勝手に(←取っていいの?)週刊北條『仮面ホウジョーV-1』第36話(※)

 木野(=司龍二)が装着したV-2システム
 その体は、全身がV-1システムに似た緑色の装甲に覆われている。
 背中にはオレンジ色の2本マフラー、肩には『V』のエンブレムが。

 アンノウン(ピスキス・セラトゥス)に立ち向かうV-2…!
 強烈なパンチを食らい、ひるむセラトゥス。
 V-2のヘルメットの口の部分が開き、木野(司)のむき出しの唇が現れる。
 口の中でなにやらブツブツ悪態をつぶやきながら、気合いを高めるV-2!
 その身体にダブる幽鬼体

 真島「あ…あれは、『ホウジョー』!?」

 幽鬼体が次第に姿を変えていき、地面に『V』の紋章を描く!
 幽鬼体のエネルギーを足に込め、凄まじい勢いでセラトゥスに必殺キックを放つV-2!
 『ホウジョー』を体内に叩き込まれ、良心と悪心との狭間で悩み苦しむセラトゥス。

 セラトゥス「ク…クォォ…
  グァアァァァァ〜〜〜〜ッ!!!」

 正義と悪の二つの心の葛藤に耐えきれず、大爆発を起こすセラトゥス!!

 北條&真島「………」

 一部始終を物陰で見ている二人。
 ヘルメットを脱ぐ木野(司)。
 真島「木野さん…木野さん!」
 真島が嬉しそうに駆け寄る。
 真島「木野さん…すごいよ木野さん!
  とうとう『ホウジョー』を持ったんだね!」
 無言で真島を見つめる木野(司)。
 北條「まさか…あなたが『木野』だったとは…
 驚きの表情で木野(司)を見つめる北條。
 懐かしげに微笑む木野(司)……!


【オープニング『仮面ホウジョーFIGHT! 〜24.7Version』】
(でぃでんどんどどん♪)


 第36話「二匹目の土壌」

 相良のマンションで話す木野(司)、真島、北條。

 真島「今までどこにいたんだよ!何度も連絡したのに!」
 木野(司)「済まなかった。とてもみんなに会える状況じゃなかったんだ。
  『ホウジョー』を自分のものにするために、私には私の試練があった」

 (回想)自分の部屋の中で悲鳴を上げながら癇癪を起こして大暴れする木野(司)。

 木野(司)「性格が『ホウジョー』を持つことに適応するまで、一定のイヤミがともなうんだ」

 (回想)悪態・ヤジ・説教などを声の限りに絶叫しながら、家具を破壊していく木野(司)。


 北條「…ひとつだけ、聞かせてください。
  あなたは何故『ホウジョー』を持ったんです!?
  一体、何故こんなことをしているんです!?」
 木野(司)「…それは言えない。
  バレたら捕まる約束になっているんだ」
 北條「…それはそうでしょう…」
 木野(司)「それに私が何故こんなことをしているか、そんなことは大した問題じゃない」
 北條「…いや、充分大した問題だと思いますが…」
 木野(司)「大切なのは、あらゆる偏見を排除して、ただ事実を事実として直視した上で、これから私たちが何をするかだ」
 北條「………」
 木野(司)「北條…
  仲間から連絡は受けていたが、驚いた。
  ムカつき号のメンバー以外にも『ホウジョー』と同じような力を持った者がいるとは…。
  しかも、それがお前だったとは…。
  許してくれ。一時は、お前はとても仲間にはさせられないと思っていたが、あらゆる偏見を排除して、ただ事実を事実として直視してみると、私の勘違いだったようだ」
 北條「…ええ。おかげで私もずいぶん活躍をしてきました」
 遠い目をしながら自分の武勇伝を誇らしげに語り始める北條。

  (6時間経過)

 木野(司)「…(眉間を指で押さえて首を振りながら)も、もういい。
  …やっぱり勘違いじゃなかったかもしれんな…」
 北條「は?」

 真島「木野さん、それで…どうすんの?これから」
 木野(司)「(気を取り直し)単純なことだよ。
  あらゆる偏見を排除して、ただ事実を事実として直視してみると、恐らく敵は、『ホウジョー』を持つ可能性のある人間を狙っている。
  ならば私は、私と同じ性格の人々を助けたい」

