セガサターン サクラ大戦
 「サクラ大戦〜熱き血潮に」投稿評論 「サクラ大戦3」投稿評論 「サクラ大戦4」投稿評論
メーカー:セガ
ルイルイ 様
>ストーリー
 時は“正”
 蒸気機関の発達により、人々の生活は発展していった。
 そして、その影にいる異形のものたちは影を潜めていたのだが…
 その影を払うものたちがいることを、人々は知らない。
 そう、彼女達こそ帝都を守る霊能力者達。
 その名を「帝国華撃団」という!

 …アニメとかでも散々触れられているのでこれ以上は割愛。


>キャラクター

●大神一郎
 正義を貫く帝国歌劇団隊長。
 女性ばかりの霊能力者達の中で、稀な存在である男性。
 彼の存在により、バラバラだった帝国華撃団も一つになっていく。
 熱血正義感にもなればただのドスケベにもなれる。
 プレイヤーの分身であり、理想の男…

●真宮司さくら
 花組に入ったばかりの新人女優。
 才能はかなりある方。
 心優しく強い少女。
 強い霊力を秘めているので、華組の要となる存在。
 究極のドジッ子。
 オトそうとするときは可愛いんですけどね…あの嫉妬深さとドジッ子ぶりは如何なものかと…
 あれを「可愛い」と取るか「やりすぎ」と取るかで大分印象が違います。

●神崎すみれ
 神崎重工の社長の娘。
 神崎財閥の御令嬢。
 いつも強気でカンナとは反りが合わないが、本質的には優しく、努力家。
 花組ではトップを争う実力派女優。
 何かにつけてほーっほっほっほな女性。
 初めはタカビーな態度にムムッときますが、親しくなっていくとその素直な本音が…!
 彼女の「私の手は血でべっとり」に激しく心動かされました。
 個人的に花組で一番のお気に入りは彼女です。

●マリア・タチバナ
 ロシア人とのハーフで、かつてロシア革命でクワッサリーと呼ばれていた銃撃のエキスパート。
 花組の副隊長として大神を頭脳面でサポートしてくれる。
 宝塚系女優。
 普段は冷静な分、照れると…可愛い時もあります。
 初めは大神のことを認められずにいる彼女ですが、それを乗り越えれば頼りになる参謀へ。

●イリス・シャトーブリアン(アイリス)
 花組最少年齢で最高の霊力を持つ。
 そのため親とは疎遠らしい。
 大人になりたいという意志と、子供らしく甘えたいという葛藤の中で揺れ動く少女。
 ぬいぐるみのジャンポールがもれなく付いてきます。
 子供らしい、前進しようとする姿はとても微笑ましいです。
 戦場では武器なんぞ無くても、超能力で敵を叩きのめします。

●李紅蘭
 中国生まれの関西育ちで、関西弁を華麗に扱う爆発娘。
 光武の整備や新兵器発明を心から楽しむ発明家。
 三つ編み・そばかす・眼鏡と三種の神器を供える少女。
 個性が強烈な花組面子の中で唯一「普通」と言える神経を持った少女。
 もっとも、爆発やらおかしな発明やらは充分個性的ですが、本人は個性が薄いことを悩んでいます。
 実は彼女は“ストーリー中シナリオを削られてしまった”という不運に恵まれてしまったので、個性が薄く見えるのかも…
 でも、とてもいい子だと思います。
 余談ですが、彼女の初期型必殺技(チビロボ)には時々別バージョンがあり、戦闘中だというのにボケてくれます。

●桐島カンナ
 沖縄生まれの格闘家娘。
 嵐で沈んだ船から帝都まで泳いできたという水泳選手もびっくりの体力を持つ。
 花組一の大食漢。
 その辺の男よりもよっぽど男らしい女性。
 気難しいマリアと親友だというのだから、彼女の心の広さはすさまじいものです。
 すみれとはしょっちゅういがみ合いしていますけど。

