週刊北條『仮面ホウジョーV-1』第41話
(今週は嬉しいことに北條がほとんど出てきません編)(※)

 猛スピードで走るスケロスを、ガードチェイサーで追いかけるG3-X。
 同じく、ガシャンガシャンと全力疾走で追いかけるV-1。

 G3-Xにスケロスを先回りさせて、挟み撃ちにするV-1。
 二人に挟まれて立ち往生しているスケロス目がけて突進するV-1!

 全速力で走っているバーニングV-1の全身から、炎が上がり始める!
 あまりにも素早いスピードで走り続けたために、空気との摩擦熱で装甲表面の赤い塗料が燃え出したのだ!
 炎の塊と化したV-1が、スケロスにタックル!
 炎に包まれ、苦しむスケロス!
 V-1の装甲を強制排除し、炎の中から転げ出る北條!
 そこを狙って、火ダルマのスケロスにGX-05を発射するG3-X!

 V-1パーツの燃えカスを残し、大爆発を起こすスケロス!!


 数日後。
 美杉邸を訪れる北條。

 北條「是非彼に見てもらいたいものがあるのですが…」

 木野(司)邸で発見した手紙を取り出し、真魚に渡す北條。

 手紙を持つ真魚…。


【オープニング『仮面ホウジョーFIGHT! 〜24.7version』】
(でぃでんどんどどん♪)


 第41話「ひがみとイヤミ」



 美杉邸に帰ってきた翔一。

 翔一「ただいまー」

 奥の部屋から駆けて来る真魚。

 翔一「あ、あ、ゴメンゴメン! ちょっと色々あって、遅くなっちゃって。
  夕飯作れなかったんだけど…」
 真魚「そんなことどうでもいいって!
  それよりさっきまで北條さん来てたんだよ」
 翔一「北條さんが!?
  やだなあ、また俺のこと捕まえる気かなあ…」
 真魚「翔一君を捕まえる? 何かしたの翔一君!?」
 翔一「いやそういうわけじゃないけど…」
 真魚「北條さん、翔一君に見せたいものがあるって」
 翔一「見せたいもの? …何?」
 真魚「何か…手紙みたいだったけど…」
 翔一「手紙…」
 真魚「うん…。
  雪菜って人から、翔一君に宛てた…。
  翔一君聞き覚えない?雪菜って名前」
 翔一「雪菜…雪菜…う〜ん…。
  別に…ないけど…」
 真魚「それにほら、手紙っていえば翔一君が海岸で発見されたときに持ってた、中身のない封筒!」

 翔一の部屋で、「津上翔一様」と書かれた封筒を手にする真魚。

 真魚「(封筒を見ながら)…これと何か関係あるのかなって」
 翔一「でも不思議じゃない?
  もし真魚ちゃんの言う通りだとして、何で北條さんがそんな手紙持ってるわけ?」
 真魚「それは…知らないけど…」
 翔一「それで、何て書いてあった?手紙」
 真魚「それがさ、乱暴に書き殴ってて、全然字が読めなくって…」
 翔一「…」


