第160回 ■ グッドスマイルカンパニー「THE合体 マイトカイザー」01
2024年6月9日 更新
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THE合体シリーズのレビュー二回目です。
前回の「THE合体 マイトガイン」は、筆者過去最大の“入手に難儀した玩具”だったわけですが、あの時は発売後約四か月経ってようやく手に入りました(しかも殆ど奇跡みたいな展開で)。
そのマイトガインの相方ともいえる「マイトカイザー」も、また同じ騒動を起こしてしまいました。
ただ、今回はそれでも何とか短期間(遅延はしましたが)で入手出来たので、出来るだけ早めにレビューしちゃおうと思います。
といっても、発売後約一か月も経ってるけどな!w
THE合体 マイトカイザー
メーカー:グッドスマイルカンパニー
発売日:2024年4月26日(出荷日:4月25日)
受注期間:2023年7月11日〜9月27日【第一次】
2023年10月3日〜10月11日【第二次】
価格:27,900円 (税込)
「愛の翼に勇気を込めて 回せ正義の大車輪!
勇者特急マイトカイザー! ご期待通りに只今到着!!」
23話にて飛龍との決戦に敗れ大破したマイトガインの代打として、本来マイトガインの強化パーツとして開発されていたカイザーマシンを合体可能に調整した結果誕生した、勇者特急隊四体目の合体巨大ロボ。
急ごしらえの為か他の勇者ロボと違い超AIは搭載されておらず、旋風寺舞人が直接操縦する必要がある。
マイトステーションの四番ハッチから「ドリル特急」形態で発進。
戦闘時には牽引車であるカイザードリル後部に連結されたカイザーキャリアに収納してあるカイザー1〜5までのマシンを個別に発進させ、これらがカイザードリルに合体することでマイトカイザーとなる。
マイトガインと違い飛行能力を持ち、右手にカイザードリル(の先端部ドリル)を装備し、必殺技「ドリルクラッシャー」で敵を貫く。
舞人の「レッツマイトガイン!」、ガインの「グレートダッシュ!」の掛け声でマイトガインと合体、グレートマイトガインになる。
尚、カイザードリル及び五機のカイザーマシンは、他の勇者特急隊のメカ(ロボ)と異なり、実在するモチーフはない(クレーン車やブルドーザーなどおおまかなモチーフは有り)。
さて、マイトカイザーです。
本放送当時の「特急合体」版を持っていた身としては、予約開始前に公開された写真画像を見て「余剰や差し替えなしで、ここまでプロポーションバッチリのマイトカイザーなんか出来るわきゃあないだろ」とうがった見方をしていたもんですが、そう思えてしまうくらい理想的なスタイルです。
まあ、それでも結構癖のある可動やギミックてんこ盛りなので、実はマイトガイン程気軽に弄れるわけではなく、その上賛否分かれそうな合体ギミックもあり、全てが手放しで褒められるようなものではありません。
しかし、あのマイトカイザーを良くここまで、しかも可動やギミックを含めた上で仕上げ、更にグレートダッシュまで可能ならしめる様にしたというのは、純粋に脅威です。
また賛否分かれる構造に関しても、それはそれで非常に考え抜かれた素晴らしいアイデアによるものなのは間違いなく、個人的には最大公約数的な意味で最適な解答だったのではないかと考えています。
とにかくこのマイトカイザー、非常に話題が多くレビューのしがいがあります。
まあとにかく、グレート(orスーパー)合体の2号ロボにしては可動範囲も広くスタイルも極端なものではなく、全体のバランスがここまで理想的というのは他にあまり例がないんじゃないでしょうか。
とりあえず、以下で細かなポイントと良点、気になるポイントや注意点などに触れて参ります。
■カイザードリル(ドリル特急・牽引車):
全長22.5メートル、重量82.4トン。
最高速度1,207.5km/h。
ドリル特急の先頭車両であり、後部にカイザーキャリアというコンテナを連結、5機のカイザーマシンを運搬する。
とてつもない貫通力を発揮し、なんと地球の反対側まで掘り進んで移動する事が可能、
マイトカイザーの胴・腰・太腿を構成し、先端のドリルは手持ち武器となる。
操縦は旋風寺舞人だが、元々の愛機「マイトウィング」から乗り換える時は、マイトウィング下部からコクピットごと離脱しカイザードリル内に乗り移るという、よく考えると非常に危険な手順を踏む。
全長約24.5センチ、最大全幅約6センチ、重量約160グラム。
非常にストレートで、良い意味で捻りのないデザインが特徴的なカイザードリルです。
尚先に触れて起きますが、本商品にはこれに連結する「カイザーキャリア」は付属しておりません。
というか、これを書いている2024年5月末現在未だに商品詳細発表も予約開始も行われておりません。
本当にドリル特急は完成するのか? と思わずにはいられません。
厳密には、「商品化決定」のアナウンスはあったのですが、それも2023年8月25日にTwitter上で公式が呟いた情報のみ。
公式サイトに専用のページも作られず、その後の続報が一切ないまま9か月以上が経とうとしています。
まあ、この後部形状からどうやってカイザーキャリアを接続させる気なんだろうとか、ロコモライザーにマイトウィングやガインを収納出来ない以上、ジョイントドラゴンファイヤーの再現は絶対不可能だから、無理に作らなくてもいいんじゃね? と考えてしまうんですけど。
しかしないならないで、ちょっと片手落ち感ありますものね。
カイザードリルは、本商品中唯一コロ走行が可能(各車輪が回転)ですが、ぶっちゃけあまりやらない方が良さげな気がします。
