G3-X・ピンク 16話『V-1・V3G3G4・大激闘』
お化けマンション・前庭

G4トレーラーに向かって疾走するビクトリー・チェイサー。
澄子(V-1の援護を…)
注意を引きつける為、GM-01改をG4に連射するG3-X・ピンク!
だが、G4は平然と銃弾を受け続け…。
理沙「G4トレーラー! 迎撃開始!」
G4トレーラーに指示を出す。


ウィーーーーーン
 G4トレーラー上部にせり上がる5連装機銃。

ガガガガガガガガガガガガガッ!!!!

 ビクトリー・チェイサーに一斉掃射!

ブオオオォォーー!!

 銃弾の雨をかいくぐり、距離を縮めるビクトリー・チェイサー。
 だが…。

北條「!」
ゴゴオオォーー!

 突如、ビクトリー・チェイサー目掛けて発進するG4トレーラー!

北條「くっ!」
 激突寸前!
 右にハンドルを切るV-1システム。
 しかし、G4トレーラーはなお追随し、激突せんと加速する。

ガガガガガガガガガッ!!!

 更に追撃の5連装機銃!
 V-1システムの背中に銃弾の雨が叩きつけられる!
 硬度・防御力の高い特殊装甲強化服にとって銃弾は問題無いが、マシンごと吹っ飛ばされる体当り攻撃を恐れる北條。
北條(このままでは、追いつかれてしまう…)
 純然たるオンロードマシンである為、不整地の走行に難があるビクトリー・チェイサー。

 北條、ビクトリー・チェイサーのパネルを操作して、車体後部に装備されている煙幕噴射装置を作動!
 黒煙がG4トレーラーに勢いよく放たれる!
 視界を遮られ、急停車するG4トレーラー。

 G4に攻撃を加えつつ、ビクトリー・チェイサーを視認するG3-X・ピンク。
澄子(あれじゃあ、追跡車両じゃ無く、逃走車両じゃない…彼らしいバイクね)
 危機的状況を回避した北條に、ホッとした気持ちと呆れた気持ちが交錯する澄子。
「くっ!」

ヴオオオオォォーー!!

 大きく旋回し、G4トレーラーの後部に回り込もうとするビクトリー・チェイサー。

ガガガガガガガガガガッ!!!

北條「!」
 再び、ビクトリー・チェイサーを襲う銃弾!
 上空のヘリから武装兵が機関銃を放っている。
 ジグザグ走行で、かわし続けるビクトリー・チェイサーだが…。

バンッ!!
 後輪を撃ち抜かれ、横転!
 放り出されるV-1システム!

澄子「北條君!
 射撃を一時中止するG3-X・ピンク。

 激しく転がるも、素早く立ちあがるV-1システム。
北條「!」
 すぐ傍にV3の姿が!
 G3-X・ピンクのフレキシブルアンカーユニット【GA-04】によって、動きを封じ込められたV3。
 上半身から下半身にかけて、チタン製のワイヤーが巻き付けられている…。
 反射的にV-1ショットを構えるV-1システム。
V3「!」
 攻撃態勢のV-1システムに反応するV3。
 ダブル・タイフーンの中央部に設置されているパワー制御装置【レッドランプ】が激しく点滅!
V3「トウッ!」
 V3・26の秘密の一つ…一定時間、パワーが2倍に増す【レッドランプパワー】が作動し、ワイヤーを振り解くV3。

 その光景を視認するや、素早く部下に指示を出す理沙。
「トレーラーは、この場所から一時撤退! ヘリは『ギガント』を!」



ドウッ! ドウッ! ドウッ!

 V3目掛けてV-1ショットを構え、弾丸を放つV-1システム。
 全身に被弾するが全く動ぜず、手刀を振り下ろし、V-1ショットを叩き落とすV3!
 なおも、攻撃の手を緩めずにパンチの連打!
 反撃する間を与えられないまま、痛めつけられるV-1システム。
 そして投げ飛ばされ、立ちあがったところへ、再びV3がパンチを放つ!
北條「くッ!」
 繰り出された拳をかわして、腕を掴むV-1システム。
 突進してきた勢いを利用して一本背負い!
 形勢逆転!?
 いや、V-1システムの反撃も一瞬の事であった。
 地面に叩きつけられるも、素早く起きあがるV3。
V3「トイヤー!」
 勢いよく飛びこんできたV-1システムの胸部にパンチを決める!
北條「グっ!」
 衝撃に耐え、踏ん張るV-1システム。
V3「トオオ!」
 すかさず、後方に距離を取ってジャンプするV3。

V3「V3フル回転! キック!!」
 身体を前方に高速で3回転させ、遠心力を付加してダブル(両足)キック!!

