古物倉庫 第14回 ■ タカトクトイス Z合金「コンビネーション・ゴー 超スーパーカー・ガッタイガー」(海外版)

2013年2月11日 更新

 このページは、現在絶版の商品またはドエラい昔に発売されたアイテムをご紹介します。

 

 実に二年ぶりの古物倉庫の更新にして、このコンテンツ中で、現状最もレアなアイテムのレビューとなります。
 今回扱うのは、筆者が今からだいたい二十年前くらいに所持していたものの、諸事情あって一旦手放してしまったものです。
 その辺の逸話は、2004年頃に書いたこちらを参照して頂ければと思いますが、とにかく最近になって、ようやく再入手が叶ったわけです。
 といっても、海外版なんですけどね。

 てなわけで、今回は個人的に思い入れの強い(しかして超マイナー極まりない)カーレースアニメ「超スーパーカー・ガッタイガー」のメイン商品「Z合金コンビネーション・ゴー」についてレビューしたいと思います。
 「超」と「スーパー」が被ってるような気もしますが、気にしちゃいけません。
 所詮1970年代のセンスですから。
 尚、わざわざ断るほどのものでもないかと思いますが、ガッタイガーといっても「撃ち出せ怒りのニードルシャワー」な宇宙円盤大戦争は全く関係ありませんので、もしそちらで検索されてここに来られた方は、大変申し訳ありません。

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■タカトクトイス Z合金
 「コンビネーション・ゴー 超スーパーカー・ガッタイガー」(海外版)

 

 1984年5月に倒産した玩具メーカー・タカトクトイスから、昭和52年頃に発売されたDX合金セット商品。
 当時価格は7,950円(ただし国内版)。
 その他、各マシンのバラ売り版もあり。
 1977年10月4日〜1978年3月28日まで、東京12チャンネル(現・テレビ東京)で放送された、永和制作のテレビアニメ「超スーパーカー・ガッタイガー」のメイン商品。
 正確な発売日は、残念ながらもはや知りようもありませんが、上記放映期間中に発売されているのを当時リアルタイムで確認しています。
 今回扱うものは、この製品そのものではなく海外版で、発売時期・販売国(アジア圏のどこかだということはわかりますが……)など色々と不明な点がありますが、国内版と殆ど変わらない仕様なので、以降はあえて同じものとして扱って行きます。

 

 超スーパーカー・ガッタイガーとは……
 版権元である永和倒産の流れで、作品の映像ソースが完全に行方不明になったため、2013年2月現在ビデオを含めたソフト化が一切行われていない、所謂“幻のアニメ”の一つに数えられる作品です。
 1977年(昭和52年)頃、「スーパーカーブーム」と呼ばれる、外国産スポーツカーが日本の子供達の注目を集める社会現象が巻き起こりましたが、同時に、それまではあまり子供に馴染みの薄かった「カーレース」にもスポットが当たるようになりました。
 そんな背景の中、当時製作されていたアニメや特撮作品でも、スーパーカー的な要素を盛り込み、子供の注目と関心を集めようという動きが見られ始めました。
 生憎、特撮は“かなり奇抜な形状のヒーロー専用車両”をいくつか排出する程度に留まり、それほど大きな動きはなかったのですが、アニメは違いました。
 76年の「マシンハヤブサ」に始まり、77年秋には「アローエンブレム・グランプリの鷹」 「とびだせ!マシーン飛竜」 「激走!ルーベンカイザー」と本作が放映開始という、凄まじい状況になりました。
 残念ながら、「グランプリの鷹」以外の作品は、半年未満の放映期間と短命に終わりましたが、「ガッタイガー」はこれらの中でも異色の作品で、色々な意味で強い個性を放っていました。
 ともすれば視聴者がドン退きするほどの……ですが。

 

 先の通り本作は一切ソフト化されていないため、本放送やごく一部の地域で行われたらしい再放送の視聴時の記憶、または文章情報くらいしか辿ることが出来ず、明確に輪郭を把握するのは困難を極めます。
 ですので、以下は本放送当時の記憶と、現在WEB上で確認できる情報の一部をかけ合わせて“大変アバウトに”解説します。

 「超スーパーカー・ガッタイガー」は、タイガーチームと呼ばれる5人の若者と、「デモン一族」を名乗る悪人達の刺客が、カーレースで争い戦うという物語です。
 ただし、他のレースアニメが“レースで勝利する”ことが勝つことの条件だったのに対し、本作では敵を車体ごと破壊する(ドライバーを殺す)ことが目的です。
 そのため、敵も味方も過剰に武装した非実在の車両に搭乗するわけですが、タイガーチームのマシン「ガッタイガー」は、5台の車両が合体して巨大なマシンとなり、敵を倒す! という「カーレースってなんだっけ?」なシチュエーションを提示します。
 判りやすく言うと、「超電磁ロボ・コンバトラーV」や「超電磁マシーン・ボルテスV」の諸設定をカーレース物に置き換えたようなものです。

