第34回 ■ バンダイ装着変身「仮面ライダーカブトハイパーフォーム」

2006年11月26日 更新

 「仮面ライダーカブト」最後の装着変身。
 通称「ハイパーカブト」のレビューです。

これでカブトの装着変身も、一応最後かあ。

 つーか、個人的には最後なんて言わず、是非ホッパーズやダークカブトも出して欲しいものですが。
 ここまで出したんだから、せめてTV本編登場分くらいは全部欲しかったものです…

 はあ。
  まー、フィギュアーツで補完してくれたからいいけどね。

 というわけで、キリキリ行きましょう!

●装着変身 「仮面ライダーカブト・ハイパーフォーム」
 定価2,625円(税込)

というわけで、随分公開が遅れましたが行ってみますか。
  • Hカブト素体フィギュア
  • Hカブト頭部(マスク)
  • Hカブト肩アーマー×2
  • Hカブト上腕アーマー×2
  • Hカブト胸アーマー×1
  • Hカブト太腿アーマー×2
  • 天指差し用右手首×1
  • カブトゼクター(ライダーフォーム形態)×1
  • ハイパーゼクター(通常形態)×1
  • ハイパーゼクター(起動形態)×1
  • パーフェクトゼクター×1
  • ザビーゼクター(パーフェクトモード)×1
  • ドレイクゼクター(パーフェクトモード)×1
  • サソードゼクター(パーフェクトモード)×1
  • 取扱説明書

 2006年10月28日、「装着変身・仮面ライダーBLACK(※レビュー予定ナシ)」と同時発売。
 「仮面ライダーカブト」系装着変身としては6番目の商品で、放送中に発売されるシリーズ商品としてはラストになる(11月中旬現在、カブト系他ライダーの発売アナウンスはなし)。

 ハイパークロックアップ時の形態変化が差し替えなしで再現可能で、シリーズ初の「変型機構を持つライダー」商品となっている。

●映像内のキャラクター

こうして見ると、思ったよりスマートかなあと。

 仮面ライダーカブト・ハイパーフォーム(以下ハイパーカブトと記述)は主人公ライダーの最強形態だが、その登場パターンがかなり変わっている。

 初登場は30話ラストで、突然何の前触れもなく画面に出現。
 この時は、高速移動時の衝撃波? でカブト(!)とガタックを吹き飛ばしている。
 つまり、この時点からしばらくは「カブトの他にハイパーカブトが別に存在する」状態となっており、その存在の謎が追及された(そしてその後、唐突に姿を見せなくなった)。
 天道総司の推測によると、この時のハイパーカブトは「未来からやって来た自分」だという。
 時間を超越する能力を持つハイパーゼクターの力によって、過去の自分を助けに来たのがハイパーカブトだというのだ。

「俺はこの手で〜」っていう奴だ。

 後に、現代世界の天道もハイパーゼクターを入手するが、これは三島の手によって破壊されてしまう。
 しかし、突然もう一つ別のハイパーゼクターが未来からやって来て、天道の手に降りる。
 これを装着した(現代の)カブトも、ハイパーカブト化。
 以降、天道はハイパーゼクターを使い、戦いを続けていく事になる。

 しかし、天道はまだハイパーゼクターを巧く使いこなせていないようで、時折勝手に異世界へ飛ばされてしまう事がある。
 飛ばされた先の世界では、行方不明になった日下部ひよりが、“もう一人の天道(渋谷・エリアX内で幽閉されていた鉄仮面の男の正体)”と存在していた……

「俺は既に未来を掴んでいる。そして、これからも掴み続ける!」 

 ハイパーカブトは、カブトが左腰横にハイパーゼクターを装着し「ハイパーキャストオフ」を始動させる事で変身する。
 この時点でも能力は強化されているが、さらに「ハイパークロックアップ」を行う事で各部装甲が展開し、従来のクロックアップ以上の高速戦闘が行えるようになる。
 カブトゼクターへのライダーキック入力と「マキシマム・ライダーパワー」発動を掛け合わせる事によって、「ハイパーライダーキック」を放つ事が出来るようになる。

