『仮面ライダーアギト』
第12話 湖の激突!
2001/4/15
放送
(Story)
白い甲冑のシマウマ怪人(エクウス・ディエス)の奇襲を受けて苦戦していたアギトは、氷川が生身で放ったGM-01の援護射撃によって危機を脱し、これを退けることができた。
戦いを終えて篠原家に戻った翔一だったが、涼の手帳を見た佐恵子は部屋に引っ込んでしまっていたため、会うことができなかった。
翌日、装着員から外されていたのにG3で出動した北條と、アンノウンを先回りして被害者を護衛していた氷川は、聴聞会に呼び出された。
その席で、氷川は、姓名判断の本から子供が産まれることを見抜いた推理力を高く評価され、再びG3の装着員として任命される。
北條のG3に対する情熱に気後れを感じる氷川は、G3ルームに戻っても浮かない顔をしていたが、小沢の
北條君のは情熱とは言わないの
あれは妄執って言うのよ
という言葉などから一応吹っ切れて、G3装着員としての使命感を新たにするのだった。
一方、再び篠原家を訪れた翔一と真魚だったが、佐恵子は再び湖に行ってしまって留守。
湖に行ってみればいいと言う数樹に、翔一は、佐恵子が採取した土器に貼られたアギトの紋章について聞くが、数樹も知らなかった。
数樹は、今佐恵子が採取してきているのは縄文後期の土器だが、湖周辺には古代文明があったという言い伝えがあるのだと語ってきかせた。
湖に向かった翔一と真魚、そして1人で様子を見に来ていた涼は、足をつらせて溺れかけている佐恵子を救い、再び話をするが、佐恵子の返事は「私は何も知らない」だった。
佐恵子はアギトの紋章を描きながら3人に語る。
かつて湖周辺には、聖なる戦部(いくさべ:戦士)に守られた超古代文明が存在し、その文明の人々は、悪霊の襲撃から自分達を守ってくれる戦士への感謝の印として戦士の像を作って湖に沈めた。自分はその像を見付け出したいのだ、と。
翔一は、変身した自分(=アギト)が聖なる戦部と関係があるのではないかと考え、自分がアギトになった理由や敵の正体を知る手掛かりを得るため、湖の伝説を調べるべく真魚と共に図書館に行くが、その湖は古代遺跡が存在するほど古いものではないことが分かる。
翌朝、そのことを確かめるべく湖に向かった翔一達は、案の定土器を湖に沈めて戻ってくる数樹に出会った。
数樹は、心を閉ざしてしまった佐恵子のためにそんなことをしていたのだった。
佐恵子の様子を見に来た涼が、佐恵子が心を閉ざした理由を尋ねると、半年前、旅行先の瀬戸内海で、あかつき号というフェリーボートの事故に遭ったことからだと分かった。
『佐恵子は幻想の中に生きている』と言う数樹に、翔一は“世界はこんなに綺麗なのに幻想の中に生きるなんて勿体ない”と答えるが、涼は
人間全部が自分と同じだなんて思わない方がいい
と翔一を止める。
なおも佐恵子の方に行こうとする翔一を涼が殴り飛ばしたとき、翔一はアンノウンの出現を感じてバイクで立ち去った。
その頃、再び胎児を狙う黒い甲冑のシマウマ怪人(エクウス・ノクティス)が出現していたのだ。
妊婦と氷川を乗せ、北條の運転でノクティスから逃げるパトカーだったが、屋根の上に乗ったノクティスの攻撃を受けてピンチに陥る。
駆け付けたアギトも屋根に飛び移り、ノクティスと激しい戦いを繰り広げる。
あくまでG3に執着を持つ北條は、駐車車両にパトカーを激突させて急停止させ、アギトとノクティスを振り落としてアギト捕獲を画策するが、氷川に殴られてしまった。
その間にアギトは、必殺のキックでノクティスを倒した。
その頃、湖ではディエスが佐恵子を襲い、それを感知した涼がギルスに変身して戦っていた。
踵落としでディエスを倒したギルスだったが、佐恵子は既に湖に沈んでしまっていた…。
そして、三浦智子殺害犯として青年が勾留されている警察病院(?)に、沢木哲也と名乗る男が面会に現れた。
彼の目的は一体?
