第7回 ■ バンダイ 「DX魔神合体マジキング」 1.マジマジン
2005年3月7日 更新
今回は、近年珍しい「2月中に発売してしまった戦隊メインロボ」マジキングをご紹介!
なお今回は、画像がやたらと多いから当コーナー初の複数ページ構成でお送りします。
魔法戦隊マジレンジャー「DX魔神合体 マジキング」 定価7,245円(税込)
- マジフェニックス本体
- マジタウロス本体
- マジガルーダ本体
- マジフェアリー本体
- マジマーメイド本体
- フェニックスソード
- タウロスアックス
- マーメイドスピア
- マーメイドシールド
- 取扱説明書
久しぶりに、シールがまったく必要ない戦隊ロボ(アバレ関係はどーだったかな…)。
五体のマジマジンが、マジドラゴンに、そしてマジキングにと二種類の姿に変形合体!
元が人間だとはとても思えない関節コナゴナな変形ギミックが、貴方の玩具魂を直撃必至。
●映像内のメカニック
こう書いてはいるが、マジキング及びマジマジンは、正確にはロボットではない。
「魔法戦隊マジレンジャー」では、戦隊シリーズ初の“ヒーロー各人が直接巨大化変身”して巨大ロボットの姿になるという脅威の設定を持っている。
似たようなコンセプトで、過去に「忍者戦隊カクレンジャー」の巨大獣将や超忍獣などがあったが、あれらは「ロボとの一体化」に過ぎず、ヒーローが直接巨大化したものではなかった。
え、ブルブラック? ギンガマンのアレ?
いや失礼、筆者はあれを「戦隊ヒーローの一人とは認めていない」タイプなので、つい外してしまってたよ。
それはおいといて。
五人のマジレンジャーが、「マージ・マジ・マジカ」の呪文を唱える事で、マジフェニックス(レッド)・マジタウロス(グリーン)・マジガルーダ(イエロー)・マジフェアリー(ピンク)・マジマーメイド(ブルー)という名前の「マジマジン」に変身する。
元人間であるせいか、見た目に反してやたらとロボットらしからぬ動きをするのが特徴だが、映像ではそれが面白く描かれており、両手を上げて勝利を喜ぶマジフェニックスの姿などは、かなり新鮮な印象を与える。
マジマジン五体は、チーム?必殺技を持っている。
「ファイナルマジック・マジンシュート」という技だが、これは「ゴレンジャーストーム(orハリケーン)」や「バルカンボール各種」「カクレンボール」等のような“五人でボールを叩き続けて相手にぶつける”系の技だ。
これをロボットの姿でやるというのも凄いが、さらに凄まじいのは「ボールはマジフェアリーが変身したもの」であるということ。
これを、マジタウロス→マーメイド→ガルーダとパスして行き、最後にマジフェニックスがシュートして、敵に命中させて決める。
敵に激突する時、兄妹達の過激な仕打ちによって全身腫れ上がり、異常に巨大化した状態になっているマジフェアリーの姿が、涙を誘う(一部誤解アリ)。
この状態で、さらに「マージ・ジルマ・ジンガ」と唱える事で、第一の合体形態「マジドラゴン」になるのだが、この合体にはマジフェニックスは含まれない。
第三話では、一人だけ置いてけ堀にされたマジフェニックスが、妙に可愛かった。
マジフェニックスは、マジドラゴンの上に乗って戦う事になり、この状態を「ライドモード」と呼称する(三話現在、番組中では呼称されていない)。
マジドラゴン自体は特に必殺技を持っていないが、吐き出した火球をマジフェニックスがキックして敵に炸裂させる「マジカルドラゴンシュート」という技がある。
またそれとは別に、マジドラゴン・ライドモード時のマジフェニックスは、個人武器のフェニックスソードとマーメイドスピアを合体させた「ドラゴンランサー」という武器を持つ。
マジドラゴン・ライドモードの着ぐるみはちょっと変わっていて、スーツアクターは「マジフェニックスの上半身」と「マジドラゴンの後脚部」を一人で演じている。
頭部と尻尾は操演のようで、恐らくかなり動きづらい状態で撮影しているものと思われる。
もちろん、飛翔・旋回シーンはCGだ。
よくよく考えると、中の人の下半身の前後からものすごいものが生えているようなスタイルで撮影している事になるわけだが…まぁ、深く考えないようにしよう。
これとは別に、マジマジン状態で「マージ・ジルマ・マジ・ジンガ」という呪文を唱えると、五体合体により「マジキング」が出現する。
なお、巨大化→合体にも関わらず、マジキング内にはコックピットがあるようで、マジキング登場一つ前の回の予告映像を見た人から、「いったいどういう構造になっとんじゃ」という突っ込みが炸裂しまくった。
