柏木悠里の徒然ビュー

XIII.か〜まいた、かまいたちんどんしゃん♪


 小さい小さいと言われながらも広〜い地球。
 その地球上で、柏木が行った事が無いどころか、どんな所かもよく知らないストックホルム上空に移動要塞“ゴールデン・ニッポニア”は漂っていた。
 
▲ ドクター博士
▲ ハナモゲラミミズ星人
ドクター博士(以下博士):「どうしてよく知らない所を描写しようとするのかのぅ」
ハナモゲラミミズ星人(以下みみずん):「か〜まいた、かまいたちんどんしゃん♪」
 博士 :「みみずん、人の話を聞きなさい! まったく、ねこみみずんどう思うかね?」
ネコ耳のハナモゲラミミズ星人(以下ネコ):「イカスぜばーちゃん腰つきナイス♪」
 博士 :「全くこの間からこればっかりだ。いくら『かまいたちの夜2』にハマったからってその歌ばかり歌うのはやめた方が良いな」
 ネコ ;「どうしてですかみにゃ?」
 博士 :「それはな、かなり後のシナリオにならないとその歌は出てこないからじゃ。どんな形であれネタばれを嫌がる人はけっこう多いぞ」
みみずん:「わかったよ〜。じゃ、以上の文章にはネタバレが含まれていました。先にネタを知りたくない人は読まないで下さい
 博士 :「できるか!!」
みみずん:「博士、最近怒りっぽいよ〜。せっかく我々が『かまいたちの夜2』について話そうとしてるのに〜」
▲ ねこみみずん
 ネコ :「そうですみにゃ。怒りっぽいのは損ですみにゃよ。“笑う加藤茶にはフグあたる”とかいうことわざもあるらしいではないですかみにゃ」

 博士 :「加藤茶さんの事務所から抗議のメールが来たらねこみみずんに謝罪してもらう事にしよう。ま、今更遅いかもしれんが、まだ『かまいたちの夜2』について話すつもりなら書いておくぞ。コホン、以下の内容には相当数のネタバレが含まれる可能性がバカみたいに高いので未プレイ&ネタバレ厳禁派の方はご注意下さい
みみずん:「ぶうー。バカみたいに高いっていうのは失礼だと思う〜」
 博士 :「最初から本編終了後のオマケギャグシナリオネタをふっておいて何をゆーか!」
 ネコ :「まあまあ、それより早く本題の『かまいたちの夜2』について話しましょうみにゃ」
 博士 :「うう、ねこみみずんに諭されてしまうとは情けない……」
みみずん:「そうだね〜、とにかくこんな感じだったよ」


 注:ねこみみずんは後ろの方で首をかしげている。

『かまいたちの夜2 監獄島のわらべ唄』

@メーカー名:チュンソフト
Aジャンル:サウンドノベル
Bストーリー完成度:B〜C
CH度:些少
Dオススメ度:『弟切草』好きにはB、それ以外の方にはC
E攻略難易度:楽勝…と言いたい所だが微妙に引っかかるのでC
Fその他:何だかんだ言っても元祖は良い物を作る……とは思う。

(ストーリー)
 主人公・透(変更可)は大学生。
 一年前に友達以上、恋人未満?? の真理(変更可)と泊まりがけでスキー旅行に行ったものの、仲は進展しなかった。
 その後スキー旅行に行った時に泊まったペンション『シュプール』と、その時一緒に泊まった人達をモデルにしたゲーム、『かまいたちの夜』が発売される。
 実際にそんな事件は起こらなかったのだが、モデルにされた人々の描写からして作者の“我孫子武丸”氏は、その時一緒に泊まった人物と思われた。
 ある日、その“我孫子武丸”氏から「モデルになった人達へのお礼として」彼が所有している島への招待状が届く。
 大学を中退して引っ越してしまった真理に会うチャンス! とばかり、透は真理に電話をかけ、招待を受ける事にする。
 だが2人を島で待ち受けていたのは、ゲーム以上の惨劇だった……。

