第134回 ■ BANDAI AMERICA Mighty Morphin Power Rangers「LEGACY MEGAZORD 20th Anniversary Reissue」01
2015年11月10日 更新
今回は、懐かしの戦隊ロボ「大獣神」!
……ではなくて、「Mighty Morphin Power Rangers(以下パワーレンジャーと統一表記)」に登場した「MEGAZORD」のレビューです。
このページ初の海外製品ですが、メーカー自体はバンダイ(バンダイアメリカ)です。
パワーレンジャー20周年を記念して新規造形された、しかも一部ダイキャストまで使用しているという、見方を変えれば「DX超合金 進化合体 大獣神」とも云える商品なわけですが、さて……?
■ LEGACY MEGAZORD 20th Anniversary Reissue
2010年にアメリカで発売された商品の一部パーツをダイキャストに置き換え&メタリック素材に変更したもの。
発売日不明(Amazon取扱開始日:2013年9月19日)。
価格不明(2015年8月現在、おおよそ15,000円〜)。
ティラノサウルスダイノゾード、マストドンダイノゾード、トリケラトプスダイノゾード、セイバートゥースタイガーダイノゾード、プテロダクティルスダイノゾードのセット。
パワーサーベル付属。
「LEGACY MEGAZORD」は、先の通りパワーレンジャー20周年の記念商品で、日本国内ではAmazonをはじめアメトイ系を扱う各店舗、または一部のトイザらスで購入可能でした。
アメトイ系に詳しいマニアや、国内外問わず戦隊関係玩具を熱心に集めている方々はかなり早い時期から情報を集めていた様子ですが、そうでない玩具ファン(筆者含む)にはどうしても情報が遅れて伝わるor情報そのものを知らないままというケースがあった模様で、気が付いた時には在庫切れ→ヤフオクで高騰化というパターンもよくありました。
本商品は2015年夏頃に再販されていまして、それまではだいたい三万円前後くらいの相場で出品または販売されていました。
筆者もこの再販でようやく手頃な?価格で購入できたというていたらくなのですが、それでも15,500円と結構なお値段でした。
ただ、取扱のあるトイザらスでは一万ちょっとくらいの販売価格だったらしいという話もあって、各種情報が交錯している印象を受けました。
20周年記念で販売されたのは「MEGAZORD」だけではなく、「DRAGONZORD(ドラゴンシーザー)」と「TITANUS(キングブラキオン)」、それに「WHITETIGERZORD(ウォンタイガー)」も発売されています。
当然、「ULTRAZORD(究極大獣神)」まで揃えることが可能なわけですが、諸事情により今回はそこまでは取り扱いません。
噂では、「MEGATHUNDERZORD(大連王)」も今後発売されるらしいのですが……
■ ティラノサウルスダイノゾード(守護獣ティラノサウルス):
それではまず、守護獣もといDINOZORDを個別にご紹介。
最初はティラノサウルスダイノゾード(守護獣ティラノサウルス)。
MEGAZORDの頭部から胴体全体、太股を構成。
パワーレンジャーの劇中の扱われ方はともかくとして、玩具単品として見て参ります。
フロント&リアビュー。
サイドビュー。
基本スタイルは、92年日本発売の「DX進化合体」版ティラノサウルスとだいたい同じ。
各部の可動範囲に関しても、おおよそ似たようなものと考えて支障ありません。
一番大きな違いは、膝部分のジョイントの露出でしょうか。
股関節(太股の付け根)がクリック関節になっているので、動かすとガチ!ガチ!と結構大きな音が出ます。
必殺技「ティラノソニック」の体勢も、ある程度ならそれっぽく再現可能。
ただ、両脚がダイキャスト化したとはいえ上体の重量も結構ある上、股関節のクリックの都合で、角度が限定される上に、バランスを損ないやすく下手するとあっさり倒れます。
昨今の研究で恐竜の体勢解釈が大きく変わり、ティラノサウルスも極端な前屈姿勢ということになりましたが、さすがにそれは再現不可能でした。
やっぱり守護獣ティラノサウルス(&ティラノサウルスダイノゾード)は、ゴジラ的な直立姿勢が似合う気がします。
頭部……というか、顔の上下可動が可能。
顎の開閉も可能で、この辺は「DX進化合体」そのまんまと思ってほぼ間違いないかと。
口の中のシールも、しっかり継承されています。
両太股部分がダイキャスト製になっています。
そのため、DX進化合体版よりもドッシリ感があります。
ちなみに、両脚を繋いでいる軸はプラ製なんですが、太股の可動と連動して回転するようになっています。
これの耐久性については未知数……もしかしたら中に金属棒が入ってるかもしれませんが、念の為ここに余計な負荷をかけないように気をつけた方がいいかもしれません。
以上、ティラノサウルスダイノゾードでした。
■ マストドンダイノゾード(守護獣ジュウマンモス):
次は、マストドンダイノゾード(守護獣ジュウマンモス)。
以下、あえてマンモスと表記しますがご了承を。
MEGAZORDの両肩・両腕・背面+盾を構成。
基本的なギミックは、殆どDX進化合体と同じですが、MEGAZORDの両腕にあたる部位(マンモスの胴体&後ろ脚)が取り外された状態で梱包されているのが特徴です。
最初にこれを本体にはめ込む必要があるのですが、これが結構固くて、力加減を間違えると壊してしまいそうでハラハラします。
フロントビュー&リアビュー。
サイドビュー。
独特のずんぐりむっくり体型は相変わらず。
頭部アップ。
黒かった顔は、シルバーに近いガンメタル調の色合いに変更されました。
牙と鼻は軟質パーツに塗装(オリジナルの牙はプラメッキ)なので、ここが後年の注意ポイント?