 木野の携帯が鳴る。

 木野(司)「…はい」
 医師A「木野先生ですか!?カウンセリングをお願いしたいんですけど」
 木野(司)「都立吉澤病院ですね。分かりました。すぐにうかがいます」
 電話を切る木野(司)。
 木野(司)「…失礼」
 真島「どこいくの?」
 木野(司)「緊急のカウンセリングが入った」
 真島「ちょっと待ってよ!木野さんはもう『ホウジョー』なんだ!
  何もそんなことする必要ないんじゃない!?」
 木野(司)「私を必要としている人々がいる。私は、その人たちのために戦いたい。
  それはカウンセラーとしても『ホウジョー』としても同じことだ」

 再び木野(司)の携帯が鳴る。

 木野(司)「…はい。木野ですが」
 医師B「お願いします!至急先生の力をお借りしたいのですが!」
 木野(司)「…分かりました。
  ではクランケを、都立吉澤病院に運んでもらえませんか」

 バイクで走り去る木野(司)。
 それを見送る北條&真島。

 北條「…戦ってみるとしましょうか。私もあの人と一緒に」
 真島「北條さん。
  昨日俺に聞いたじゃない。『ホウジョー』を持ったら何をするかって。
  俺決めたよ。俺も一緒に戦う。木野さんと一緒に」
 北條「ええ。昔の仕返しをするよりずっといいでしょう」
 真島「そうだね!
  北條さんみたいにG3の装着員に選ばれなかった昔の仕返しにイヤミを言いたい放題言いまくってセコイ真似するよりか、よっぽどいいよね!」
 北條「…………」


 都立吉澤病院。
 ブツブツ悪態をつきながらカウンセリング用の病室に座っている二人の患者。
 それを見ている二人の医師(←患者の癇癪&イヤミを受けて全身ボロボロ)。
 そこへ白衣の木野(司)が入ってくる。

 医師A「ちょっと待ってください木野先生!
  まさか二人の患者に、同時にカウンセリングをするつもりじゃ…」
 木野(司)「ええ。何か問題がありますか?」
 医師B「無理だ!こんな難しいカウンセリングを同時にするなんて!
  そういうことでしたら、うちのカウンセリングはキャンセルします」
 木野(司)「患者を見捨てるつもりですか!
  あなたたちには分かっているはずです!
  あらゆる偏見を排除して、ただ事実を事実として直視すれば、この二人を救えるのは、世界中でこの私だけだ!」
 医師A「で、では、せめて私たちにも、カウンセリングの手伝いをさせてください!」
 木野(司)「いえ、足手まといになるだけです!
  患者の心は、この私の手で救ってみせます!
  あなたたちにできることはただひとつ、ここから出て行くことだけだ!」

 木野(司)の気迫に圧倒され、部屋を出て行く医師たち。

 ふと自分の手を見つめる木野(司)。
 右手がかすかに震えている。
 木野(司)「(苦渋の表情を必死に打ち消し)…カウンセリングを始めます」
 別の部屋から、木野のカウンセリングの様子をモニターで見ている医師たち。
 実に巧みな話し方で、あっという間に患者の閉ざされた心を二人同時に開いていく木野(司)。
 すでに部屋の中からは笑い声さえ上がっている。

 医師B「すごい…まさに奇跡だ…
  でも、何故あれほどの腕のカウンセラーが、どの病院にも所属していないんです?」
 医師A「…カウンセラーの資格を、得ることができないんだよ、彼は」
 医師B「…何ですって!?」
 医師A「詳しいことは分からないが、何らかの事件で犯罪を犯し、彼は名声を失ったらしい。
  今の名前は、彼の本名ではない。
  犯罪を犯す前の彼は優秀な刑事だったという噂だ。
  そんな彼に、医師会は、カウンセリングをする資格などないと判断を下した。
  天才だよ、彼は。紛れもなく。
  だが決して、日の当たる道を歩くことは出来ないだろう」

 カウンセリングも無事終わり、浴室でシャワーを浴びている木野。
 右腕には銃創が。


 (回想)司に向かって微笑みかける妹のさおり。

 木野(司)「…さおり…」


(CM)
 「争いの火花を散らせ!
  君がV-1に! 赤いV-1に! そして黒いV-1に!
  選べる3つの仮面ホウジョーV-1変心スーツ!
  映画もあるぞ!」
(CM終わり)


