勝手に週刊北條
『仮面ホウジョーV-1』第35話
(今週は原稿アップのスピードも3倍だ編)
(※)


 「仮面ホウジョーV-1北條透は悪態人間である!
  謎の女榊亜紀に重傷を負わされたが、小沢管理官の師である高村教授にプロジェクトを持ちかけ、仮面ホウジョーV-1としてよみがえったが、高村教授がプロジェクトを放棄したため、口八丁手八丁を駆使して仮面ホウジョーG3-Xとしてよみがえったが、手品にうつつを抜かしている間に氷川誠に手柄をさらわれ、仮面ホウジョーヒラ主任に格下げされたが、G3チームが単なる駒に過ぎないことを悟り、彼らを将棋の歩としてこき使うために、仮面ホウジョースーパー王(ワン)としてよみがえったが、捜査にかまけている間にすっかり出番が減り、このまま退場するかと思われたが、自らの出番を増やすため、再び仮面ホウジョーV-1としてよみがえった!!」




 真魚の言葉で警察官としての自覚を取り戻し、決意の表情で沢木邸をヨロヨロ出ていく北條。
 それを2階の窓から静かに眺めている沢木。
 回想。


(沢木「(真魚に)だが、この者の『ある部分』は滅んではいない。お前の力で、そこを変えてやってほしい」)

(北條「(引き出しの中から声)しかし、私がある存在と戦わなければならないのだとしたら…そもそも何故…何故私をこんな所に閉じ込めておくのですか?」)

(沢木「それは…お前が自分で、答えを見つけなければならないことだ」)


沢木「…どうやら、彼女のおかげで答えは見つかったようだ。あの男を閉じ込めたのは、無駄ではなかった…」


 戦闘ポーズを取る赤いV-1(北條)。

 V-1目掛けて突進していくアンノウン。素早い動作で鎌を振り下ろす!!

 が、信じたくない…もとい、信じられないスピードで攻撃を避けるV-1!
 驚愕するアンノウン!

北條「V-1システムは、機体を赤く塗ることによって、通常の3倍のスピードで動くことができるようになったのです」

 誰も聞いてないのに、勝手にヘルメットの中で説明を始める北條。

 右手を力強く握るV-1。その拳は真っ赤に燃えている!

 V-1のパンチを食らい、一撃で倒されるアンノウン!!(北條の心構えが変わっただけで、マジで強くなったV-1)

 右腕から炎を吹き上げるV-1。
 それだけでなく、全身の装甲で炎が燃えている!
 これは北條自身の怒りの発露なのか!?

 …いや!

北條「どうです、V-1のバーニングフォームの強さは……って、本当に燃えてるじゃありませんか!!

 あまりにも素早いスピードで攻撃を避けたために、空気との摩擦熱で装甲表面の赤い塗料が燃え出したのだ!

 火を消そうとして、悲鳴を上げながら必死に床を転げ回るV-1。
 転げ回っているうちに、偶然『水のホウジョー』にぶつかってしまうV-1。

水のホウジョー「な、何をするんです!」

 V-1の火が『水のホウジョー』にも引火し、一緒に転げまわるハメになる二人

水のホウジョー「(床を転げ回りながら)…そうか…『ホウジョー』とは限りなく悪化する心…!
  それをあの人は恐れているのか…」

 炎に包まれ、悲鳴を上げながら、水色の球体となって飛び去る『水のホウジョー』。

北條「ど、どうです。この私にかかればあのような情けない化け物を倒すなどたやすいことですよ…」

 自らの分身とも言える存在をさんざんけなしまくり、黒コゲで勝ち誇る北條。


 とある街中。
 『水のホウジョー』が抜け出て本来の性格を取り戻した真澄が、社会復帰を果たして朗らかな表情で街を歩いていく。
 その姿を病院の窓から眺める梵字こぞう(ホムンクルス1号)。

 梵字こぞう「(幸せそうな真澄の姿に目を細めながら)そう。
       人の心に『ホウジョー』は不要です。人は、ただ人であればいい」

 そこへ飛んできた水色の球体(『水のホウジョー』)が、梵字こぞうの体に飛び込む。

 梵字こぞう「ウッ!!」

 体内に入り込んだ『水のホウジョー』に、苦しむ梵字こぞう。

 梵字こぞう「ウ、ウ、ウウ〜〜〜〜ッ!!
       ウワァァァ〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!

       ホ…ウ…ジョォ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!



【オープニング『仮面ホウジョーFIGHT!』】(でぃでんどんどどん♪)


 第35話「謎の救世主」


 警視庁。
 G3チームの3人が、自販機の前で缶コーヒーを飲んでいる。周囲に漂う香ばしい香り。

 そこに入ってくる北條。

北條「…探しましたよ。こんな所にいたんですか。
  いやあ、そんなまずいコーヒーが飲める鈍感さは、皮肉でなくうらやましい限りです」

 全身黒コゲになり、チリチリの髪の毛でコーヒーよりも香ばしい香りを立てながらイヤミを言う北條。

小沢「あなた、何故そういつも一言多いわけ? 用があるならさっさと言いなさい」
北條「実はアンノウン関連の事件について、面白い発見がありましてね」
氷川「どういうことです?」
北條「そのことで氷川さん、ぜひあなたのお話が聞きたいのですが。
  できれば、二人きりで」
小沢「男二人でなにしようっていうの? 
   話があるならここでしなさい」
北條「小沢さん、氷川さんはオシメの取れない赤ん坊じゃないんだ。
   いいかげんに保護者面はやめたらどうです」
尾室「(笑って)それ言えるかもしんないですね
小沢「(尾室を睨んで)………」
尾室「(小沢から眼をそらして)……」


