、太腿を90度前に出せるわけです。

 この構造は本当に凄いと思います!

 

 嵌め込む突起は、この部分です。
 正直な話、嵌め込むといってもカッチリ嵌る訳ではなくただ載せるだけなんで、位置決めくらいにしか役に立ちません。

 

 床几にドンオニタイジンを座らせた状態を、正面から。
 
 陣幕背景がないと、いまいち締まらない気が?

 

 サイドビュー。
 意外と浅座りで、まるで面接に挑む就活生みたいな。

 

 バックビュー。
 こういうのに良くあるように、お尻ではなく太腿の厚みで座ってるような状態です。

 

 以前にも触れている通り、実はDXブラックドンオニタイジンも本商品と同じ可動「増強版になっている為、床几に座らせる事が出来てしまいます。
 むしろ、こちらの方が色合いが背景にマッチして非常に良い雰囲気になっている気がします。

 なお合体形態のトラドラオニタイジンや極の場合、ゲタを穿く都合上脚の長さが変わってしまうので座らせることは出来ません。
 オミコシフェニックスと合体したゴールドンオニタイジンの場合は座らせる事が可能ではあるのですが、先の通り合体そのものが不完全になってしまう為、実質的に座れないのと大差ないのでは? と判断しました。

 

 以降は、適当なポージングなど。
 関節可動範囲は拡張したものの、足首の可動幅や保持力の問題で、自立させる前提なら思った程大きなポージング変化は実感出来ません。
 また腰アーマーの横部分は相変わらず非可動なので、横方向へ脚を開くのはちょっと苦手です。

 

 以上、「DXドンロボタロウ可動増強版&出陣オプションというセット」でした。

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 非常に面白い試みの商品だと思います。
 既存商品の拡張キットであり、絶対に必須ではないけどあった方が面白い、それでいてキッチリ引き締めるところは引き締めているという、なかなかの好アイテムだと思います。
 価格もそれほど高くないし、何よりアバター合体直後のあの座り状態を再現出来るのは本当に美味しいと思います。
 興味を持った人なら是非手に入れるべきもの……と言いたいんですが、基本的にはもう中古品に頼るしかないんですよね。
 番組も終わって久しいし、絶対に再販なんかないだろうし。

 制作者ブログを見たところ、スーパー戦隊初の“(変型合体の副産物的なものではない)ポージング目的の可動部拡張”を試みたDXドンオニタイジンですが、スーパー合体がある都合上転倒防止などの見地から、可動幅を大きく出来ないというジレンマがあったようです。
 なので、このような製品を追加販売することで「本当はここまでやりたかったんだぁ!」と言いたかったのでしょうね。

 ちなみに、受注受付期間が何故かやたら短い傾向にあるプレバンのドンブラ関連商品ですが、今回はたったの23日でした。
 さすがに「DXブラックオニタイジンムラサメ」の15日間には及びませんが……2025年6月5日から予約開始された「真骨彫製法 仮面ライダーガタックハイパーフォーム」が11日間という更なる最短記録を更新しちゃいましたね(※2025年11月配送分)。

 なんかすげぇ……

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