 博士 :「えろげじゃないのに何故ここで本評論の形式を使うのかね?」
みみずん:「だってこのシステム便利なんだもん♪」

 ネコ :「!」

みみずん:「ねこみみずん、どうしたの?」
 ネコ :「情けないってなんですかみにゃ! それこそ失礼ですみにゃ。めそめそ」
 博士 :「おろおろ。い、今頃になってそんな事を言われても……(汗)」
みみずん:「ねこみみずん、あんまり話が進まないと元締に怒られるよぉ。最近は長文キライの人も増えてるから」
 ネコ :しゅりんくっ! ←あっさり泣きやんだ効果音。
 博士 :「……。そ、その通りじゃな。さ、ねこみみずん。もうネタバレ警告も出したし、好きなだけ話しなさい」
みみずん:「ん〜とまずね、『かまいたちの夜』の続きが出るのにビックリしたの〜」
 ネコ :「何でですかみにゃ? 地球星日本国では、アニメや映画ですら受ければ続編が出るじゃないですかみにゃ。ましてやゲームには星の数ほど続編があるみにゃ」
みみずん:「でもでも〜。最初の『かまいたちの夜』はスーパーファミコンだよ〜。みみずんがプレイしたのはプレステのリニューアル版だけど」
 ネコ :「確かそれも発売時期はけっこう前だって聞きましたみにゃが……」
 博士 :「2人共よく知っておるのぉ……。リニューアル版は確か99年発売じゃな。他にもこの『かまいたちの夜』に合わせてゲームボーイアドバンス版が2002年の6月に出ている訳じゃが」
みみずん:「とにかく間が空きすぎたから、サウンドノベルの続編はもう出さないと思ってたよ。チュンソフトとしては『〜の不思議なダンジョン』シリーズが好評だから、無理に作る必要も無かっただろうし」
 博士 :「しかし『〜の不思議なダンジョン』シリーズというのは、トルネコにせよチョコボにせよキャラクターは他社の物じゃ。かなりのロイヤリティを取られているだろうし、オリジナルといえるのはサウンドノベルくらいなんじゃから、続編を出す意味はあったと思うぞ」
みみずん:「けど『〜の不思議なダンジョン』シリーズも『風来のシレン』からなんだから、オリジナルといえばオリジナルだよね〜」
 ネコ :「それにこれは推測みにゃが、社長が『ドラゴンクエスト』を手がけた中村光一氏みにゃから、ロイヤリティは微妙なんじゃないみにゃか?」
みみずん:「チョコボにしてもスクウェア・エニックスになっちゃうからねぇ」
 博士 :「何だか2人が侵略うちうじんなのを忘れそうな会話じゃな」
みみずん:「かなり前に資金繰りの為にお部屋を片づけてあげた人から教えてもらったの」
 博士 :「えっ?
 ネコ :「Meも一緒に教えてもらったみにゃ(はぁと)。手にやたら触りたがるのが気になったみにゃが、親切な人だったみにゃ」
 博士 :「……(彼はヲタクな上に肉球マニアであったかッ!)」
みみずん:「とにかくそう考えると何で今頃『かまいたちの夜2』なのか考えちゃうわけ」
 博士 :「それは売れなかった『ま……」


 むぐむぐむぐ(博士の口をみみずんとねこみみずんの手がふさいでいる音)!


みみずん:「それは言っちゃダメ!!」
 ネコ :「そうですみにゃ! 本当に続きが出なかったら博士のせいみにゃ!!」


 博士 :「ふうふう。こんなみんなが言っている様な事で窒息させられかかるとは……」
 ネコ :「みんなが言い過ぎて本当にチュンソフトが発売をやめちゃったらどうするみにゃ!」
 博士 :「いや多分もう出な……」
みみずん:「博士! ねこみみずんはあれが一番好きなんだからそういう事言っちゃダメ!」


