『仮面ライダークウガ』
EPISODE39強魔


(Story)   43号(ゴ・ザザル・バ:サソリ種怪人)がいると思われるJR三鷹駅に向かう途中、3号(ズ・ゴオマ・グ)が千葉県内で殺戮を行っているという情報が入り、どちらと先に戦うべきか悩んだ雄介達だったが、雄介と病院を抜け出した一条は、共に43号を先に倒すべきだと考えた。
 雄介は中和弾を待つ桜井に先行して43号の元に急ぎ、杉田は他のオレンジ色の箱、つまり武蔵野線、八高線の運転を中止させた後、43号の追込ポイントに向かうことにした。
 そして、一条は3号を抑えるため、対3号用の超音波撹乱装置を取りに警視庁に向かうが、その途中、望見から0号が福島と茨城でも未確認生命体を惨殺していたことを聞かされた。

 雄介は、中央線が運転を中止したために他のオレンジ色の箱を狙って移動中の43号と遭遇、青のロッドで43号の爪をはじき飛ばす。
 クウガは、到着した桜井達の中和弾を受けて白煙を上げる43号に赤のキックを見舞って弱らせた後、桜井から拳銃を借り、ゴウラムの合体したビートチェイサーでザザルを追込ポイントへと運ぶ。
 追込ポイントに到着した雄介は、杉田にシャッターを閉めるよう頼むと、資材基地の奥深くに43号を運び、緑と金の弓で43号を貫いてこれを倒した。
 脱出したクウガは、そのまま3号の元へ向かう。

 その頃、信濃大学で古代のクウガのミイラを見ていた桜子は、0号が蘇る直前までミイラが生きていたらしいことを知り、雄介同様、みんなの笑顔を守るために、アマダムの力で生き続けていたのではないかと考えていた。

 一方、ダグバを追い求めて茨城にやってきた3号に追いついた紫のクウガだったが、強化されて剣が効かなくなっている3号に苦戦する。
 一条の超音波撹乱装置が発する超音波に苦しみ始めた3号に、チャンスとばかり赤のキックを決めようとしたクウガだったが、3号に叩き落とされ、撹乱装置も壊されてピンチに陥る。
 だがその時、どこからか咆哮が聞こえ、それを聞いた3号は飛び去ってしまう。
 3号が消えた方向を探す雄介と一条が見たものは、何者かに殺された3号人間体の姿だった…。

 
 
(傾向と対策)

 とうとうゴオマ君がお亡くなりになってしまいました。
 はぁ…。惜しい怪人を亡くしてしまった…。
 というわけで、今回もゴオマ語録からいってみよう。
 ダグバを探し求めている途中、警官に取り囲まれて
  早く撃ってこい!
  ダグバが来るまで何人死ぬかな?
と言いつつ警官隊を殺しまくる。
 更に、
  かかって来い、ダグバ!
  俺はここだぜ!
と呼び続けている。
 これが果たしてダグバを本当に呼び寄せることになるのかは判らないが、現れたクウガに対しても
  クウガ! お前など呼んでいない
と不満顔だ。
 圧倒的な力でクウガと一条を追い込み、まるでEPISODE2の時の再現のような状態になった時も
  恨むならアイツが遅いのを恨め
と、ダグバと戦えない鬱憤晴らしのようなことを言っている。
 事実、ダグバらしき声が聞こえた途端、クウガ達を残して飛び去ってしまった。
 そして
  ダグバ…やってやる
  必ず殺す
  出て来い、ダグバ!
  お前を殺す!
とダグバにこだわっている。
 まあ、ダグバが出てきた途端、あっさり殺されてしまったわけだが。

 この展開は、グロンギの方々には分かり切った結末だったようで、ネットか何かでゴオマの活躍を見守っているジャーザや他の連中は
  ジャーザ「殺されたくないからって、まだ頑張ってるみたいよ、ゴオマのヤツ」
  ザジオ「バカだよう…
  ガドル「足りない1つは、ダグバが必ず取り戻す」
  バベル「ファイナル・ゲームに進めるのは俺達だけだ」
  バルバ「今のクウガを侮るな。リントは、かつてのリントではない」
というやりとりをしている。
 この会話には、2つのポイントがある。
 1つは、ダグバが取り戻すという足りない1つだ。
 これはゴオマが身体に埋め込んだ曲玉状の物体のことだろう。
 ザジオが磨いていたのも、恐らくこの種の物だと思われる。
 次回予告でジャーザが組み立てていたのは、グロンギのベルトらしい。
 ベルトが彼らの要であることは明らかだから、アレは究極のグロンギベルトのパーツではないかと考えられる。
 幾つかのパーツに分かれていて、それを合わせるとベルトが完成するのではないか。
 もしかしたら、古代のクウガに壊されてしまった物を直している最中なのかもしれない。
 2つ目のポイントは、バベルの「ファイナル・ゲームに進めるのは俺達だけだ」というセリフだ。
 これを
  ファイナル・ゲームに進む権利があるのは“ゴ”の俺達だけだ
と解するか
  ファイナル・ゲームに進めるのは俺達3人だ
と解するかで微妙に変わってくる。
 つまり、残っているガドル、バベル、ジャーザの3人のうち、ファイナル・ゲームに進めるのが1人なのか、それともゲームを達成すれば3人とも進めるのかということだ。
 バベルは「俺だ」とは言っていない。
 以前にも書いたが、鷹羽はファイナル・ゲームに進めるのは複数だと考えている。
 今回もその辺は明かされなかったようだ。

