週刊北條『仮面ホウジョーV-1』第43話
(華麗なるスタンド…もとい、チームプレイ編)

  『水のホウジョー』に向かって立つバーニングV-1と翔一!!

 ポーズを取る翔一。

 翔一「変身!!」

 翔一の幽鬼体が翔一の身体と一体化し、アギトバーニングフォームへと姿を変える!

 『水のホウジョー』に向かい、激しく炎を吹き上げながら疾走するアギトバーニングフォーム!!
 同じく、『水のホウジョー』に向かい、本当に燃えながら疾走するバーニングV-1!!

 両手に割り箸を持つ『水のホウジョー』。

 V-1とアギトのダブルパンチが『水のホウジョー』に炸裂する!!
 が、『水のホウジョー』は両手の割り箸で、二人の拳をガッチリとつかみ取る!

 北條「(燃えながら)津上さん!」
 翔一「はい、北條さん!」

 アギトバーニングフォームの拳から激しい炎が吹き上がる!!
 その炎はバーニングV-1の拳にも燃え移っていく!!
 真っ赤に燃えた二人の拳に、『水のホウジョー』の割り箸が(北條と一緒に)ブスブスと燃えていく…。

 ボウッ!!!

 割り箸を粉砕しながら『水のホウジョー』に炸裂する、必殺のダブルバーニングパンチ!!

 炎の勢いで身体の周囲の煙が吹き飛ばされ、姿を現す『水のホウジョー』(姿は以前のままだが、何故か頭にツノが生えている)!

 水のホウジョー「うう…」

 北條「(燃えながら)今です!」

 涼「ウアアアァアァアァァア!!」

 V-1の背後で、再び空の彼方に向かって雄叫びを上げるギルス!
 涼の体から抜け去った『ホウジョー』が、どこからともなく飛んで来て、ギルスと一体化する!
 『ホウジョー』の力を受け、エクシードギルスへと姿を変える涼!

 エクシードヒールクロウを伸ばした足で、『水のホウジョー』目がけて必殺のカカト落としを喰らわせるエクシードギルス!

 ドスッ!

 水のホウジョー「ぐ!」


 木野(司)「……」

 V-1の背後で、立ち上がるV-2。
 V-2のヘルメットの口の部分が開き、木野(司)のむき出しの唇が現れる。
 口の中でなにやらブツブツ悪態をつぶやきながら、気合いを高めるV-2!
 その身体にダブる幽鬼体。
 幽鬼体が次第に姿を変えていき、地面に『V』の紋章を描く!

 『水のホウジョー』をはるかに越える『ホウジョー』エネルギーを足に込め、凄まじい勢いで『水のホウジョー』に必殺キックを放つV-2!

 ゲシッ!!

 水のホウジョー「がっ!!」


 北條「(燃えながら)氷川さん! 少しの間敵の動きを封じていてください!」
 氷川「わかりました!」

 ガードチェイサーからGA-04を取り出すG3-X。

 連続攻撃を喰らってよろめいている『水のホウジョー』を狙い、GA-04を発射するG3-X!
 アンカーユニットが『水のホウジョー』の身体に巻き付き、その動きを封じる!

 北條「(燃えながら)今のうちです!皆さん!
  (ふとエクシードギルスを見て)……ところで、あなたは誰ですか?
  見かけない顔ですが」

 エクシードギルスの姿になった涼に尋ねる、(燃えている)北條。

 涼「…お前こそ誰だ?」

 V-1を装着した(燃えている)北條に尋ねる涼。

 翔一「(慌てて)北條さん! 今はそんなこと聞いてる場合じゃないでしょう!」
 北條「(燃えながら)そ、そうでした。
  …いきますよ皆さん!!」


 (燃えている)北條の手前でV字のフォーメーションを組む『ホウジョー』戦隊!


【位置関係図】

位置関係図

 翔一の身体から浮かび上がる幽鬼体。
 涼の身体から浮かび上がる幽鬼体。
 木野(司)の身体から浮かび上がる幽鬼体。

 3人の『ホウジョー』が空中で一体化し、(燃えている)北條の前面で巨大な『V』の紋章を描く!!

 紋章に向かって、燃え上がりながら突っ込んでいくバーニングV-1!!

 途中でジャンプし、ミサイルのように空中を飛んでくる北條。
 3人の『ホウジョー』が描いた空中の紋章に顔面から突っ込む!

 顔面に『ホウジョー』エネルギーを得たバーニングV-1が、『水のホウジョー』に顔面アタック!!


 ズドギャッ!!!


 水のホウジョー「ぐ…ああ…!!」

 超電磁スピンを喰らったど○い獣のように身体を貫かれ、大爆発する『水のホウジョー』!!