 ネコ :「しくしくめそめそ。ぐすぐす、にゃあにゃあ」


みみずん:「博士〜、今回のは本気泣きだからすぐには立ち直らないよ〜」
 博士 :「す、すまん、ねこみみずん。そ、そういえばご飯時じゃな。ボンカレーでも暖めるか」


 博士はボンカレーを暖めるべく、台所へフェードアウトして行きました。


 ネコ :「しくしくしく。逃げられたみにゃ……」
みみずん:「しょうがないよ。博士は気弱な人だから」
 ネコ :「しかも昼ご飯はボンカレーみにゃか」
みみずん:「あっ! ボンカレーっていえば、『かまいたちの夜2』の本編ともいうべき『わらべ唄編』。あれの料理ネタって変だったね〜」
 ネコ :(←泣きやんだようだ)「変みにゃか?」
みみずん:「だってレトルト物をそれと見抜けない登場人物ばかりだよ(笑)!」
 ネコ :「それは犯人指摘のカギになる部分みにゃから多少は大目に見てあげてもいいんじゃないかみにゃ? みんながみんな『あ、これはレトルト』って気付いたら後の展開が不自然になるみにゃ」
みみずん:「でももっと他の人間にも気が付いて欲しかったな。ま、小林さんは気付くけど」
 ネコ :「料理人でもある小林さんが気付かなかったら大笑いみにゃ」
みみずん:「第一、これだけ発売時期が離れている以上、前作を未プレイの人も居ると思うの」
 ネコ :「実際Meはみみずんに筋を聞いただけで未プレイですみにゃよ」
みみずん:「あの設定はそういう人にはすっごく不親切だと思うよ」
 ネコ :「まあ確かにみみずんに聞くまで“犯人が料理が壊滅的にできない”なんて設定があるのに気付かなかったみにゃ」
みみずん:「『』でも最初の方にほんのちょっと書かれてるけどね〜」
 ネコ :「Meはすっかり忘れてましたみにゃ(照)」
みみずん:「これはね、前作の『かまいたちの夜』が『』の世界でゲームとして発売されているけれど、実際に事件は起こっていなくて、主人公以下他の登場人物はモデルになっただけ、って設定なのが足を引っ張ってると思うの」
 ネコ :「どうしてですかみにゃ? Meは面白い設定だと思いましたみにゃよ? むしろ前作をやっていない人の事を考えれば完全に共通世界にされるとわからない事がたくさんありそうみにゃ」
みみずん:「それを考えて『かまいたちの夜』はゲーム内ゲームにしたんだろうけど、さっき言ったみたいな妙な共通項があったりしたら意味無いじゃん」
 ネコ :「それはそうですみにゃね」
みみずん:「それに主人公も彼女も前作とまるっきり一緒なんだよ。やっぱり“前作の内容は無かった方向で”って言われるとイヤ!」
 ネコ :「そ、それはさすがにワガママですみにゃ〜。Meはやってないから偉そうな事言えないみにゃが、そのまま繋げたらかなりの登場人物が死んじゃってるんじゃないですみにゃか?」
みみずん:「犠牲者1名で解決する事も可能なんだから、それを解決した主人公が探偵になりました…とかどう?」
 ネコ :「それも面白いかもみにゃ。でも実際違う訳みにゃから…。あんまり最初の設定から文句を付けるのはどうかと思うみにゃよ。それにあれだけ“何々編”がたくさんあるとなると、『わらべ唄編』が本編と言い切っていいのかどうかも気になるみにゃ」
みみずん:「確かに『』はシステム的にはすっごく親切設計で、最初の選択肢の組み合わせで大雑把に“何々編”に入ったか教えてくれるし、その“何々編”は色々あるけど」
 ネコ :「だからみにゃ」
みみずん:「あのね、ねこみみずん。みみずんは前作『かまいたちの夜』が殺人事件の推理が中心の話だったから『』でも殺人事件が中心の『わらべ唄編』が本編だと思うの」


 ねこみみずんが何か言い返そうとした時、博士が2人を呼んだ。


 博士 :「お〜い。2人とも昼ご飯にしよう。食べながら話せば良かろう」


 3つの大きな白い皿がみみずんのみかん箱の上に乗せられた。
 予告通りカレーライスだ。
 炊きたてのつややかな白いご飯とカレーが、ほこほこと湯気を立てていた。
 上にかかっているカレーは具が小さく、香りも単調だが、素朴な感じがしてこれはこれで美味しそうだ。