 

 ガッタイガーとは、チームリーダー・田淵錠が駆るセンターマシーンを中心に、ライトマシーン、レフトマシーン、エンドマシーン、アップマシーンが、時速300キロ以上の超高速状態で合体することで誕生する、大型レーシングマシンです。
 主動力は太陽エネルギーエンジンで、開発者は錠の父親の田淵博士(故人)。

 田淵博士を殺したデモン一族を相手に戦うため、錠と若月サチヨ、速水広樹、五十嵐健、若月克己は、デモン一族の繰り出すデモンカーとの過酷なレースに挑みます。
 だが実は、錠の母ハルエはデモン一族の首領・ブラックデモンの娘で、その事実を知った錠との間に確執が生じる……という、変にドロドロした物語です(実際、本編内容もかなり湿っぽかった記憶があります)。
 要するに、他人を大勢巻き込んだ壮大な家族喧嘩ってことです。

 

 作品概要解説はここまでにして、そろそろマシンの方を。

 国内版及び海外版(以降は特筆のない限り、両方まとめて本商品と統一表記)は、センター・ライト・レフト・エンド・アップマシーンの5台セットにミサイル付属という、この頃のセット合金物商品としてはスタンダードな構成ですが、国内版には錠とサチヨ、克己をガッタイガーが描かれたミニポスターも付属していました。
 また、アップマシーンを除く各マシンは、それぞれに劇中未登場のグレードアップパーツ(カセッター)が付いて来ます。
 これは、ポピーの「コンバインボックス」でも見られた“ボリューム不足を補うオリジナルパーツ”です。
 実際に本編に出てきたマシンには存在しない部位なんですが、せっかくなんでこれらにもしっかり触れて行きたいと思います。
 それでは、以下は各マシンについて個別に触れて行きます。

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■センターマシーン/MACCHINA CENTRALE:

 

 センターマシーン
 主人公・田淵錠の乗る主役機です。
 それにしても、ガッタイガー→「GAT」&「TIGER」→タイガーチーム→田淵……という、時代を感じさせるネーミングがたまりません。
 ガッタイガーの中心部になるマシンで、ノーズ部分にミサイルを装備(ただし本編でも同様の装備があったかは不明)。
 走行中にターンで向きを変え、後から来たアップマシーンのジャンプ台になるという場面もありました。
 本体は上半分がダイキャスト、下半分(ホイール含む)がプラ、タイヤがゴムという構成。
 単品販売版の当時価格は1,650円。

 

 全長約16センチ(カセッターなしでは約14センチ)。
 最大幅約10.2センチ(カセッターなしでは約6.3センチ)。
 ミサイル3点装填状態での総重量約145グラム(本体のみでは約128グラム)。
 これ単体で、「S.H.フィギュアーツ仮面ライダーフォーゼ」がロケットモジュールを装備した状態(合計約62グラム)の、二倍以上の重さがあるわけです。
 さすがは、昭和の合金玩具!

 

 古いF1のようなフロントスカートに、妙に直線を多用したボディと不自然な曲面の組み合わせと、正直これだけ見ると、主役機にしてはかなりかっこ悪い部類に入るでしょう。
 しかし、これがガッタイガーのコアに回ると無性にカッコ良くなるから不思議です。
 また、これ単独でも角度によっては妙にカッコ良く見える部分もあるので、決して一角度からの視点だけで評価は出来ません。

 

 センターマシーンといえば、特徴的な丸型三連サイドウィンドウでしょうか。
 これは、実際には窓にはなっていません。
 ドライバーを表現している内部(コクピット)パーツの側面部が覗いて窓のように見えてるだけで、クリアパーツはありません。
 尚、側面やノーズ部分に走ってる白い部分は玩具オリジナルの塗装で、本編のセンターマシーンにはありません(赤一色のボディです)。
 国内版パッケージの写真は、劇中にかなり近いカラーリングになっています。

 

 後方から。
 カセッターは、リアフェンダーの末端部を左右それぞれ挟むようにして固定します。
 実は、ここに結構厳しい問題点が生じるのですが、詳しくは後述ということで。

 

