勝手に週刊北條
『仮面ホウジョースーパー王(ワン)』第33話
(今回はわりとシリアス編)
(※)


 「仮面ホウジョースーパー王(ワン)北條透は悪態人間である!
  謎の女榊亜紀に重傷を負わされたが、小沢管理官の師である高村教授にプロジェクトを持ちかけ、仮面ホウジョーV-1としてよみがえったが、高村教授がプロジェクトを放棄したため、口八丁手八丁を駆使して仮面ホウジョーG3-Xとしてよみがえったが、手品にうつつを抜かしている間に氷川誠に手柄をさらわれ、仮面ホウジョーヒラ主任に格下げされたが、G3チームが単なる駒に過ぎないことを悟り、彼らを将棋の歩としてこき使うために、仮面ホウジョースーパー王(ワン)としてよみがえった!!」



北條「何をするんです! 早くここから出しなさい!!」

 安置所の引き出しの壁を内側からドンドン叩く北條。

 それを眺めている沢木の回想。

(沢木「人は、人に対してイメージを抱く。だが、そのイメージが正しいとは限らない。
   思いもよらないもうひとつの心を持っているかも、しれないのだ。
   人間は弱く、愚かなものだ。偉大な心を持っても、その心を正しく使うことができない。
   自我を超越した者だけが、心を制御することができる。
   そのような人間がいずれ必要になるだろう」)

沢木「(北條の入っている引き出しを見ながら)…こいつは真っ先に失格だろうが」


【オープニング『仮面ホウジョーFIGHT!』】(でぃでんどんどどん♪)


 第33話「内側の敵」


梵字こぞう(ホムンクルス1号)のいる病室に入る沢木。

梵字こぞう「…悲しみが見えます。君の中に。
  君は、あの男の中の、持ってはならない力を修正させた。
  だが、それによって生まれたのは喜劇だけだ」
沢木   「…そう。今のところ」
梵字こぞう「君はまだわからないのですか。
   人間の『ホウジョー』は、嫌いです。
   また、同じことが繰り返される」
沢木   「…頼みがある」

引き出しの壁を内側からドンドン叩いている北條(回想)。

梵字こぞう「それはできません。
  君は、あの男の自我を変えようと思っている」
沢木   「だが、あなたは『ホウジョー』を憎んでいるはずだ!」
梵字こぞう「ええ。だからこそ、私は、以前、彼をけなしたこともあります」

 G3チームの面々に悪態をついている北條の回想シーン。
(あまりにもシーンが多いため、10分ぐらい延々と流れる。途中でCM)

梵字こぞう「しかし、同時に私は、彼の、人である部分を愛してもいる。人は、ただ人でいればいい」


 真魚と真島の前に突如現れる真澄。

真澄「…私…私は…ウッ!!

 急に苦しがって倒れる真澄。

真島「真澄さん!」
真澄「(苦しそうに)逃げて! 逃げなさい!!」

 変貌する真澄。

 その背後に北條の形をした幽鬼体(『水のホウジョー』)が浮かび上がる。

真島「(『水のホウジョー』を見て)…あいつ!!」

 逃げ出す真島と真魚。

 必死に『水のホウジョー』の支配から逃れようとする真澄。

真澄「やめて! やめて! やめてやめてやめて! やめて!!


 沢木邸地下の安置所。
 北條の入っている引き出しの前にいる沢木と真島。

真島「…ねえ! 真澄さんはどうなったわけ!?
  助けてくれたの!? ちょっと何とか言ってよ! なんなんだよあんたたち!?」
沢木「落ち着け!」
真島「…どうすりゃいいんだよ…まさか…まさか、あいつが現れるなんて…」
北條「(引き出しの中から声)
   …あいつ? あいつとは誰です!?」
真島「真澄さんの体から出てきたヤツだよ!
   あいつが、あいつが『ムカつき号』を襲ったんだ!
   …それで俺たちは…」
北條「(引き出しの中から声)
   …何を言っているのですか?」
沢木「『ムカつき号』のメンバーは、ある性格を背負うことになった。
   それは、お前と同じ性格だ」
北條「(引き出しの中から声)
   私と、同じ?」
沢木「そうだ。彼らはいずれ、お前と同じような悪態能力を持つことになる
北條「(引き出しの中から声)
   失礼な!
  いい人間であるこの私が悪態などつけるわけがないじゃありませんか。
  それよりあなたは誰なんです?
  この私の『ある部分』を変えると言っていましたが」
沢木「風谷真魚の力を借りて、お前を変心させようとした。
  お前の性格はこれ以上悪化してはならない。ある存在と戦わなければならないのだ」
北條「(引き出しの中から声)   
   ある存在…?」
沢木「そいつは、お前のような人間が増えるのを恐れている。お前のように、悪態能力を持つ可能性のある人間たちの心を変えているのだ」
真島「ちょっと待ってよ! 『ホウジョー』を持つのは『ムカつき号』のメンバーだけじゃないってこと?」
沢木「そうだ。現に彼は、十二分に、イヤミを放つ存在として、暴走している」

 さっぱり訳がわからない北條。

北條「(引き出しの中から声)
   しかし、私がある存在と戦わなければならないのだとしたら…。
   そもそも何故…何故私をこんな所に閉じ込めておくのですか?」

沢木「それは…お前が自分で、答えを見つけなければならないことだ」 

 と言いながら北條をほったらかして安置所を立ち去る沢木。

北條「(引き出しの中から声)
  ちょ、ちょっと待ちなさい!
  ここまで引っ張っておいて、何ですかそれは!!」


 梵字こぞうの病室に入る真澄(『水のホウジョー』が憑依中)。

梵字こぞう「その女の中にも、隠れていたのですか。
  探しましたよ。
  抜け出たいのですね。完全に。
  それもいいでしょう。
  毒を持って、毒を制す。
  あなたが暴れれば、全てが解決するでしょう。
  この世のイヤミは全て滅び、人は私が愛することのできる者だけになる」


真澄「いや! 誰なのあなたは!? 私の心を返して!」
水のホウジョー「もうあなたに用はありませんよ

 『水のホウジョー』の支配から解き放たれ、元の人格を取り戻す真澄。
 フラッシュバックで、相良や涼や真魚や真島に悪態をついている真澄自身の姿が脳裏に浮かぶ。

真澄「(今までの自分の行為に驚き)
   そんな、私がイヤミを…。
   ごめんなさい…ごめんなさい…」

 自分のあまりの所業に、気を失って倒れる真澄。

 そして、真澄の身体から抜け出て実体化する『水のホウジョー』…!
 (容姿はほぼ北條と瓜二つだが、何故か眼と爪先がとがっていて黄色いマフラー&手袋をしている


(つづく)


【次回予告】(ちゃっちゃらら〜♪)

 真島   「まさか、木野さんも『ホウジョー』に…」
 ホウジョー「(G3-Xに向かって)あなたは小沢さんではない」
 真魚   「(北條に向かって)自分の居場所を守るために戦ってきたのに、なんで人のためには戦えないの!?」
 北條   「(両腕をクロスして)…『変心』!!」

 現れる、赤いV-1システム!

          『目覚めろ! その魂!!』


※作者注:
 『仮面ホウジョーV−1』の路線が「各話読み切りギャグ→連続物のストーリー展開」へと変更になったのは、この回からです。
 この回を書こうと思った時点で、書こうとするテーマや各キャラ(梵字こぞう、沢木、北條)の行動目的、そしてラストシーンなどはほぼ決定していました。



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