 深夜。
 ベッドで横になっている真魚の脳裏に、夕闇のどしゃ降りの中に浮かぶ黒梵字こぞう(幼児)と、快晴の空に浮かぶ白梵字こぞう(同じく幼児)のビジョンが浮かぶ。

 真魚「…何よあれ…?
  翔一君の過去と、何か関係が…?」


 翌日。
 ベンチでソフトクリームをなめながら話す、氷川と翔一。

 氷川「…そうですか。
  では津上さんも、何故『ホウジョー』を持ったのか分からないんですか」
 翔一「はい、すいません」
 氷川「いえいえ、こちらこそすいません。突然お呼び出しして。
  でも…津上さんが『ホウジョー』の力でアギトに変身すると知ってから、まだ充分にお話ができていないような気がするんです」
 翔一「別にそんなお話することなんてありませんって。
  見たまんまですよ見たまんま。
  …そうだ、葦原さんも、何故『ホウジョー』の力で変身するようになったのか、分からないって言ってました。
  ある日突然なっちゃったって…」
 氷川「…」
 翔一「…あ、そうそう。俺の方こそ氷川さんに聞きたいことがあるんですけど」
 氷川「なんでしょう」
 翔一「ほら、最近、北條さんみたいな格好した奴が何度か現れてるじゃないですか。
  あれって…」
 氷川「木野薫。
  彼もまた、『ホウジョー』ですよ」
 翔一「ですよね。
  …でも何でこの間は北條さんたちのこと襲ったんです?
  その上…俺にまで。
  同じ『ホウジョー』つながりなのに」
 氷川「ええ…。僕の方が、聞きたいくらいですよ。
  人間を愛する、立派な人だと思っていたのですが…一体何を考えているのか」
 翔一「会わせてもらえませんか?その木野って人に」
 氷川「会いたい気持ちは、僕も同じですが…どこにいるのか…」
 翔一「そうか…。
  もしかしたら、北條さんか葦原さんに聞けば分かるかもしれませんよ」
 氷川「葦原…涼ですか?
  君は、親しいんですか? 彼と」
 翔一「まあ…最近いい感じって言うか」
 氷川「木野薫もそうですが、どうも葦原涼も分かりません。
  僕は彼に殴られたことがありますし、北條さんにも殴りかかったことがあったはずだ!」
 翔一「ハッハハハ…。
  そういえば、俺も殴られました。色々『ホウジョー』の悪影響があったみたいで。
  でも、大丈夫ですよ!根はいい人ですから」

 立ち上がる翔一。

 翔一「…あ、でも葦原さんのこと、誰にも言わないでくださいよ。
  特に北條さんには。
  また保護して歓迎とかやられちゃあ…アレですから」
 氷川「…分かりました」


 木野(司)の携帯が鳴る。
 携帯を取る木野(司)。

 木野(司)「…はい…分かりました。
  城南医大病院ですね。すぐにうかがいます」

 ドアの向こうで話している木野(司)の声が、真島の耳に入ってくる。

 真島「…!」

 病院に向かおうとする木野(司)を止める真島。

 真島「木野さん!…まさか、カウンセリングに行くつもりじゃ…。
  無理だよ! その身体で!」
 木野(司)「(真島の腕を振り払い)…お前には分かるまい。
  俺にとって、全ての患者は第二のさおりを生み出す恐れのある存在なんだ。
  俺は…さおりやあいつのような悲劇を誰にも味わわせたくない…」
 真島「…木野さん…」

 出て行く木野(司)。


 涼のアパートを訪れる、翔一と氷川。

 涼「…木野薫に会いたい?」
 翔一「はい、是非」
 涼「何故? 何のために?」
 翔一「そりゃあ、同じ『ホウジョー』なのに、何故俺らを襲ったのかなって」
 氷川「あ、あ、あなたも、僕と津上さんに、襲いかかったことが、ありましたね」
 涼「…」
 翔一「あ、改めて紹介します。こちら、警視庁の氷川さん。
  もう知ってると思いますけど」
 涼「…………。
  木野薫か…。
  これは俺の勘だが、奴は過去に生きてる。以前俺もそうだった」
 氷川「か、過去に? どういう意味です?
  彼の過去に何があったっていうんですか?」
 涼「それは俺にも分からないが…。
  (氷川に)あんた、この前は世話になったが、あんまり俺たちのことを詮索して欲しくはない。
  あんたは純粋な人間だ。『ホウジョー』とは違う!」
 氷川「……(悲しげ)」
 翔一「…いやだな〜葦原さん、そんなとんがることないじゃないですか!
  とにかく、木野さんに会いに行きましょうよ!
  俺『ホウジョーの会』とか作るのが夢なんです!
  俺と、葦原さんと、北條さんと…木野さん?
  あ、氷川さんも入れてあげてもいいですよ!補欠ですけど。ハハハハ」
 氷川「…ホケツ…」
 涼「…相変わらず『ホウジョー』持ちとは思えない奴だ…。
  木野薫は俺たちの『ホウジョー』を狙ったんだぞ!そんな甘くはない!」
 翔一「それはそうかもしれませんけど…」
 氷川「…ホケツ…」