 Gトレーラー内で話をしているG3チーム。

 小沢「アンノウンによる被害者の中にムカつき号に乗っていた人たちがいるって、どういうこと!?」
 氷川「先日、北條さんにムカつき号のことを聞かれ、気になって調べてみたんです。
  間違いありません。今まで気がつかなかったのがうかつでした」
 小沢「そんなことはないわよ。
  あなたは荒れ狂う大群衆の中たった一人で説得活動をおこなった。
  しかも会ったのはその時一度だけ。気づかなくても無理はないわ」
 尾室「でもアンノウンとムカつき号の人たちと、一体何の関係があるっていうんです?
 氷川「それを…これから調べてみようと思ってるんですが…」

 捜査に向かうため、Gトレーラーを出て行く氷川。
 椅子に座り込んで目を閉じ、物思いにふける小沢。

 とある街中。
 ビル街の上空をアンノウンらしきものが飛んでいる。
 頭にツノの生えた、全身黒づくめのその姿。

 その様子を車の窓から見かけて、停車する北條。
 北條めがけて一直線に急降下し、背後に着地するアンノウン(?)。

 北條「(振り向いて拳銃を構えて)おとなしくしなさい!」
 拳銃を無視し、ツカツカ歩いてくるアンノウン(?)。

 アンノウン(?)「ホヒホハッハハ…ヒッホヒフォフフィヒヘホヒハハヒ!
  ホヘハハハヒヒフハヘヒヒフンハヘホ!!」

 訳の分からない奇声を上げるアンノウン(?)。

 北條「う!?
  これは…焼肉の匂い!?

 思わずハンカチで鼻を押さえる北條。
 北條「近寄らないでください!!」
 鼻を押さえながら必死に拳銃の狙いをつける北條。

 指先から泡を発射するアンノウン(?)
 顔に泡が直撃し、ひるむ北條。
 その隙をついて、思いっきり拳銃を張り飛ばすアンノウン(?)。
 地面に転がる北條。
 その北條の顔をヒールで踏みつけるアンノウン(?)。

 北條「(顔に当たるヒールの感触に)この懐かしい感触は…
  …って、そんなことを言っている場合ですか!
  あなた、臭いますよ!!」
 アンノウン(?)「……」
 北條から離れるアンノウン(?)。

 アンノウン(?)「(北條を見下しながら)…ヒッフンヘホホーホーヒハ、ハハヒハハハハッハハ!!」
 幽鬼体になって飛び去るアンノウン(?)。

 北條「(幽鬼体を見つめながら)…あれはアンノウンではない…
  まさか…新たな『ホウジョー』?
  この私に接触してきたのか…?」

 飛び去るホウジョー(?)をバイクに乗りながら目撃する木野(司)。
 木野(司)「…あれは…」

 ホウジョー(?)の飛び去った空を見上げている北條の元に駆けつける木野(司)。

 木野(司)「やられたな」
 北條「…ええ。
  司さんは先日言っていましたね。
  『私は、私と同じ性格の人々を助けたい』と。
  私もやってみます。私は片っ端から『ホウジョー』の持ち主を救助する。
  私の手で、人を助けるのも悪くない」

 木野(司)「(小声で)人を助ける…人を助けるだと…!?」

 北條「…?
  司さん、どうかしましたか?」
 木野(司)「(平静を装い)…いや、なんでもない。
  お前どうでもいいが顔に泡ヒゲがついてるぞ」
 慌てて顔をハンカチで拭く北條。
 顔を上げると、既に木野(司)の姿は消えている。
 北條「…司さん?」

 とある街中。
 北條と別れ、バイクで走っている木野(司)。
 バイクで走っている翔一とすれ違う。

 ヘルメット越しの翔一の顔を見て、思わずバイクを停めて振り向く木野(司)。
 木野(司)「…あの男は…」

 急にバイクが故障し、立ち往生する翔一。
 翔一「…あれ?」
 バイクを点検中の翔一の元に、自転車で駆けつける真魚。
 真魚「翔一君!
  何よ、急に出て行っちゃって…またあいつらが現れたの?」
 翔一「うん…まあ、そんなところかな」
 真魚「バイクは?どうした?」
 翔一「なんか、調子悪くなっちゃって。
  ここんとこ、ろくに手入れもしてなかったから…」

