『仮面ライダークウガ』
EPISODE40衝動


(Story)
 43号(ゴ・ザザル・バ:サソリ種怪人)の死から約2週間が過ぎ、ポレポレには、久しぶりにカレーの仕込みをする雄介の姿があった。
 おやっさんは、ここ暫く悩んでいるようだった雄介を心配するが、雄介は笑ってはぐらかす。
 奈々が今日オーディションを受けに行っていることを知った雄介は、発表の頃になったら電話をかけることを約束して出掛けた。
 
 一方、3号を殺した0号(と思われる未確認生命体)は、その後も山形・新潟・愛知で未確認生命体を殺し続け、殺された未確認生命体の総数は162体に達していた。
 クウガが9ヶ月かかって倒した未確認生命体は40体だというのに、この短期間で4倍の数を殺しているのだ。
 0号の脅威に対し、捜査本部では、TRCS2000Aの配備区域の拡大と、修理完了したTRCS2000の本庁配備による機動力増強によって、警備を強化することとした。
 また、城南大学では、雄介と一条の前で桜子と榎田の研究成果の報告が行われていた。
 クウガの力は、本来グロンギ(0号)と同質の物で、雄介の心がすさんだり、憎しみに支配されるようなことがあれば、『太陽は闇に葬られ』ることになると言う桜子に、雄介は「じゃあ、やっぱり俺、なりかけたんだ。凄まじき戦士に」と答えた。
 驚く一条と桜子に雄介は、42号(ゴ・ジャラジ・ダ:ヤマアラシ種怪人)との戦いの時に、真っ黒で角が4本ある戦士の幻を見たことを語った。
 それが恐らくアマダムからの警告であるだろうことも。
 心配する2人に、雄介は「大丈夫。それが判ったんだから、俺、もう絶対そうなりませんから」と明るく答えた。
 それを見た桜子は、久しぶりに聞いた雄介の「大丈夫」に安心するのだった。
 更に、遅れて到着した榎田からの報告で、クウガの変身・武器の変化は、原子・分子レベルでの分解・再構築がなされていることがわかった。
 そしてクウガとグロンギの力が同質だとすれば、グロンギにも超変身のできる者がいるかもしれないという。
 
 そこに捜査本部から連絡が入った。
 44号(ゴ・ジャーザ・ギ:サメ種怪人)がゲームを開始したのだ。
 飛行中の旅客機内で人間を殺した後、海に飛び込んで逃亡したという。
 44号を発見・追尾した海上保安庁の巡視艇は44号に襲われたが、どうやら44号は、豊洲埠頭から上陸するコースを取っているらしい。
 雄介は、一条から拳銃を借り受けて豊洲埠頭で44号を迎え撃つ。
 そんなクウガの姿を見つめる白い服を着た謎の男は何者なのか。
 
 そしてその頃ポレポレでは、オーディションを途中で抜けて帰ってきた奈々が、落ち込んだ様子でおやっさんに「誰かを殺してやりたいと思ったことある?」と尋ねていた…。
 
 
(傾向と対策)
 割とあっさりと始まってしまったジャーザのゲーム。
 今回のルールは、“自分が掲示板に書き込んだシナリオのとおりに、567人を殺す”というもののようだ。
 嫌味ったらしく警視庁の掲示板に書き込んでいるのではないかと思うのだが。
 ジャーザの書込とは
  10月8日11時 空を渡る虹の中で二百四十三が消える。
  そして、16時 海に浮かぶ太陽の上で三百二十四が消える。
というものだ。
 『空を渡る虹』とは、RAS706便、つまりレインボー航空706便だ。
 ジャーザはこれに乗って、乗客(もしかしたらスチュワーデスもいるかも)を243人だけ殺して、海に飛び込んで逃亡している。
 逃亡した理由は、午後4時に次のゲームをするために時間を有効に活用するためだ。
 そして、中で大暴れして243人以上殺さないように、さっさと逃亡したのだろう。
 飛行機の中から愛用のパソコンLavieを持ち出したかどうかが気になるところだ。
 
