第158回 ■ グッドスマイルカンパニー「THE合体 マイトガイン」02

2024年2月19日 更新

■ THE合体 マイトガイン

 

 それでは、いよいよ三体のメカを合体させて行きます。

 「レーッツ、マーイトガーイン!!」デンデンデン

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■マイトガイン 合体:

 

 まずは、ロコモライザーから。
 さぁ、さっきは結構ボロクソに書いたけど、こっから手のひら返していくよ!

 

 まず、後部の赤い部分を左右に分割します。

 

 上部の金色のパーツを立たせます。

 

 続けて、金色パーツの根本の青い部分を、丸ごと後方にスライドさせます。

  

 本体後部の黒いウィング型部分を倒します。
 ここまでは、特急合体及び本編の変型と同じです。

 

 ここからが驚きのオリジナル変型システム。
 胴体部分の外装(ボイラーに相当する部分)を外側に開きます。

 

 次に車輪部分を、下方向に倒します。
 ボイラー外装と車輪は繋がっているので、連動してこちらも下方向に動きます。

 

 一旦車輪を90度倒した状態。
 このまま、作中と同じ変型行程に移ります。

 

 本体前部と後部を捻りますが、ここで少しコツが必要です。
 本体前部を少々下方向に傾け、先程倒した車輪と干渉しないよう注意しつつ回す必要があります。
 具体的には、除煙板の後部が車輪にぶつかりがちです。
 ちなみに、倒した車輪は角度を変えるとかえって干渉が大きくなってしまい、回転に支障を来たします。
 ここが一番難しい部分かもしれないですね。

 

 ここで一旦カウキャッチャー部に移り、繋がる前輪部分を内側に倒します。

  

 前輪を畳んだパーツのロックを外します。
 外したフェンダー部分は、この後90度外側に動かします。

 

 本体上部を傾けたままの状態で、エンブレムから煙突にかけての前面部を倒します。

  

 本体内側から、マイトガインの頭部を引き起こし、煙突を押し縮めます。
 続けてエンブレム部分を戻します。
 マスク部分が既に閉じているのはご愛敬。

 本来であれば、これはガインやマイトウィングを合体させてからやるべき行程なんでしょうが、このままあえて突っ切ります!

 

 中途半端に倒した状態の本体前部を完全に倒し切り、カウキャッチャー部分も腰に固定します。
 ただこの状態にするのは結構タイトなので、スムーズに変型させるのなら、後述する両肩のジョイントを先に引き上げてから倒した方がいいかもしれません。

  

 先程から放置していた車輪に移ります。
 ボイラー外装の一番端の部分を180度回転させます。

 

 外装の外側を回転させた後、外装全体を内側に90度動かして車輪を隠すようにします。

 

 その後、車輪全体を上方向に動かし、バックパックのように変型させます。

 

 更に、尻部分の装甲を横に倒します。
 これで股関節部分を隠します。

 

 除煙板の中央部分を一旦下方向に開き、更に外側に再度開きます。

 

 中に折り込まれているジョイントパーツを引き上げ、除煙板を元に戻します。
 ロコモライザーの変型は、一旦ここで中断です。

 

 次にガインの変型に移ります。
 一旦ビークルモードに戻したガインの本体を引き伸ばします。

 

 引き伸ばした本体後部を折り曲げ、更に90度回転させます。

 

 車輪部分を180度反転させます。

 

 末端部の赤いパーツを外側に開き、そのまま側面に回します。

 

 ここで一旦、本体後部を左右に割り、中に収納されている拳を出します。
 ちょっとだけ、超合金魂ゴッドマーズのウラヌス&タイタンを思い出しますね。

 

 本体後部を再び閉じます。
 これでガインの変型は完了。

 

 続いてマイトウィングの本体後部を引き伸ばします。
 言うまでもないですが、ガインとマイトウィングの順番は逆でも全く問題はありません。

 

 引き伸ばした本体後部を折り曲げ、更に90度回転させます。

 

 車輪部分を180度反転させます。

 

 ここで一旦ウィングを開き、更に末端部の赤いパーツを外側に開きます。
 この後、内側のスライドスイッチを引き下ろし、手首を中から露出させます。

 尚、この時ちょっとした注意が必要です。

 