 偶然を装い、二人の前に現れる木野(司)。
 木野(司)「故障ですか?」
 翔一「はあ…」
 工具も持たずに翔一のバイクの前にしゃがみ込む木野(司)。
 木野(司)「(バイクに向かって)ほう、なかなか優秀な部品が揃っているじゃないか…
  俺は優秀な部品が大好きでな…」
 バイクに熱心に語りかける木野(司)。
 翔一&真魚「(不審そうに)……」

 木野(司)「…これで、大丈夫だと思いますよ」
 翔一「…はあ…」

 エンジンをかけてみる翔一。
 木野(司)のカウンセリングのおかげで、以前よりも性能が良くなったエンジン。

 翔一「ホントだ…ありがとうございます!」
 喜ぶ翔一を、密かに鋭く見つめる木野(司)。
 その瞳に宿る光を見た真魚が脅える。
 後ずさりした拍子にぶつかり、倒れる自転車。
 自転車を起こそうとする真魚の手に、同じく自転車を起こそうとした木野(司)の手が重なる。

 真魚「!」
 木野(司)「…大丈夫?」
 真魚「……!」
 真魚の脳裏に、木野(司)の記憶がフラッシュバック。

 バイクで走り去る木野(司)。

 翔一「へえ…今時珍しく優しい人じゃない」
 しゃがみこむ真魚。

 翔一「真魚ちゃん…どうした?」
 真魚の肩に触れる翔一。

 翔一「身体が…すごい冷たいけど…」
 真魚「…違うよ翔一君。
  あの人優しい人なんかじゃない。
  あの人…嫌い」
 翔一「真魚ちゃん…」


 夜。
 木野(司)の自宅前で張り込み中の氷川(車の中)。

 あれ以来木野(司)と連絡が取れず、同じく自宅前で張っていた北條が、氷川の車を見つけ、助手席のガラスをノックする。

 氷川「北條さん」
 北條「失礼しますよ」

 助手席に乗り込む北條。

 北條「司…い、いや、木野薫を待っているといったところですか…
  やっぱりあなたも、ムカつき号とアンノウンの関係に気づいたようですね。
  ま、私があれだけのヒントを与えたんだ。当然といえば当然ですが…。
  私も同じです。もう3日も待っていますが、木野薫は現れません。
  人知れずアンノウンの被害に遭ったのか、あるいはどこかに姿をくらましたのか…。
  ムカつき号の人々は、事故直後から住所を転々と変えているようですからね」
 氷川「北條さん、北條さんは、アンノウンについてどう考えているんですか?」
 北條「アンノウンは人間に近い生き物だと思っています。
  アンノウンが人間を恐れているのは間違いない。
  問題は、何故アンノウンは人間を恐れるかだ」
 氷川「…『ホウジョー』を持つ人間をアンノウンは恐れていると、小沢さんも言っていましたが」
 北條「ええ。あなたの報告書を読みましたよ。
  『ホウジョー』を持っていた存在が、人間であることを確認したと」


 (回想)『ホウジョー』が身体から抜け出て元の性格を取り戻し、社会復帰を果たした真澄。


 北條「いずれにせよ、小沢澄子の言う通りなら、『ホウジョー』はますます神様に近い存在だと言える」
 氷川「と、いいますと?」
 北條「(一人ニヤケながら)『ホウジョー』のような聖人が増えたなら、人間にとっては神様になる。
  違いますか?」

 氷川「違います
 首を思いっきり横に振る氷川。


 密かに相良のマンションに戻ってきた木野(司)。
 眠りながらベッドの上でうめいている。

 (回想)

 北條「妹さんがいなくなったのは、司さんが入院している時でしたね。
  そして、司さんが入院したのは、私をかばって…
  …ある意味で、妹さんがいなくなったのは、私のせいです」


 木野(司)「……」

 木野(司)の脳裏に、自分に向かって微笑みかける北條が浮かぶ。

 (北條「司さん!(微笑)」)

 その北條をはさんで、天使と悪魔の格好をした二人の司が現れる。
 司(悪魔)「あの時、君を助けたのは、失敗だったな」
 笑顔の北條にヤリを突き立てようとする司(悪魔)。

 司(天使)「…いや、良かったと思う。
  素晴らしく優秀な刑事の命を、救ったんだからな」
 ヤリを突こうとする司(悪魔)を止める司(天使)。

 善の心と悪の心が、笑顔の北條をはさんで葛藤する。

 (北條「司さん! 私は信じています!(微笑)」)