マジキングは、残念ながらこれを書いている時点ではまだ登場していない(まだ見てねーよ)。
武器は、各マジマジンの武器をすべて合体させて構成する「キングカリバー」。
魔法使いの帽子を模った頭部と、先端部が上に曲がったつま先など、特徴的な外観を持っているが、もっとも目を引くのは、背中の巨大な翼だろう。
着ぐるみではブラブラ揺れていたようだが…根元の耐久性が心配だなあ。
●概要
「魔神合体マジキング」は、2005年2月26日に発売された。
かなり早い時期から発売のアナウンスが流れていたようで、前番組「特捜戦隊デカレンジャー」が最終展開を迎える頃には、とっくに商品概要が伝えられていた。
それが正規のアナウンスであったかどうかは不明だが、これにより
- 例年より早く発売される事(いつもなら三月下旬頃)
- 敵ロボも存在し、マジキングとのプレイバリューがある事
- 敵ロボの発売はマジキングの一ヵ月後くらい
- 五体のロボットが合体する
- 竜形態がある
という、旨味のある情報が早いうちに受け取れた意味は大きかった。
そして、これはかなり大きな商品購買意欲増進に繋がったようだ。
DX魔神合体マジキングの商品的魅力は、やはり二つの合体形態がある事に尽きるが、こういうシチュエーションは過去にもいくつか存在しており、決して珍しいものではない。
しかし、過去の例…ファイブトレーラーやイカロスハーケン、ダイノタンカーや天空気殿、またタイムロボ一式などは、腕部分や脚部分などの「ブロック」を組み替えて別の形態にするというパターンで、組み換えも、比較的容易に想像できるものばかりだった。
ところが今回は、ブロック組み換え要素こそ踏襲しているものの「完全にシルエットを変えて」しまっており、まさしく“もう一つの合体”と呼ぶに相応しい変わり様なのだ。
マジキングとマジドラゴンは、パッと見では翼以外の共通項がほとんどない。
手足が共通になる事はおおよそ判断できるが、どうやって形状を変えているかは、手に取らない限りすぐには思いつかないのではないだろうか。
恐らく、よほど観察力のある人でない限り、マジドラゴンの商品画像を見ただけで全構成を把握する事など出来ないだろう。
それほど明確な違いを作り出す「魔神合体」だから、変形合体マニアの心をくすぐらない筈がない。
というわけで、この商品は多くの期待を集めながら発売日を待つ事になった。
そして発売と同時に、ファンにはかなり好意的に受け入れられたようだ。
でも、本来の購入ターゲット層の反応はどうだったのかな?
●商品全体概要
五体のマジマジンと、四つの個別武器が付属で、今年はシールなし。
箱から取り出して、すぐに遊べる。
今回は、電池使用ギミックはまったくなし。
武器は、いつものような軟質素材で作られており、未彩色。
今回はマジドラゴンの尻尾になったり、しょっちゅう合体させる必要があったりするため、磨耗の危険がかなり高くなるから、このままで正解だと思う。
以下で何度か触れる合体ギミックも、見た目の印象に反してそんなに複雑ではなく、一通りいじってしまえばほとんど覚えられる程度の難易度で、決して難しくはない(一部はまりが固い所があるが)。
合体後のボリューム感は、脅威のレベル。
おおまかに見た限り、一部の個別ロボの出来は大変秀逸で、今年は個体の完成度を中心に作ったのかな、とすら思わされてしまう。
その分、合体後にデザイン構成上の難点が見えてくるが、溢れんばかりのプレイバリューは、そんな問題点をも覆い隠してしまうことだろう! …と思う。
以下、各ロボ“マジマジン”を、個別に見て行こう。
■ マジフェニックス
歴代で最もガキっぽい主人公、マジレッド・小津魁が呪文の力で変身したマジマジン。
全高26.8メートル、全幅18.3メートル、重量900トン。
フェニックスソードを武器に戦うが大変身軽で、サッカーのシュートを応用したキック技も得意とする。
戦隊ロボらしからぬ、まるで「勇者シリーズ」の小型ロボのような美青年フェイスが特徴。
マジドラゴンには合体しないが、上に搭乗する事が可能。
マジキング合体時には、胸部分を構成する。
玩具のマジフェニックスは、大雑把に測って高さ約15センチ弱、肩幅約10センチほどのサイズ。
戦隊ロボ玩具としてはかなりの関節可動率を誇っており、脚部は、足首を除いてかなりフレキシブルに動かせる。
残念ながら上腕・前腕・手首部は無可動の上に、巨大な肩パーツと一体化しているが、代わりに肩関節(腕全体の付け根)は自由度が高く、お約束の360度回転以外にも、腕全体を左右に広げる事ができる。
片膝立ちが出来る戦隊ロボなんて、すごい事ではないだろうか!