 このハイパークロックアップには時間・空間超越能力と時間逆転能力があり、敵の攻撃をなかった事にしたり、ワームに倒されたガタックを復活させたりした事もある。

「俺の進化は光より早い。全宇宙の何者も、俺の進化にはついて来れない」

刃に開いた穴がなんかいい♪

 その他、「パーフェクトゼクター」という新型の武器を召喚する事も可能。
 これは37話でハイパーカブトが突然空間から取り出したもので、具体的な関連は一切不明。

 ソードモードガンモードの二形態があり、普段はソードモードになっている。
 これ単体でも強力な技が使え、それぞれのモードで「ハイパーブレード」「ハイパーキャノン」が使用可能(カブトパワー)。
 さらに他ライダー(ザビー・ドレイク・サソード)のゼクターを合体させて能力を特化・強化する事が出来る。
 ザビーゼクターとソードモードで合体(ザビーパワー)すると「ハイパースティング」という突き刺し技、ドレイクゼクター(ドレイクパワー)とガンモードで合体すると「ハイパーシューティング」という銃撃技(本稿執筆時点では未使用)、サソードゼクターとソードモードで合体(サソードパワー)すると「ハイパースラッシュ」という斬撃技が使えるようになる。
 その他、ザビーゼクター+ガンモードで「ハイパーレイザー」、ドレイクゼクター+ソードモードで「ハイパーアックス」、サソードゼクター+ガンモードで「ハイパーウェーブ」という技も別途あるが、細かい使い分けが本編内できちんと行われるかどうかは不明。

 また、すべてのゼクターを合体(オールゼクター・コンバイン)させると、ソードモードで「マキシマム・ハイパータイフーン」という超破壊斬撃技、ガンモードで「マキシマム・ハイパーサイクロン」という最強銃撃技を繰り出せるようになる。
 とにかく、異常に盛り沢山の技と機能を持っている。

 ちなみに各ゼクター合体時は「強制召喚」になるため、例えば傍でザビー、ドレイク、サソードが戦っている時にこれを使うと、そのライダーはゼクターを奪われ変身解除されてしまう。
 38話では、実際にこのパターンでサソードas神代剣が変身を解かれている。

「絆とは、決して断ち切る事のできない深い繋がり。たとえ離れていても、心と心が繋がっている」

●セールスポイント

 装着変身ハイパーカブトは、派手なパーツ構成の割に実は意外とスタンダードなスタイルにまとまっている。
 通常形態時は、画像で見るより若干スマートな印象がある。

 可動については従来の通り。
 相変わらずアゴを引けない構造なので、とっても残念。

前面部。背面部。背中の羽に塗装ハゲが…

 ノーマルカブトとの比較。
 造形は、ほとんど別物。
 こうして見ると、赤と銀の配色がノーマルカブトと逆になっている事が良くわかる。

いつもの指さしポーズ。

と言いつつ、よく考えたらそんなにしょっちゅうはやってなかったような?

 天を指差す右手首が付属。
 ただ全体が赤色なので、ノーマルカブトに流用出来ないのが残念。
 このポーズって、ハイパーよりノーマルの方が印象深いしね。

使用前→→使用後
ハイパーゼクターを見せるためちょっと腕を変な方に。

 ハイパーゼクターは、凸ジョイントの口径サイズがノーマルカブト腰横の凹ジョイントにもピッタリなため、ハイパー化直前の様子も再現可能。
(※同構造のガタックにも装着可能。ザビー他三人ライダーには装備不可)

意外にかっこいいポージングも決まるもので。

 肩アーマーは、肩ブロックに密着しているような構造なので可動制約をほとんど与えないようになっている(通常時)。
 胸プレート展開(後述)の都合でハト胸になっているけど、基本的にはかなりスマート。
 思ったよりゴテゴテしていないので、実際に手にとって見ると意外に好印象かも。