 二人の司にさわやかに微笑みかける北條。
 その北條の顔が次第に存在感を増していき、木野(司)の脳裏一杯に大きく広がっていく。

 (巨大北條「司さん!!!(微笑)」)

 司(悪魔&天使)「………」
 どんどん大きくなっていく北條の笑顔に、たじろぐ二人の司。

 (超巨大北條「司さん!!!(微笑)」)

 脳裏を埋め尽くすほどに大きくなった北條の笑顔に飲み込まれまいと、必死で逃げ出す二人の司。
 さらに大きくなっていく笑顔の北條。
 その勢いはとどまるところを知らない。

 (超々巨大北條「司さん!!!(微笑)」)


 木野(司)「北條…許してくれ…北條…許してくれ…」
 涙を流しながら、夢の中で必死に救いを求める木野(司)。


 翌朝。
 浴室で、真島が服を着たままシャワーに打たれている。

 そこへ入ってくる木野(司)。

 木野(司)「…どうした?」
 真島「あ、木野さん。
  俺何かなんだよ。心がドス黒くなって…」
 木野(司)「……」
 真島「でも俺頑張るよ。
  これって『ホウジョー』を持つための心だと思うんだ」
 木野(司)「……!」

 雨に打たれたようにずぶ濡れになっている真島。
 それを見ている木野(司)の脳裏に、昔の思い出がよみがえる。


 (回想)

 土砂降りの雨。
 車の中で犯人を張っている司と北條。
 司の制止を聞かず、犯人を追って車から飛び出す北條。
 北條をかばって右腕を撃たれる司。

 昔を思い出し、自分の右腕を見つめる木野(司)。
 腕が震えている。

 木野(司)「………!」
 急に態度が豹変する木野(司)!

 右腕の震えを無視し、真島の頭をつかんで風呂桶に突っ込む木野(司)。
 驚く真島。

 真島「(苦しげに)木野さんやめてくれよ!! なにすんだよ!!」
 木野(司)「『ホウジョー』はこの世で俺だけでいい!
  あらゆる事実を排除して、ただ偏見を偏見として直視すれば、お前の心では、みんなを助けることはできない!」
 真島「みんな!? なに言ってんだよ! 木野さんおかしいよ!!」

 木野(司)を突き飛ばして外へ逃げる真島。

 木野(司)を探し、車で相良のマンションに立ち寄る北條。
 ちょうど逃げてきた真島と出くわす。

 真島「北條さん!!
  木野さん! 木野さんが!!」
 北條「どうしました?」

 玄関から二人の前に出てくる木野(司)。

 木野(司)「…お前も邪魔者の一人だ…。
  俺以外の『ホウジョー』が存在する必要はない」
 北條「司さん…何を言っているんです?」

 木野(司)「俺はもっともっと悪くならなければならない。
  みんなを救うために…!
  お前を倒し、最悪の『ホウジョー』となる!!」

 北條「(危険を感じ、真島に)乗りなさい!」

 猛スピードで走り去る北條の車。
 それを見つめながらポーズを取る木野(司)。

 木野(司)「…『変心』!!」
 バイクにまたがり、どこへともなく走り去る木野(司)。


 全速力で逃げる北條の車。

 バックミラーを見ると、緑色のバイクにまたがってV-2を着込んだ木野(司)が凄まじいスピードで追いかけてくる。

 驚愕の表情で後ろを振り向く真島。
 北條「…Vシリーズのくせにバイクに乗るなんて、ルール違反ですよ!」

 ブツブツ言いながら必死にアクセルを踏み込む北條。
 どんどん距離を詰めてくるV-2…!!


(つづく)


【次回予告】(ちゃらっちゃらっ♪)

 北條「うわあああ〜〜〜っ!!!」
 小沢「うさんくさいわね」
 真魚「翔一君!!」
 木野(司)「君は…!」
 北條「恐らく『ホウジョー』は、人間の姿の時には充分に魅力を発揮できないはずだ」
 北條「あなたの身柄を歓迎します!」
 木野(司)「(V-2の姿で)『ホウジョー』は俺だけでいい…!」

     『目覚めろ! その魂!!』


※作者注:タイトルの「取っていいの?」というのは、当時べっこう水飴さんが掲示板に書き込んだ「『週間北條』もすっかり首藤さんの専売特許になりましたね。
  そろそろ『勝手に』の部分を取ってもいいんじゃないでしょうか」という一文に対するレスです。


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