 カセッターには、二本のミサイルが差し込めます。
 飛距離はかなりのもので、相当な勢いですっ飛んで行きます。
 まぁ、それは他のミサイルも同じなんですが。
 とりあえず、ここからはカセッターを取り外します。

 

 劇中準拠状態での、フロントビュー。
 独特の安定感があります。

 

 サイドビュー。
 ミッドシップエンジン。
 ノーズがかなり長いのが、良くわかるアングルです。

 

 リアビュー。
 どことなく、フェラーリ系のイメージを感じさせます。
 テールランプどこだっけ?
 本編で全く見た記憶がない……。

 

 エンジンボンネット部のスーパーチャージャーを持って後方にスライドさせると、エンジン部が露出します。
 これは、カセッターが装着されていると見られないギミック。
 当時の玩具でよくあった、メッキ一色のエンジンって奴です。

 

 キャノピー(風防)が展開可能。
 これは、センターマシーンのみに搭載されたギミックです。
 ヘルメット以外の身体とコクピット内、風防前の三段の段差部分は全て一体式。
 この角度からは見えませんが、ドライバーはハンドルではなく左右二本の操縦桿を握っています。
 これは本編準拠で、劇中でもガッタイガーの各マシンは二本の操縦桿で運転しています。

 

 ノーズ部分には、ミサイル発射ギミックが搭載されています。
 矢印部分の突起を前に倒すと発射されます。
 カセッターのミサイル同様、勢いはかなりのものです。
 古い玩具では当然の、容赦ない射出性能であります。

 

 シャーシ側。
 特にこれといった特徴はありません。

 

 リアフェンダー側から。
 上方に突き出したテール部分(エンジンフード)は、合体時にエンドマシーンのアーム(アイアンクロー)が掴む重要な部分になります。

 

 国内版では、ノーズウィング部分のシール文字が「CENTER」「MACHINE」となっていますが、海外版では「MACCHINA」「CENTRALE」に変わっています。
 また、リアフェンダー上面のシールが赤色&黒線模様なのが、海外版では銀ピカ&黒線模様に変えられています。
 シールの長さ自体も、国内版はリアフェンダー上面の盛り上がった部分までしかありませんが、海外版は末端部まで伸びています。
 実は、このシールの長さが本商品にとって重要な意味を持って来ます。

 

 以上、センターマシーンでした。
 これに三体のマシンを接続するわけですが、一見どこが接合ジョイントなのかわからないところが、非常に面白いものです。
 現在の玩具とは全く異なる部品構成で、今となってはむしろ新鮮味を覚えますが、同時に高頻度の合体・分離が考慮されていない構成でもあるため、常に塗装面の破損を気にかけながら弄る必要があります。
 その辺りについては後ほどまとめて触れますが、このセンターマシーンが、最も破損が発生しやすい機体だということを留意して頂ければという感じです。

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■ライトマシーン/MACCHINA DESTRA:

 

 ライトマシーン。
 単品販売版の当時価格は1,650円。
 タイガーチーム唯一の女性にして、タイガーチームを導く若月博士の娘・若月サチヨが運転する2号機。
 ガッタイガーの右側面部を構成するマシンで、ノーズ部分にミサイルを装備(ただし本編でも同様の装備があったかは不明)。
 「独占!女の60分」を彷彿させるヘッドライトが特徴的です。
 パーツ構成はセンターマシーンとほぼ同じで、上部ダイキャスト、下部プラなんですが、シャーシ部分にちょっとしたギミックがあります。
 また、後輪部に面白い変型機構が組み込まれています。

 

 全長約14.4センチ(カセッターなしでは約13センチ)。
 最大幅約12センチ(カセッターなしでは約5.6センチ)。
 ミサイル1点装填状態での総重量約132グラム(本体のみでは約113グラム)。
 カセッターの各フィンは、手動で回転可能。

 

 カセッター付きで、後方から。
 本編では出てなかった筈なんだけど、もしかしてちょっと出てたかも?
 この辺、明確な裏付けが取れないのが悔しいところです。
 (OPでは間違いなく付いてないんですけどね)
 サチヨという、当時の感覚でもアニメキャラには普通付けないような名前が素敵なヒロインの愛機です。

 

 これと、後述するレフトマシーンはカセッター以外完全同型(金型が同一)で、左右を入れ替えても合体可能です。
 逆に言えば、レフトマシーンとの区別が付けづらく、カセッターを接続してなければ、ノーズ部分のシール表記で判別する以外に手段がありません。

 

 ライトマシーンとレフトマシーンは、合体時の構成やギミック、形状などから、恐らく5台の中で最も注目を集めやすい機体だと思われます。
 センターマシーンがいささか地味な感じもあり、ある意味ではガッタイガーの顔とも言える存在かもしれません。

