サクラ大戦3〜巴里は燃えているか〜
 「サクラ大戦」投稿評論 「サクラ大戦 PS2版」投稿評論 「サクラ大戦4」投稿評論
メーカー:セガ
流竜馬 様
ワークス 様
Mr.Boo
>ストーリー

 時は太正15年、春…。
 (サクラ大戦2にて)黒鬼会との戦いに打ち勝ち、2度にわたって帝都を救った海軍士官「大神一郎」はその実績を認められて少尉から中尉へと昇進し、フランスへの留学を命じられた。
  そして…帝都を遥か離れた異郷の地・フランスで大神を待ち受けていたものは花の都・巴里に新設される「巴里華撃団」隊長への任命と、巴里の都で悪事を働く怪人達との戦いであった。果たして大神は新たなる戦いを乗り越えることができるのであろうか!?


>キャラ紹介

大神一郎(おおがみ・いちろう)
 このシリーズの主人公で、今回は「巴里華撃団」の隊長となる海軍中尉。
生真面目な熱血漢で、最後まで希望を捨てない前向きさが最大の武器ともいえる。

エリカ・フォンティーヌ
 修道院の見習いシスターで、天真爛漫な性格。
 いつでも誰かのために頑張れる…のだが、「天然」&「超絶的ドジ」のためにそれが裏目に出てしまうことが多い。
 彼女以上のドジっ娘はおそらくいまい……(大汗)。

グリシーヌ・ブルーメール
 貴族「ブルーメール家」の令嬢でプライドの高い性格だが、典型的タカビーお嬢様というわけではなく、分別もある。 第1話の大神と彼をサル呼ばわりした貴族とのケンカでは、貴族側に非があると言い放つ毅然とした態度をとった。

コクリコ
 ベトナム出身の少女で、移動サーカス「シルク・ド・ユーロ」の団員。
 まだ11歳(!?)の身で、色々苦労もしてきたが、困難にめげずにどんな時でも元気で笑顔を絶やさない気丈な性格の持ち主である。

ロベリア・カルリーニ
 グラン・マの見事な手腕によって巴里華撃団のメンバーとなった「巴里始まって以来の大悪党」で、罪状は懲役1000年以上の持ち主。
 「目的のためなら何でもする性格」のため皆は何度も手を焼かされるが、「天性の天然」であるエリカだけはいつもの調子が狂うらしく苦手としている。

北大路花火(きたおおじ・はなび)
 祖母がフランス人で、幼い頃から外国で生活してきた名家の令嬢。
 書道・華道・弓道など日本の習い事が得意で、奥ゆかしい性格の生粋の大和撫子である。
 どこか儚げな印象が絶えないキャラではあったものの、大神達のおかげで立ち直ってからは「芯の強さ」を見せてくれるようになった。

グラン・マ
 表向きは劇場「シャノワール」のオーナーで、その正体は巴里華撃団司令官。
 「最上の結果を出すためなら非情の決断も辞さない」ドライでクールな面と粋な気配りを忘れない面を持つ、帝劇の米田司令とは違った魅力を持つ女性である。

メル・レゾン
 グラン・マの秘書の一人で、冷静で落ち着いた性格。
 相方のシー・カプリスとは性格が正反対なものの、いいコンビである。

シー・カプリス
  グラン・マの秘書の一人で、明るく元気で甘いものが大好き。
 相方のメル・レゾンとの掛け合いは本当に楽しいです。

迫水典通(さこみず・のりみち)
 フランス駐在の日本大使で、普段は人当たりが良く気さくなオジサンだが…
 実は「鉄壁の迫水」の異名を持つ切れ者であり、「4」でも陰ながら帝劇に尽力している。


ゲーム内容紹介

 基本は初代から4まで殆ど変わらず、各話毎に「アドベンチャーパート」と「戦闘パート」をこなして女の子達の好感度を上げ、最後にヒロインに確定(第9話で巴里華撃団・副隊長に任命)した女の子とのEDを迎えることになります。
 また、脇役キャラ達も順調に好感度を上げておけば、ED直前の挨拶回りで個別CGが拝めますよ(EDも欲しかったーーーーーっ!!)


ストーリー展開

 今回もやってる事は言ってしまえば「先人の過ちの後始末」なのですが、毎度大神さん&華撃団メンバーが奇麗に締めてくれるので重い気持ちを引きずることはなかったですね。
  新展開の「5」(今度はニューヨークだそうです)では果たしてどんな「とんでもない事」が浮上してくるのかな…?(汗)。


●ムービー&音楽

 相変わらず各シーンでの使い方が「お見事」の一言に尽きます。
 「燃え」「哀しみ」「喜び」などを絶好のタイミングで盛り上げてくれることはかなり大きいことですからね。


ミニゲーム

 相変わらず中毒性のあるものが多数あります(笑)。
 ミニゲームを全部集めた状態でハマれば本編再プレイが確実に遠のきますよ(爆)。


総合評価

 この「サクラ大戦3」は初代から、そんじょそこらのヘボギャルゲーとは違い、誰でもクリアできる難易度、テンポの良い展開、美麗なムービー、見事な歌&BGM、楽しいミニゲームなど、中身も一級品の出来といえる作品です。
 また、 「2」までで人気ゲームキャラとして大ブレイクした先輩達(帝劇メンバー)に劣らぬ人気を得たキャラ達を作り上げたことは大いに評価できます。
 あの「ときめきメモリアル2」はその出来の良さに反してキャラ人気は今一つでしたからね。