 …爆炎の中から抜け出し、悲鳴を上げながら、水色の球体となって飛び去る『水のホウジョー』。
 その球体が空中で枝分かれする。

 ツノが消えて、以前の姿に戻る『水のホウジョー』。
 枝分かれした方は、頭にツノの生えた、全身黒づくめの姿。

 アンノウン(?)「…ハハハヒハ、フヒハッヘヒハヘハヒハ!」

 不機嫌な表情で、『水のホウジョー』とは別の方向に飛び去っていくアンノウン(?)。


 北條「やった!
  どうです皆さん、この私の強さは!!」

 飛びながら後ろを振り向いて、勝ち誇る北條(まだ燃えている)。

 翔一「北條さん! 前! 前!」
 北條「…は?」

 前を向くと、その先には氷川が!

 北條氷川「!!!」


 ガンッ!!!


 頭をぶつけるV-1とG3-X!

 大爆発!!


 …ボロボロのG3-X。
 …黒コゲのV-1。
 北條と氷川、ダブルKO。

 氷川に駆け寄る翔一。

 翔一「氷川さん! 氷川さん!
  氷川さん! しっかりしてください!」

 完全に気絶した氷川を抱き起こし、必死に呼びかける翔一。
 が、氷川の返事はない。

 翔一「…氷川さん…」


 北條「(黒コゲで)わ…私のことは…心配してくれないのですか…



【オープニング『仮面ホウジョーFIGHT! 〜24.7version』】
(でぃでんどんどどん♪)


 第43話「動き出すイヤミ」


 警察病院。
 飛んできた球体(『水のホウジョー』)が、再び梵字こぞうの体に飛び込む。

 梵字こぞう「ぐ!!」

 病室中に飛び散る、焼肉のタレ
 苦しむ梵字こぞう。

 梵字こぞう「(鼻と口をハンカチで押さえながら)馬鹿な…。
  人間の『ホウジョー』の力…これほどのものだったとは…」


 氷川が担ぎ込まれた、都立吉沢病院。
 病室の前に立つ翔一と涼。
 そこへ駆けつける小沢と尾室。

 小沢「津上君!」
 翔一「あ…小沢さん」
 小沢「どうなの? 氷川君の具合は」
 翔一「はい、命に別状はないみたいですけど…ただ、頭を強く打っちゃって…。
  詳しく検査した方が良いって…」
 小沢「そう…。
  悪いわね…色々と面倒かけちゃって…」
 翔一「いえ、そんなことは」
 小沢「(涼を見て)…こちらは?」
 翔一「あ、紹介します。葦原涼さん。
  …何て言うか…ただ者じゃないっていうか…」
 小沢「ええ。聞いてるわ…氷川君から」
 涼「…」
 翔一「(涼に)こちらが、氷川さんの上司にあたる、小沢澄子さん」
 小沢「よろしく」
 涼「…たしか『G3-X』だったか。
  あれがどれほどのものかは知らないが、もうこれ以上『ホウジョー』の戦いに関わらない方がいい。
  所詮純粋な人間の心ではどうにもできない。多分な」
 小沢「たしかあなたもアギト…つまり『ホウジョー』と同じ力を持っているんだったわね。
  あなたの力がどれほどのものか知らないけど、人間を侮らない方がいいわ。
  結局、この世で一番弱くて強いのは、『純粋な人間の心』なんだから。多分ね」
 涼「フ…そうなるといいがな」

 歩き去る涼。

 翔一「あ、葦原さんちょっと…。
  (小沢たちに)じゃ、氷川さんのこと、後はよろしくお願いします」
 小沢「…」

 涼を追う翔一。

 尾室「…小沢さん、何でこういうとき僕っていつも無視されるんですか?
  たまには紹介してくださいよ!
  僕も『ホウジョー』やアギトと知り合いになりたいっすよ!

 尾室を無視して氷川の病室に歩いていく小沢。

 尾室「ちょっ…小沢さん!」

 小沢の閉めたドアに頭をぶつける尾室。


 待合室で話をしている(髪の毛チリチリの)北條と木野(司)。

 北條「…では司さん、私は捜査がありますので」
 木野(司)「…ああ」

 歩き去る北條。

 やって来る涼と翔一。
 木野(司)に話しかける翔一(涼はそのまま歩いていく)。

 翔一「…木野さん、ありがとうございました。なんか良い病院紹介してもらって」
 木野(司)「…彼の具合は?」
 翔一「大丈夫…みたいです」
 木野(司)「……」

 立ち去ろうとする木野(司)。

 翔一「待ってください木野さん!
  …実は俺、ちょっと聞きたいことがあるんです」
 木野(司)「…」
 翔一「ほら、ムカつき号のことです」
 涼「!」

 立ち止まる涼。

 翔一「俺が『ホウジョー』に襲われて海に落ちて、あれから何があったのか」
 木野(司)「…思い出したのか。過去のことを」
 翔一「はい」
 涼「…!!」


 警察病院。
 焼肉のタレの臭いが充満している病室。
 ハンカチで鼻と口を押さえながら、顔面蒼白で鍵のかかった病室の扉を見つめる梵字こぞう。
 その目に宿る白い光…。

