『仮面ライダー龍騎』
第34話 友情のバトル
2002/9/22 放映
(Story)
北岡の事務所に乗り込んだ浅倉だったが、事前に浅倉の接近に気付いていた吾郎は、北岡を外に連れだしていた。
「逃げられると思ってるのか」と事務所で待つ浅倉は、北岡のクライアントからの翌日午後1時に打ち合わせというメッセージを聞く。
そのころ令子は、神崎士郎の手掛かりを求めて、元江島研究室の仲村創に会いに行っていた。
だが、仲村は、「研究室のことはもう覚えていませんね」と立ち去ってしまった。
次に令子は、士郎が何らかの実験を行った401号室を訪ねる。
そこには、眼鏡に白衣の男(香川英行)がいた。
その部屋にも鏡があることに気付き思わず手を伸ばした令子に、香川は
むやみに触れない方がいい
と忠告する。
一方、真司は、突然姿を見せた士郎から、
お前もいずれライダーと戦うためにだ
そのカードの力が戦いの後押しをしてくれる
より強く、より大きな力で戦うときが来る
とサバイブのカードを渡される。
そして、花鶏にいた優衣の耳に
優衣、俺はお前を守るためだけに生きている
という士郎の声が聞こえた。
夜、花鶏に戻った真司は、蓮の様子がおかしいことに気付くが、真司の「八つ当たりはみっともないっつーの」という一言で2人は一触即発の状態になってしまった。
翌日になっても冷戦状態が続く真司達に苛立った沙奈子は、真司、蓮、優衣の3人を店から叩き出す。
追い出された3人は、真司も蓮も犬嫌いだったことから何となく雰囲気が和らぎ、そのまま遊園地に行くことになった。
様々な乗り物に乗り、真司と優衣がボートで遊んでいる際、離れてデッキを見つめる蓮の前に士郎が姿を見せる。
北岡事務所では、前日に浅倉が侵入していたことから、浅倉の待ち伏せを心配する吾郎に、北岡が「まだ戦いたいんだ」と言い、敢えて出発した。
北岡は、進路を阻むかのように立ちふさがる浅倉を轢こうとする吾郎を制し、浅倉に戦いを挑む。
互角の戦いを続ける王蛇とゾルダは、互いにモンスターを召還し、ファイナルベント“ドゥームスデイ”と“エンドオブワールド”を発動する。
そのころ、蓮と真司は、メリーゴーランドに乗る優衣を見守っていた。
その姿に、恵里との思い出を噛みしめる蓮。
恵里は、かつて蓮に
1周してる間にお父さんもお母さんもいなくなっちゃったらと思うと、すごい怖かったのよね
そしたら、ある日本当にいなくなっちゃうし
バイクの方がいいよ
ずっと一緒にいられるから
と言っていた。
蓮は、
多分、俺達には、お互いしかいなかった
と一人ごちる。
そして、真司に
城戸、お前いつか、俺と戦うと言ったな
本気なら今すぐ戦え
と、変身してミラーワールドに向かう。
そして、暫く考え込んでいた真司も、また。
旧神崎邸では、その様子を眺めているかのように、士郎が
そうだ、戦え
お前達が優衣のためにできることはそれだけだ
と呟く。
姿を消した蓮達を探す優衣の耳に、ミラーワールドから剣を切り結ぶ音が響いていた。
サバイブ化して更なる猛攻を加えるナイトに、龍騎はサバイブのカードを取り出し
確かに俺は戦うって言った
でも、俺は絶対に死ねない
1つでも命を奪ったら、お前はもう後戻りできなくなる!
とサバイブ化した。
だが、ナイトサバイブは
俺はそれを望んでいる
と剣を構えた。
(傾向と対策)
謎を握っていそうな男:香川英行登場。
次回予告での「私たちは知ってるんですよ。ミラーワールドを閉じる方法を」とはどういう意味なのか。
鏡にむやみに触れない方がいいという忠告は何を意味するのか。
そして、仲村は今後、事件の根幹に関わっていくのか?
謎の種だけ振り撒いた今回の物語。
でも、令子は香川からどこまで話を聞いてから帰ったのやら。
そんでもって、先日のスペシャルで登場した言葉「ミラーワールドを閉じる」が本編でも登場したということは、コアミラーに相当するアイテムがこちらにもあるのだろうか。
もしそうなら、旧神崎邸のあの部屋にある鏡達なのだろうけれど、それを壊せば終わるというレベルのものでもあるまい。
優衣の命と連動しているとかの理由から、簡単に壊すわけには行かないのだろうけれど。
さて、今回の話に戻ろうか。
花鶏での朝食は、蓮がお粥、真司がカレーライス、優衣がご飯に焼き魚、沙奈子がパンと、実に統一が取れていない。
これは、冷戦状態の真司と蓮の影響で、朝食当番が機能せずに各自勝手に食べているということだろう。
でも、ということは、朝食の好みって怖いくらいズレているのでは?
普段、みんな不満を抱えながら朝食を摂っているんだろうか?
前回あれだけの引きをかましておいて、なぜかあっさり戦闘を回避されてしまった浅倉と北岡。
吾郎ちゃんは、北岡が誰かと戦って傷つくのが嫌なのだろうけれど、車の前に浅倉が現れた途端にアクセルを踏み込んで死なない程度に跳ね飛ばすくらいの根性が欲しかった。
一旦止まってさえいなければ、北岡にハンドルを切られることもなかったろうに。
で、ヨロヨロの浅倉と北岡が戦えば、かなり勝ち目が増えるだろう。
吾郎ちゃん、惜しかった。
で、相変わらず王蛇の戦い方は巧い。
弾幕を張って懐に入らせないゾルダに対し、背後からベノスネイカーをけしかけて体勢を崩させる連携の良さは、呼び出されてもちっとも動こうとしないマグナギガと、それを放置するゾルダのコンビにも見習ってほしいものだ。
直接打撃を伴うドゥームスデイと、集中砲火のエンドオブワールドという必殺技同士では、近寄る前に撃墜か、弾幕をかいくぐって蹴り飛ばすかのどちらかしかなさそうなものだが、果たしてどうやって痛み分けるつもりだろう。
誰も倒したことのない必殺技:ドゥームスデイは日の目を見ることが出来るのか!?
さて、戦いたがらないライダーにサバイブカードを渡すという士郎の策略に見事に乗って、サバイブ化してしまった龍騎。
真司としては、ナイトサバイブと同等の攻撃力を持つことで、負けないように戦って時間切れを目指すのだろうが、真司にサバイブカードを渡したことは士郎にとって吉となるのか凶となるのか。
実は、戦いを止めるには、圧倒的な力で相手を死なない程度にぶちのめすのが一番有効なのではないかと思われるが、真司はそこに気が付くかどうかで展開が転びそうなところだ。
さて、今回の見所は“北岡事務所で栄養補給する浅倉”だろう。
浅倉が事務所で食べたのは、生卵3個と吾郎ちゃんお手製の餃子、ヨーグルトだったわけだが、そういや普段ロクなもの食べてない浅倉にとって、北岡の事務所って言い食材が揃ってそうだ。
浅倉も、あの餃子を食べてるとき嬉しそうだったし。
でも、吾郎が慌てて北岡を連れだしたってことは、餃子は焼いてないよね。
浅倉ってば自分で餃子焼いたんだろうか。
吾郎ちゃんも、浅倉が来ていることに気付いたのなら、餃子に猫いらずでも混ぜておけば良かったのに。
浅倉の性格なら、きっと踏み込んでくると思ってたでしょ?