古物倉庫 第8回 ■ ポピニカ 大鉄人17「サブマシン」

2006年6月25日 更新

 このページは、現在絶版の商品またはドエラい昔に発売されたアイテムをご紹介します。

大鉄人17は、自らの意思を持つロボットである。
人類を守る為に、巨大頭脳ブレインと戦うのだ!

 随分と間を空けてしまいました。
 第2回と3回で、昭和52年(1977)放送「大鉄人17」に登場したシグコンマシン各種を紹介しましたが、今回はようやく三つ目。
 同番組登場のメカニックで、17から主人公・南三郎に与えられた専用ビークル「サブマシン」です。
 本編では試乗テストをやったり、性能分析したりと色々やっていましたが、やっぱり一番印象深いのは、オープニングのラスト辺りで不安げな顔の三郎を乗せて飛んでいる合成カットでしょうか。

 サブマシンと、パッケージ。
 これも、前に紹介したシグコンマシンと同様、デッドストックで入手したもの。
 おかげで状態はバッチリ(やや箱に傷みがありますが)。
 そんなわけなので、発売当時とまったく同じ状態でご紹介できます。
 やっぱりデッドストックはいいですね。

 で、このメカの設定を知らない人は、「箱絵と随分違うじゃん」とお思いでしょうが、これについては後ほど。
 この時点で目立つのは、ライト付近を走る赤ライン塗装がオミットされている点くらいでしょうか。
 さすがに精密再現ではありませんが、そこそこ良い感じで再現されてますよ。

 あらためて、サブマシン。
 私ゃてっきり「SUB-MACHINE」だと思いこんでたんですが、「S“A”B-MACHINE」というスペルだったんですね。
 つか、劇中でもこのスペルを見て佐原博士が三郎用だと判断してたっけ。

 初登場は6話で、17の持つ超生産能力によって体内で製造された、三郎専用ビークル。
 17が、ブレイン党員に追いつめられた三郎を救助。
 以降、正式に17から譲渡され、7話ではレッドマフラー隊所属の新堀和夫氏ら研究班によって調査されるが、構造もシステムも把握出来なかった。

 サブマシン基本形態。
 運転用のデバイスは存在せず、すべて三郎の被っているヘルメット(これも17からもらった物)を通じ、脳波でコントロール。
 この状態で、地上を約400キロ近い速度で走行可能。
 ただし、シートベルトは付いていない。
 さすが17、友情の証にとんでもなくすごいマシンを送ってくれたものです。

 背面から。
 撮影に使われた実車は、リアテール付近が(このポピニカの形状を基準とすると)もっとデフォルメされたような造型になっていました。
 でも、ミニカーとしてはこんな感じの造りで充分だと思われます。
 実車は、後輪部に白く塗装されたオーバーフェンダーが付いていて、さりげなく車両フェチの性癖をくすぐってくれたのですが、このポピニカでも、それはきっちり再現されています。
 しかも、ビス止め用のくぼみまで!

 正面俯瞰。
 コクピットブロックは見ての通りの構造なのですが、撮影用車両は、右側の謎のボックスの中に本当の運転手が潜り込んで運転していたようです。
 ただコレ、車両全体がかなり小さく、シートに座った三郎の首が常に上に出ている状態でしたから、本当の運転席内部は、地獄のような狭さだっただろう事が予想されます。

 こちら、設定上は三輪車で飛行撮影用プロップではシャーシ側から前輪が確認できるのですが、撮影用車両は、どうやら4輪だったようです(多分)。
 恐らく、何かの小型電気自動車みたいな奴を改造して、ノーズつけたりオープンにしたりして使用したんじゃないかなあ。
 確証ないけど。
 なお、撮影用車両はビルの屋上などにも運ばれていましたから、本当に運転できる車としては、相当軽量だったのではないかと考えられます。

 つか、どなたか元車についての情報ご存知でしたら、是非お教えください。

 三郎少年は、非固定なのでシートから外せます。
 顔がすごく恐いのと、色がしっちゃかめっちゃかなのは、この際見逃してあげましょう。
 左手に持っているのは、劇中でレッドマフラー隊が通信用に取り付けた通信機かな?