 ネコ :「ずいぶん時間がかかると思ったら、ご飯を炊いていたんですみにゃか?」
 博士 :「う〜む。こんな事ならカレーも自分で作れば良かった」※本当はほとぼりが冷めるのを待っていた
みみずん:「…つまり結局カレーはボンカレーなの(笑)?」
 博士 :「まあそうじゃ(苦笑)」
 ネコ :「話の続きをしていいですかみにゃ?」
 博士 :「どうぞ」


 ふうふう、ぱくぱく。むしゃむしゃ。


 ネコ :「そうですみにゃかね? それは前作にこだわり過ぎではないみにゃか?」
みみずん:「でも明らかに前作は“本格推理”を謳ってたよ。その続編が『わらべ唄編』以外推理系の話が無いのは不満だなぁ」
 ネコ :「そんなに前作は凄い本格推理だったんですみにゃか?」
みみずん:「うん! 犯人は割とカンタンにわかっちゃうけどちゃんと推理物っぽかったよ。まあ主人公のボンクラさ加減から、プレイヤーに犯人がわかっても指摘できないという問題のあるシステムではあったけど」
 ネコ :「その点に関しては今回は良かったですみにゃね。推理時に“ヒントを探す”システムがあって、きちんと必要な場面を追えば犯人に行き着くようになってたみにゃし」
みみずん:「うん。あのシステムは良かったけど採用されてるのは『わらべ唄編』だけじゃん。他の話でも使って主人公が推理する展開でも良かったと思うの」


 ぱく、もぎゅ、ごくん。


 博士 :「ああ、すっかり推理マニアになってしまったみみずんとしては納得行かない、と」
(↑返事をしつつも「ご飯時の会話ではないな…」と不満を持っている博士)
 ネコ :「なるほどみにゃ。実際、他の話は推理絡まないみにゃね」
みみずん;「そう。前作にも『スパイ編』とか『宝探し編』とかあるけど、推理要素が入ってたし、いわゆる“広義の意味でのミステリー”って感じなの〜。でも今回のは色々不条理な話ばっかり」
 ネコ :「不条理って言うより、不気味なのが多かったみにゃ。ま、でも個人的には『サイキック編』が面白かったですみにゃー。“バイロキネシス”って超能力はあれで初めて知りましたみにゃ」
みみずん:「物体を燃やすなんてハナモゲラミミズ星人には無い超能力だもんね」
 博士 :「みみずん、ほとんどの地球人にもそんな能力は無いぞ」
みみずん&ネコ:「『ええっ?』」
みみずん:「じゃあそんな真似ができるのは、デンジ星人の末裔だけなの?」
 博士 :「デンジ星人って……。どうしてそうフィクションをすぐ信じるのかのぉ」
 ネコ :「? ありますみにゃよ、デンジ星。もう誰も住んでないみにゃけど、破壊された跡の残る遺跡も残ってるみにゃし」
みみずん:「うん。みみずんも小学生の頃遠足で遺跡を見に行ったよ」
 博士 :「……(汗)。い、いいから『かまいたち2』の話に戻りなさい」
みみずん:「変な博士ー。で、何の話だっけ?」
ネコ:「『サイキック編』みにゃ。けど超能力系のSFは“広義の意味でのミステリー”ではないですかみにゃ?」
みみずん:「そりゃ、『サイキック編』くらいは認めてもいい気もするけど、『底蟲村編』や『陰陽編』はミステリーかなー?」
 博士 :「世の中には、ホラーをミステリーと一緒にする人も居るぞ」
みみずん:「ぶぅー。そりゃー、京極堂シリーズの影響で『陰陽』って聞いてもミステリーを連想する人はいるだろうけど」
 ネコ :「Meはミステリーにこだわり無いみにゃから、内容が良ければOKですみにゃ。『惨殺編』は行き過ぎの気もしますみにゃけど…」
みみずん:「首柿の木?
 博士 :「何じゃ? その首柿の木って?」
みみずん&ネコ:「『かくかくしかじか』」