 警察病院。
 梵字こぞうの部屋。

 食事のトレイに載せられている、焼肉定食
 それを苦しみながら食べている梵字こぞう。

 梵字こぞう「ううう……」

 梵字こぞうの身体から抜け出る、黒&水色の球体。

 梵字こぞう「もう少しですね…
  人間の『ホウジョー』が、限りなく悪化する力なら、あなたも同じく、悪化する存在だ。…さあ」

 梵字こぞうの体内に入り込む、黒&水色の球体。
 再び焼肉定食を食べ始める梵字こぞう。


 相良のマンションにいる真島を訪れる、翔一・涼・氷川。

 真島「…木野さんに?」
 涼「…ああ。どこにいる?」
 真島「……」
 涼「心配するな。奴を傷つけようってわけじゃない。
  少し話がしたいだけだ」
 真島「カウンセリングがあるって…城南医大病院に行ったけど…」
 翔一「カウンセリングって…へぇ〜すごいなあ、カウンセラーなんですか?
  …でもカウンセラーって、人の心を助けるのが仕事じゃない?
  そんな人が何で俺らを襲ったりしたのかな」
 氷川「やはり、彼の過去と何か関係が…」
 真島「…もしかしたら」
 涼「何だ」
 真島「俺、ムカつき号の仲間から聞いたことがあるんだ。木野さんの過去について」
 涼「どういうことだ?」
 真島「…妹さんが、婚約者からひどい目に遭わされて、姿を消したらしいって」

 雪の中、笑顔で振り返る司さおり(イメージ)。

 真島「婚約者は、最近誰かに襲われて、精神崩壊を起こしたらしいんだけど…。
  木野さん言ってた。
  『全ての患者は第二のさおりを生み出す恐れがある。俺はさおりやあいつのような悲劇を誰にも味わわせたくない』って。
  …「あいつ」っていうのは多分婚約者の人で、「さおり」っていうのはきっと妹さんのことだと思うんだよ」


 涼「(独り言)…すると、犯人を襲った奴、というのは、恐らく…


 (CM)


 沢木邸。
 階段を下りてくる沢木。
 玄関横の鏡の前を通り過ぎて、ふと立ち止まる。

 沢木「…?」

 鏡の一部が木の枠から剥がれかけている。

 沢木「…」

 何を思ったか、鏡の剥がれかけた部分に手をかけ、一気に引き剥がす沢木。

 沢木「!」

 鏡の向こうに、かつての沢木と雪菜のビジョンが浮かぶ!


 暗闇の土砂降りの雨の中、言い争う沢木と雪菜。

 雪菜「(すっかり北條口調に変わっている)いけません。来ないでください」
 沢木「雪菜ー!!」
 雪菜「来ないでください」

 歩き去ろうとする雪菜。
 その手を右手で掴む沢木。

 雪菜「お願いします。離してください」
 沢木「………」
 雪菜「お願いします」
 沢木「………」

 雪菜の変貌ぶりに絶望し、右手を離す沢木。

 沢木の前からゆっくりと歩き去る雪菜…!