(傾向と対策)
今回の北條のG3無断使用は、人命優先の御旗があるから事なきを得たようだが、それを言ったら氷川のGM-01使用くらい問題にはならないと思うんだが…。
北條の“何が何でもG3になりたい”という怨念は凄まじいものがあるが、たった今自分達を助けてくれたばかりのアギトを、しかもただの拳銃1丁で捕まえようという判断力のなさはなんとかならないものか。
だから小沢に“妄執”なんて言われちゃうのよね。
それにしても、生身でGM-01を撃っておいて手首をちょっと痛めただけで済んだ氷川ってやっぱりただ者じゃないね。
2日後には完治してるんだもんな〜。
G3への思い入れという点で北條に気後れを感じていたのも、今回で解消されたみたいだし、これからも頑張ってほしいものだ。
それにしても、幹部のセリフの
しかし、まだ産まれていない赤ん坊を襲うとは…
一体どんな事情があってそんな…
まるで何かを恐れているようだ
とは何を意味するのか。
確かに、アンノウンは特定の存在を消そうとしていることがはっきりしている。
それが何かを恐れているように、というのは、恐らく何者かが産まれるのを恐れているのだろう。
何かの超能力を持った存在…それが何なのかは知らないが、少なくともアギトでないことは確かだ。
もうアギトはいるのだから。
で、氷川が北條を殴ったのと対比するかのように、涼が翔一を殴っている。
意外なほどにあっけなかった両者の対面は、しかし苦労人の涼と後生楽な翔一の方向性の違いというものを見せてくれた。
ま、今回の場合は涼の意見が正しいだろう。
翔一の考え方もポジティブでいいんだけど、人に押しつけるのはねぇ。
今回のパトカー上でのバトルは、なかなか良かった。
低速度とは言え、本当に走っていると迫力が(別の意味で)違うね。
パトカーの運転席からの見え方を描いてるから、走ってる側の怖さもよく出ている。
こういう描写の後なら、ノクティスの爆発がチャチな合成だったことも許せちゃうよね。
でもね。妊婦さん乗せてるのに、駐車車両に激突はどうかと思うよ、北條君♪
で、併走してたトルネイダーがどこに行っちゃったかも謎だし。
あと、突っ込み所としては、パトカーで逃げるのはどうかってところだね。
当然ああいう状況は想定できたんだから、覆面パトでも置いておくべきだったと思う。
パトカーの後部席に守るべき人を乗せて逃げるのは、実はやばいのだ。
というのは、パトカーの右側後部席は一種のチャイルドロック機構が働いていて、通常は内側から開けられないらしい。
犯人の逃亡を防ぐための機構らしいんだけど、確か運転席からの操作で開くって機能もなかったと思う。
つまり、あの乗り方だと氷川は自分では降りられないから、左側ドアから妊婦さんを先に降ろすか、北條が右側ドアを開けてやるしかない。
いずれにしても、左側から襲われるとアウトなのだ。
ま、ちょっと意地悪な突っ込みだけど。いや、もしかして最近のパトカーはちゃんと右後部も開くのか? データ古いからなぁ…。
今回のギルスの変身シーンも前回同様、涼の脇にギルスが現れるという形になっている。
もしかしたら、ギルスの変身は一種の憑依なのかもしれない。
涼はギルスを憑依させる要素を持っているだけで、ギルス自体と涼が別存在である可能性もある。
同じことはアギトにも言えるわけで、そうすると、アンノウンがアギト自身の完全復活を恐れているというパターンもあり得る。
可能性は低いけど。
んで、ギルスの戦いは、またしても人知れぬものになってしまったわけだが、こうなると、ディエスの死亡は誰にも確認されてないわけで、警察は、少なくとも次のアンノウンが現れるまでは妊婦さんの護衛を必死でやらなければならない。
ディエスの存在は氷川も確認しているからだ。
ギルスの存在を知っている人はまだいないから、ほかの誰かに倒されたという可能性もあり得ない。
6話のアングィス2匹と同じくディエスも生きているはずのアンノウンということになる。
この辺りは、フォローが下手だね。
ついでに、実は翔一は、自分の変身した姿が「アギト」と呼ばれることを前回まで知らなかったのだが、そのこともこれまで語られていない。
今後は自分を「アギト」と言うようになるのかな?
さて、篠原佐恵子もあかつき号に乗っていたことがはっきりした。
数樹の口振りからすると、どうやら三浦智子も一緒に乗っていたようだ。
しかも、今回は怪人が殺しに行っている。
ということは、アンノウンの狙う対象としてあかつき号の乗客も含まれるということになる。
そして、事故後心を閉ざしていた佐恵子が、超古代文明の話を聞いた後、その遺跡を探すことによって自我を保っていたということは何を意味するのだろう。
彼女がアギトの紋章を知っていたということは、あかつき号でそれを見ていたという可能性を示唆する。
アギトが聖なる戦部だったとして、その紋章を持つ遺跡を探そうとしていたとなると、あかつき号で悪霊を見て、聖なる戦部を見付けることで対抗しようとしていたとも考えられるのだ。
この辺の謎は、現在準備中のアギト研究室で、題材として取り上げる予定。
さて、湖の底に眠る超古代遺跡は、結局この湖ではなかったわけだが、伝説自体がこの湖のものではないということなら、ほかの湖の底に眠っているという可能性もある。
1話の被害者佐伯信彦の写真に写っていた湖がその湖だとしたらどうだろう?
アンノウンが阻止しようとしているのが、その遺跡を発見する可能性のある人間だとすると、結構筋が通るのだが。
そして、ホムンクルス1号を訪ねてきた男。
面会申込書には『津上翔…』と書きかけて、『沢木哲也』と書き直した。
ホムンクルス1号との関係は? はたまた別人を訪ねてきたのか?
右手の甲には梵字はなかったようだけど…。
でもさ〜、きっと1号は接見禁止がついていて、弁護士じゃないと会えないよね〜。
自分の名前も黙秘してるんでしょ?
沢木氏(仮名)は、一体誰に会いたいって面会申請出したんだろうね?
あ、でも病院にいるっぽかったな〜。どうして病院なのかな〜?
今回の“小沢語録”。
「嫌なら辞めればいいでしょ。G3は尾室君に装着してもらうから」
“グダグダ言うなら辞めちまえ”ってのは、結構過激な檄だったね。
それにしても、うちの掲示板では『尾室最終兵器説』という冗談スレッドが立ってるんだけど、盛り上がりそうな話ねぇ。
さて、今回の見所は、翔一よりも泳ぐのが早かった涼だろう。
最初は翔一の方が佐恵子の近くにいたのに、佐恵子を助けたのは涼だった。
服を着ている状態とは言え、やはり水泳部は早いってことだね。
それと、殴られた途端、連れの真魚を置いて逃げていく翔一(としか傍目には見えない)かな。
数樹もそう思っているのか、何の躊躇いもなく真魚を車に乗せてるし。