●米田中尉
 歌劇団の支配人は仮の姿。
 その真の姿は降魔戦争の英雄の一人、米田である。
 普段はノンベェなのだが、戦いとなれば冷静な判断力で大神達を率いていく。

●藤枝あやめ
 花組の姉的役割を担う女性。
 米田と共に降魔戦争を生き残った人物である。
 大神を精神的に支え、導いていくが…

 主要キャラはコレくらい。
 あとは個人的に黒之巣死天王とか猪鹿蝶とか敵さんも見逃せない。
 石田彰演じる、蒼き刹那と蝶の違いには報復絶倒,声優欄も括弧扱いだし…
 声優は文句なし。
 皆さんしっかりと演じてくださるので安心です(2ではド素人が一人混じっていたので…)。


>システム

 シミュレーションとしてはとても易しく、難易度も「女の子との生活」に主眼を置けばちょうどいいくらいです。
 ただ、ユニットを動かす手順を自分で決められないので(ヒロイン、大神、後は順番に…という感じ)戦略面での広がりが物足りませんでした。
 「3」ではこのせいで味方が道を塞いで大渋滞しまい、1ターン無駄にしてしまったという苦い経験が…

 既読スキップや戻るといった機能はありません。
 もしもうっかり「音声アリテキストボタン」でテキスト送りをしてしまうと、セリフを言い終わるまで画面の前でイライラすること十秒とか頻繁に起こりますので、「DC版」でその点が改善されていたのは嬉しかったです。
 あんまりゆっくり喋っていられると「いいから早口で喋ってくれぃ!」とか本気でブチキレかねませんので…というか私はせっかちなので、よくこの罠に引っかかりました。


>ストーリー

 あかほり節全開。
 もう後は何も言うな、って感じです。
 このラストには賛否両論あると思いますが(私も初プレイでは面食らいました)、これは「一発ゲーム」と認識していればちょうどいいくらいではないかと…
 最近は「続編出したいから敵の正体はぼやかしておきたいよなぁ、あはは」なものが多いので、むしろ「これを超える敵は以後出るめぇ」というくらいの思い切りのよさは評価したいくらいです。
 まあ世界観にきちんと合っていれば私も全く文句は無かったのですが。
 お陰でサタンとかあやめとかがすごく中途半端な存在に見えてしまったので…


>グラフィック

 文句なし。
 表情の一つ一つがとても丁寧です。
 これは比較になってしまいますが、シリーズを重ねるごとに藤島氏の絵柄の変更や、スタッフの変更のためか、徐々に顔CGが幼退化しているので、年齢とグラフィックが釣り合わなくなってきています。
 ムービーも、(画像の荒さ云々はあるとはいえ…)この「SS版」が一番力入ってるんじゃないかなぁーと。
 いえ、個人的になんですけれど。
 だから、絵的な問題でいうと、私はこの「SS版」が一番好きだったりします


>総評

 微エロあり、キャラ萌えあり、ロボ燃えあり、「もう詰め込め!」という感じです。
 でもそれが嫌味になっていないのは、やはりあかほり氏の「王道」広井氏の「熱」だと思います。
 まあ王道、萌え、といった単語に拒否感を示す方はともかく、万人に勧められます。
 「DC版」でもいくつか変更点がありましたが(前述の既読スキップやオマケモードの出現タイミング等)、ムービーが変更されているとか、システムが大幅に変わっているということもなかったので、「SS版」のシンプルさがいい意味で残されていたと思います。
 「2」はクリアするのが大変だし…
 「3」はやりこみ要素が多いし。
 「1」はそういう意味では「短い」「王道」「あっさり」で非常に良かったと思います。
 「2」や「3」もいいところはあるのですけれど、やっぱり私は無印のあっさり加減が一番好きですね。


 余談ですが、ウチの妹が「アイリス以外に仲良くしない」と言って神経逆撫で選択を連続していたところ、第一面から「クリアできない…」とほざいておりました。

 良い子のみんな! 仲間は大切にしようねっ!
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