 パーフェクトゼクター
 一部では「(仮)ハイパーソード」という名称の方が有名?
 グリップの可動と、柄部分の展開が可能。

 パーフェクトゼクター関連パーツ一式。
 これがすべて合体可能。
 COR版ハイパーカブトはすべてくっついた状態のものしかないので、これはとても嬉しいところ。

 他ゼクターは、
・ザビーゼクター:翼が前後に可動
・ドレイクゼクター:翼が別パーツで分離可能
・サソードゼクター:尻尾が可動

 …という具合になっている。

 ザビーゼクターを合体させて「ザビーパワー」!
 まずは、ハイパースティングの再現。
 剣の先端部に、ザビーゼクターを合体。

 ちくっ♪

 「装着変身ザビー」付属の(ライダー用)ザビーゼクターとの比較。
 大きさがこんなに違う。
 ちなみにマスクド用のザビーゼクターはこれより小さいので、比較してもアレ。
 今回付属のザビーゼクターは、形状・塗装・サイズ共に装着ザビー付属の物に対する不満を払拭できそうな良パーツなんだけど…

 残念ながら、ハイパーカブト付属のザビーゼクターは装着変身ザビーに流用不可能。
 ジョイントの口径がこんなに違う。

 試しに、凸ジョイントの底面に両面テープを貼り付けて強引に装備してみたところ。
 多少ゼクターが太め過ぎるかなという気もするが、結構ベストマッチ。
 だからこそ、転用できないのが物凄く悲しい!

 もっとも、装着ザビーはマスクドとライダーで手首のジョイント口径サイズが違っているので(あげくにマスクドには段差まであるし)、両方にベストマッチするようにするのは困難かなと。
 ジョイントを真鍮線か何かで作り直して、装着ザビー用を作りたい気が(笑)。

 ドレイクゼクターを合体させて「ドレイクパワー」!
 次は、ハイパーシューティングの再現。

 パーフェクトゼクターをガンモードにして、刃の根本付近にドレイクゼクターを合体。
 ドレイクゼクターの尾を押さえているパーツは分離可能。
 というか、一度取り外してからドレイクゼクターを通し、それからパーフェクトゼクター本体に合体させなければならない。
 ちょっとめんどくさい。

 しかし。
 残念ながら今回付属のドレイクゼクターは、装着変身ドレイク付属ドレイクグリップとの合体が不可能。

 ドレイクゼクター比較。
 上は装着変身ドレイク付属の物。

 形状は本来のドレイクゼクターに近いんだけど、塗装がものすごく手抜きなのがいただけない。
 ほとんど銀一色って…。
 いやまあ、正しくは本体は薄いメタルブルーなんだけどさ。
 実物見ると、ほとんどわかんないし。

 劇中で実際に合体しているドレイクゼクターは水色に黒いラインのツートーンなので、激しい違和感がある。
 というか、他の二つのゼクターはそこそこ塗り分けがされているのに、どうしてこれだけいい加減?
 せっかく良い形しているのに、本当にもったいない!

 サソードゼクターを合体させて「サソードパワー」!
 刃の根本付近(ドレイクゼクター合体部分の裏側)にサソードゼクターを合体。

 さて、今回最大の不思議は、このサソードゼクター。
 なんと、これだけ装着変身サソードと互換性があったりする。
 画像は、装着変身サソード付属のサソードゼクターを、パーフェクトゼクターに合体させたところ(左側がハイパーカブト付属、右側が装着変身サソード付属)。
 少し位置が変わるけど、問題なく合体している。
 ものすごく自然にフィットするので、パーツに負担はかからない。
 つまり、無理にはめているわけではないということ。
 …なんで?

