『仮面ライダーアギト』
13話 父の手掛り 
2001/4/22 放送

(Story)
 氷川は、アギトを捕獲しようとした北條を殴ったことについて気に病んでいたが、小沢はどこ吹く風で報告書を作成し、北條自身も「間違っていたのは私の方です」と素直に過ちを認めてこの件は終わった。
 しかし、どうにも素直すぎる北條の様子に、氷川も河野も違和感を覚えるのだった。
 
 真魚の17才の誕生日が近付き、美杉教授は欲しい物を尋ねるが、真魚は、断って、1人で父との思い出に浸るのだった。
 そして翌日、真魚は父の死の捜査状況を聞くため、再び警察を訪れた。
 真当時の担当だった河野と一緒に真魚に会った氷川は、河野から事件の状況を聞く。
 1999年3月10日、風谷伸幸は殺された。
 死亡推定時刻は午後3時前後、死因は不明。
 内臓がボロボロになっていたが特に外傷はなく、毒物も検出されなかった。
 直前に伸幸が行きつけの喫茶店で中年の男性と激しく口論しているのが目撃されているため、その男が容疑者として有力だが、身元が分からないまま今に至っているということだった。
 氷川は、その不可解な死因にアンノウンの不可能犯罪と同種のものを感じる。
 そのまま風谷邸に向かった2人は、ちょうどやってきた真魚を見付けた。
 真魚は父との思い出に浸るために生家に来たのだった。
 毎年のように背丈を測った柱を見つめる真魚は、柱に段差があるのを見付けた。
 氷川がその部分を外してみると、中から1本のビデオテープと黒いボールが出てきた。
 
 その頃、新たなアンノウンの被害者らしき死体が発見された。
 被害者は、誰かに襲われた様子もなく突然倒れ、凍死と同様の特徴が表れていた。
 群馬と埼玉で発見された変死体にも同様の特徴があり、しかも3人には血縁関係があることから、アンノウンの仕業と断定された。
 しかし、3人が直接家族というわけではないため、次のターゲットとなる人物が特定できない。
 
 一方、謎の青年は、面会に表れた沢木に
   君も船に乗りたい?
と尋ね、沢木は
   俺は全てを知りたいだけだ
と答える。
 一体沢木の正体は、そしてその目的とは…?
 
 真魚と一緒に歩いていた翔一は、アンノウンの気配を察知し、真魚に襲い掛かろうとしたサソリ怪人(レイウルス・アクティア)の針を防ぎ、アギトに変身して戦う。
 フレイムフォームで戦うアギトだったが、フレイムセイバーを盾で受け止められて針を首に受け、翔一に戻って倒れてしまった。
 翔一に駆け寄る真魚に、レイウルスが迫る…。


(傾向と対策)

 三浦智子殺害容疑で逮捕されていたホムンクルス1号は、精神鑑定の結果、不起訴・措置入院となった。
 要するに、犯行時に精神状態が異常だったために刑事責任を問えないと判断されて、精神病院に入院したということらしい。
 通り魔殺人なんかで弁護士側が心神喪失を理由に有罪を免れようとするアレだね。
 今回の件は、正しく通り魔的犯行と判断されたわけだけど、河野の話から察するに、検察庁が取り調べしている段階で精神鑑定し、刑事責任を問えないと判断したらしい。
 そうすると、沢木はどういう資格で面会できたんだろう?
 仮にも殺人の罪を問えないと判断されるような精神病患者扱いの1号に、身内でもない人が面会できるものなんだろうか?
 鷹羽は精神病院に入院したことがないので(当たり前だが)、よく分からないのだが、精神病院ってあんなに警備緩いわけ?
 
 んで、1号が言ってたノアの方舟の話は、やはりあかつき号と関係があるのだろうか。
 だとすると、被害者達とあかつき号乗客との関係は…?
 