皆さんご存じの通り(?)、先端のドリルは合体ギミックの都合上、回転は一切出来ません。
これは当時品も同様ですね。
カイザードリル正面。
やや俯瞰なのは、真正面から撮るとドリルの長さの都合でピントが色々面倒なことになってしまうからです。
カイザ−ドリル背面(というか後部)。
側面。
見えづらいですが、白と赤のガードの下部に前輪が見えます。
全12輪構成。
THE合体マイトガインのマイトウィングと比較。
印象的にはもっと大きさの差があると思ってたんですが、結構絶妙なバランスかも。
以上、カイザードリルでした。
このカイザードリル、グレートダッシュ時に更なる驚きのギミックを見せてくれるので(特急合体版をご存じの人でもちょっとびっくりする?)、乞うご期待。
■カイザー1:
全高7.2メートル、重量4.2トン。
最高速度3,820km/h。
カイザーキャリアの「1」に収納されている小型偵察機。
カイザードリルと異なり、無人で飛行する(他のカイザーマシンも同様)。
マイトカイザーの胸部と頭部、カイザージェットの上部、グレートマイトガインの前腰部を構成する。
全長約7センチ、最大全幅約8.2センチ、重量約24グラム。
SDっぽいスタイルの妙に全長が短いジェット機です。
小さいながらもかなり凝った構造になっている面白いマシンです。
キャノピーはクリアグリーン&銀色に塗装されたパーツが組み込まれています。
残念ながらランディングギア的なものはないため、単独だと胴体着陸状態みたいになります。
カイザー1前面・背面。
マイトカイザーの頭部が何処にあるのか丸わかり。
カイザー1側面。
単独ではさして触れるべきポイントが少ないのですが、この後に触れる変型合体で真価が発揮されますのでお楽しみに。
■カイザー2:
全高7.6メートル、重量7.3トン。
最高速度380.5km/h(地上)、220.8km/h(地中)。
カイザーキャリアの「2」に収納されているドリル戦車。
マイトカイザーの右肩から右腕、カイザージェットの右側面、グレートマイトガインの左前腕側面部を構成する。
全長約9センチ、最大全幅約4.3センチ、重量約40グラム。
戦車とあるものの、合体の都合飛行している印象の方が強い謎メカ。
これと後述のカイザー3は、なかなか凄いアイデアの集合体なのですが、カイザー1同様変型合体時に活きて来ます。
このカイザー2、よく見るとなかなか凝った造りになっていて、特徴的な四角錘(?)型のドリルは内側に別なパーツが組み込まれていて、それが隙間から覗けるようになっています。
ちなみに、これは変型合体には一切関与していない“完全な装飾”です。
カイザー2前面・背面。
カイザー2側面。
全てのカイザーマシンに共通する特徴ですが、劇中にあったゼッケンは今回はありません。
尚、キャタピラは固定で中に車輪などは入っていない為、コロ走行は不可能です。
当時品の特急合体版をご存じの方は、グレートダッシュ時このカイザー2がそのまんまガインに巻き付くように装着される為、相当大きなパーツになってしまう事を懸念されるかもしれませんが、その辺本当に面白い解釈で処理されています。
詳細は後程。
■カイザー3:
全高7.7メートル(クレーン含)、4メートル(本体のみ)、重量6.1トン。
最高速度408.5km/h。
カイザーキャリアの「3」に収納されている大型クレーン車。
マイトカイザーの左肩から左腕、カイザージェットの左側面、グレートマイトガインの右前腕側面部を構成する。
全長約7.2センチ(アームを降ろした状態)、最大全幅約4.3センチ、重量約41グラム。
言うまでもなく、先述のカイザー2と対になるマシンです。
当然基本構造も同じですが、こちらは伸縮可能なクレーンアームがあるため、カイザー2よりもちょっぴり遊びの幅が拡がります。
ちょっぴりですけど。
クレーンの基部は回転可能で、アームも伸縮可能。
更にフック部分も起こす事が出来ます。
ただこの手の玩具にありがちなパターンで、そこまで長く伸びはしません。
本当に申し訳程度。
カイザー3前面・背面。
カイザー3側面。
SDっぽくてちょっと可愛い感じがします。
さてカイザー2とカイザー3は、特急合体版では肩と腕全体を構成しており、内部に腕パーツが収納されていました。
ちなみに劇中の合体時は、カイザードリルに合体した瞬間に一瞬光り、その後にいきなり腕が生えているという無茶な演出になっています。
(カイザー2のドリルは、この瞬間画面から消滅します)
んでもってこのTHE合体版ではどうかというと……ぶっちゃけ、中に腕は一切れも入っていません。
詳細はマイトカイザー合体時に説明します。
■カイザー4:
全高9.6メートル、重量9.8トン。
最高速度260.5km/h(地上)、110.2km/h(水中)。
カイザーキャリアの「4」に収納されている海底探査機。
マイトカイザーの右脚、カイザージェットの左後部、グレートマイトガインの左足首を構成する。
全長約12.3センチ、最大全幅約5.2センチ、重量約62グラム。
さてカイザー4と5ですが、こちらは少々困った造形になっています。
後部をよく見て戴けるとお判りになりますが、カイザー4の左後方が右側より出っ張っています。
こちらは後述のカイザー5も(左右反転で)同様の構造となっているのですが、決して成形不良ではありません。
これは、マイトカイザー時に脚を開いて立たせる為、わざと斜めになっているのです。
は〜! つまりビークル形態のスタイルを犠牲にしているということですか!!
