警察では、北岡の指示により、全ての所持品を浅倉から引き離して別車両で運ぶこととし、浅倉の護送車内部には窓に新聞紙が貼られている。
護送車の周りで蓮の姿を探す真司と優衣だったが、優衣は白服の男に突き飛ばされて危うく車に轢かれそうになってしまった。
取材陣が見守る中、護送が始まり、令子・めぐみの乗る車と蓮のバイクがそれぞれ護送車を追跡し、真司・優衣の乗る車も蓮を追って行く形になった。
白服の男もその後を追うかのように車に乗り込んだ。
護送車の中で、突然浅倉がうめき声を上げて頭を垂れる。
そして再び顔を上げた浅倉の口には、メタルゲラスのカードがあった。
浅倉が警官を蹴り飛ばし、その足で新聞紙を引きちぎると、窓からメタルゲラスが出現して警官達を食い尽くす。
そして浅倉は、護送車を乗っ取ってしまった。
浅倉は、護送車を暴走させて護衛のパトカー達を振り払い、道を塞いで所持品を運搬していた車を止めてデッキを奪った後、再び護送車で逃走する。
その後を蓮のバイクと真司の車が追うが、令子の車は浅倉に蹴散らされたパトカーが邪魔になって脱落してしまった。
護送車がパンクしたため、浅倉は車を捨て、包囲した警官達をなぎ倒して悠然と立ち去る。
優衣に蓮のことを頼んだ真司は浅倉を追い、優衣に引き留められた蓮は、優衣の口から恵里が目覚めたことを知らされ、病院に向かった。
浅倉に追いついた真司は、共に変身してミラーワールドへ。
その様子を、タイガのデッキを持った白服の男が見守る。
王蛇は、ファイナルベント“ヘビープレッシャー”をサバイブ化した龍騎のガードベント“ファイヤーウォール”ではじき飛ばされ、ユナイトベントでジェノサイダーを呼び出す。
ほかのマスコミ連中と共に護送車に追いついた令子は、車内のガラスが新聞紙で覆われていること、それが北岡の指示に寄ることを知って、
もしかして北岡は何かに気付いてる?
と感づいた。
龍騎サバイブに攻撃を掛けようとするジェノサイダーは、どこからか聞こえた「フリーズベント」という声と共に微動だにしなくなった。
続いて「ファイナルベント」という声が響き、物陰から現れたデストワイルダーがクリスタルブレイクの体勢に入り王蛇をタイガの方へと引きずっていく。
王蛇は、デストワイルダーを蹴り飛ばしてクリスタルブレイクから逃れるが、力尽きて気を失ってしまった。
タイガは、なぜか王蛇にトドメを刺さないまま立ち去る。
龍騎サバイブは、時間切れで分解を始めた王蛇を放っておけずに現実世界に連れ帰り、意識を失ったままの浅倉は警官に引き渡された。
一方、恵里の病室の前に到着した蓮は、傷ついた自分の手を見て、一瞬ためらった後、病室に入った。
恵里に
俺は、変わったか?
と尋ねた蓮に、彼女は
そうだね
顔が少し優しくなったかな?
と笑顔で答える。
2人は抱き合って泣いた。
そのころ、恵里に再会できたであろう蓮のことを話していた真司と優衣だったが、真司はモンスターの気配を感じる。
それと同時に、優衣が何者かにミラーワールドに引きずり込まれてしまった。
真司は慌てて変身した。
さて、ミラーワールドで分解を始めた王蛇を放っておけなかった真司と、トドメを刺さずに去っていったタイガ。
もしかしたら、タイガは真司が本当にライダーの戦いをやめさせようとしているかを確認するために、わざとトドメを刺さなかったのではないだろうか。
つまり、敵であるはずのライダーが、放っておけば死ぬ状態なのを敢えて助けるかどうかを確かめることで、『ライダー同士の戦いを止めたい』という真司の言葉が本心か否か見極めようということだ。
だとすると、真司はテストに合格したわけだ。
きっと浅倉からデッキを取り上げたりもしなかったんだろうな〜。
で、優衣を突き飛ばしたタイガのデッキを持つ白服の男だが、本気で優衣を狙っているのか、それともぶつかりそうになった仕返しがしたいだけなのか。
服装からして東條のようだが、彼がタイガなのか?
もしそうなら、これまで優衣に危害を加えようとしたライダーは全て悲惨な最期を遂げていることから考えて、タイガの末路は決定したと言っていいだろう。
次回予告からして、どうやら香川達は優衣をどうにかすることでミラーワールドを閉じようとしているようだ。
つまり、優衣がミラーワールドに及ぼす影響力について知っているということなのだろう。
ミラーワールドを閉じることで失われる1つの命というのは、優衣の命だろうが、どういう形でミラーワールドと繋がっているのか、来週が楽しみだ。
さて、背後を士郎がのうのうと歩いていることを知ってか知らずか、蓮はオーディンを倒したことで自分の手が汚れたと思っているようだ。
恵里の病室に入るのをためらったのは、要するに自分の手が汚れているから、恵里に会っていいものかという逡巡なのだろう。
事情を知らない恵里にしてみれば、蓮は若干人間が円くなっているわけで、「顔が少し優しくなったかな?」というのはそれを表しているのだろう。
一方、ナイトサバイブ初登場の時といい、すっかり新キャラの噛ませ犬になった感のある王蛇だが、尻尾ビンタを食らった後とはいえ、ちょっと引きずられただけで失神とは情けない。
自慢のジェノサイダーも凍り付いてしまって形無しだし、最近ちょっと活躍が少ないなぁ。
ジェノサイダーが動かなくなる直前、白いガス状の物が覆っていたから、多分本当に凍っているんだろう。
タイガのフリーズベントが、対象がモンスターに限られるのか、ライダーにも有効なのかという疑問もあるが、ライダーに有効なら、2枚持ってれば1対1でかなり無敵の強さを持てるのではなかろうか。
そういえば、タイガのファイナルベント“クリスタルブレイク”も、相手を引きずっている最中にデストワイルダーが攻撃を受けるとお終いらしい。
きっとマグナギガクラスの大型モンスター相手では引きずることもできないだろう。
空中からの攻撃に無防備なナイトサバイブの疾風断、相手が重すぎると吹き飛ばせなくて発動しない王蛇のドゥームスデイなど、結構穴のある技が多いな。
で、遂に北岡が人間消失の秘密を知っているらしいと気付いた令子だが、果たして北岡にどうやって聞くつもりなのか?
北岡のことだから、交換条件としてデートくらいは要求してくるだろうけど、取材のためならデートも受けるのか!?
さて、今回の見所は“いつの間にかほどけている浅倉の足の拘束具”だろう。
カードを口から出すのはいいけど、足の方はどうやって外したのよ!?
※ 東京国皇帝
『超光戦士シャンゼリオン』に登場するライバルキャラ:暗黒騎士ガウザーの人間形態である黒岩省吾のこと。
彼は、番組中で東京都知事に当選し、最終回近辺では、東京を日本から独立させ、初代皇帝を名乗った。
黒岩のうんちく好きは有名で、ことあるごとに「知っているか!? 世界で最初の○○は△△だ」などと(ベートーヴェンの交響曲第9番 第2楽章)をBGMにうんちくをたれる。
蛇足だが、『シャンゼリオン』の主役:涼村暁を演じたのは浅倉役の萩野崇氏。
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