 サソードゼクター比較。
 上が装着変身サソード付属のもの。
 大きさが随分違っているが、なぜかどちらもパーフェクトゼクターに合体可能で、そしてサソードヤイバーにも着けられる。

 左側がハイパーカブト付属、右側が装着変身サソード付属のもの。
 ゼクターの裏側のジョイントはそれぞれまったく異なっている筈なのに、なぜか問題はまったくない。
 パーフェクトゼクター付属のサソードゼクターは、サソードヤイバーに尾の針を刺すこともきちんとできる。

 ちなみに、装着サソード付属サソードゼクターの裏側は凸ジョイント。
 パーフェクトゼクター付属サソードゼクターの裏側は凹ジョイント。

「オールゼクター・コンバイン」

 蜜を塗った木に群がる蟲の如く、三つのゼクターがすべて合体。
 なんだかとってもすごい形状に。
 各ゼクターは、パーフェクトゼクターに召還された後合体直前に色を変える。

 って、撮影終了後に気付いたんだけど、ザビーゼクターの羽の向き間違えたぁ!(本当は伸ばすんだよね)
 うが〜!! パッケージ裏の写真見て勘違いしたあっ!!(怒)

 というわけで、写真全部羽の向き間違ってるけど、ご勘弁ね♪

 全合体状態を横から見たところ。
 なんか色々と複雑な気分になってくる形状…

 なんだかものすごくバランス悪くくっついているように見えるが、実際の結合力は大したもので、まず勝手にポロポロ外れる事はない。
 ドレイクゼクターなどは実質二点支持なので、かなり強固にくっついている。
 むしろ、ドレイクゼクターの羽の方が取れやすいという…

「マキシマム・ハイパータイフーン!」
 劇中では、ものすっごく迫力なく横に振り回すだけという、意外にぞんざいな技。
 設定では、山を切り崩すそうで
 しかし映像の迫力と説得力は、ファイズブラスターに思いっきり劣る。
 なんせ、近くに生えてる木一本倒せない程度の攻撃力しかないし(笑)。
 もちろん、駐車場の中で使っても安全という嬉しい設計♪

「マキシマム・ハイパーサイクロン!」
 オールゼクターコンバイン状態のガンモード。
 これを書いている時点ではまだ未使用なので正しい構え方は不明。
 ただこうして持つと、無意味に思えたサソードゼクターの合体が少し活きてくるかも。

 半径100kmが消し飛ぶという、クウガのゴの皆さんも真っ青な破壊力を発揮。
 是非一度その設定を用いて、都心に壊滅的なダメージを与えていただきたい(笑)。

 というわけで、他のライダーの力を強制的に奪って技を使用する極道兵器「パーフェクトゼクター」は、かなり遊べる良い出来の物になっている。
 部分的に不満点はあるが、決して悪いものではない。
 デザインの好き嫌いという根本的な問題を乗り越えたら、ということわりが入るけど。

 それでは、もう一つの売り「ハイパークロックアップ」を。

 ハイパークロックアップ。
 装甲が変化するので、これを「ハイパーキャストオフ」と混同している人も多いみたいだけど、こちらはあくまで超々高速及び時間逆転用形態なのでご注意。
 変型は、

  • 胸プレートの展開
  • 両手足のフィンの展開
  • 肩アーマーの展開(というか角度変更)
  • 背面アーマー展開

 もちろん、すべて手動で変型させる。
 両手足のフィンは元々素体に収納されているので、他のアーマーのようにいちいち取り外す必要はない。
 (というより、外す前提ではない)

 ハイパークロックアップ形態・背面。
 背中のアーマーの基部はボールジョイントになっていて、ある程度フレキシブルに展開・移動可能。
 その下から出てくる金色のパーツが、なかなか綺麗でいい感じ。
 さすがに、羽パーツはナシ。

 ハイパーゼクターを交換して、「マキシマム・ライダーパワー」発動状態に。
 でも、ハイパーゼクターのツノって動かしてもすぐに戻っちゃうから、わざわざ別形態のパーツを同梱する必要はないって気がするんだけどなあ…ま、いいか。

 「ハイパー・ライダーキック」。
 通称“ハイパーキック”。
 ようやく出て来たカブトの固定飛び蹴り技。
 この技用に、右足首が別形状になっているのがミソ。
(そのために、致命的な問題が発生しちゃったけど…以下後述)

 全体的に出来は凄く良く、ギミックも無難にまとめられていて悪くはない。
 何より、ゴテゴテ感が最小限に抑えられているのが好感触。
 カブトの装着変身シリーズの締め(ま、一応ね)としては、充分な完成度を誇っているように筆者は思う。