 

 カセッターは、後部のジェットノズル? 内で固定されていますので、簡単に着脱可能です。
 しかし、ウィングの末端部(ローター)や中央部を掴んで外そうとすると、固くて外せません。
 マシン本体を両手で包むように持ち、両親指で垂直尾翼のブレード部分を前から押すようにすると、あっさり外せます。
 これは、合体解除時に非常に重要になるポイントだったりします。

 

 ジェットノズルの内側には上下にツメがあり、これで接続パーツを挟み込んで固定します。
 これは、所謂「返し」になっていて、はめるのは容易ですが、外す時は若干力を込めなければならない構造です。
 ツメは若干沈み込むようになっていますので、ちゃんと外せば破損は起こりませんが、コツを理解しないで力づくで外そうとすると、かなり怖い思いをさせられます。

 

 とりあえず、ここからはカセッターを外して進めます。
 レフトマシーン、フロントビュー。

 

 サイドビュー。
 思ったより、前輪が後ろ寄りです。
 カセッター込みで見ると丁度良いバランスなんですが、これだけだといささか不恰好な気も。
 でもこれは、センターマシーンとタイヤの位置を揃えるため仕方ないのかもしれません。

 

 リアビュー。
 巨大なジェットノズルが特徴。
 テールランプはどこいった!
 合体時には接続ジョイントになる部分です。

 

 後輪基部に楕円形の部分が見えますが、これは後輪の軸を受け止め、タイヤを正位置に整えるガイドです。
 これがないと、後輪は後方にずれたり、横に回転してしまいます。
 ジェットノズル側面にある凹は、一見何かのジョイントに見えますが、ただのモールドです。

 

 ライト及びレフトマシーンは、キャノピー(風防)が展開出来ません。
 それでも、中の人はちゃんと造型されています。

 

 ライトマシーンのミサイル発射スイッチは、矢印のところにあります。
 左右どちらか一方を、前方に倒すことで発射されます。
 威力は、目測10センチほど離れた手に向けて撃った場合、軽く痛いなと感じる程度。
 昔の玩具の説明書に良く書かれていた「目に向かって撃ってはいけません」という注意書きが、改めて身に染みます。

 

 以上、ライトマシーンでした。
 引き続き、レフトマシーンに行きます。

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■レフトマシーン/MACCHINA SINISTRA:

 

 レフトマシーン。
 単品販売版の当時価格は1,650円。
 タイガーチームのクールガイなサブリーダー・速水広樹が運転する3号機。
 ガッタイガーの左側面部を構成するマシンで、ノーズ部分にミサイルを装備(ただし本編でも同様の装備があったかは不明)。
 パーツ構成は他のマシーンとほぼ同じで、上部ダイキャスト、下部プラ。
 サブリーダーのマシンなら普通2号機じゃないかと思うんですが、カセッターにはハッキリ「3」とあるので(国内・海外版共に)、間違いではないんでしょう。

 

 全長約14.2センチ(カセッターなしでは約13センチ)。
 最大幅約12センチ(カセッターなしでは約5.6センチ)。
 ミサイル1点装填状態での総重量約130.2グラム(本体のみでは約113グラム)。
 カセッターの各プロペラは、手動で回転可能。

 

 というわけで、ライトマシーンと全く同形状のレフトマシーンです。
 特徴やポイントは、全てライトマシーンと共通なんで、特に触れるべき点がないです。
 そういえば、一組の合体で全く同形状同色のメカが複数含まれているという構成って、他にあったかな?
 同じようなメカの組み合わせが多いダイラガーXVですら、それぞれ微妙に形状を変えてるし。

 

 カセッター装着状態で、後方から。
 ちなみに、カセッターの後部中央に開いている大きな穴は、ただの肉抜きです(ライトマシーンのカセッターも同様)。
 ジェットノズルに差し込むジョイントの分だけ、ここがへこんでいるわけです。
 ここに何かがはまり込むということは全くありません。

 

 カセッター分離。

 

 フロントビュー。
 さっきの画像の再利用じゃないです。

 

 サイドビュー。

 

 リアビュー。

 

 ライトマシーンも含め、シャーシ側を覗いてみます。
 各マシンのシャーシの中央部には、第五の車輪が設置されています。
 これは、合体時に各マシンの後輪が折りたたまれる際、ケツが地に着かない(引き摺らない)ようにするための補助輪です。
 この補助輪には一つ重要なギミックがありますが、そちらは後述します。

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■エンドマシーン/MACCHINA FINALE:

 