さらに、頭部全体の造形が素晴らしく、筆者には、難点を見出す事がまったくできない。
いやホント、すごく完成度の高い頭部で、ため息が出るくらい。
こんなにかっこいい顔のロボ玩具、そうはないよ。
個人的感想だが、このマジフェニックスは、合体前の単独ロボとしては究極レベルの完成度ではないかとも感じている。
他に、背中にフェニックスソードを接続させる事ができる。
頭部、腰の前垂れが塩ビ製。
前垂れ表面の浮き彫りも、なかなかすごい。
なお、本来この商品のロボは、すべて首が動かない仕様になっているが、今回撮影に使用したものは、ちょっとした改造で首が回せるようになっている。
購入者の中でも、この改造をされた方は大勢おられるものと思うが、一応「首可動改造」のやり方をご紹介。
ただし、(理由はリンク先で詳しく書くが)マジフェニックスは、首可動改造にもっとも向かない。
できる事なら、可動改造は見送った方が賢明かもしれない。
マジフェニックスは、良い部分が目立つものの、大きな問題点も特に見当たらない。
可動に制約があるものの、本来ほとんど関節の動かない戦隊ロボにあって、ここまで動けば充分だろうし、その上で合体パーツへの変形もきっちりこなしているのだから、むしろ本商品の中で最高の出来と言い切っても、問題ないだろうと思う。
マジドラゴンの項で詳しく触れるが、マジフェニックスを載せる際には、ちゃんとロックがかかってずり落ちないようになっている。
太股の裏に凸ジョイントがあり、マジドラゴンの胴体と接続する事が出来る。
■ マジタウロス
「牛がモチーフ」のクセに、「アニキ牧場」などという名前の菜園を持つ、頼れるナイスガイマジグリーン・小津蒔人が変身したマジマジン。
なんだか「牛が食用牛を飼っている」みたいで、なんだかとっても危険な匂い♪ …とか思っているのは筆者だけだろうか!
五体中最大の大きさを誇り、全高36.7メートル、全幅17.7メートル、重量2120トンに至る。
一応人型なのだが、正確にはミノタウロス型のロボで、その顔は完全に「牛」。
なんと、マジガルーダと並んで、ジェットガルーダ以来の「人型なのに動物型の頭部を持つロボ」だったりする。
武器はタウロスアックス。
今のところ、単独で能力を活かした戦闘はした事がないため、映像上の詳しいデータはわからないが、パワー型と見てまず間違いないだろう。
右肩の上にマジフェアリーを乗せているスタイルが、デフォルト。
合体時は中核を構成し、マジドラゴン・マジキング時のいずれも胴体のほぼ全部になる。
一見単純な造形に思える脚部が、合体時には想像以上に技巧をこらした可変ぶりを見せる。
商品のサイズは、高さ約23センチ、肩幅約10.5センチほど。
「超獣機神ダンクーガ」でいうところの「ビッグモス」に相当するロボで、とにかく圧倒的な大きさと異形の頭部が魅力。
頭部は、マジキングのものと表裏一体となっており、縦に二分割された帽子のトンガリがミノタウロスのツノを表現しているという、大変秀逸なアイデアでまとめられている。
マジタウロスの頭部・腕部・脚部はマジキングの各部位と共通なのだが、いずれもそのまま流用するわけではなく、変形過程で一捻り加えられるのが憎らしい。
特に、腕部と脚部の変形は特筆モノで、うまくデッドスペースを消している。
残念ながら関節可動はほとんど期待できないが、それでも腕と脚の付け根は動くし、肘も内側にのみだが多少曲げる事が可能になっている。
驚く事に、この肘関節の構造のおかげでアックスを両手に持ち、頭上に掲げるポーズを取らせる事が出来てしまう。