 かしゃーん♪ ←博士のスプーンが落ちた音。


 博士 :「み、みみずん、ご、ごちそうさま(汗)。あ、洗い物でもするかな」


 博士は食器を持って去って行きました。


 ネコ :「本当に博士は気弱みにゃね」
みみずん:「あれじゃ『』はやれないねー」
 ネコ :「『』では他にも“死体で遊ぼうピンポンパン”な展開があったみにゃからね」
みみずん:「そういう言い方をすると横溝正史氏や島田荘司氏の雰囲気が感じられない事もないかなぁ?」
 ネコ :「誰みにゃ?」
みみずん:「死体オブジェ化が好きな作家さんだよ」←※これはあくまでみみずんの感想です。
 ネコ :「ふうん。Meは死体ネタより『妄想編』の方が怖かったみにゃ。だって電波…」
みみずん:「うん。『惨殺編』もすごいけど『妄想編』はそのものズバリの『官能編』よりさらに18禁ぽい話だったよね〜」
 ネコ :「大きな虫2匹がからんでる所なんか不気味でしたみにゃ」
みみずん:「あれも江戸川乱歩氏の『黄金虫』とかをイメージしてるのかもしれないけどー」


 ことん。←こんな話をしながらもご飯を食べ続けていて、今食べ終わった2人がスプーンを置いた音。


 ネコ :「それも推理小説の人みにゃ?」
みみずん:「そう」
 ネコ :「ピンと来ない訳みにゃね」
みみずん:「『わらべ唄編』が無ければ『弟切草2』ってした方がイメージだと思うくらいだよ〜。だって怪しい洋館で話進むし。かろうじて『洞窟探検編』に推理的要素は絡むけど、これはねぇ」
 ネコ :「最後SFっていうかファンタジーになっちゃうからみにゃねー」
みみずん:「やっぱり『わらべ唄編』が一番かな。料理部分はともかく」
 ネコ :「じゃ、みみずんは『わらべ唄編』には他に文句は無いんですかみにゃ?」
みみずん:「ま、あとはキヨさんが死んだ(苦笑)トコに無理があるかな〜ってぐらいかな」
 ネコ :「実はMeは『わらべ唄編』にはすっごく不満があるみにゃ」
みみずん:「どの辺に? 『キヨ死この夜』とか?」
 ネコ :「ううん、むしろそれとか『頼むぞ、わが弟子』とかの“終”は好きみにゃ。それより、一人目が死んだ時に真犯人を指摘してもちゃんと“完”にならないで、中途半端な“終”になるのが納得いかないみにゃ」
みみずん:「意味がわからないで困っている人の為に。『かまいたちの夜2』では“何々編”トゥルーENDが“完”、それ以外のENDは“終”でーす」
 ネコ :「そうみにゃ。第一犯人はカンタンにわかるみにゃよ。だからこそ短くても良いから一人目のみ死亡の“完”のシナリオがあってもいいと思うみにゃ」
みみずん:「一番犯人らしい人がやっぱり犯人でしたって話だもんねー」
 ネコ :「その通りみにゃ! それに『陰陽編』では巧く立ち回れば“完”という表示こそ出ないで“終”扱いではあるけど、ほとんどの人が助かってキチンと決着が付くEDがあるみにゃ」
みみずん:「そう言われると『』の“完”扱いEDって“みんな死んじゃいましたー。助かった人達もアブナイですー”っていうのが多いね。『底蟲村編』なんてヒドイもんねー」
 ネコ :「ギャグのかまいたちんどんしゃん♪ ですら終わりはけっこう絶望みにゃ」
みみずん:「その辺り、完クリしても閉塞感を覚える人も居るかもね」
 ネコ :「ねえ、Me達は本当に完クリしてるみにゃか?」
みみずん:「え? 頑張って協力してピンクのしおりも、紺のしおりも経過したし、金のしおりまでいったじゃん!」
 ネコ :「うん。エンディングリストも埋まってるみにゃ。でも何か金のしおりの後に、『妄想編』以上の電波文章がいくつか出るから、まだ続きがあるんじゃないかって、色んな所で言われてるみにゃ…」
みみずん:「みみずんは無いと思うよ〜。だってあの半端な文章からヒントを探すのは厳しいよ。第一、ここまで推理っぽいネタが少ないのに、完クリおまけシナリオを見るために暗号解読しろって、不自然だよ〜。素直に“金のしおりシナリオ”を作ればいいのに〜」
 ネコ :「うん、その通りですみにゃね」
みみずん:「何だか不満ばっかり話ちゃったね」
 ネコ :「でもシステムは親切でしたみにゃよ」
みみずん:「前にも書いてるけど、最初の選択肢の組み合わせで大雑把に“何々編”に入ったか教えてくれる上に、別の“何々編”に行きたければフローチャートから前の選択肢まで戻れるし、エンディングリストもあるから便利だった♪」
 ネコ :「そのおかげで、初心者のMeでも簡単にクリアできましたみにゃ」
みみずん:「難易度を上げたい人は、チャートを見なければいいだけだもんね。ニセサウンドノベルでも見習って欲しいよ」
 ネコ :「ニセサウンドノベルっていうと、ビジュ○ルノベルとかシネ○ティックノベルとかハ○パーノベルとかみにゃ?」
みみずん:「そ。特に何度も後戻りプレイをさせられるシネ○ティックノベルには、あったら喜ばれるシステムだと思う」
 ネコ :「そうなんですかみにゃ」
みみずん:「余談は置いといて、本当にシステムは良かったし、『かまいたちの夜2』というタイトルとしては色々不満があるし、完クリ? 後の余分なネタとかは気に入らないけど、サウンドノベルとしては怖くていい雰囲気で面白かったんだよね」
 ネコ :「シナリオにはいっぱい配慮して欲しい点がありましたみにゃが、確かに面白かったみにゃ」
みみずん:「推理にこだわらなければ『洞窟探検編』とかも面白かったね」
 ネコ :「そういえばどうして『洞窟探検編』はあんなにドアを開けるのが大変だったみにゃか?」
みみずん:(ボソッと)「……『ドアドア』」