 手首を引き出した後、ウィングを閉じて更に赤いパーツで蓋をします。

 ウィングを閉じる前に、手首は完全に引き出しておく必要があります。
 もし中途半端な状態になっていると、内側のスライドスイッチがウィングに干渉してしまい、完全に閉じる事が出来なくなります。
 この時干渉するウィングの突起部分ですが、これは手首の戻りを押さえる重要なパーツなので、破損させたりあまつさえ切り落としたりしては行けません。

 

 これでマイトウィングの変型は完了です。

 

 ロコモライザーと他二種メカの合体ですが、その為に使用するジョイントについて。
 ロコモライザー側ジョイントには、レールと凸ジョイントが設定されています。
 これにガインやマイトウィングの内部にあるジョイントを接続して行きます。

 

 片側ジョイントの内訳はこんな感じです。
 一番奥の中央に凹ジョイント、下部にはスライド用のレールが設定されています。

  

 というわけで、ここにガインとマイトウィングを合体させて行きます。

  

 本当なら、ここで手首をこうやって出したいところですね。

 さて手首の交換ですが、デフォルトの可動指手首は根本がプラ製でまだ取り外しがしやすいんですが、PVC製と思われる交換用手首の根本はかなり固く、特に冬場は交換が非常に困難です。
 また手首のボールジョイントに負荷がかかる場合の非常に大きく、はめ込む際は工夫が必要になります。

 筆者はまずシリコンスプレーを吹きかけ、更に交換時はボール部分を滑らせるように横向きで外すようにしています。

 尚、デフォルトの手首は指を開いた状態で、掌部分を摘まんで引っ張るようにするよう指示がありますが、これを指を開いた手全体を解釈したしまうと、指関節が白化してしまう危険があるので要注意です。
 実際には、指は一切摘ままず根本付近だけを摘まんで外した方が賢明です。

 

 脚の内側の凸ジョイントを折りたたみます。

 

 ロコモライザーの汽笛部分が余剰になります。
 また手首はスタイル重視用のものに交換可能です。

 

 余剰の汽笛パーツは、先の通りガインに合体出来るので、どうしても余剰を作りたくない人は前腕部に固定させておく事ができます。

  

 マイトガイン、合体完了!

 

「銀の翼に――」

 

「のぞみを乗せて」

 

「灯せ平和の青信号!」

 

「勇者特急マイトガイン!
 定刻通りにただいま到着!!」

 

 ちなみに「灯せ平和の青信号」の時の指差しポーズですが、関節の可動範囲の都合指先を額に当てることは不可能です。
 先の画像の実態は、この通り……

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■マイトガイン:

 

 ガイン、マイトウィング、ロコモライザーが、旋風寺舞人の装着するダイヤグラマーからの指令で合体した巨大ロボット。
 全高25メートル、重量104.7トン、最高走行速度は680km/hに大幅低下(!?)。

 

 さて、ようやくマイトガインです。
 ちょっと驚異の変型プロセスを経て誕生する合体ロボです。
 特急合体のドッシリ体型とは大きく異なり、全体的にスマートかつスタイリッシュになっています。
 無論、可動範囲も桁違いに拡張されており、相当遊び甲斐のある玩具になっています。

 

 このマイトガイン、とにかく顔(というか頭部)の出来が素晴らしいです。
 勇者ロボ的特徴を実に良く捉えた、極端に彫りの深い造形です。

 

 その為、所謂「勇者アングル」的な表情付けもしっかりこなせます。
 見てよ、この勇者的イケメンフェイス!

 

 首部分は多少引き伸ばしが可能で、これにより可動範囲を拡張させることが出来ます。

 

 続いて可動範囲です。
 まず両腕は、横方向にここまで広げられます。
 ただ、よく見ると腕の付け根は肩の下にあるので、肩の動きは全く起こりません。

 

 左腕の肘は、90度以上(目測で約135度くらい?)曲がります。
 ガインの脚部を伸ばす事で、肘部の可動範囲が拡張出来る為です。

 

 反面、右腕の肘は左に比べて可動範囲が狭く、目測でだいたい110度くらいしか曲がりません。

 

 続いて脚部ですが、前後にこれくらい開くことが出来、しかも膝もかなり大きく曲げられます。
 この大きさ・太さで、しかも変型玩具でここまで動かせるのは凄い以外の何物でもないですね。

 

 更に横方向にもこんなに大きく開きます。
 足首も表情付けが可能で、内側にここまで曲げる事が可能。

 

 こんだけ可動範囲が広いマイトガインですが、片膝立ちはちょっと苦手。
 これは脚部そのものの造形も関係しているので仕方ないとは思いますが、これはちょっと意外でした。

