『仮面ライダーアギト』
17話 捕獲作戦! 
2001/5/20 放送

(Story)
 アンノウン(スケロス・ファルクス)を追い払ったギルス=涼は、変身を解いて亜紀に言う。
   俺の知りたいことを教えてくれるって、約束でしたよね
   教えてください
   なぜ死んだ父の手帳にあなたの名前があったのか
   あなたもあかつき号に乗っていたなら、そこで何があったのか
 それに対し、亜紀は逆に涼が変身したことについて尋ねる。
   ある日、何の理由もなく、俺は俺でなくなっていた
   それ以上のことは俺自身にも分からない
と答える涼に対し、亜紀は
   嘘。あなたもアレを見たんじゃないの?
と問い詰める。
 どうやら涼が何も知らないらしいことに気付いた亜紀は、あかつき号で遭難したが救助されただけだと答えるが、涼はなおも問い詰める。
 そこに到着した翔一は、亜紀を問い詰める涼の前から亜紀を連れていってしまった。
 追い掛けようとした僚だったが、ギルスに変身したダメージで崩れ落ちる。

 その頃、警視庁では会議が開かれていた。
 現場に落ちていたバッグの中の免許証から、今回アンノウンの標的となっているのが榊亜紀だということが分かり、亜紀の生存が確認されたことが河野の口から報告された。
 アンノウンが再び亜紀を襲うことが予想されることから、北條は亜紀をマークしてアギト捕獲作戦を実行することを提案する。
 氷川と小沢は、アギト捕獲よりアンノウン捕獲を優先すべきではないかと反論するが、北條はアギトもアンノウンも人間の常識を超えた存在であることに変わりはなく、アギトを捕獲すべきだと主張した。
 会議後、北條は小沢にアギトが制御できて戦力になればG3システムの出番がなくなるからアギト捕獲に反対したのだろうと嫌味を言う。
 勝ち誇ったように去っていく北條に対し、初めて氷川も不快感を露わにするのだった。

 そして美杉邸では、真魚が亜紀に昔の翔一の話をさせようとしていた。
 真魚には、どうしても亜紀が信用できなかったのだ。
 真魚は、亜紀の言葉から、彼女がソフトボールのルールを知らなかったことに気付き、更に不信感を強めるが、翔一は亜紀を送っていってしまった。
 翔一にアパートまで送られた亜紀は、涼が近くに来ていることに気付いて部屋に招き入れる。
 アンノウンが無作為に人を襲っているわけではないらしいことに気付いた涼に対し、亜紀は、今日1日自分を守ることを条件にその秘密を話し始める。
 アンノウンは、涼のような人間が増えることを恐れているのだと。
 その時、再び涼は変身のダメージで倒れてしまった。

 美杉邸に戻った翔一に、真魚は亜紀が信用ならないことを告げるが、翔一は真魚は以前は記憶を取り戻せと言っていたのに、今は取り戻す邪魔をしているようだと言う。
 亜紀と一緒に暮らして記憶を取り戻すべく荷造りを始めた翔一に、真魚は寂しさを感じるのだった。

 目を覚ました涼は、水を飲もうと台所に行き、窓の外から亜紀の声が聞こえることに気付く。
 亜紀は、何者かに電話で自分のことを
   アギトと同じ力を持っているようです
   いえ、彼は利用できないと思います
   もしかすると、彼の命はもう長くないかもしれません
と報告していた。
 それを聞いた涼は、亜紀の部屋を飛び出す。
 フラフラと倒れながら歩く涼は、放っておけずに追い掛けた亜紀に
   本当言うと、俺は別に興味ないんだ。あかつき号で父さんに何があったのか
   そんなことはどうだっていい
   ただ、俺は何をしていいか分からないんだ
   あかつき号のことを追っているのも、ほかに何をしていいか分からないからだ
   あの姿に変わるようになってから、俺は全てを失ってしまった
と語って去っていった。
 そんな涼を追い掛け、助け起こそうとする亜紀に、「どういうつもりだ」と言う涼。
 亜紀は
   分からない。でも放っておけないの
   私とあなたは同じだから
   私もどう生きていけばいいか分からないの。あかつき号で事故に遭ってから
と答える。
 そして
   もしかしたら生きていけるかもしれない、一緒に
   立って。みんなに紹介するわ
   あかつき号に乗っていた人達よ
   あなたに会えばみんなも…
と言いかけたところで、再びスケロスが現れた。
 ずっと亜紀をマークしていた北條は、ガス弾を装填した捕獲班にアンノウン出現を告げる。
 そして、突然現れてアンノウンと戦う謎の怪人に躊躇したものの、捕獲作戦開始を命じた。
 ギルスが銃を構える機動隊員に気を取られた隙にスケロスは逃走、ギルスはガス弾の集中砲火を浴びる。
 物陰からギルスの戦いを見守っていた亜紀は、ギルスが動かなくなったのを見て、去っていった。
 その目に涙を湛えて。

 だが、ギルスは倒れたふりをしていただけだった。
 近寄ってきた捕獲班を蹴散らし、北條の襟首を掴み上げるギルス。
 怒りの拳が北條に迫ったその瞬間、G3がギルスの手首を押さえた。
   お前はアギトではない。一体…!?
 G3とギルスが戦っているころ、アギトはスケロスをフレイムセイバーで真っ二つにしていた。
 そして、GM-01の連射を受けたギルスは、何とか逃げ延びたものの、涼に戻って倒れてしまった。