 沢木「……」

 悲しみの目で鏡の向こうのビジョンを見つめている沢木。

 ???「今のが…君の心そのものです」
 沢木「!」
 ???「君は…この世に生まれた、最初の『ホウジョー』に絶望した。
  そうしてこの私に、永遠の忠誠を誓ったのです」

 鏡の向こうに浮かび上がる梵字こぞう。

 沢木「…違う! 俺は…」
 梵字こぞう「君は人間の側から、『ホウジョー』を滅ぼさなくてはならない」
 沢木「やりたければ自分でしたらどうだ!
  『ホウジョー』を滅ぼすことなど、あなたの力なら簡単なはずだ!」
 梵字こぞう「以前…私は…『ホウジョー』になる可能性のある者の、自我を変えたことがあります」


 梵字こぞうの回想。

 『ホウジョー』になりかけていた三浦智子に右手をかざし、彼女の人格を崩壊させている梵字こぞう。


 梵字こぞう「あのときの痛みが、まだ私の中に残っている…。
  何故なら、人は私の子供だからです…」
 沢木「あなたは、人を愛しながら、人の中の『ホウジョー』である部分を憎んでいる。滑稽だな」
 梵字こぞう「…知ってますよ。
  木野薫という、第5の『ホウジョー』が誕生しましたね。
  私には、彼の哀しみが見える。
  君と彼は同じです」
 沢木「何が言いたい!?」
 梵字こぞう「君も彼も、過去をつぐなおうとしている」
 沢木「……」
 梵字こぞう「でも、無駄なことです。愚かなことだ」
 沢木「黙れ!!」

 梵字こぞうの映った鏡を叩き割る沢木。


 城南医大病院。
 カウンセリング室の外で木野(司)を待っている翔一、涼、氷川。

 涼「…恐らく木野薫は、奴の助けを必要とする全ての人たちを、妹の元婚約者に重ね合わせているんだろう。
  患者の心を正しく導いてやることで、襲っ…
  …襲われたそいつと妹さんの間に起こったような心のトラブルを未然に防ぐためにな。
  奴は過去をつぐなおうとしているんだ。
  過去をつぐなうためには、奴は自分の手で人々を救わなければならない。
  俺たちは邪魔者ってわけだ」

 カウンセリングが無事終わり、部屋から出てくる木野(司)。

 氷川「木野さん!」

 駆け寄る氷川。

 氷川「(木野(司)の素顔を見て)…あれ? 司さん? 何故こんなところに!?」
 木野(司)「!」

 慌ててサングラスをかける木野(司)。

 氷川「あ、木野さんでしたか。失礼しました」
 木野(司)「…(安堵)」
 翔一「(木野(司)を見て)…え?
  あれ…いやだな、まさかあなたが木野さんだったなんて!
  津上翔一です。覚えてますよね」
 木野(司)「(涼を見て)何の真似だ」
 涼「あんたと少しばかり話がしたい…津上の奴がそう言うもんでな」
 木野(司)「…話すことは何もない。失礼する」
 翔一「あ、ちょっと待ってください!」

 立ち去る木野(司)を追いかける翔一。

 氷川「木野さん」
 涼「(氷川を捕まえ)二人にしてみよう。
  あの男を救えるとすれば津上だけだ。…そんな気がする」
 氷川「…僕は、もう一人いるような気がしますが…」


 エレベーターに乗っている翔一と木野(司)。

 翔一「何か意味もなく緊張しません?エレベーターの中で二人きりって。
  …あ、そうそう、俺、実は『ホウジョーの会』作ろうと思ってるんですけど、木野さんも入りませんか?
  みんなで力を合わせてアンノウンと戦って、週に一度、俺の手料理を食べるんです」
 木野(司)「…」
 翔一「ダメ…ですか?」
 木野(司)「…相変わらずの性格だな。『ホウジョー』を持っても」
 翔一「!
  何ですかそれ? どういう意味です?」

 一階に着くエレベーター。
 駐車場に向かって歩き出す二人。
 
 翔一「…もしかして木野さん、昔の俺のこと知ってるとか…。
  まさかそんなことありませんよね?」


 エレベーターに乗っている涼と氷川。

 涼「何だ、『ホウジョー』と一緒にいて、緊張してるのか?」
 氷川「いや…別に…」
 涼「心配するな。殴ったりはしない」
 氷川「僕は…あなたのことをまるで知らない。
  良かったら、教えてくれませんか…あなたはどんな人間なんです?
  『ホウジョー』をいつどこで、何をどうして変身できるようになったんですか?
  あなたの心の『ホウジョー』は何なんです?」
 涼「…何故そんなことを聞く?」
 氷川「それは警察官として当然!…
  …いえ…多分…」
 涼「(振り向き)多分、なんだ」
 氷川「…僕も…『ホウジョー』を持ちたいのかもしれません」