 ただ、これだけ盛り沢山のギミックや性能、必殺技が、劇中で充分に活かされていないのが悔やまれるなあ。
 もっとも、あんな時期に出て来たパーフェクトゼクターに、すべての技をふんだんに使い切れっていう方が無茶なんだけど。

ハイパーDVDの、カブトの真似ライダーキックが楽しそうで良かったなあ♪

 ちなみに、ハイパーゼクターが一応二つあるという事を活かして、ガタックにも着けてやれば、「てれびくんオリジナルDVD版」のハイパーガタック変身直前のシーンが再現できてしまったり。

 おお、やっぱり二つあって良かった?!

●問題点

 良い面は一杯あるのだが、同時に問題点も結構多く抱えているのが、装着変身ハイパーカブトのポイント。
 しかも、中には致命的なものもあるので、結構始末に負えない。

 まず、各アーマーの接続保持力がアンバランスすぎること。

 個体差があるようだが、ハイパーカブトは「胸プレート」「肩アーマー」「フィン(特に脚部)」が妙に外れやすい。
 肩アーマーは、通常時はまったく問題ないのだが、ハイパークロックアップ時に可動させようとするとなぜか外れて落下してしまったりする。
 しかし、もう片方の肩アーマーは問題なく可動するのだ。
 肩アーマーには左右の区別がなく、どちらをはめても同じ方で問題が発生するので、ひょっとしたらこれは素体側の問題なのかもしれない。
 ちなみに筆者のは、左肩が外れやすい。

 ついでに言うと、上腕パーツもやたらと外れやすいようだ。

 もう一つは、プレイバリュー関係の問題。
 せっかく出来の良いパーフェクトゼクターなのに、なんとまともに持たせる事が出来ない!

刃側を前に向けて無理矢理持たせたところ。→→そしたらポロリ…

 パーフェクトゼクターのグリップは、刃側(本体側面)が広く、面側(剣の平たい部分)が狭い。
 この状態だと、パーフェクトゼクターを持たせた場合「敵に向かって刃ではなく面側を向ける」ことになってしまい、剣である意味がなくなってしまう。
 なので、無理矢理剣本来の向きに持たせようとすると…今度はグリップの幅が広すぎて手で保持できなくなる
 ハイパーカブトは、ただでさえ指関節が異様に固く保持に応用を利かせにくいので、これではほとんどまともに持てないと言っていいだろう。

 では、なぜグリップがこんな形状なのか?

結局この向きでしか持てず。 滅多に使わないガンモードをメインに設計されてもなあ。なんか最近の装着変身はヘン。

 恐らくだが、このパーフェクトゼクターのグリップ形状はガンモードを基準に考慮されているように思える
 ガンモードの場合は、相手に面側を向けるスタイルになるからだ。
 しかし、それにしてもグリップを全体的に細め、どちら向きにでも保持できるようにすればいいだけの話であって、わざわざ向きを強制されるいわれはない。
 このグリップ問題のため、せっかくのパーフェクトゼクターはかっこよく構えられなくなり、困った結果になってしまう。
 なんとか手に持たせたって、結局斜めに傾いちゃうしねえ…。

 もう一つ。
 新造形の右足首に、致命的な問題がある。

 右足首の関節が、やたらと軽くてフラフラするという人はいないだろうか?