(傾向と対策)
 今回はギルスが主役だった。
 スケロスとの戦い、G3との戦い、アギトが霞みまくってしまうほどの活躍ぶりだ。
 そして、警察にも初めてアンノウンと戦うアギト以外の怪人の存在が認知された。
 成り行きとはいえ明確に警官を襲ったギルスに対し、上層部はどんな評価を下すのだろうか。
 GM-01を27発も食らって生きてたタフさはいいけど、ジュラルミンの盾くらい蹴破るか、せめて凹ますくらいはしてほしかったな。
 オマケにせっかく顔の右半分がしわしわになってるのに、そっちを下に向けて倒れるからよく見えないし。

 で、ガス弾の集中砲火を浴びたギルス=涼が死んだと思った亜紀は、どうやら姿を隠すつもりらしい。
 やっぱりあったあかつき号乗客のネットワークからも消えるのか、それともネットワークには身を置き続けるのか、はたまた悲観して自ら命を断ってしまうのか?
 どうにも信用ならない女だが、亜紀が涼に対して心から希望を感じたのは確かなようだ。
 ちゃっかり「涼」と呼び捨てにしてるし。
 涼となら一緒に生きていけるかもしれないということは、翔一については単純に利用するだけのつもりだったようだ。
 翔一と涼の、言い換えればアギトとギルスの間には、何か大きな違いがある。
 亜紀はギルスをアギトと同じ力を持っていると評した。
 だが、もうすぐ死ぬだろうから利用はできないと。
 それでも亜紀は、ギルスの力は利用できないながらも、涼をあかつき号の乗客達に紹介すれば、彼らにも何らかの変化が起こせると感じたようだ。
 それは恐らく希望…。
 事故以来、生きる目的を失っていたかのような亜紀の言葉からすると、ほかの乗客達も何を目的に生きていけばいいのかを見失っているように感じられる。
 そして、亜紀は、涼が“何”を見たから変身できるようになったと思ったのか。
 涼の死に絶望した亜紀が姿を消した以上、しばらくはまた謎のままのようだ。
 ただ、アギトになれる条件は“あかつき号に乗っていた”ことではなく、“何かを見たから”らしいことは分かった。

 3週もかけた割にはあっけない最期だったスケロスといい、結局亜紀に追いつけなかったマシントルネイダーといい、付近の住民の被害云々言いながら、ギルスに大したダメージも与えられなかったガス弾といい、どうもあっけない感じがつきまとう話だった。

 警察上層部と北條の思惑の違いは、前回も感じたとおりだが、結局北條の狙いはアギトへの命令者としてのステイタスでしかないことを上層部は気付いているのだろうか。
 どう考えても、今回氷川らが言ったとおり、アンノウンの捕獲を優先すべきだ。
 少なくとも、成功率から言えば、アンノウンを殺せるアギトよりアンノウンそのものの方が高いはずだ。
 しかもアギトはアンノウンがいるところに現れ、アンノウンを倒すと去ってしまうのだから、結局アンノウンがいるうちに現着しなければならないことに変わりはないのだし、アギトと戦闘中のアンノウンを捕獲対象にする方が楽だと思うのだが。
 それでもアギトが何かするようならアギトも対象として考えればいいのであって、少なくともアギトは、今までアンノウンとG3が一緒にいるときにG3を攻撃したことはなかったし、G3の攻撃を妨害したこともないのだから、その方が確率高そうだ。
 で、北條の作戦としては、まぁ、捕獲対象はアギトでもギルスでもいいけど、動かなくなったギルスに網でも掛けてから近付くべきだったね。
 迂闊に近付かないっていうのは基本中の基本だと思うんだが。
 それで、今回の作戦はまだアギトに見られていないわけだし、作戦の続行も可能だろうけど、作戦自体は失敗しちゃってるわけだから、どう言い訳するんだろう?
 捕獲班員の証言もあるだろうし、G3のモニターにも状況は撮影されてるだろうから、G3がしゃしゃり出てきたせいで失敗したという言い訳は通じないだろう。
 ギルスが一緒に映っているときは、例によって画像が乱れているかもしれないけど、少なくとも作戦続行が可能な状況だったかどうかくらいは判別できるはず。
 どうするのかしらね?

 氷川もようやく
   小沢さん、今初めて思いましたよ
   北條さん、やっぱり嫌な人かもしれないって
と北條の嫌味に気付いたようだし、もはや北條と対決も辞さないだろう。
 実は北條より格下だった河野さんも北條のことはあまり評価していないしね。
 孤立無援ってやつ? 
 でも、次回登場のつかさりゅうじ課長がどういう立場に立つかによっても変わるだろうし。
 警察庁の課長クラスというと相当偉い人だろうし、そんなのが北條の後ろ盾にでもなればやっかいだよ。
 ついでに名前に“竜”の字が入っていそうだよ。
 となると、本編に相当絡むだろうねぇ。

 で、俄然記憶を取り戻す気になっている翔一は、亜紀が消えた今、どうするのか?
 本当に亜紀のアパートで一人暮らしするつもりなのか?
 太一のヤキモチ発言でへそを曲げた真魚の動向は?
 下世話な興味は尽きない。

 真魚も、せっかく亜紀が嘘臭いこと言ってるのに気付いたんだから、もっと強烈に攻めればいいのに。
 翔一の過去を知ってるなんて嘘っぱちだってことを突ければ、前提が崩壊するんだからさ。
 「津上翔一」が本名かどうかさえ怪しいってこと忘れちゃったのかな?

 さて、今回の見所は、亜紀のバッグを返しもせずにこっそり囮に使う警察のやり口だろう。
 ああいうのって不祥事って言わないか?

 あと、同棲をそそのかす亜紀とそれを承知しようとする翔一だろうね。
 朝っぱらからやってくれるよ、さすがは井上脚本。

PS ベルトのCMも変身ポーズ変わったね。
  感心感心。

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