 エンドマシーン。
 タイガーチームの巨漢・五十嵐健が運転する4号機。
 コンVやボルテスでいうところの、「腹」に相当するポジションです。
 ガッタイガーの後部を構成するマシンで、ノーズ部分にミサイル(ただし本編でも同様の装備があったかは不明)と、左右に伸縮自在のドリルを装備。
 パーツ構成は、上部ダイキャスト、下部プラに加えて、ノーズからコクピットブロックが独立しています。
 単品販売版の当時価格は1,500円。

 

 全長約12センチ(カセッターなしでは約9.2センチ)。
 最大幅約13.8センチ。
 ミサイル1点装填状態での総重量約190グラム(本体のみでは約177グラム)。
 5台中最大の重量と横幅を誇ります。
 尚、エンドマシーンのカセッターはこれまでの3台とは異なり、カセッターがフロント部分にかかります。

 

 エンドマシーンは、単独では一番多くのギミックを内包するメカです。
 ガッタイガーの後部全体をこれ一台で構成するため、とてもレーシングマシンとは思えない形状をしています。
 こんなんで300キロOVERなスピード出せるんですから、ガッタイガー世界の空力抵抗なんか全然大したことねーっスね!

 

 エンドマシーンは、合体の都合上フロント部分がどうしても小さくなってしまうのですが、それを補うためにカセッターを前部に装着します。
 そのおかげか、このアングルだとなんとなく一番レーシングカーっぽく見える気がします。
 横幅が無駄に広いから無理があるけど。

 

 ここからは、カセッターを取り外します。
 中から出てくるのが、本来の前部です。

 

 フロントビュー。
 風防がありません、ちょっと怖い。
 恐ろしいことに、本編でもないんですよね。

 

 サイドビュー。
 突然縦の尺が短くなります。
 どう見ても走行安定性最悪ですが、それがいいのです。

 

 リアビュー。
 知らない人が見たら、とても車とは思えない形状。

 

 エンドマシーン本体のみ。
 ノーズが短いので、いきなり印象が様変わり。
 劇中のは、さすがにもっと長めに描かれていて、上からみるとT字型なんですが、こちらはとてもTとはかけ離れた形状です。
 対比的には、この二倍くらいノーズ〜コクピット部分が長く、ライト(レフト)マシーンからフロントウィングを取り去ったような形状をしています。
 本商品の形状は、合体直前の変型時の状態にとても良く似ています。
 赤いプラ製のタイヤがちょっと違和感なんですが、いかにも古い玩具という感じもあって、これはこれでいいものです。

 

 ジェットノズル周辺に計3つのスイッチがありますが、両端のはドリル(三角の合体用ジョイント)を伸ばすもので、中央のは、コクピットを伸ばすためのものです。
 ですが、この形態の時は使用することはありません。
 合体解除してこの形態にする際、縮まったコクピットを元に戻す時だけ使います。

 

 両端のドリル? を伸ばして、コクピットを引っ込めた状態。
 劇中でも、センターマシーンと合体する際にはこのようにコクピットが引っ込みます。
 この辺りのシチュは、なかなか上手く再現していると思います。
 両端のドリル(…という話だけど、ドリルとして使ったことなんかあったかなあ?)はここまで伸びますが、これは合体解除時に効果を発揮するギミックです。
 詳しくは後述。

 

 ちなみに、エンドマシーンはカセッターなしだとフロントが浮いてしまいがちです。
 こんな感じになってしまうという。
 ゆっくり接地させればウイリーしないんですが、普通にやるとこうなります。
 もし、フロント部がダイキャストだったら避けられたかな?

 

 シャーシ側。
 MADE IN TAIWAN。

 

 以上、エンドマシーンでした。
 単独だと単なる面白形状カーなんですけど、こいつの真価は、合体時に発揮されるといっても過言ではないでしょう。
 まぁ、とはいえ、決して奇抜なギミックがあるわけじゃないんですが。
 まさに縁の下の力持ち的ポジションですのね。

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■アップマシーン/MACCHINA SUPERIORE:

 

 アップマシーン。
 タイガーチーム唯一の子供・若月克己が運転する5号機。
 形状が全く車じゃないという、最も奇抜なマシンです。
 ガッタイガーの後部上方を構成するマシンで、二門のミサイル(ただし本編でも同様の装備があったかは不明)を装備。
 パーツ構成は、上部ダイキャスト、下部プラに加えて、一対の外付けエンジンと二枚のリアウィング(可動式)があります。
 単品販売版の当時価格は1,500円。

 