 扉の中から何故かブツブツと悪態の声が聞こえてきて、鍵がかかっているはずの扉が少しずつ少しずつ開いていく…。

 梵字こぞう「……(必死)」

 完全に開く扉。
 死にものぐるいで廊下へ脱出する梵字こぞう。

 新鮮な空気を求めて廊下を歩く梵字こぞうを不審に思った医師が、声をかける。

 医師「君! どこに行くつもりだ!待ちなさい!」

 梵字こぞうの腕をつかむ医師。

 梵字こぞう「…」

 医師を見つめる梵字こぞう。
 その目に宿る白い光。

 医師「…………
  …あ、いや、何でもありません! どうも失礼しました」

 光を見た途端梵字こぞうの腕を放し、爽やかな様子で何事もなかったように歩き去る医師。

 病院の外へ出て、ヨロヨロと歩いていく梵字こぞう。


 水門の傍らで語り合う翔一、涼、木野(司)。

 涼「…じゃあ、お前もムカつき号に乗っていたのか」
 翔一「はい」
 涼「一体何があったんだムカつき号で!?
  頼む!教えてくれ!!」
 翔一「…それは…。
  俺も…木野さんに聞きたいんですけど…」
 木野(司)「…思い出したのなら、それが全てだ。
  お前が変身し姿を消した後、『ホウジョー』もまた姿を消した。
  『俺たちに起こったことは決して口外してはならない』と言い残してな。
  あの時、謎の人物がお前に、『ホウジョー』の力で心身を変える能力を与えたんだ」


(回想)

 激しい光を放つ白梵字こぞう!
 その光を浴びる翔一!
 翔一の周囲にいた人々も、その光の余波を受ける!

 ムカつき号の中から、はるか天空へと伸びていく光の束!


 木野(司)「…あの光の余波を浴び、俺たちもまた『ホウジョー』としての宿命を背負わされたんだ」
 翔一「ええ、覚えてます。
  でも何者だったんですか?俺たちを『ホウジョー』にした人って」
 木野(司)「…分からない。分かりたくもない。
  …それを知ったら、人間の性格を失ってしまうような…そんな気がする」
 翔一&涼「……」
 木野(司)「お前は俺が過去に生きていると言ったな。
  …(震える右手を見つめて)その通りだ。
  だからこそ俺は生きていられる。
  俺だけじゃない。
  あの一件以来、ムカつき号のメンバーはみんな、以前の性格ではいられなくなった。
  みんなあの事件をきっかけにして、性格が変わった」
 翔一「でも俺たちあいつをやっつけることができたじゃないですか」


(回想)

 ムカつき号の乗客の前に現れる『水のホウジョー』!


 翔一「もしかしたらあいつがアンノウンのボスだったのかもしれませんよ。
  なら…もう全て終わった、ってことないですか?」
 木野(司)「…だといいがな」

 バイクで走り去る木野(司)。


 沢木邸。

 居間に入ってくる沢木。

 沢木「!」

 いつの間にか梵字こぞうがソファに座っている。

 沢木「あなたは…!」
 梵字こぞう「もうすぐ、この世の『ホウジョー』は、消え失せます」
 沢木「どういうことだ?」
 梵字こぞう「人間の心と結びついた『ホウジョー』の力は…私が思っていた以上のようだ。
  私の手で、『ホウジョー』の心を奪い取ります」
 沢木「だが、また新しい『ホウジョー』が誕生する!
  それは、あなたにも分かっているはずだ!」
 梵字こぞう「ええ。
  …君は分かっていますか?自分のしようとしていることの、愚かさを」
 沢木「……」
 梵字こぞう「『ホウジョー』は決して、人の心を救うことはできません。
  ひとつの喜劇が終わっても、この世には別の喜劇がまた生じる。
  人がアンノウンと呼ぶ、私の使者…
  …かつて『ホウジョー』の洗礼を受け、元々の心と体を失った者…
  …それが滅んだとしても、心が平和になることはないのです。
  わかりますか?
  人間と『ホウジョー』の共存は、不可能なのです
 沢木「…」