ドグワッ!!

 凄まじい一撃に大きく吹っ飛ばされたV-1システムは、意識を失っている城 茂の傍らに突き刺さらんばかりの激しさで叩きつけられる。
 二人にゆっくりと近付いてくるV3。
北條「ぐっ…クッ…」
 ヨロヨロと立ちあがるV-1システムだが、ダメージは深い…。


Gトレーラー内

尾室「GX-05! アクティブ!」


お化けマンション

 GX-05を取りだし、ガトリングモードへ展開!

ドガガガガガガガガガガガッ!!!
 G4に向かって銃撃を浴びせるG3-X・ピンク。

 跳躍! 疾走! …弾雨をかわし続けるG4。

澄子(かすりもしない…かなりレベルの高い予知能力者の様ね。)
 GX-05の攻撃を巧みに回避するG4に、若干だが…焦り出す澄子。
澄子(それにしても…北條透…当てにならない男ね…こうなったら、G3マイルドに頼るしか…)
 G4に尚も攻撃を加えつつ、戦略変更を考える澄子。

 その時……

ババババババババババババ!!!!
 G4に接近してくるローター音
 射撃を一旦停止し、見上げる澄子。
澄子「!」
 G4の頭上にヘリが待機している。
 そして、開け放たれたドアから対地4連装ミサイルランチャー・『ギガント』が降下される。
 ギガントを受けとめ、右肩に担ぎ上げるG4。
澄子(あれを撃たせては、ならない)
 射撃を阻止する為、再びG4にGX-05を構えるG3-X・ピンク。
 だが…。
 G4の援護にまわったヘリから手榴弾が投げつけられる。

ドオォーーーン!!

 足元で爆発が起き、吹っ飛ぶG3-X・ピンク。
 その隙に、ギガントのケーブルパネルを開き、ケーブルを取り出すG4。
 ベルト右側のウェポン・アタッチメント・ポイントにケーブルを接続し、ミサイル発射に必要な電力を供給…。

「尾室君! この場から退避! 北條君! 逃げなさい!」
 手榴弾攻撃による爆煙と炎が交錯する中、GトレーラーとV-1システムに指示をする澄子。
北條「何を言っているのです? いつもは、根性を見せろと言っ…!!」
 ギガントの発射態勢に入ったG4を視認する北條。
北條(此方に照準を合わせている!)

 G4、ベルト左側のエナジー・ボリュームを操作し、ミサイルのロックを解除。

カシャッ………
 ロック解除の微小な音に反応し、振り向くV3…。


ドオウン!!!

 ミサイル発射!!


北條「!」
 ミサイルが地を這う様に迫ってくる!
北條(かわせない! ……)
 目をつぶる北條…その時!


「逆ダブル! タイフーン!!!」

 V3の掛け声でベルトの風車が高速逆回転!!

ギュウウウウウ!!!
ドオオオオン!!!!


 ダブルタイフーンの暴風とエネルギーがミサイルとぶつかり合い、大音響と共に爆発が!!
その凄まじい衝撃でマンションの壁が一部崩壊し、コンクリートの破片が茂とV-1システムに降り注ぐ!
茂「…………」
北條「うわっ! ……」
 コンクリート片の土砂降りに、二人の姿が掻き消されていく。
澄子「北條君!」
 もうもうと湧き上がる砂埃で、V-1システムの姿を確認する事ができない…。
 V3もエネルギーを使い果たしたのか、倒れたままでいる…。
 一瞬、立ち尽くすG3-X・ピンク。
 その背後に立ち、第二弾のミサイルを発射しようとするG4。
澄子「!」
 重く、刺すような気配に振り向くG3-X・ピンク。
 ベルトのエナジー・ボリュームを操作し、ロックを解除するG4を視認。

ドオウン!!!
 ミサイル第二弾発射!!

 地を這う白い稲妻! ギガント!!
 コンマ一秒の躊躇もせず、ジャンプ! ミサイルを避けようとするG3-X・ピンク!

『お化けマンション』にミサイル直撃!?

 その時!
V3「逆ダブルタイフーン!!!」

 再び立ちあがったV3が雄叫びを上げる。
 ベルト右側のエナージコンバーターを使ってパワーを制御、著しいエネルギー消費を抑えたV3が再度、『逆ダブルタイフーン』を使用。


ギュウウウウウーーー!!!!

 唸りを上げて高速逆回転するダブルタイフーン!!


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