勝手に週刊北條
『仮面ホウジョーV-1』第34話
(元締の要望{逆転チェスト&弁当}に応えてみました編)
(※)


 「仮面ホウジョースーパー王(ワン)北條透は悪態人間である!
  謎の女榊亜紀に重傷を負わされたが、小沢管理官の師である高村教授にプロジェクトを持ちかけ、仮面ホウジョーV-1としてよみがえったが、高村教授がプロジェクトを放棄したため、口八丁手八丁を駆使して仮面ホウジョーG3-Xとしてよみがえったが、手品にうつつを抜かしている間に氷川誠に手柄をさらわれ、仮面ホウジョーヒラ主任に格下げされたが、G3チームが単なる駒に過ぎないことを悟り、彼らを将棋の歩としてこき使うために、仮面ホウジョースーパー王(ワン)としてよみがえった!!」



 木野(留守中)の自宅前に立つ真島。
 カギが開いているので、中に入ってみると…。

真島「…何よこれ?」

 家具があちこちに散乱している部屋の中。
 まるで、住人が突然癇癪を起こして悪態をつきながら大暴れしたかのように荒らされている。
 それを見てつぶやく真島。

真島「まさか、木野さんも『ホウジョー』に…」


【オープニング『仮面ホウジョーFIGHT!』】(でぃでんどんどどん♪)


 第34話「呼び遭う魂」


 沢木邸地下の安置所。
 北條が引き出しの中に閉じ込められている。

 そこへ入ってくる氷川。

北條「(引き出しの中から声)…真魚さんが、氷川さんに?」
氷川「ええ。北條さんがアンノウンに狙われているので、護衛をしてくれと頼まれまして」
北條「(引き出しの中から声)いえ、結構です。
  下手をすると、氷川さんがアンノウン退治の手柄を稼ぐことになります」
氷川「……僕は警察官です。
   人間を守るのが仕事です」
北條「(引き出しの中から声)…ひとつ、聞いても良いですか?」
氷川「なんでしょう?」
北條「(引き出しの中から声)氷川さんは、何故アンノウンと戦っているのですか?」
氷川「人間を守るのに理由なんかいりません。当然のことです」
北條「(引き出しの中から声)…甘いですねえ、氷川さんは」
氷川「…何バカなこと言ってるんです」

 急に態度が変わる北條。

北條「(引き出しの中から声)バカ?バカとは何です! あなたにバカなどと言われる筋合いはありませんよ!」
氷川「……」


(CM)


 沢木邸地下の安置所。
 沢木と話している北條。

北條「(引き出しの中から声)…私は一体これからどうやって戦っていったら良いのでしょう。
  私はこれまでずっとアンノウンと勇敢に戦ってきましたが、事件の全体像がわからなくなってきました。
  そもそもアンノウンとは…一体やつらは何なのですか?
沢木「やつらは…お前のような性格を持つ可能性のある人間を狙っているのだ」

北條「(引き出しの中から声)どういうことです?
  私のような人間がもっと増えていくということですか?
  (眼を輝かせながら)…それは素晴らしいことです。そういう人を救うために私が頑張らなければ」

沢木「……」


 美杉邸。
 真魚が台所で必死に料理を作っている。


 沢木邸地下の安置所。
 北條の引き出しのカギを開けて中に入る真魚。手にはバカでかい弁当箱を持っている。

北條「…真魚さん」
真魚「どうしてもこれ北條さんに渡したくて」

 弁当箱を広げる真魚。空腹を感じ、思わず弁当箱をのぞき込む北條。

 箱の中には、ラーメン焼肉ピクルスサンド手巻寿司が並んでいる。

北條「(心底イヤそうな顔で)こ、これは!!」
真魚「(笑顔で)翔一君の菜園で取れた野菜を使って作ったんです。どうぞ」
北條「……(断るに断れない)」

 その時、北條の携帯が鳴る。

北條「はい」

『警視庁から各局。○○署管内でアンノウン出現との110番入電中』

北條「了解。すぐに現場へ急行します」

 これ幸いと、出動しようとする北條。
 が、目の前のラーメンと焼肉とピクルスサンドと手巻寿司が邪魔して外に出られない。

真魚「…どうしたの?」
北條「い、いえ、別に」
真魚「…もしかして、アンノウンと戦うのが恐いの? 北條さん」
北條「いえ、そ、そういうわけではないのですが…」

 目の前のラーメンと焼肉とピクルスサンドと手巻寿司が視界に入らないように顔をそむけ続ける北條。
 そんな北條の態度が、なんだか戦いから逃げようとしているように思える真魚。

真魚「…北條さん! 自分の居場所を守るために戦ってきたのに、なんで人のためには戦えないの!?」
北條「…人のため?」
真魚「そうだよ。自分のためにはあんなに勇敢だったじゃない。
  なら、人のためにも勇気を出しなよ!
  最初から恐がってちゃ、勝てるものも勝てないって! 人のためにも戦いなよ、北條さん!
  よくわからないけど、それが自分を守ることにもなるんじゃない!?」

北條「………」

(氷川「僕は警察官です。人間を守るのが仕事です」)

 突然、北條の脳裏に氷川の言葉が甦る。

(北條「そういう人を救うために私が頑張らなければ」)

 自分自身の言葉を思い出す北條。

北條「…!