 サイドドア(ウインドウ?)は開閉可能。
 運転中、三郎が掴まれる数少ない場所。
 劇中設定通り、中身はなーんにもない。

 さて、ここからは変形です。
 飛行モードにチェンジ開始!
 赤いリアハッチを開き、折りたたまれていたローターを引き上げます。

 ローターの羽は、三段重ねでまとめられています。
 これを一枚ずつずらして、本来の形状に整えます。

 ローターを完成させた状態。
 ここで赤いリアハッチを閉じます。

 フロントノーズ部分の白いボタンを押して、サイドウイングを展開。
 これで、飛行形態完成。
 うかつに立ち上がると、サン●ース軍曹状態になっちゃうから気を付けて。

 他のシグコンマシンとの比較。
 左奥・シグコンジェットと右奥・シグコンタンクと比較してみると、意外に大型なのがわかると思います。
 サブマシンは、シグコンタンクと共に17のつま先内部に収納されます。
 それぞれパッケージサイズは結構違うのに、中身は大差ないというのは、ある意味すごいかな。

 パッケージです。
 今回は、スキャナを良い奴に買い換えた事もあり、補正ほとんどなしでアップしてみます。
 こちらは正面。
 向かって左の黒い箱状の部分が、本当の運転席のフロントウインドウ部分と思われますが、本当に狭そう。

 パッケージ背面。
 左の「一言」は、後だ後!!

 パッケージ横面。
 やっぱり、このデカデカとしたポピニカのロゴは偉大ですなあ。

 スキャンついでに、箱のベロ部分に印刷されている、懐かしいポピニカ応募券を。
 これは、色々なキャンペーンに使われていましたね。
 超合金ボールペンって、この頃はもうやってなかったっけな?

 説明書です。
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【カバゴンのママに一言】

 パッケージ裏にある「カバゴンのママに一言」。
 カバゴンこと阿部進氏については、第1回「マジッカー」のページで詳しく説明しておりますので、ご参照を。
 なんか、今回のネタは、妙に身にしみるものがあるような…。
 金遣いの荒さは、ガキの頃の無駄遣いの発展延長なんだろうな〜と、今更自戒してみたり。
 もっとも、昔はガチャガチャ、今は酒とつまみに一番費やしているんだけど。

 サブマシンは、実は以前紹介したシグコンマシン各種よりも早く手に入れていたもので、というか、これが手に入ったからこそ他のも手に入れようと思ったわけです。

 このサブマシン、本放送当時はほとんど魅力を感じていませんでした。
 三郎は便利に使っていたけど、戦闘用でもなければ、足から入って17のコクピットになるわけでもない、まして何かと合体するわけでもない。
 単なる「移動式三郎専用特等席」に過ぎないと、認識していたのですね。

 ところが、本編見直してみて、ちょっと認識が変化。
 17が、三郎にわざわざ作って上げた物だという、シチュエーションを受け入れてこその魅力があったわけですね。
 小型とはいえ、他のマシンとのデザインの共通性もあるし、なかなか良いデザイン。
 また、小型車両がヘリコプター型に変形、しかも結構大胆なプロセス。
 見方を変えれば、旨味一杯じゃないですかい!
 ふっ、子供の頃の自分、まだまだ青いものよのぅ。
 個人的には、サイズの割に太いゴムタイヤ(またそれか)とオーバーフェンダー、そしてリアフェンダーからテールにかけての絶妙なラインのエロっぽさがたまりません。
 さりげに、フェティシズムつっつきまくりなんですね。
 こういう、些細な発見がある所が、ポピニカの嬉しいところです。

 ちなみにこのポピニカ・サブマシン、実は結構今でも入手は容易です。
 価格は、状態によって千差万別ですが、完品でも5000〜6000円前後も払えば、いいものが手に入るのではないでしょうか。
 ジャンクでよければ、オークションで2000円未満でそこそこの物が見つかる事があります。
 知名度はそれなりにあっても、決して人気の高いメカという訳ではないですから、注目度も低く高評価されにくいのかもしれませんね。
 でも実際は、本体よりもパッケージの状態の方が重要なんですけどね。

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