(CM)


 河原で話す翔一と涼。

 涼「…そうか…そんなことがあったのか。ムカつき号で」
 翔一「はい。でもビックリしました。
  俺がムカつき号で会った葦原さんが、葦原さんのお父さんだったなんて」
 涼「…まったくな」
 翔一「いい感じの人だったなあ…お元気ですか?」
 涼「…消えたよ」
 翔一「…」
 涼「ムカつき号の事件以来、人が変わったようになってな。
  …行方不明になったらしい」
 翔一「…そうですか……」
 涼「ようやく分かった。
  木野が言ってたように、父さんも『ホウジョー』の悪影響を受けていたんだ。
  イヤな人間だと責めるのは簡単だが、俺にはできない。
  直しきれない性格というものもある。
  心(変心能力)と身体(変身能力)の両方に影響を受けてしまった今の俺には、それが分かる」
 翔一「……」
 涼「…それで、お前はどうなんだ」
 翔一「何がですか?」
 涼「記憶を取り戻して性格変わったか?」
 翔一「…いや〜、別に」
 涼「そうか…そこがお前のいい所だ」
 翔一「…あ、そういえば」
 涼「どうした?」
 翔一「よく考えると、俺ムカつき号から落っこちて記憶を失くしてなかったら、身体だけじゃなくて心の方も変わっていたかもしれないってことになります。
  …性格が変わっていたら、北條さんみたいになってましたねえきっと。
  記憶を失って、ラッキーでした!」

 笑顔の翔一。

 涼「…ものは考えようだな」


 美杉邸。

 翔一「ただいまー」
 真魚「翔一君!」
 翔一「あ〜ゴメンゴメン!今夕食の用意するからさ」
 真魚「料理なんてどうでもいいって!
  それよりさ、今日私北條さんと会ってきたんだよ」
 翔一「北條さんと?何で?」
 真魚「ほら、雪菜って人が翔一君に宛てた手紙のことで」
 翔一「それって…あれじゃないかな?
  何で北條さんが持ってるか分からないけど、俺の姉さんが出した手紙」
 真魚「翔一君の…お姉さんが?」
 翔一「うん。
  津上翔一って…姉さんの恋人だった人の名前でさ」
 真魚「…何よ…じゃあ翔一君は?」
 翔一「うん…
  俺の名前は沢木哲也。
  えっへへへ、よろしくね」
 真魚「…うそ…」


 自分の部屋で、父親と二人で写った写真を眺めている真魚。

 真魚「…思い出したんだ…翔一君…」

 かつて見た、父のビジョンが真魚の脳裏に浮かぶ。


 頭を抱えて苦しんでいる風谷伸幸。

 風谷「…うぉ…やめてくれぇ……」


 真魚「……」


 深夜。
 密かにターゲットに襲いかかるアンノウン(ウォルクリス・ウルクス)。

 そこにバイクで駆けつける木野(司)。

 木野(司)「…『変心』!!」

 急に逃げ去るウルクス。

 木野(司)「…?」


 突然、木野(司)の目の前に現れる梵字こぞう。

 木野(司)「(梵字こぞうを見て)!! …お前は!」
 梵字こぞう「…怖がることはありません。
  あなたの中の、『ホウジョー』の心をもらうだけです」
 木野(司)「なに!?」

 バイクで突っ込む木野(司)。
 が、梵字こぞうの身体の寸前で、バリアのようなものに阻まれる!

 バイクごとはるか遠くへ跳ね飛ばされる木野(司)!

 木野(司)「ぐっ…!!」

 そのままバイクで走り去る木野(司)。

 梵字こぞう「…無駄なことを…」


 警視庁。

 弁当を広げる河野。
 そこへ入ってくる北條。

 北條「愛妻弁当ですか、河野さん」
 河野「まあな。
  俺はラーメンの方がいいんだが、どうも女房の弁当は量が多くてな。
  残すと怒るし…。
  (北條に)食うか?」
 北條「…いえ、結構です」
 河野「そうか。
  …で、その後どうなんだ?ムカつき号事件と風谷伸幸事件との接点を探すとか言っていたが」
 北條「ええ。
  これは現在までの私の捜査からの判断ですが、人間が『ホウジョー』化するための何らかの出来事がムカつき号の中で起こったのではないかと思っています。
  そして、それと同じことが人類という種の中にも起こったことがある。
  つまりムカつき号での事件は、かつて人類に起こった何らかの出来事の縮図だった、と言えるかもしれない」
 河野「何だかよく分からんが…。
  で、それと風谷伸幸殺害事件と、どういう関係があるんだ?」
 北條「風谷伸幸事件の犯人は……」