→その通りです。
カイザー4前面・背面。
確かに、正面から見る分には気にならないんですが、オケツを見るとどうしてもアンシンメトリカルな形状が気になるんですよね。
こういった特徴の為、ビークル形態を重視される向きには、非常にオススメし難いものがあります。
尚、後述しますが斜めカットなのは、この部分だけではありません……。
カイザー4側面。
尚、特急合体版では可動した謎アームは、今回バケット(?)に固定されている為、独自可動はしません。
この辺、正直ちょっと雑な感じがします。
ちなみに、バケットそのものは動かせます(マイトカイザーの膝当てになるし)。
実質的に、グレートマイトガインの足首になればそれでいいという感じなのか、これとカイザー5は本商品の中でも「これはどうよ?」と言いたくなるような安っぽさ&粗雑感が否めません。
まあそれでも、合体するとしっかりきっちりして見えるようになるのはさすがと言うしかありませんが。
ちなみに筆者、この「海底探査機」という謎カテゴライズが大好きで堪りません。
■カイザー5:
全高9.4メートル、重量9.8トン。
最高速度180.2km/h。
カイザーキャリアの「5」に収納されている大型ブルドーザー。
マイトカイザーの左脚、カイザージェットの右後部、グレートマイトガインの右足首を構成する。
全長約13.5センチ(バケット展開時)、最大全幅約4.4センチ、重量約59グラム。
カイザー4の時にも触れた通り、こちらも後部が独特なアンシンメトリカルになります。
カイザー5前面・背面。
カイザー5側面。
カイザー4と違い、こちらはバケットが前部に展開するのでアームが可動します。
カイザー5は、先の通りバケットを上下に動かすことが可能です。
これで最低限のブルドーザーっぽさを醸し出していますね。
こういう、ささやかな可動部分で働く車感出すのは大好きです。
■カイザージェット:
本商品の合体形態のうちの一つ・カイザージェットに触れて行きます。
まずカイザー4と5から。
それぞれの本体後部から赤いパーツを270度ほど回転させ、更に前部のバケットを上部に引き上げます。
上から差し込むように、カイザードリル後部にカイザー4と5を合体させます。
カイザー4と5の内側を結合させます。
カイザードリルの後部側面部に仕込まれたジョイントを引き起こします。
カイザー2と3の側面プレートを、少しだけ傾けておきます。
この時、カイザー3のアームは縮め、フックも折りたたんでおきます。
先程起こしたカイザードリルのジョイントに、カイザー2と3を接続させます。
次に、カイザー1の機首を前方に引き伸ばします。
カイザードリルの上部にカイザー1を、更にその後ろに謎パーツ(エンブレム)を接続します。
カイザー4と5のキャタピラ側面にあるジョイントへ、ウィングパーツを接続します。
カイザージェット完成。
全長24.6メートル、重量82.4トン、最高速度6,125.6km/h(マッハ5)。
製品サイズは全長約36.4センチ(ウィング末端まで)、最大全幅約35.4センチ。
かなりの大型サイズで、片手に持ってのブンドドは成人男性でも少々難しいくらいのボリュームがあります。
カイザージェット前面と背面。
カイザージェット側面。
ランディングギアは、カイザードリルとカイザー4&5のキャタピラを併用します。
よってタイヤのないカイザー4&5の構造のため、この状態でのコロ走行は不可能となります。
カイザージェットとマイトガインの比較。
マイトカイザー時よりも幅が広いため、こうして並べるとかなりのボリューム差があるように感じられてしまいます。
やっぱりウィングが側面に付くのがでかいですね。
以上、各カイザーマシンとカイザージェットでした。
以降はマイトカイザーへの合体→グレートマイトガインへの合体へと続きます。
まだまだ先は長い!w
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