 さて、4話にわたって登場した割に、すっかりゴオマに食われてしまって“活躍した”という印象のないザザルだが、最後まで笑えるキャラだった。
 クウガにやられた最期のセリフは
  死ぬもんか! なめんじゃねえ!
  死ぬもんか!
だった。
 グロンギ語でまで「なめんじゃねえ!」ってのは凄いね。

 さて、前回一条が椿に点滴されていたのは、睡眠剤ではなく、痛み止めや栄養剤の類だったらしい。
  一条「お前の睡眠剤とやらも効いてきたしな」
  椿「やっぱり判ってたか。
    あれがそんなもんじゃないって。
    だったら声ぐらい掛けて行けよ」
という会話からすると、どうやら椿は、一条は何が何でも現場に駆け付けるだろうことを考えて、それを後押しするつもりだったようだ。
 だからこそ、ラジオを病室に置きっ放しにしていたのだ。
 でも、そのお陰で骨折したところをまたゴオマに殴られてるわけで、死ぬよ、普通。

 ところで、今回のクウガの戦い方は、なかなか考えていた。
 まず、桜井に言っていたとおり、金の力を使わずにできるだけのダメージを与える戦いをしていたこと。
 青のロッドで、ザザルの武器である爪をはじき飛ばすと共に、右手に封印の文字を打ち込み、相手の体力を奪う戦い方をしている。
 恐らくは右手を叩いたくらいでは文字を消されてしまうのを承知の上で、敢えてダメージを蓄積させるためにやっているのだ。
 その後も、青でジャンプしておいて赤に変わっての回転キックなど、効率的な超変身をしている。

 そして、地下でザザルを倒すと同時に脱出するために、バイクに乗ったまま遠距離攻撃できる緑を選択してあらかじめ桜井に銃を借りている。
 後でゴオマと戦わなければならないことも考えた上で、金の力を使ってから16秒で片を付け、緑になってから総合で35秒しかかかっていない。
 この辺りが雄介のクレバーさだろう。

 ゴオマとの戦いでも、爆発のことを考えて金の力を使わないようにしている。
 多分、強くなったゴオマの力から、“ゴ”と同等の爆発になることを気にしているのだ。
 だから、ダメージを沢山与えて弱らせようと考えていたのだと思う。
 あそこで爆発させれば、傷を負った警官や、殺された警官の死体が爆発の影響を受けるだろうから。
 ま、それでピンチになってるんだから世話ないが。

 ところでゴオマの死体(死んでるよね、あれ?)だが、爆発もせずに人間体に戻ってしまっているのはどうしてだろう?
 ゴオマが自分から変身を解くとは思えない。
 となれば、変身を維持できなくなる何かをされたということになる。
 勿論、ゴオマが埋め込んでいた曲玉状の物体はダグバに奪われてしまったのだろうが、それだけで変身が解けるものだろうか。
 元々は、そんな物がなくても怪人にはなれたのだから、それだけではないはずだ。
 きっと何か重大なヒントが隠されていると思うのだが。

 さて、今回の見所は、ゴウラムのラブリーさだろう。
 クウガが乗るとビートチェイサーの色が変わっていたのはいただけないが、ウガが戦っている間にひっそりとビートチェイサーと合体して待っている姿は泣かせてくれる。
 その後も、降りてくるシャッターを避けながら走るゴウラム合体ビートチェイサーはなかなか格好良かった。
 特に最後のシャッターで車体を斜めにして火花を散らしながら走り抜ける姿はなかなか。
 たまにちょっと無茶な走り方するのもいいね。

 あと、ポレポレでの会話かな。
 今、奈々は頑張り屋に憧れを抱いているらしい。
 自分が芝居を続ける上で苦境に立っているから、苦しい時に頑張れる人に憧れるのだ。
 雄介が泣きながらいじめっ子に向かっていった話に喜んでいたのは、やはり好きな相手が頑張り屋だということが再確認できたからなんだろう。

 おやっさんの「あいつ(雄介)には、やっぱり冒険していて欲しいんだなぁ」という言葉から、雄介が店の仕事もしないで出掛けてばかりいるのに、それでも雇っている理由がよく判った。

 でも、おやっさんが神崎先生にボケてたのはなんだったのかイマイチ判らない。
 ブルーマウンテンから、「ブルーマー…。最近、はかなくなりましたねぇ」で、いいのかな?
 どうもストレートに「ブルマ」ではなく、「ブルーマー」って聞こえたんだけど、要するに「ブルーマウンテン」に引っ掛けて「ブルーマー」って伸ばしたのかな?
 おやっさんくらいの年齢だと、「ブルマ」のことを「ブルーマー」って言ってもおかしくなさそうだし…。

 とりあえず、雄介達の長い長い1日は、ようやく終わりを告げた。
 何しろ、休みも入れると5週間だからねぇ。
 EPISODE36『錯綜』が9/27のAM8:08に始まって、今回クウガがゴオマの所に到着したのが9/27PM5:35だから、ゴオマの死体を見付けたのはPM7:00前後くらいだろう。
 その間に実時間は11/12になってしまったんだが。
 このパターンだと、次回までに1ヶ月の間を空けるかそのまま1月半遅れで行くかなんだけど…。
 どうすんだろ?

PS 今回、スーパーヒーロー作戦の新作CMが…。
 (ギター)ボロン…
 早川「俺が誰かって? (チッチッ)お父さんに訊いてみな♪
     スーパーヒーロー作戦!」
  特撮ヒーロー勢揃い「スーパーヒーロー作戦 ダイダルの野望」
 早川「バンプレスト」

PS2 提供のナレーションがバルバに…。いいのか?



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