胴体内部に、ダイキャストの塊が入っているので、結構ズッシリ。
ここは、MEGAZORD時の内肩〜上腕を構成する部分になります。
DX進化合体のジュウマンモスとの大きな違いとして、後ろ足の内側が抜きになっているというものがあります(前脚は従来通り)。
これが、後々凄くみっともないことになってしまう本商品最大の難点です。
この形態では、さほど気にならないのですが……
このように、本商品はところどころで、DX進化合体の廉価版的な部位が見受けられます。
以上、マストドンダイノゾードでした。
■ トリケラトプスダイノゾード(守護獣トリケラトプス):
次は、トリケラトプスダイノゾード(守護獣トリケラトプス)。
MEGAZORDの左膝下を構成。
トリケラトプスは、DX進化合体ではプテラノドンと並んでギミックが最も乏しかった守護獣でしたが、今回はそれに更に輪をかけています。
正直、これは廉価版というよりは「チープトイ」版と言った方が近いかも。
フロントビュー&リアビュー。
サイドビュー。
とっても可愛らしい頭部アップ。
角は軟質素材(オリジナルはプラメッキ)で、物によっては左右の角度が違っています。
非可動ですが、ある程度なら手で補正がかけられるようです。
尾パーツは今回ダイキャストになっています。
それはいいのですが、尻尾の先端のキャノン砲が一体化してしまったため、尾を上げて前方に砲門を向けるあの動きが再現出来なくなってしまいました。
更に、尾の付け根部分はこんなありふれたジョイントに……
オリジナルでは、もっと大きな穴が開いていて、ティラノサウルスの膝ブロックを丸々咥え込む形状だったのですが。
更に更に、キャタピラ裏の車輪までオミットされ、モールドでそれらしきものがちょっぴり再現されているだけ。
個人的に、これが一番疑問を覚えた点。
アメリカの玩具の概念や安全基準やら何やらは正直よくわからないのですが、ダイノタンカー形態が出来るのにこれを潰してどうすんだと。
車輪やタイヤに愛を感じる向きには、非常に残念なところです。
以上、トリケラトプスダイノゾードでした。
■ セイバートゥースタイガーダイノゾード(守護獣サーベルタイガー):
次は、めったくた名前が長いセイバートゥースタイガーダイノゾード(守護獣サーベルタイガー)。
MEGAZORDの右膝下を構成。
セイバートゥースタイガーダイノゾードは、おおまかな造りはDX進化合体版とあまり変わりません。
四肢は基部だけの可動で、頭部と尾が上方向に可動。
それ以外は、牙が回転。
これで充分……ではあるのですが。
単体時は特に関係ない部位ではありますが、両肩の黒いタイヤ部分の回転ギミックがなくなっており、胴体と一体成型(塗り分けで再現)されています。
トリケラトプスといい、所謂コロ走行ギミックが徹底排除されているわけですが、これは何か事情でもあったんですかね?
それとも、単なるコストダウンなのか。
フロントビュー&リアビュー。
サイドビュー。
頭部アップ。
口が開閉しないのは従来通り。
先の通り、牙が上下に回転します。
牙は、軟質樹脂製(オリジナルはプラメッキ)。
DX進化合体版は横長な顔という印象でしたが、こちらはどちらかというと縦長。
そのせいか、精悍さが薄れて可愛くなっちゃいました。
尾はトリケラトプス同様、ダイキャスト製。
ジョイント部も同様の構造です。
四肢は後ろ脚が前方にしか曲がりませんが、前脚は前後にスイング可能。
以上、セイバートゥースタイガーダイノゾードでした。
■ プテロダクティルスダイノゾード(守護獣プテラノドン):
最後は、これまた名前が長いプテロダクティルスダイノゾード(守護獣プテラノドン)。
MEGAZORDの胸板を構成。
MEGAZORD時のキャノン砲?を両脚に見立て、立たせる事が出来ます。
こちらは、DX進化合体時からあるオマケ要素。
劇中でこの体勢になったことはない……筈なんですが、パワーレンジャーではどうなのか自信がありません。
プテロダクティルスダイノゾードも、基本構造はDX進化合体と同じものの、パーツ構成が簡略化されていて、若干チープな印象になっています。
DX進化合体版は、裏側(プテラノドンにとっての背面)は板状のパーツが複数組み合わされていて、まるでフレームのようになっていたのですが、今回はただの一枚板っぽくなっています。
頭部アップ。
頭は全部ダイキャスト製。
つうか、こんな所ダイキャスト化させても意味ないだろという気がしてなりません。
どうせやるなら、胸板になる部分全部ダイキャストにすればいいのに。
特にアダプタやジョイントはありませんが、前面部にある穴を利用すれば、魂STAGEなどで飛行状態にして飾ることが可能です。
クリップが丁度穴をくぐるので、安定性は抜群になります。
以上、プテロダクティルスダイノゾードでした。
以上、五体のDINOZORDの紹介でした。
次からは、いよいよ合体「ダイナミッション(…でいいのか?)」に移ります。