首可動改造は、そのままマジキングにも反映するので、一番行う価値があるかもしれない。
ただし、他のマジマジンの改造よりも細かな作業を求められるので、自信がない人は素直に避けるべきかと。
さらに、もう一つ問題があるのだが、それは別ページの改造コーナーで触れよう。
■ マジガルーダ
消極的なんだか突進系なんだか、今イチよくわからない「ちぃ兄」ことマジイエロー・小津翼が変身するマジマジン。
全高26.7メートル、全幅15.3メートル、重量950トン。
個人武器は、特に持たない。
必殺技は、空中体当たりのガルーダアタック。
マジタウロス同様、人型ではない頭部を持っているが、こちらはさらに腕の形状まで違っており、巨大な翼を携えている。
巨大な腕とバランスの良いボディ、そして鳥形の頭部と、もっとも人間型からかけ離れたデザインラインを持っているが、これがなかなか良い感じ。
ここまで、全身ハッタリに満ちた戦隊単体ロボも珍しいのではないだろうか。
第二話にて、翼でマジフェニックスにツッコミを入れる動きは、ファンの間で大ウケだった。
低空飛行しながら翼で打撃を与えるという、ジェットマンがグリナム兵によく行っていた戦法に似たアクションを行う。
「ファイナルマジック・マジンシュート」の時は、マジフェアリーのボールを両翼で受け止めてしまうため、「勢いを殺したら意味ないだろう!」とよく言われたが、きっと他の戦隊同様「アヤシゲな何か」をボール注入しているに違いない。
でも、姉貴に注入するなよ、と。
本商品のマジガルーダは、高さ約14.5センチ、肩幅約9センチ。
ただし翼を広げた最大幅は、なんと約32センチ強にも及ぶ。
合体ギミックの影響をモロに受け、ほとんどの関節可動を殺されているが、代わりにバシバシハッタリの利いたボディラインを持ち、異形ロボットのかっこよさを徹底的に追求している。
大型のボディに、巨大な翼とスラリとした脚が繋がり、その上に小型の頭部が乗っかっている。
この、「どう見せればロボットがかっこよく見えるか」というのを知り尽くしたデザインは、特筆に値するだろう。
可動は、肩の回転と腕(翼)の付け根のスイング、各脚の横方向回転のみ。
正確には、両脚が真横に持ち上がるのだが、これは可動というよりは変形ギミックの一環と見るべきだろう。
これも、首を可動化させるとさらにかっこよさがアップする。
ただし、改造中は首の付け根部分のパーツに負担がかかる事が予想されるので、万全を期すなら、一度胴体周辺を分解した方がいい。
こんな風に、形状については文句なしと思われるマジガルーダだが、実は合体時にちょっとした疑問を生んでいる存在でもある。
これについては、後に詳しく触れよう。
■ マジマーメイド
なんだか、近年の戦隊にしては珍しく控えめなヒロイン…小津家の次女であり、芳香の下僕と化しているマジブルー・小津麗が変身したマジマジン。
全高26.6メートル、全幅14メートル、重量850トン。
マーメイドスピアを持ち、下半身を魚型に変形させて水中を移動する事も可能。
今のところ、それ以外特に目立った能力は見せていない。
マジマジンの中では、恐らく二番目くらいにスマートなボディを持つ、理想的な女性ロボ…なのだが。
商品サイズは、高さ約13.5センチ、肩幅約6.8センチほど。
さて、ここまで褒めまくってきた玩具のマジマジンだが、そろそろ造形的に限界が見えてきた。
マジマーメイドは、後に紹介するマジフェアリーと並んで「最も劇中の着ぐるみに似ていない」造形になっている。
少なくとも、劇中のスマートなイメージを持って手にとってはいけない!