 眉に縦じわを寄せる涼。


 駐車場を歩く翔一と木野(司)。

 翔一「聞きましたよ。木野さん、妹さんがいなくなったって。
  ものすごく寂しいんでしょうねそういうのって。
  俺、菜園で野菜を育ててるんですけど、トマトもキュウリも愛情をいっぱい込めないとダメなんです。
  人間も同じじゃないんですか。暖かい場所に戻りましょうよ。
  木野さん、いまだに一人ぼっちなんじゃないですか」

 ヘルメットをかぶる木野(司)。

 木野(司)「…貴様に何が分かる」

 バイクで走り去る木野(司)。

 翔一「木野さん!」

 自分のバイクで後を追う翔一。


 駐車場を歩く翔一と木野(司)。

 氷川「津上さんは、記憶喪失で聞きようがありませんが、あなたなら『ホウジョー』のきっかけが分かるはずだ。
  思い出してください。いえ、一緒に思い出しましょう!」
 涼「…もういい。お前に話すことは何もない」
 氷川「お願いします!
  真実が分かれば、アンノウンと戦うための役に立つはずです!
  …そうですね、まずは葦原さんの少年時代から始めましょうか」

 氷川を無視してバイクにまたがる涼。
 その前に立ちふさがる氷川。

 氷川「お願いしますよ! 葦原さん!」
 涼「…」

 バキッ!!

 殴り倒される氷川。

 涼「もういいと言ったはずだ!」

 バイクで走り去る涼。


 警察病院。

 やっとのことで焼肉定食を食べ終わった梵字こぞう。
 その体内から飛び出す、黒&水色の球体。

 黒&水色の球体に息を吹きかける梵字こぞう。
 焼肉の臭いに包まれながら、病院の窓から外へ飛んでいく、黒&水色の球体。

 気持ち悪そうな顔で、口臭予防のガムを噛み始める梵字こぞう。


 バイクで並走しながら、木野(司)に話しかける翔一。

 翔一「木野さん!
  そりゃあ俺には木野さんの気持ちなんて分かりません。
  でも、過去にこだわって生きてもしょうがないじゃないですか」
 木野(司)「フン! いい気なもんだな!
  教えてやろう!
  記憶喪失になる前は、お前も過去にこだわっていたんだ!」
 翔一「…何ですって!?」

 そこへ飛んでくる、黒&水色の球体。

 翔一「…あいつは…!」

 二人の目の前で、球体から変形して実体化する『水のホウジョー』!
(焼肉の煙のようなものに全身を包まれ、姿はハッキリ見えない)


 バイクで走る涼を追う氷川の覆面パトカー。

 氷川「(スピーカーで)待ってください葦原さん! まだ話は終わっていません!
 涼 「……」

 スピードを上げる涼。
 見失うまいと、同じくスピードを上げる氷川。

 氷川「…どうしても知りたいんだ! 『ホウジョー』の秘密を!」

 涼「(…!)」

 涼の脳裏に浮かぶ、『水のホウジョー』のビジョン!

 Uターンして現場に急ぐ涼。

 氷川「葦原さん!」

 そこに小沢からの通信が入る。

 小沢「氷川君、アンノウン出現! G3-X出動よ!」
 氷川「分かりました!」


 翔一&木野(司)「ぐっ!!」

 『水のホウジョー』に吹き飛ばされる翔一と木野(司)。

 水のホウジョー「……」

 そこへバイクで飛び込んでくる涼!

 水のホウジョー「(3人を眺めながら)…存在してはならない者たち…。
  今ここで、滅びなさい!」

 『水のホウジョー』を見つめる、3人の『ホウジョー』メンバー!