 また合体機構の都合上、腰の回転は出来ません。
 先の行程でロコモライザーを捻る動きもありましたが、合体後はロックがかかるので、この機構を活かすことも不可能です。

 

 マイトガイン・フロントビュ―。

 全高約26センチ(頭頂部まで)。
 最大幅約23センチ。
 全重約406グラム(手首交換なし)。

 

 バックビュー。
 しかしこうして見ると、機関車型メカから変型したようにはちょっと見えないのが凄いですね。

 

 サイドビュー。

   

 さて全体を見て行くと、変型合体ギミックに関係ない謎の未使用ジョイントが複数個所あります。
 果たしてこれらはいったい何のためにあるのでしょう?
 もしかして、更なる合体の伏線?(吐血)

 

 本商品唯一の装備品「動輪剣」。
 左腰から取り出す武器ですが、さすがに収納等を再現するギミックなどはありません。
 また変型ギミック等もなく、ただ持たせるだけです。

 

 ただし動輪兼自体は二本付属します。
 通常形態と、必殺技使用時の展開&金色化バージョン。
 ご覧の通り、ちゃんと刃の長さが違っています。
 
 通常版は、長さ約20.8センチ。
 必殺技版は長さ約24センチ。
 刃は先端に行くほど厚みが薄くなっています。

 

 これを頭上に構えるポージングも可能……と言いたい所ですが、正直なところこれは「無理」と言わざるを得ません。
 これは腕の関節可動範囲の問題ではなく、むしろ動輪剣の形状が影響した結果です。

 

 動輪剣は柄部分の形状が四角柱しかも断面が直方体型で、円柱ではありません。
 加えて交換手首(剣持ち用)の指の隙間も四角柱に合わせた形状の為、決まった角度でしか動輪剣を持てません。

 

 その為、左右の手の穴を重ねることが出来ず、つまりは両手で持たせることが出来なくなっています。
 なので、腕の位置に関係なく両手持ちっぽくする時は、左手を開き手にして柄に添えるだけが精一杯です。
 これはちょっと残念ですね。

 

 ただし、デフォルトの手首であれば話はちょっと変わってきます。
 手首が小さいので非常に難しいですが、これなら指が可動するので直方体でも両手持ちが可能です。

 しかし、当然ながら保持力はかなり低いです。
 一応掌部分に小さな突起があり、それが柄に刻まれた溝に当たることである程度の保持力を発揮はするんですが、それでもすっぽ抜ける可能性が高く、また両手共に溝にはめることはありません。

 

 以上、THE合体マイトガインでした。

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【総評】

 これまで様々なメーカー、ブランドから立体化が成されたマイトガインですが、今回のものが現状におけるマストアイテムではないかと考えます。
 所々不満点や首を傾げる点もあるにはあるのですが、合体変型することでそれを補って余りある魅力を内包しており、また何より“非常にカッコイイ”造形が、ある程度の不満点を容易に払拭するだろう点は間違いないかと思われます。
 とにかく最大のポイントは、TV版と玩具としてのデザインの最大公約数的なスタイルになっている事でしょう。
 加えて、合体前のミニメカも非常に力が入っています。
 これまで(合体後のスタイルを重視するあまり)寸足らずになりがちだった二機のメカは、どちらもスタイリッシュになっており、特に変型後のガインは驚愕のレベルで、これだけでも話題の中心になりそうです。

 合体後もポージングの幅が広く、また接地性・安定性も高いため、安心して弄れるのも高ポイントです。
 また耐久性もあり、破損を気にしながら恐々弄るような事にはならない所も魅力ですね。

 ただ、ご存じの通りこの後「マイトカイザー」「マイトガンナー」が発売されグレート合体していく事になるわけですが、それによりこれらの魅力が薄ボケるのか、或いはより高まるのかは、現状ではまだ何とも云えません。
 まあ、少なくとも期待を損ねるという展開になることはないと思いますが。

 

 さて、最後に冒頭で述べた“事件”について触れてみたいと思います。

 この商品はかなりのトラブルを巻き起こした事でも有名になりました。
 先に言っておくと、品質面の問題ではありません。
 いわば流通に関する問題だったのですが、備忘録として当時の状況をまとめておきたいと思います。