 河野「…何だって?」


 美杉邸。

 真魚「翔一君、ちょっといいかな?翔一君」
 翔一「だから俺の名前は……ん〜…まあどうでもいいけどさ名前なんて。
  …で、何よ?」
 真魚「うん…実はさ、聞きたいことがあって。
  前に翔一君が記憶を取り戻したときにも、聞こうって思ってたんだけど」
 翔一「だから、何って」

 風谷伸幸の写真を見せる真魚。

 真魚「これ」
 翔一「…この人…」
 真魚「うん。私のお父さん。
  …翔一君、どっかでお父さんと会ったことない?」
 翔一「……」


 V-2を装着し、バイクで走ってくる木野(司)。

 木野(司)「ん!?」

 そこへ、背後から飛びかかるウルクス!

 木野(司)「ぐあ!!」

 地面に投げ出されるV-2。


 バイクで走っている涼の脳裏に、アンノウンに襲われている木野(司)のビジョンが浮かぶ!

 涼「!」

 Uターンして、現場に向かう涼。


 美杉邸。

 翔一「(風谷伸幸の写真を見ながら)!! この人!」
 真魚「…翔一君?」
 翔一「…………」


 ウルクスと戦うV-2の前に、再び現れる梵字こぞう。

 木野(司)「!」

 逃げ去るウルクス。

 対峙する梵字こぞうとV-2。

 木野(司)「……」

 V-2のヘルメットの口の部分が開き、木野(司)のむき出しの唇が現れる。
 口の中でなにやらブツブツ悪態をつぶやきながら、気合いを高めるV-2!
 その身体にダブる幽鬼体。
 幽鬼体が次第に姿を変えていき、地面に『V』の紋章を描く!

 ゆっくりと右手をかざす梵字こぞう。

 右手の梵字が光を放つ。

 木野(司)「!?」

 地面の『V』の紋章が突然燃え上がる!!
 炎に包まれるV-2!!

 転げ回りながら、炎の壁から脱出するV-2!

 V-2を狙って、右手の梵字からエネルギーを発射する梵字こぞう!
 V-2の胸を貫くエネルギー!!

 木野(司)「ぐあっ!!」

 粉々に吹き飛ぶV-2の装甲!

 倒れた木野(司)の胸から、白梵字こぞう(幼児)が抜け出す。
 そのまま梵字こぞうの体内に飛び込む白梵字こぞう。

 梵字こぞう「…もらいましたよ。『ホウジョー』の心。
  …ウッ!

 体内に入り込んだ白梵字こぞうに苦しむ梵字こぞう。

 『ホウジョー』の支配から解き放たれ、元の人格を取り戻す木野(司)。
 フラッシュバックで、花村事件での自分自身の行動が次々と脳裏に浮かぶ。

 木野(司)「ぐうっ…!!
  は…花村……許してくれ…!!」

 良心の呵責に責めさいなまれる木野(司)。

 胸を押さえてお互いに苦しむ二人。


 バイクで木野(司)の元に駆けつける涼。

 涼「おい! しっかりしろ!! おい! しっかりしろ!!」

 胸を押さえて苦しみ続ける木野(司)。

 涼「!?」

 涼の後ろで、同じく胸を押さえて苦しんでいる梵字こぞう。

 涼「(梵字こぞうを見て)…あいつは…」
 梵字こぞう「ぐ…うう!!」
 涼「……」

 梵字こぞうに立ち向かおうとする涼。
 が、木野(司)が制止する。

 木野(司)「…よせ…奴とは…
  奴とは…戦ってはならない……」
 涼「なに…?」

 梵字こぞう「……」
 涼「……」

 木野(司)の制止を振り切り、梵字こぞうと対峙する涼。

 梵字こぞう「そう…君はその心のせいで苦しんだ。
  だが、もう終わりです。
  君の『ホウジョー』を、私にください」
 涼「…」

 涼を吹き飛ばす梵字こぞう。

 涼「うわ!」

 体勢を立て直し、梵字こぞうに向かってポーズを取る涼。

 涼「変身!!」

 涼の背後に浮かんだ涼の幽鬼体が涼の身体と一体化し、ギルスへと姿を変える!

 不気味な静けさの中、対峙する梵字こぞうとギルス……!


(つづく)


【次回予告】(ちゃらっちゃらっ♪)

 北條「やはり犯人は『ホウジョー』でしたか」
 沢木「俺が言ったんだ!」
 雪菜「こっちへ来てください」
 梵字こぞう「もらいますよ。『ホウジョー』の心を」
 北條「うう…」

      『目覚めろ! その魂!!』


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