 「3」は犠牲者を出すことなく、パリシィの怨念を鎮めることができ、大神隊長の成長ぶりが拝めました。
 特に皆が「命懸け」になっていた終盤でも、生きて勝利して帰ってくるスタイルを貫いたのは立派でした。
 EDでの挨拶回りの際、脇役の方々との別れ(CGあり)シーンでは本当にジ〜ンときました。
 エビヤン警部&警官隊の敬礼シーンは当然として、第1話で出てきたイヤミ貴族にまで(素直じゃないけど)礼を言われた時にはかなりこたえましたよ…。

 「王道」とはただの「ありきたり」とは違って「分かっていても燃える」ツボを要所要所で心得たものです。
 かって、アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」が大ブレイクしてからは、アニメでもゲームでも「王道」系の作品は減り、「奇抜」「斬新」さが突出した作品が激増したため「サクラ大戦」シリーズのような「王道一直線」の作品は、今では貴重だと思ってます。

 結局「4」でも改善されなかった「アドベンチャーパートでの高速スキップができない」ことを除けば本当に文句なしの作品なだけに、「今からでも遅くはない!やるんだ!!」とお勧めできる作品です。


PS:
 「3」では最終決戦前のシナリオで、どのヒロインからも「帝都に好きな人がいるのか」と質問されてしまいます(アセアセ)。
 この時の返答次第で後の展開&ED&「4」での再会に変化が生じるのでかなり楽しいですよ(核爆)。
 1作で前2作の積み重ねのある帝劇メンバーに並ぶ人気を得たことは本当に凄かったですね。
 おかげで「4」での修羅場では大いに悩みまくりましたよ。(大汗)
 まぁ、「いる」と答えても「4」で押し掛け女房のように帝劇に来ますけどね…(修羅場へGO!!)

 DCユーザーなら「やっとかないと損」ですね。

(流竜馬 様)
 自宅のDCが臨終を迎えてしまって今やプレイ不能となったサクラ3ですが、DC史上屈指の良作と言えると思ってます。
 ストーリーは前2作からの正常進化だと思います。
 ただ、違うのは最終的に勝利を掴む花組が、仲間あるいは親しい人々を犠牲にしてしまった前2作に対し、本作では誰一人も犠牲を出さず、また敵役のパリシィの怨念とも和解を目指そうと奮戦している所でしょうか。
 過去の戦いで大切な人を失う事の悲しみを痛感した大神が真っ直ぐに成長していることが良く分かって、好感を持つ事が出来ました。
 「5」の紐育編では主人公が大神からスイッチしますが、「とんでもない事」が出てくるのはまず間違いないかと。(笑)

 よく、「王道」はありきたりでつまらないと言う方を見かけますけど、まずこの演出を見ろ!そして、萌え…失敬。燃えろ!と言いたくなる演出の数々。
 クライマックスに向かうにつれてプレイしているこちらが赤面してしまうシーン演出(特に、ヒロインとの合体攻撃!)は、「王道って、そうだと分かっていても燃えるから王道って呼ばれるんだろうな」と感心してました。

 3のミニゲームタイトルは元ネタが分かりやすいので、知っている方は頬を緩めた事かと。
 ちなみに小生、エリカのミニゲームで「カ・イ・カ・ン」とつぶやいた愚か者でした(爆)。
 長い歴史を持つ「サクラ」シリーズですが、舞台・ヒロインの総入れ替えによって新風を巻き起こした本作。
 プレイ中に一番感じたのは「ああ、巴里はいいな」と言うことです。
 前2作では帝劇と言う特殊な環境にいる為、本編に大神が帝都の人々と触れ合っている描写が少なく、大神が守るべき人々の姿が不透明であるという点があります。
 その点、活動範囲をシャノワールを含めたモンマルトル一帯に広げた本作には花組のヒロイン達以外の人々との触れ合いがありました。
 それらが、プレイヤーたる大神が守るべき巴里の顔をあらわにし、「巴里を守る」事への思いと実際に守った時の充実感を与え、個性的な人々への感情移入を自然にしており、それらの演出はまさに見事と言えます。
 また、そういった人々に決して負けないヒロイン達。
 帝都花組より活躍の時間こそ少ないもののそれを思わせない魅力が彼女達にはありました。
 最後に、本作をプレイする際に当たって一言。
 「古き良き時代の巴里を体験して下さい
 オススメの一作です。

(ワークス様)
 「1」「2」のキャラを、大神一人残して入れ替えたにもかかわらず、前2作に劣らない人気を博しましたね。
 「4」へ続く流れの中で視点が変わる作品だけに、遡ったレビューも然り、ではないでしょうか。
 面白いことに、「1」「2」のキャラはだめでも「3」のキャラは可、という人が意外にいるようです。
 確かに、エリカのどじっぷりやコクリコの生い立ち、ロベリアが悪党であるなど、それまでと比べてずいぶんインパクトの強いキャラばかりですな(笑)。
 キャラだけに限りませんけが、例えばエリカのように、さくらとは異なるタイプのヒロインが創れたのは、前2作というベースがあったからで、それを考えると、「3」は前作までをうまく吸収・加工した作品だと言えますね。
 「3」では最後に帝国華撃団が来ることが物議を醸したと聞きます。
 「4」でも全員まとまっているのですから、「5」では援軍と称して大神以下帝国・巴里両華撃団の面々が全員参加した大所帯で戦わねばならない敵が現れるに違いない、とBOOは信じてます(笑)。
 そして、それがまた物議を醸し出すことでしょう…(爆)。

(Mr.Boo)
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