氷川「…ムカつき号についてですか?」
北條「ええ」
氷川「どうして今さらそんなことを聞くんです?
   北條さんはすでにご存じのはずですが」
北條「いえ、ぜひもう一度、あなたの口からくわしくお聞きしたいんです。
   あなたはたった一人で荒れ狂う大群衆の中、ムカつき号の人々を説得した。その時の状況をできるだけ詳しく」
氷川「それは…構いませんが…
  そうですね。北條さんが知らないことが、ひとつだけあります。
  あれは、普通の暴動事件じゃありませんでした。
  あの日、パトロール中だった僕は、今までに見たこともないような騒動を目撃しました。そして、近くを通りかかった漁船に協力を頼み、現場に向かった僕は、イヤミの中で大激論に見舞われている、ムカつき号を発見したんです」
北條「なるほど、一種の言い争いとも考えられますが…。
   説得した人々の様子に、なにか変わったところはありませんでしたか?」
氷川「いえ、みんな、ただ脅えきった様子で…」
北條「脅えていた? 何に対して?」
氷川「それは…あんな目に遭ったんです、当然だと思いますが」
北條「……」


(CM)


 相良のマンションで語り合う真島&北條。

真島「ムカつき号って…なんでそんなにムカつき号にこだわるわけ?
  やっぱアンノウンの事件の真相を知りたいって…」
北條「それもあります。
   ムカつき号には私がどうやって生きるべきか、そのヒントが隠されているような気がするのです」
真島「でも言えないんだよ。言っちゃいけないことになってるんだ。
   …木野さんがいいって言えば別だけど
北條「また『木野さん』ですか」
真島「大体北條さんもう(色々な意味で)すごい心持ってるんだからさ、なんも悩む必要ないんじゃない?」
北條「心を持てばいいというものではありません。
   目的がなければ意味がありませんよ」
真島「そうかなあ…? 俺だったら…」
北條「どうします?
  もしあなたが私のような心を持ったら?
  何をするつもりですか?」
真島「そりゃあ、今まで俺をバカにしてきたヤツらを見返してさ
北條「それで、それからどうします?」
真島「それから…何でも好きなイヤミを言いたい放題」
北條「(身につまされながら)…たとえば?」
真島「そりゃあ…きっと木野さんが教えてくれるよ!
   あの人に聞けば何だって!」

 立ち上がる真島。

北條「どこに行くのですか?」
真島「もう一度、木野さんを探してくる」

 木野の自宅に向かう2人。


真島「木野さん! 木野さん! 木野さん! 木野さん!

 木野の自宅のドアをノックする真島。
   が、返事はなく、ドアにもカギがかかっている。

真島「!!」

 突然、背後から真島に襲いかかるアンノウン(ピスキス・セラトゥス)!

北條「…『変心』!!」

 真島をかばいながら警視庁に向かって走る北條。
 が、その前にアンノウンが立ちふさがる!
 絶体絶命の2人!

 そこへ、何者かがバイクで駆けつける!

 ヘルメットを取り、素顔を見せる正体不明の人物。

真島「…木野さん!

北條「なに!? (木野の顔を見て驚き)あ、あの人は……司さん!?

 アンノウンに向かい、ポーズを取る木野(司)。

木野(司)「…『変心』!!」

 バイクで走り去る木野(司)。

真島&北條「……」


 数刻後。
 アンノウンから必死に逃げ惑う真島&北條の前に、再び木野(司)のバイクが現れる。バイクから降りる木野(司)。
 その体は、全身がV-1システムに似た緑色の装甲に覆われている
 肩には『V』のエンブレムが。

 アンノウンに立ち向かう木野(司)…!
 強烈なパンチを食らい、ひるむアンノウン。

 木野(司)のヘルメットの口の部分が開き、むき出しの唇が現れる。地面に描かれる『V』の紋章! 気合いを込める木野(司)!!


(つづく)


【次回予告】(ちゃらっちゃらっ♪)

 真島「すごいよ木野さん!とうとう『ホウジョー』になったんだね!」
 北條「私の手で人を救うのも悪くない」
 司 「…人を助けるだと…?」
 真魚「あの人…嫌い」
 司 「『ホウジョー』はこの世で俺だけでいい!」

          『目覚めろ! その魂!!』



北條「おや?今日はもう終わりですか。書き込みが早いですねえ。
   来週が待ちきれませんよ」
小沢「あれ、北條君知らないの?」
北條「なんですか?」
小沢「今週もう一度ホウジョーを書くのよ
北條「もう一度書くのですか?」
小沢「そう。今週中に」
尾室「仮面ホウジョースペシャル!」
北條「そう。思い出しました。(カメラ目線で)絶対見逃したらいけませんよ」


作者注:
 この回は、アギトの第35話が放映されてからわずか数時間でアップされました。
 …さて、この回の次に掲載されている「『仮面ホウジョーV-1』海賊版」ですが、この作品は、2001年11月21日(アギトの第41話『光と闇』が放映された週)に、べっこう水飴さんの手で掲示板のアギトツリーに書き込まれたものです。
 初めて見たときは、「キャラクターのとらえ方も、セリフの言い回しもオレより上手いじゃん!!」と大爆笑&感心してしまいました。
 この話、独立したストーリーとしても充分楽しめるのですが、『ヤサグレイダー』という実に面白いキャラクター(?)が登場しており、本編のストーリー展開とも矛盾していないため、ご本人の了解を得た上で、この内容をそのまま『仮面ホウジョーV-1』本編に取り入れることにしました。
 物語の時系列上で言うと、第35話「謎の救世主」のAパートとBパートの間に挿入されるエピソードです。

 それではどうぞ。


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