 先述の通り、本商品は2023年9月29日発売でした。
 しかし、Amazonで予約した人の許に商品が届かないというトラブルが発生しました。

 これは予約した時期の早い遅いは関係ありません。
 中にはちゃんと届いた人も居たようですが、これは非常にラッキーなケースだったようです。
 Amazonでは10月3日頃到着予定という告知が最初から行われており、グッスマの発送より若干遅れる事は承知の上という前提だったのですが、実際はそれを過ぎても発送すら行われないという状況となりました。

 これはその後どんどん遅延していき、当時のSNS等では10月どころか12月になっても全然届く気配がないという報告が多数上がっておりました。

 筆者もこれに巻き込まれたパターンで、2023年3月に予約したものの、十ヵ月後の2024年1月初頭になっても届く気配がないという状況で、一時は完全に入手を諦めておりました。
 尚、この時点で既にマイトガンナーは代金支払済みだった為、最悪の場合マイトガンナーだけしか届かない状況になりかねませんでした。

 かつて、Amazonで予約したものが届かず勝手にキャンセル扱いされてしまう状況を指して「konozama(Amazon OKを逆に読む)」と称するネットミームがありました。
 ここ数年はあまり見かけなくなったなと思っていたのですが、今回の件で久々に目にしました。

 調べてみると、これはマイトガインに限った話ではなかったようで、同じく「THE合体ダンクーガ」や「ねんどろいど各種」でも同様の事態が発生していた模様で、今回はそれを上回る対応の酷さだったようです。
 これを書いている2024年2月現在、本件についてAmazon側からの正式なアナウンスやお詫びの告知などは一切ありません。

 実はグッスマでは、2023年9月の時点で以下のような告知を出しており、Amazonでの予約に対する注意喚起を行っていました。

 →【重要】Amazonでの予約・出荷に関するよくあるお問い合わせ

 要約すると、

  • Amazonがグッスマに必要数を連絡
  • グッスマが、その数量を製造しAmazonへ納品
  • しかしAmazonへの受注数量は、グッスマへ連絡した必要数を上回っている
  • 受注数に対し納品数が少ない為、発送出来ない注文が残存する

 という状況だったことが窺えます。
 いわばこれは、Amazon側の失態かつ受注生産品に対する考慮の浅さが露呈した事案といえるでしょう。

 Amazonはこれに対し、発注キャンセルの打診及び「マケプレへの再発注(差額は補償)」という提案をユーザーに行ったようですが、当然全体に対しての告知ではなく、あくまでクレームを入れた人(しかもそのうちごく一部?)に対して伝えただけのようです。
 事実、私の所にはそういう打診は一切届かず、それどころかキャンセル検討の打診すらありませんでした。

 またAmazonは、このマイトガインの件で波紋が広がり始めた10月以降、既に受付期間が終了している筈の「THE合体マイトカイザー」の予約キャンセルを突如受付開始。
 筆者は身確認ですが、もしかしたら「THE合体マイトガンナー」でも同様だったのかもしれません。
 個人的には、騒動を受けての明らかな故意犯的対応だと考えています。

 尚、グッスマは同じタイミングで、既に終了していた「マイトカイザー」「マイトガンナー」の追加受注を開始。
 今回の騒動を受けての神対応振りを発揮し、困惑するユーザーへのフォローを実施しました。

 ただ、当然ではありますが「もしかしたらまだ来る可能性があるかもしれない」と考え、迂闊に動けず様子見せざるを得ないという購入者も居たことでしょうし、これらで充分なフォローとなっていたのかは疑問です。
 事実、AmazonでマイトカイザーがキャンセルOKになっている事に気付かず、追加受注期間を見過ごしてしまったという人もおられました。

 

 このような問題が発生したため、現状もまだマイトガインの再販受付開始を切望しているファンは多いようです。
 実際、筆者も最近まではその一人でした。
 これの前に出た「伝説の勇者ダ・ガーン」が再販受注を開始しましたが、初回発売が2022年5月に対し再販が2024年6月予定と、約二年も開いています。
 もしそのまんまこのパターンが当てはまったとしたら、マイトガインの再販は2025年10月頃?
 また再販の場合は、グッスマオンラインショップ限定になってしまうので、今後の案内に注意する必要がありますね。

 あと、グッスマオンラインショップでクレカ決済を行う場合、本人認証システムありのカードでしか受付されないという少々厄介な問題があります。
 ですので、もし自分のカード本人認証システムが設定されていないようでしたら、一度確認をしてみることをお勧めします。
 

 さて、次の「マイトカイザー」は4月ですが……果たして無事に届くのか?!

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