 装着変身ハイパーカブトの右足首が妙にカタつくという症状があると聞き、筆者手持ちの物を確認したところ、最初は特に問題なかったのに後からカタつきが発生した
 これは撮影開始直後に気付いた。
 最初からの問題なら個体差という事もありえるけど、後から発生したというのでは無視はできない。
 なので、早速解析をしてみた。

 結論から言うと、これは設計ミスによる問題のように感じられる


 まず、一枚目の画像。

本当はもっと写真撮って検証したかったんだけど、個人的事情でデジカメを一時的に手放さなければならなくなったので、ちょっと必要分足りてないです。

 矢印部分は、足首全体を空転させないためのストッパー。
 まずは、こういう物があるという事をご理解あれ。

右足側も撮影はしたんですが、いざ掲載してみるとあまり違いが判別できなかったので、載せませんでした。

 こちらは、足首全体を取り外した左脛部分(わざとボールジョイント軸のみくっつけている)。
 これは健常な状態。
 矢印部分を見ると、ボールジョイントの凸部分が右側面部に食い込んで軸全体がずれないようになっている事がわかる。

 ところが右足首側は軸を押える周辺のパーツが歪んでしまい、ボールジョイント軸を充分に固定出来なくなっていた。
 要するに、(右足側の)矢印部分にゆとりが出来ていてカッチリ固定出来ないため足首全体がカタついてしまうという事なんだけど、ではなぜ、これが後天的に発生するのか?

 どうも、右足首の構造そのものに大きな原因があるようだ。

意外に見た事ない人多いかも? 足首の構造。

 これは右足首部分を分解したもの。
 新生装着変身は、このように金属製のボールジョイントに靴底側から伸びているバネで負荷を与え続け、それで保持力を高めている。

 ところがハイパーカブトの場合、通常のままだと軸が妙にきつく固定されてしまう。
 つまり、ボールジョイントそのものに必要以上の負荷がかかっているということ。
 先に説明したバネが、強く当たりすぎているわけだ。
 これは、分解していない状態で弄っていると全然わからないけど、実際に分解して足首を持ち、軸そのものをつまんで動かしてみると実感できる。
 左足首だとスムーズに回転するが、右足首はギッチギチでかなり固い
 つまりはこれが原因で、凸ジョイントが右脛側面の押えを押し広げていたわけだ。

 じゃあどうすればいいのかというと。

 まず、一度広がってしまった右脛部分については、諦めて接着剤か何かしらの固定剤を使って軸をロックしてしまうか、或いは広がった分の隙間を埋める必要がある。
 ただ無理に接着しなくても、両面テープのように弾力性のある物を巧く挟んでおけば、今後凸ジョイントが左右にぶれても押えの幅が広げられるという現象はかなり防げると思われる。

 そして、足首側。
 これは素直に、ネジをゆるめるしかないかも。
 感覚的に1〜2回程度回してしまえば良い感じになるようなので、そこは各自で調整を。
 ボールジョイントへの負荷が、かなり減るみたい。
 これで、今後足首がカタつく事は(断言は出来ないけど)防げると思われる。

 ただし、この方法は代償として縦方向の可動と固定力が若干緩くなってしまうという欠点もあったりする。
 …ううむ…

 では、なぜこれが「設計ミス」によるものだと言えるのか?
 厳密には設計ミスというより、部品選択の問題かもしれない。

 実は、右足首裏側のネジは左足首裏のネジよりも軸が長い
 そのためか、本来よりもきつめに固定されていまっているようだ。
 本来、膝下のパーツを全部分解すると、計6本のネジはどれも同じくらいの長さになる(口径は別として)。
 ところがハイパーカブトの場合、なぜか一本だけ長い。
 ネジは各脛部分に2つ、足裏に1つ使用なので、一本だけ長いという事はまずありえない。
 なのに、一本だけ長いのが現実にあるし、それは右足首裏にはめるとピッタリ行く(他のネジもそれぞれの場所にフィットする)。
 まーつまり、そーいう事みたい。

 もし、まだ右足首がカタついてないものをお持ちの方。
 今の内に、足の裏のネジを少しだけゆるめておく事をお勧め。
 もちろん、少しくらいならプレイバリューには支障は出ないから。