 その頃博士は食器洗浄乾燥機に食器をセットしつつ、遠くから話を聞いていました。


 博士 :「みみずんは何を言っているんじゃ。しかし続編と言えば『街つ…」


 
ねこぱーんち!
 ↑速攻で走ってきたねこみみずんの攻撃!
  博士は3ポイントのダメージを受けた!


 博士 :「ねこみみずん、暴力はいけないぞ!」
 ネコ :「だって言っちゃダメって言ったみにゃ〜(怒)」
 みみずん:「博士〜、ねこみみずんは真剣にあれを待ってるんだよ」
 博士 :「私だって待ってたんじゃぞ。チュンソフトはサターン版の頃から『続編を作ります』って公言していたのに、発売されないままサターンどころかドリームキャストも消えてしまったんじゃぁぁぁぁ!
 ネコ :「は、博士!」
 博士 :「しかもじゃ。何とチュンソフトは『2』用にシナリオを募集していたり、100人主人公構想などをブチ上げているくせにじゃ、全然続編を出そうという意志が感じられないのじゃ!!」
みみずん:「博士、もしかしてシナリオ送ったの?」
 博士 :「ぎくっ」
 ネコ :「そこまで入れ込んでいたんですみにゃか!!」


 がしっ!! 博士とねこみみずんはガッチリと握手した。
 初めて博士とねこみみずんの心が一つになった瞬間だ!


 ちなみにみみずんが「そのシナリオが採用されていたらいくら位もらえるのかな」と思っている事は感動が薄れるので秘密です。


 ねこみみずんが泣こうが泣くまいが長文になってしまいました、すみません。

 え? もう遅い?

(終)



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