 自分が人間を守る警察官であることを改めて思い出し、警察官としてアンノウンと戦う意思を固める北條。
 背広に手を通し、出動しようとする。
 決意の表情。

真魚「(笑顔で)北條さん!」
北條「(振り向いて笑顔で)真魚さん!」

真魚「(笑顔で)これ、食べてから行ってください

 ラーメンと焼肉とピクルスサンドと手巻寿司を目の前に差し出す真魚。

北條「(凍りついた笑顔のまま)……」


 BGMに「DEEP BREATH」が流れる中、涙を流しながらラーメンと焼肉とピクルスサンドと手巻寿司を、イヤイヤ食べ始める北條。

真魚「(北條の涙を見て)そんなに美味しいですか?」
北條「(涙に濡れた眼で)………」


 アギト・ギルス・G3-Xを蹴散らした『水のホウジョー』と、カマキリアンノウン(プロフェタ・クルエントゥス)が立っている。

 そこへ、脂汗を浮かべておなかを押さえながら気持ち悪そうに現れる北條!
 (ストップモーション)

アンノウン&水のホウジョー「……!」

 ゆっくり歩きながら2匹に近づいていく北條(←走ると吐きそうなので)。
 身構える2体。
 蒼白い顔で2体を睨みながら、精神を集中させて両腕をクロスする北條。
 気合いが高まってゆく。


北條「…『変心』!!」


 そう叫びながら、横っ腹を両手で叩く北條!

北條「…うっぷ

 思わず後ずさりする2体(北條の気迫に圧倒されたのか、それとも近くで吐かれちゃたまらんと思って飛びのいたのかは定かではないが)。

アンノウン&水のホウジョー「………?」

 が、北條には何の変化も起こらない。
 それどころか、踵を返してヨロヨロと歩み去る北條。思わず顔を見合わせる2匹。



 数時間後。
 待ちくたびれて帰ろうとするアンノウンと『水のホウジョー』。
 突然、、何かの気配を感じて振り向く2匹。

アンノウン&水のホウジョー「!」

 振り向いた先に現れる、赤いV-1システム!
 白かった装甲は赤く塗装され、その額には羽根飾りがついている。


 何故か大平透のナレーションが入る。

「仮面ホウジョーV-1は、わずか1キロ秒で装着を完了する。では、その原理を説明しよう!」

 (北條「…『変心』!!」)

 おなかを押さえながら必死に警視庁までヨロヨロ歩いていく北條。
 地下の倉庫へ入っていく。
 散らかった倉庫(床には何故か交差点に立っている警察官の絵柄の看板や、腹話術用の人形などが壊れて打ち捨てられている)の中で、V-1システムのパーツを装着していく北條。

 「仮面ホウジョーV-1は、警視庁の物置に捨てられているV-1システムを自分で着けて、わずか1キロ秒で装着を完了するのだ!」


 戦闘ポーズを取るV-1。

 V-1目掛けて突進していくアンノウン。素早い動作で鎌を振り下ろす!!

 が、信じたくない…もとい、信じられないスピードで攻撃を避けるV-1!
 驚愕するアンノウン!

 北條「V-1システムは、機体を赤く塗ることによって、通常の3倍のスピードで動くことができるようになったのです」

 誰も聞いてないのに、勝手にヘルメットの中で説明を始める北條。

 右手を力強く握るV-1。
 その拳は真っ赤に燃えている!

 V-1のパンチを食らい、一撃で倒されるアンノウン!!(北條の心構えが変わっただけでマジで強くなったV-1)

 そして、対峙する北條と『水のホウジョー』!


(つづく)


【次回予告】(ちゃっちゃらら〜♪)

 北條「…面白い性格がありましてね」

 ポーズを取る謎の『ホウジョー』。

 ???「『ホウジョー』とは限りなく悪化する力…!」

 謎の『ホウジョー』の顔のアップ。
 それを見つめる赤いV-1…。

          『目覚めろ! その魂!!』


※作者注:
 「元締の要望」というのは、当時元締が赤城山掲示板のアギトツリーに「仮面ホウジョーでは毎回北條がひどい目に遭っている→そろそろ逆転チェストな展開を期待
 「真魚の弁当を食べて翔一がバーニングフォームにパワーアップ→ぜひ北條にも食べさせてやって欲しい」という書き込みをしたことを指しています。



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