 全長約12.4センチ。
 最大幅約11.9センチ。
 ミサイル2点装填状態での総重量約97グラムと、5台中最軽量です。
 ちなみに、本編では銀色の突起部分がミサイルになっていました(本商品では外れません)。

 このアップマシーン、リアウィングはこの形が正解なんですが、開いた状態(合体後のスタイルまんま)で撮影されるケースがかなり多いようです。
 恐らく、コンビネーションゴーやバラ売りのパッケージや説明書ではウィングが展開した状態で掲載されていることが原因ではないかと。
 劇中では、合体直後にウィングが稼動して展開します(OPでもきっちり映っています)。
 もっと気軽に本編を見返すことが出来れば、こんな誤解が広まることもないんでしょうけどね。

 

 アップマシーンは、他の4台と違ってはっきりそれと判るタイヤがありません。
 正確には、本体下部(シャーシ側)にあるんですが、なんと三輪車です。
 ところが、劇中ではなんと二輪車!
 さすがにそれでは安定性が確保出来ないと判断されたんでしょうか、三輪にアレンジされたようです。

 

 フロントビュー。
 知らない人は、絶対に自動車だとは思わないでしょう。
 って、さっきも書いたな。

 

 リアビュー。
 ウィングの両端にぶら下がっているのは、アップマシーンのエンジンです。
 つまり、本体内にはエンジンはありません。
 もはや完全に飛行機!

 

 サイドビュー。
 これだけ、ドライバーがおらずコクピットが無人です。

 

 エンジン部分とリアウィングは、こんな感じで可動します。

 

 シャーシ側。
 中央の穴は、合体時に使用するスライドタイプのジョイントです。
 タイヤはすべてプラ製。

 

 以上、アップマシーンでした。
 本来ならもっと語るべき事があるんじゃないかと思いますが、いかんせん本編が観られないので、玩具だけ見た場合“単なるパーツの一部”的な評価しか出来ない悲しさがあります。
 とはいえ、どう見ても車じゃないメカがレーシングマシンとして登場しているという、よい意味での違和感はなかなか魅力的な気がします。

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■ガッタイガー/GATTIGER:

 

 それでは、いよいよ合体です。
 5台のマシンが、一つの巨大マシンに!

「時速300キロ以上で、冷静かつ大胆に合体してくれ!」

 無茶です若月博士!

 

 とりあえず、劇中の合体プロセスに従って再現を。
 まず、ライトマシーンの後輪を内側に折りたたみます。
 OPの映像だと片輪だけにも見えますが、実は左右両方同時に折りたたまれています。

 

 折りたたんだ後輪は、少し前方にスライドします。
 これで、後輪シャフトの位置が目測約1センチほど移動。
 劇中では、タイヤが猛回転しながら折りたたまれていましたが、駆動輪をいきなり収納しちゃうとは、自損事故も恐れない脅威のメカニズムとしか。

 

 後輪をたたんだまま、センターマシーンに接近。
 この時、ライトマシーンはシャーシにある補助輪で後部を支えています。
 つまり三点保持ということです。

 

 センターマシーンの側面部と、ライトマシーンの側面部を合体させます。
 センターマシーンは、劇中のようにタイヤが内側にスライドしたり、合体用ジョイントを伸ばしたりはしません(出来ません)。

 

 続けて、レフトマシーン接近。

 

 レフトマシーンも、ライトマシーン同様、後輪を折りたたみます。

 

 後輪を畳んだ状態で、センターマシーンに接近。
 こいつら四駆なのか?

 

 レフトマシーン合体。
 ライト・レフトマシーンが同型なのは、こうしてみるとなんとなく納得出来ます。
 この二台が、ガッタイガーのヘッドライトを構成しているわけですね。
 蛇足ですが、ライト・レフトを入れ替えても合体可能です。

 

 エンドマシーン、後方より接近。
 個人的に、この合体場面が一番好きです。

 

 エンドマシーンのドリルを、ライト・レフトマシーンのジェットノズルに向けて、車間距離を調整しつつ接近。
 この場面の緊迫感が、たまりません。

 

 ドリル先端をジェットノズルに差し込み、本体上部のアーム(アイアンクロー)をセンターマシーンのリアフェンダー(エンジンフード)に挟み込みます。
 劇中ではこの時アームが前方に伸び、センターマシーンを掴んでからエンドマシーンを引き寄せる流れになっています。
 とはいえ、そのアームの位置はここではなく、もっと下の方にあるんですけど。

 

 4台まで合体完了。
 エンドマシーンのコクピットは、センターマシーンとの合体に合わせて、奥に押し込まれる構造になっています。

 