 さて、『』がレインボー航空の飛行機なら、『海に浮かぶ太陽』は、「太陽」か「サン」の付く船だろうことは想像に難くない。
 324人も乗れる船となると、相当大きいのだろう。
 『仮面ライダーV3』の四国占領作戦で使った“さんふらわぁ号”が使えると楽しいんだけど、あれは四国〜東京間の船だしな〜。
 いや、そもそもまだ残ってるのか?
 やっぱ無理か…。
 
 さて、ジャーザが飛行機に乗るに当たって、身分証明をどうやって誤魔化したのかは置いておくとして、乗り込む前にガドルやバベルと交わした言葉が問題だ。
  ガドル「楽しそうだな」
  バベル「1度に243か…。お前にはたやすいゲームだ」
  ジャーザ「ファイナル・ゲームに進むんだから、ここで無駄な力を使いたくないの」
  ガドル「ダグバと渡り合うつもりか」
  ジャーザ「そして、どっちかとやり合うことになるかもね♪」
という会話からすると、やはりファイナル・ゲームではダグバと戦うことになるらしい。
 そして、挑戦権者が複数いる場合
  1 ダグバを交えてバトルロイヤル
  2 ダグバを倒した者に他の挑戦権者が挑戦
  3 挑戦権者同士の勝ち抜き戦に残った者がダグバと対戦
のどれかになるということだろう。
 それにしてもあのカッコで成田空港を闊歩するガドルって、なんか怪しすぎない?
 
 そして、いよいよファイナル・ゲームが近付いたためか赤い服に着替えたバルバとグロンギのバックルを磨いているザジオの会話を見ると
  バルバ「まだ終わらないのか」
  ザジオ「もうすぐだよ
  バルバ「ジャーザのゲームが終わるまでに完成させろ」
  ザジオ「いよいよか
という具合で、このバックルをザギバス・ゲゲルに使うらしいことが判る。
 総合して考えると、前回ダグバがゴオマから取り戻したのは、どうやらこのバックルのパーツだったということになる。
 となると、これはダグバの力を秘めたバックルということか…。
 
 ところで、ダグバに殺されたグロンギが162体ということは、クウガが倒した40体と捜査本部が倒した1体、今残っている“ゴ”の3人とバルバ、ザジオ、ドルド、ダグバで、最低限240体のグロンギがいたということになる。
 つまり、長野の墓地から蘇った200体以上のグロンギ達は、そのほとんどが死んでしまったということだ。
 まさか、こんなにあっさりと全員消すとはね。
 
 それにしても、どうしてガドルが44号にならなかったんだろう?
 これまで登場した怪人で、すぐに番号が付かなかったのは、ズ・ガルメ・レ(カメレオン種怪人が“ズ”でゲームをしていた頃)とバダーだけど、この時はまだ未確認生命体4号だった雄介しか目撃してないから、公式に発見された怪人ではなかった。
 番号が付かなかったのは、捜査本部が把握していなかったためだ。
 ガドルが目撃されたときは、クウガ=五代雄介が明らかになった後だから、クウガが見た=新たな未確認生命体の発見とならなければおかしい。
 怪人になるかどうかも判らないまま、B-1号と呼ばれているバルバのことを考えると、ゲームをしない限り番号が付かないってわけでもあるまいが。
 
 さて、航空交通管制部の管制官とRAS706便操縦士の会話がなかなかいい感じだったので、ついでに訳してみた。
  管制官「敵の状況を詳しく知らせろ。大丈夫か?
  操縦士「ああ、なんとか
  管制官「よし、どうぞ
  操縦士「どこからか悲鳴が聞こえる。未確認生命体に襲われているようだ
  管制官「本当か!? 飛行機に未確認生命体が…?
  管制官2「どうしたんですか?」
  管制官「エマージェンシー(緊急事態)だ」
と、この後何かコールを始めるのだけど、そこからはさっぱり判らなかった。
 どうやら管制官は、当初ハイジャックだと思って対応していたが、未確認生命体の仕業と知って驚いているらしい。
 この“ハイジャックだと思って対応”という辺りにクウガのリアルさが感じられる。
 電車くらいならともかく、まさか飛行機に未確認生命体が乗れる(手続きが誤魔化せる)なんて誰も思わないだろうから。
 こういう、すぐ「ゴルゴムの仕業だ!」ってならないところがいいんだよね。
 あ、それから、この会話はかなり鷹羽が意訳してるので、正確性には責任持てません。
 大体こんな感じってことでよろしく。
 
