G3-X・ピンク 第24話『仮面ライダーV3・26の秘密』
変身を完了させたV3に駆け寄る藤兵衛。
藤兵衛「V3!」
V3「オヤジさん! ここは危険です。早く逃げて下さい」
藤兵衛「しかし、アマゾンの様子に異常が見られるのが気になるんだ」
V3「分かりました。後は任せて下さい! 兎に角、オヤジさんは安全な場所へ…!」
会話の途中、頭上から殺気を感じ、咄嗟に藤兵衛を庇うV3。
「フアウゥゥ――!」
上空からネブラが急接近してくる!
ズンッ!
加速度のついた強烈なキックがV3の肩部にヒット!
ネブラ「フェアウ――!」
ネブラ、反転キックの要領で再び、空中にジャンプ!追撃のキックを放とうとする。
V3「オヤジさん! 逃げて下さい!」
その隙に藤兵衛を逃がすV3。
V3(当たった箇所が肩部で助かった。…頭部だったら、一溜りも無かっただろう…)
V3・26の秘密の一つ【特殊スプリング筋肉】
V3の肩部には特殊筋肉が仕込まれており、この筋肉は柔軟性に富み、あらゆる衝撃を吸収する事ができるのである。
V3「トウッ!」
ジャンプするV3!
襲いくるネブラをかわしざま、素早く首筋にチョップを叩きこむ!
ネブラ、叩き落されるも、素早く体勢を立て直し、開手で構える。
V3「トイヤッ!」
猛烈な勢いでV3が、追撃のパンチを繰り出す!
ネブラ、前に出した左手をV3の右拳に当てて、引き込みながら突きの進路をズラして防御。
V3「!」
パンチを受けた手を手元に引き、拳に握り替え、V3の右わき腹に正拳突き!
V3「グッ!」
膝を着き、一瞬動きの止まるV3。
すかさず、V3の膝を踏み台にして、顔面に右の膝を叩きこむネブラ!
閃光の膝蹴り! シャイニング・ウィザード!
V3「ウッ!」
ネブラ「フアウゥ――!」
仰向けに倒れたV3にトドメを刺すべく、ネブラが空中高く舞いあがる!
必死に身を起こし、キッと見上げるV3!
ネブラ、体勢不充分のV3に急降下キック!
その蹴り足に対して、腕をクロスさせて防御体勢をとるV3!
ドガッ!!
鈍い音を響かせ、大きく吹っ飛ばされたのは…
ネブラの方であった。
26の秘密の一つである【細胞強化装置】を発動させたV3…
腕を交差させる事により、腕の細胞が強化され、鋼鉄より堅くなる防御機能である。
地面に叩き付けられるも、瞬時に起き上がり、臨戦体勢をとるネブラ。
ネブラ「!」
V3の姿が消えた?! …
「【V3! スクリュー!】…」
身体を渦巻き状に回転させて、加速を付けたV3がネブラの頭上から急降下蹴撃!
一瞬の早業!
「【キィ――ック!!】」
ネブラの胸に激しく蹴りこむ!!
ドウオオオオォォ―――ーン!!!
物凄い勢いで後ろへ吹っ飛び、空中で爆散するネブラ!!
ほっとした表情でV3を見つめる藤兵衛。
藤兵衛「…ん!」
除々にだが、霧状のガスが薄らいできている…。
ボンヤリとだが、先程まで潜んでいた倉庫の位置を確認する事が出来る。
藤兵衛(今のうちに倉庫に戻るとするか)
倉庫に向かって駆け出す藤兵衛。
だが…
「フウゥェ――!」
不気味な光を目に湛え、新たに3体のネブラが姿を現した!
身を固くし、後退する藤兵衛。
V3「オヤジさん!」
藤兵衛を助けようとするV3だが…
その行く手を阻むように、5体のネブラがV3に襲いかかる!
「くっ!」
俊敏な動きでネブラ達の攻撃をかわし…
「【スクランブルホッパー!!】」
ベルト左側に装備されている【V3ホッパー】を抜きだし、打ち上げるV3!
V3ホッパーの下部に取り付けられていた円盤状の物体が分離し、藤兵衛の回りを旋回する…
V3「オヤジさん! そいつを掴んで!」
必死の形相で円盤をキャッチする藤兵衛。
藤兵衛「!」
円盤に特殊パイプが収納されている。
V3「その特殊パイプを伸ばして、振り回してください!」
藤兵衛「わかった!」
指示通り特殊パイプを振り回すと、ネブラ達に異変が起きた!
ネブラ「フウゥ――!グァッ!」
特殊パイプから発せられる高周波が、ネブラを撹乱する!
V3「オヤジさん! それを護身用具として使ってください!」
藤兵衛「V3! 俺の事は心配するな! 思う存分! 闘え!」
激を飛ばし、再び倉庫に向かって走る藤兵衛。
燃え盛る炎と噴煙を避け、走り続けた。
藤兵衛「!」
その行き先に、一人の男が立っている。
仮面の男だ…
その男の顔を見て、立ち止まる藤兵衛。
藤兵衛「アマゾン!」