 さて、今回、真魚の父:伸幸の死がアンノウンの仕業らしいことが分かった。
 予想はされたことだったが、真魚の家系には超能力の素質を持つ者が多いらしい。
 ただ、河野も言っているとおり、伸幸の死は2年も前のことであり、アンノウンに襲われた理由自体は真魚やほかの3人が狙われたのとは直接関係なさそうだ。
 とすると、伸幸が狙われた理由は何か。
 発見されたビデオから分かるといいのだが…。
 ところで、氷川&河野さん、空き家とはいえ立派な他人の家なんだから、黙って上がり込むのはどうかと思うよ。
 
 ところで、今回のアンノウン:レイウルス・アクティアだけど、レイウルスというのは、サソリの一種でデスストーカーとかいう奴の仲間の学名で、アクティアというのは、水(アクア)から取っているものと思われる。
 フレイムフォームに勝ったのが水の属性の怪人だとしたら、ちょっと面白いかもしれない。
 斧とセイバーの剣撃もなかなかだし、鍔迫り合いしつつ、鍔の部分でコンクリの壁を削っていくのもかっこいい。
 ただ、相変わらずアギトって自分から攻めると負けちゃうのね。
 刀身の回りにゆらぎは見えなかったものの、必殺技の体制に入ってジャンプから斬撃に入るアギトに対し、レイウルスは、空中から出した盾を掴むと同時にフレイムセイバーを受け止める。
 何らかの力場を作って防御しているようだけど、あのサソリ模様の盾といい、斧といい、どうみてもドクトルGだよね〜。
 で、あそこにG3が駆け付けると、真魚を庇って倒れた翔一という構図ができあがるわけだ。
 でも、レイウルスの毒が24時間後に死ぬタイプなのはいいとして、その間にレイウルスを倒すと毒が消えるのか、それとも針の部分だけ先に切り取っておいて血清でも作るのか? 来週が楽しみ♪
 
 今回の“小沢語録”。
 今回はちょっと長いやつを。
   小沢「グーで殴ったの? パーで殴ったの? チョキで殴ったの?」
   氷川(辛そうな顔で右の拳を見る)
   小沢「分かったわ。グーね」
   尾室「チョキで殴れるわけないじゃないですか(呆れ顔)」
   小沢「(ちょっと困って)…目潰しってこともありえるでしょぉ」
   小沢「(気を取り直して)それで?」
   氷川「(神妙に)はい…」
   小沢「何メートルくらい吹っ飛んだの?
   氷川「は?」
   小沢「歯の1本くらい折れたのかしら? あのバカ男♪(嬉しそう)」
     「ねぇ、どうなの? はっきりさせなさい!」
 この時、小沢は作成中の『アンノウン排除活動手続書(甲)』に、『北條透警部補がアギトの捕獲を主張、捕獲活動に移った。氷川誠警部補は、その場合アンノウンの襲撃に対応できなくなることに鑑み、北條透警部補の捕獲活動を中止させようと説得を試みるも及ばず、やむを得ず実力を行使した』というような内容を書いている最中だったのだが、『実力を行使グーで思いっきり殴った)』と書き入れている。
 同じユニットのメンバーとして、事実を詳しく知っておきたいなどともっともらしいことを言ってはいたが、どう見ても北條が痛い目に遭った状況を聞いて楽しんでいるだけだ。
 氷川も尾室もそれに気付いてかなり呆れているようだ。
 ま、小沢らしくていいと言えばそのとおりだけど、神妙にしてただけ、氷川が可哀想かも。
 それにしても、『アンノウン排除活動手続書(甲)』なんてものがちゃんとあるのね。
 甲があるということは、乙とか丙もあるんだろうなぁ。
 で、この手続書には
   アンノウンに対して排除活動をした日時
   アンノウンに対して排除活動をした場所
   排除対象をアンノウンと認めた理由及び事実の要旨
   排除活動時の状況
   証拠資料の有無
といった項目が並んでいて、小沢が書いていたのは『排除活動時の状況』の項目だったようだ。
 『排除対象をアンノウンと認めた理由』って言っても、外見で分かりそうなもんだけど…。
 あ、そうか、人間体が存在する可能性があるんだった。
 未確認生命体対策班から派生している以上、その可能性を常に念頭に置かなきゃいけないのか。
 
 さて、今回の見所は、柱の中に納められていた隠し箱だ。
 よく柱と壁の隙間に麻薬類を隠しているという話を聞くけど、柱をあんなに豪快に削って隠すというのは凄すぎないか?
 柱の厚みが2センチくらいしか残ってなかったんだけど、あの柱、強度大丈夫なの?
 
PS アギト捕獲計画ってどんな方法でやるつもりなのかな?


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