 さて、トライチェイサーが復活するらしいが、果たして誰が乗るのか?
 今更クウガは乗らないだろうしな…。
 一般の白バイ隊員が乗るというのもアレだし。
 
 で、全治3週間の怪我の上にゴオマに殴られといて、2週間足らずで復活した一条君だけど、雄介の“凄まじき戦士”発言に驚いたようだ。
 だけど、それよりも重要なのは、グロンギにも超変身できる者がいるかもしれないということだろう。
 もしかしたら、ダグバがそういう存在なのかもしれない。
 最後にチラッと出てきた白い服の男がダグバっぽいし。
 
 それと、雄介のサムズアップしながらの「大丈夫」が久々に登場!
 桜子に言われるまで気付かなかったが、確かにここのところ言ってなかった。
 迂闊だ…。
 怒りや憎しみに支配されることで黒い戦士になることが判った以上、二度とそんな危険はないと語る雄介に対してのアンチテーゼとして、ポレポレに帰ってきた奈々は怒りに身を震わせる。
 「誰かを殺してやりたいと思ったことある?」という奈々のセリフは、果たして何に怒ってのものなのか?

 それで、ふと思ったんだけど、OPで見えている黒いクウガって、目が黒いよね。
 本編登場より先にCMしてくれちゃった『装着変身・アルティメットフォーム』への怒りと憎しみに目が眩んじゃって見落としてたけど、黒いクウガの目が赤い必要なんてないじゃん?
 金の力は別として、他の4色の変身の時は、ベルトのアマダムの色は、目の色と同じなんだから、本来黒いベルトのクウガは目も黒いんじゃないだろうか?
 白いクウガは確かに目が赤いけど、あれは赤いクウガになりきれないでいる状態だから赤い目なんだと思う。
 とすると、ベルトが黒くて目が赤いクウガっていうのは、まだ黒に染まりきっていない状態、つまり『聖なる泉』が涸れ果てていない状態なのではないだろうか。
 この辺は、掘り返すと結構深くなりそうだから、研究室でやってみようかな?
 読みたい方は、掲示板か研究室宛のメールください。
 希望があれば、前回の補足という形で書いてみたいと思います。
 
 さて、今回の見所は、なんと言っても“本郷先生”だろう!
 城南大学のOGである榎田のころからいた一般教養の教授らしいが、太い眉に若干ドモリ気味の低い声アツい語り口調とくれば、やはりあの人しか…。
 特別出演か!? 本当に出たらちょっと凄いぞ!
 オマケにそれほど不自然でなく出られる…!
 あの御方に出演依頼しているという噂もあるし…。
 
 そして、とうとうエプロンにまでクウガマークを入れた雄介に対するおやっさんのくうが(古賀)政夫発言。
 この手のネタは、今回雄介の「ゴクッゴクッ…もう1杯!」(ネタは青汁だろうな)とか、おやっさんの「いらっシャイロック・ホームズ」とか結構豊富だった。
 
 どうでもいいが、雄介は拳銃をどこにしまっているのだろうか?
 EPISODE33『連携』でバダーを追った時もそうだったが、変身する時、腰に差したはずの銃がないのだ。
 ビートチェイサーのどこかに挟んでるのかな?
 
 それから、榎田がペーパークラフトの本を持ち帰らない理由は、どうやら一緒に作ってやれる日まで取っておくということのようだ。
 確かに、持って帰っておくと、お婆ちゃんが冴と一緒に作っちゃうもんね。
 
 そして、今回の「つづく」のバックは、白い服の男に合わせたらしく、黒いクウガの白バージョンだった。
 
 
PS 今回、スーパーヒーロー作戦の風見志郎バージョンが…。
 風見「お〜っと、そこの君! トイレに行くのはまだ早い!
    スーパーヒーロー作戦!」
  特撮ヒーロー勢揃い「スーパーヒーロー作戦 ダイダルの野望」
 風見「バンプレスト!」
 
 次は是非! 新命明(アオレンジャー)番場壮吉(ビッグワン)バージョンを…。
 
 


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