 アップマシーンが、後方から大ジャンプ。
 つうか離陸。

 

 アップマシーンを、エンドマシーンの上部にあるジョイントに合体させて、リアウィングの位置を調整します。
 アップマシーンのエンジンが、エンドマシーンのサイド部分と一体化して大型スーパーチャージャーみたいな形状になるところが、空想メカっぽくて実に良いですね。

 

 完成、ガッタイガー!
 5つのマシンが今ひとつになって、サタンカーを殲滅する!
 一応レースなんだけど、とにかく殺ったもん勝ちなんです。
 この、カンナの刃みたいな薄っぺらいスタイルがカッコイイんですが、実はこれ自体が武器でもあるという……

 

 ガッタイガー。
 全長約20.6センチ、最大幅約15.4センチ、最大全高約7センチ(ただしアップマシーンのリアウィング角度調整次第で変化)。
 ミサイル5点装填状態での総重量約630グラム。
 全十二輪、二つの巨大なジェットノズルを駆使して高速走行する、脅威の巨大マシン。
 タイガーチームの秘密兵器で、サタン一族の刺客が乗るサタンカーを仕留める形態。
 ふんだんに使われたダイキャストが集結するため、かなりの重さになります。
 また、占有面積もかなり大きくなります。

 

 ガッタイガー・フロントビュー。
 三台分の横幅なので、かなりの迫力です。

 

 サイドビュー。
 ものすごい内輪差。
 これだけ色々ごてごてくっついたように見えて、それでもしっかり統一感があるシルエット。
 特に、前輪と後輪のサイズ差が絶妙です。
 三十年以上経っても高く評価されるのも、わかる気がします。

 

 リアビュー。
 アップマシーンのリアウィングが、ガッタイガーのリアウィングとしても機能していることがよく判ります。
 良く見ると、リアウィングが上下で二つもあるというのが奇妙ですが、そういうところもガッタイガーの味といえます。

 

 さて、レフトマシーンの項で軽く触れた「第五の車輪」ですが、引き出すことでジャッキアップ&ウイリーが可能になります。
 なんだか今にも飛翔しそうな感じですが、これはガッタイガー恐怖の必殺技始動のキーでもあります。
 劇中では、敵との戦闘時にミサイルや進路妨害の回避の際、ジャンプのために多用していました。
 この補助輪のジャッキアップ機構、保持力はかなりのものなんですが、固さが災いして、戻すときにはちょっと力とコツが必要になります。
 くれぐれも、折らないように慎重に扱う必要があります。

 

 ここからは、玩具に内包されたギミックではないのですが……
 ガッタイガーは、走行中にジャッキアップすることで片輪走行を行えます。

 

 そして、このまま敵のサタンカーに突っ込み、一刀両断! してしまいます。
 これが、ガッタイガーの決め技(必殺技)。
 ネット上でも何故か殆ど触れられない、非常にインパクトのある大技なんですが、ひょっとしたら一回だけ行った特殊技だったかもしれません。
 この辺は本放送当時の記憶に基くので、確証が持てないのが残念ですが……

 と書いていたら、その後若干ですが本編を観る機会に恵まれたので、必殺技について検証しました。
 どうやら本当の決め技は、機体先端部から収納式の三角型チェーンソーを伸ばし相手に突進、敵車のボディに斬り付けてそのまま突っ切って真っ二つにしてしまうというものだったようです。
 その際、ガッタイガーは真っ赤な「虎」の姿(多分イメージ)に変化します。
 うーん、随分記憶と違っていたなあ、ごめんなさいね。

 

 ここからは、取り扱い注意のお話。
 ガッタイガーはもう三十五年以上前の玩具な上、既に三十年近くも前に倒産したメーカーの商品ですから、現在のトイとは全く異なる安全基準・パーツ構成&解釈が施されています。
 噛み砕いていえば、非常に破損を発生させやすい構造であるということです。
 ですので、よほど玩具取り扱いに慣れているか、勘と手先の器用さに秀でた人でもない限り、いきなり弄ったら何処かしらに損傷を発生させかねません。

 まず、エンドマシーンの取り外しですが、左右のドリルは嵌めるのは簡単なものの、外すにはコツが必要になります。
 力づくで引き抜こうとすると、高確率でドリル部分が破損します。
 特に、ドリルはプラ製&メッキ仕様なので、破損したらえらいことです。
 外し方としては、まずアップマシーンを外し、エンドマシーン後部のスイッチを押してドリルを左右共に伸ばします。
 その状態で伸びたドリルを指で挟み、親指の先でライト・レフトマシーンのジェットノズルを押してやります。
 これなら、結構あっさり外すことができます。
 国内版の説明書には、これについて「離す時は手でひっぱると簡単に離れます。」と書かれていますが、信用しちゃいけません