まるで、ギガントアーマーを三枚くらい重ね着したようなごっつい体躯は、イメージをコナゴナに打ち砕いてしまうだろう。
まあ、合体の事情でしょうがないんだけどさ。
こういう場合は、勇者シリーズのロボ玩具を持ち出して、精神的抵抗力を付けるべきだろうと思う。
マジマーメイドは、「前腕が僅かに横に揺れるだけ」「脚部がちょっとだけ横回転するだけ」という、極悪の関節可動範囲を誇っている。
分解してみるとわかるが、上腕パーツなどはしっかりボディパーツに挟み込まれている上、トドメとばかりにネジ止めまでされており、「絶対に動かさせてやらない!」という、製作側の熱い意気込みすら感じられる。
もし、これを可動化改造するとしたなら、相当な困難を覚悟せねばならないだろう(やっても大して効果はないと思うが)。
もっとも、だからと言って単純に「出来が悪い」と投げ捨てるのはどうかとも思う。
マジドラゴンやマジキングへの変形合体を成立させるため、問題点が寄せ集められただけなのだ。
だから、マジマーメイドを責めるのは良くない事なのだ。
そもそも、DX戦隊ロボ玩具は、関節可動を求める方が(以下略)
マジマーメイドは、ギミックの都合上「二枚にさばく」事が出来る。
その際、両足を超ガニマタ状態にしてボディを再接続すると、一応「マーメイド形態」っぽいデザインに整える事ができる(外さなくても可能)。
もちろん、尾びれと解釈するには、かなり無理があるような気がするけど。
ちなみに、この足の可変については、説明書に記述がまったくない。
やっぱり、無理がある事がわかっていたんですねそうですね…
首改造は、これもやっておくといいかもしれない。
元々可動率が少ないロボだから、せめて首くらいは…という気もしたりして。
キングカリバーの大半を構成する部分を二つ折りにして、「マーメイドシールド」なる装備にして背中に装着させる事ができるが、これがどの様に活かされるのかは、現状では不明。
少なくとも、玩具では転倒防止以外の使い道がない。
■ マジフェアリー
色々な意味で我が道を突っ走る、小津兄妹二番目にしてお色気担当、マジピンク・小津芳香が変身したマジマジン。
その名の如く最小サイズで、全高15メートル、全幅5.8メートル、重量80トンしかない。
それでも、ヘタなガンダムよりデカいというのがすごいけどさ。
マジガルーダ同様、個人武器は特に持たない。
劇中では、ロボというよりもマイ○ィレディ風のいでたちで、アクターの体型がモロに出ている。
マジタウロスの右肩が指定席で、そこで跳ね回るのが仕事(嘘)。
手持ち武器はないが、一応、背中のリボン状パーツ「フェアリーカッター」がメイン武器らしい。
「ファイナルマジック・マジンシュート」の際はボールに変形して、兄妹からせっかんを受けて敵に特攻をかますという大技を担当し、視聴者の度肝を抜いてくれる。
まあ、普段から扇風機やコショウに変形しているんだから、何でもありですか。
後々、激突直前に「ゴレンジャーハリケーン」化しない事を切に願う。
玩具のマジフェアリーは、なんと高さ8.2センチ(頭頂部までだとたったの7センチ!)幅約3センチ程度の大きさしかなく、身長だけなら200円のガシャポンフィギュアより小さい。
当然だが、ボールにも扇風機にもコショウにもコップにもイビルッチョしない。
関節可動率は…いや、これはもはや、関節云々以前の問題だろう。
一応、足首と腕が前後に回りはするが、それ以外の関節はすべて一体化しており、両足は揃えた状態でぴったりくっついている。
しかも、対比的につま先とかかとデカいし。
首改造なんか、もはや不可能。
だって一体化しているし。
加えて、背面部にはマジドラゴンの顔を構成する巨大なプレートを背負っており、著しくボディバランスを損なっている。
さらに、劇中ではリボンのように表現されていた銀色のパーツは、巨大な軟質プラ製で豪快に存在感をアピールしており、倒れやすい身体を支えてくれる。
単体で見ると、ものすごくカオスな雰囲気が漂っている造形だが、これもマジマーメイド同様「変形合体を行うためのしわ寄せの集大成」なので、悪く言うのは酷というものだろう。
このマジフェアリーを背中側に折りたたむ事で、マジドラゴンの頭部とマジキングの胸中央部分が構成される。
ここはいっその事考え方を変え、マジドラゴンの頭部裏側にマジフェアリーの身体が浮き彫りにされているものと思えば…
とにかく、スタイルの良さは「初めから求めるな!」という事。