 足首がカタついても一応姿勢制御は可能だし、勝手にぶっ倒れるという事はないようだけど、結構気になるしね。

※なお、分解・修復はあくまで自己責任で行ってください。
 致命的な破損が発生しても、当方では一切責任は取れません。
 よろしくご了承下さい。

【買ってみて一言】

 劇中の扱いはかなりしょぼいものの、玩具商品としてのハイパーカブトは、なかなかの力作だと感じられる。
 今までの装着変身シリーズの応用範囲を超えていないギミックなのだが、それにしては妙に遊べるし、また飾って楽しい。
 意外に様々な表情付けが出来るのも嬉しく、装着カブトやガタックのような「一通り弄ったらもう楽しみが薄れていく(CORMとのコラボを別としたら)」という要素がない。
 銀色のマスクにでっかいツノ、ごてごてしたパーフェクトゼクターとデザイン面における疑問点(或いは、人によってそう捉えられそうな部分)はあれど、それを割り切ってしまえば、なかなか優れたアイテムとして見られると思う。

 その分、まともに持てないパーフェクトゼクターのグリップや、右足首のカタつき問題は残念でならない。
 個体差範囲の問題を別とすれば、この二点が改善されるだけでさらに高い評価を得られるアイテムになっただろう。

 ああ、ツメが甘いというか…本当に惜しいなあ…

 でも、もし納得できる価格内で発見出来、カブト系装着変身が好きなら手を出してみる価値は充分にあるだろう。
 少なくとも、装甲解放ギミックを優先させるために、あらゆるものが犠牲となったCOR版ハイパーカブトよりは、かなりマシなものになっているから。

 最後に、カブトゼクターの保持力について触れておこう。
 
 装着変身ガタックのページで少し触れているが、装着変身カブト(ノーマル)のカブトゼクターのジョイントはものすごくユルユルで、保持力は限りなくゼロに近い…と言いたくなるほどだ。
 これを改善するために、ガタック素体の下半身を移植するといい、と書いたが、実はその後のチェックで「それでも後天的にゆるくなる」事が判明した。

 これは、ノーマルカブト付属のライダーフォーム用カブトゼクターパーツに顕著で、筆者の持っている下半身交換済みカブト素体は、最終的にノーマルカブト時と大差ないほどの保持力に低下した。
 後天的に緩くなった具体的な理由は不明だが、どうやらカブトゼクターの凸ジョイントにみられる突起が原因らしい。
 カブトとガタックのバックル部の穴は底が浅いため、こういう突起があると張力が発生して弾き出される形になってしまうようだ(というか、そのように考えられるという意味)。

 さて、ここでハイパーカブト付属のカブトゼクターを用いてみる。

 これは問題なくバッチリ装着出来、十分すぎる保持力が確保できた。
 しかも、ノーマルカブトのゼクターをガタック素体に初めてはめた時以上の保持力だ。
 逆に、ノーマルカブトのゼクターをハイパーカブトに着けてみたら、なんとこちらもばっちりだった。
 しかも、後から緩くなるような兆候も見られない。
 だとすると、ノーマルカブトの下半身を換装した後に双方のゼクターを交換するのがベストなのか? という気がしてくる。
 ハイパーカブトのゼクター凸ジョイントには突起がなく、綺麗な面構成になっている。
 そのため、張力は働きにくくなっているように思える。

 ところが、実はノーマルカブトとハイパーカブトでは、ゼクターの塗装が若干違っている。
 金色のツノの彩色がはっきり違うので、ここに拘ってしまうと相互交換は厳しく感じられるかも。
 気にしないならいいんだけど…。

 ちなみに、ガタック素体&マスクドフォームのカブトゼクターパーツは、なぜかまったく問題なく装備し続ける事ができた。
 なので、ライダーフォーム用ゼクターだけ対処できれば、一応なんとかなるようだ。
 …凸ジョイントの突起はマスクドのゼクターにもあるのに…なんでだろ?

 なお、ノーマルカブトの素体(下半身交換を行なっていないもの)にハイパーのカブトゼクターを装備させても、残念ながら保持力は確保できなかった。
 やっぱり、カブトの素体そのものに問題があったという結論になるのだろうか?
 筆者が見た限りだと、素体側・ゼクター側両方のジョイントに微妙な問題があったように思えてならないのだけど…。

カブト系装着変身勢揃い。……結構出たと思ったけど、それでも実際は響鬼系と同数なのかあ。

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