 

 センターマシーンのリアフェンダー上部(エンジンフード)はエンドマシーンのアーム(アイアンクロー)に挟まれますが、ここは塗装されたダイキャストパーツ同士の接合なので、どうしても擦れが多発します。
 国内版の場合、殆どの中古品はここが擦れて地金が露出していますが、海外版の場合はシールが末端まで伸びているため、保護膜の役割を果たしてくれます。
 しかし、シール自体はどうしても破損を免れません。
 破損承知の上で合体を楽しむか、なんとか破損防止策を講じるかは、ユーザー次第です。

 

 ライト・レフトマシーンとセンターマシーンの接合部は、一見すると合金パーツ同士が結合しているように見え、ともすれば塗装が削がれるように思えますが、実際にはごく僅かな隙間が開いていて、擦れないように工夫されています(ジョイントは下部のシャーシ側にあります)。
 ですが、折り曲げるように外すとさすがに干渉してしまうので、ライト・レフトマシーンを真横に引くようにしながら、丁寧に外す必要があります。
 
 以上が、合体・分離における特に大事な注意点です。

 

 以上、Z合金コンビネーションゴー・ガッタイガーでした。

 最後に、海外版のミサイルは国内版とは成型色が異なっていまして、赤&黄色に対して赤&紺になっています。
 どのミサイルがどのマシンのどこに対応するのかは、残念ながらわからない(指示がない)ので、今回はかなりやっつけで付けて撮影しました。

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【買ってみて一言】

 三十五年も前の、しかもかつて一度購入経験のあるアイテムなので、特に新鮮味を感じることはないのですが……
 やはり、ダイキャストの比率が多く手にどっしりと来る重量感と、今の視点だといささか乱暴とも取れる豪快な合体システムは、たまらないものがあります。
 特に合体については、現在の小さなジョイント同士の結合ではなく、ダイキャスト同士を直に組み合わせるというもので、昔のアニメでよくある“激突や衝突に近い合体”というシチュを、リアルに体感させてくれます。
 もっとも、これがパーツの破損を招く原因にもなるため、必ずしも良いことばかりではありませんが、もはや失われてしまったプレイバリューということで、改めて評価する次第です。

 ガッタイガーのように、複数のメカが合体してロボットではない物になるというのは、ゲストメカや敵メカを除けば日本のアニメでは思ったほど数がなく、筆者も十例挙げろといわれると、少し考え込んでしまいます(咄嗟に出てきたのは、ゼロテスターとテクノボイジャー、ガッチャスパルタンくらいでした)。
 しかし、非アニメ作品となると似たようなシチュの作品は結構あり、アオシマの「合体シリーズ」は、4台くらいのマシンが合体すると一台の大型メカになるという構成が非常に多くありました。
 中には、4台の車が合体して一台のスーパーカーになるという、合体分離の意味を追求したくなるものもありましたが(勿論大好きです)、ガッタイガーはどちらかというと、これに近い感覚で楽しめるアイテムなのかもしれません。

 

 Z合金「コンビネーションゴー」は、かつて子供達の購買意欲を駆り立てまくった化粧箱仕様で、各マシンや部品の名前が書かれた内蓋が付いていましたが、海外版はそれがなく、発泡スチロールの内箱だけです。
 説明書がカラー印刷なのは国内版に勝ってるんですが、内容はあまり説明書として機能していません。
 ただ、これがないとライトマシーンとレフトマシーンの区別が付けられないので、ないと困るものではあります(といっても名称を参照するだけですが)。

 現在出回っている中古品の多くは、正直なところ良い状態のものがあまりなく、どこかしらにダメージが残ってる場合が殆どのようです。
 それでも、割と状態が良ければ……所謂「並」くらいであれば、現在の相場価格は30,000〜40,000円以上にはなると思います。
 仮に未使用品とかそれに近い美品が市場に出てきたら、どれくらいの価格になるか想像が付きません。
 もっとも、仮にそんなグレードのものを入手したとしても、迂闊に弄れない気がしてなりません。
 ちなみに、Z合金のバラ売りでも各マシンが販売されておりまして、一気にセットを買えない子供が一つずつ集めて完成させるという、まさにコンバトラー的な楽しみ方・集め方も出来ました。
 今となってはもう珍しい販売方法という気もしますが……まぁ、あえて言うならスーパー戦隊の武装強化系新メカの販売方法が、割とあの頃のテイストに近いかな?

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