 ポーズを取る涼。

 涼「…変身!!」

 『水のホウジョー』に向かって走る涼!
 涼の背後に浮かんだ涼の幽鬼体が涼の身体と一体化し、ギルスへと姿を変える!

 同じく、ポーズを取る翔一。

 翔一「…変身!!」

 翔一の背後に浮かんだ翔一の幽鬼体が翔一の身体と一体化し、アギトグランドフォームへと姿を変える!

 同じく、ポーズを取る木野(司)。

 木野(司)「…『変心』!!」

 バイクに乗って走り去る木野(司)。

 それと入れ代わりに、ガードチェイサーで駆けつけるG3-X。


 アギト、ギルス、G3-Xvs『水のホウジョー』の、壮絶な戦いが繰り広げられる!


 水のホウジョー「…」

 空中に巨大な焼網を出現させる『水のホウジョー』。
 翔一と涼のいる場所に叩きつける!

 炎に包まれる二人!

 翔一&涼「うわ!」

 黒コゲになりながら吹き飛ばされる二人。
 周囲に炎が上がり、肉の焼ける臭いが漂う中、悠然と歩いてくる『水のホウジョー』。

 焼肉の臭いに耐えながら、GXランチャーの狙いをつける氷川。
 『水のホウジョー』目がけて発射!

 水のホウジョー「…」

 何故か割り箸を取り出す『水のホウジョー』。

 命中!…と思われた弾丸は、『水のホウジョー』の直前で静止する!
 よく見てみると、なんと『水のホウジョー』が割り箸で弾丸をつかみ取っている!

 水のホウジョー「…」

 箸でつかんだ弾丸を、ギルスに向かって放る『水のホウジョー』。
 焼肉の臭いのついた弾丸はギルスに向かって飛んでいき、大爆発!

 涼「うわっ!!」

 巻き起こる爆炎!

 木野(司)「…!」

 そのとき、弾丸の爆発の噴煙を身にまといながら、キックの体勢で飛び込んでくるV-2!
 必殺キックを『水のホウジョー』に喰らわせる!

 が、命中の直前でV-2の足を割り箸でつかみ取ってしまう『水のホウジョー』!
 つかんだV-2を、アギトに向かって放る『水のホウジョー』!
 焼肉の臭いのついたV-2はアギトに向かって飛んでいき、キックが頭を直撃!

 翔一「うわっ!」

 吹き飛ばされ、変身が解ける翔一。

 その脳裏に、失われていた記憶のビジョンが次々とよみがえってくる…!


 (イメージ)

 調理師の専門学校。
 空。
 海。
 ムカつき号の乗客たち。
 太陽を覆う黒雲…。


 翔一「…………。
  …乗らなくちゃ…あの船に…」

 気絶する翔一。

 荒れ狂う群衆を乗せ、木の葉のように波間を揺れるムカつき号のイメージ…!


(つづく)


【次回予告】(ちゃらっちゃらっ♪)

 暗闇で対峙する白梵字こぞうと黒梵字こぞう。

 真魚「二つの心が…戦っています…」
 梵字こぞう「いつか…人間たちの中に…私の心が覚醒する…」
 幽鬼体「あなたたちに心はない!」
 北條「誰も人の心を奪うことはできません!」

     『目覚めろ! その魂!!』


 ※作者注:この頃、北條は劇場版仮面ホウジョーV-1の収録で忙しかったため、本編に出演できなかったというウワサが…。
  という冗談はさておき、この第41話は時系列上で言うと劇場版の直後のエピソードにあたります(ちなみに冒頭の翔一の「ちょっといろいろあって…」というのは、劇場版における最終決戦のことを述べているセリフです)。

  41話以降のストーリーは、赤城山掲示板に発表した当時から、劇場版の存在を前提として書かれていたので、劇場版を読んでから41話以降を読むと、結構繋がりが見えたりして面白いのではないかと思います。


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