『仮面ライダークウガ』
EPISODE33連携
(Story)
41号(ゴ・バダー・バ:バッタ種怪人)が、奪ったトライチェイサーでクウガに襲いかかろうとしたその時、トライチェイサーはボディから白煙を上げて動かなくなってしまった。
そして41号は「お前を殺すのは一番最後だ」と言い残し、自分のバイクで去っていった。
追いついた杉田の無線で一条に状況を報告した雄介は、「すまない。このタイミングでBTCSが使えずに」と謝る一条に対して、「なきゃ、ないなりに考えればいいんだし」と、ゴウラムを使って41号を倒す算段を始めた。
その頃松倉本部長は、警視庁上層部に状況報告しつつ、大局的に見て4号のバックアップをする方が得策であると説いていた。
再び神奈川県警のTR05で、41号を誘導しようとした捜査本部だったが、特殊ガス弾の到着が遅れたことから、追いつかれた白バイ隊員が殺され、遂に被害者数が98人にも上ってしまった。
雄介は撃破された白バイ警官のTRCS2000Aを駆って41号を追い掛けるが、トライチェイサーより最高速の劣る2000Aでは追いつくこともできない。
そこで呼び寄せたゴウラムに掴まり、緑と金のクウガの弓で41号を狙撃しようとしたが、素早く避ける41号には当てられず、逃げられてしまった。
一方科警研の榎田は、一条の到着まで警察局の局員を相手に時間を稼ぎ、そのお陰で間に合った一条が局員を説得して、BTCSを守ることが出来た。
一条は、BTCSを雄介の元へ運ぶ。
BTCSを手に入れたクウガは、桜井達の誘導により、爆発しても被害の少ない地域を走っていた41号に追いつき、小競り合いの後一気に引き離し、距離を取る。
BTCSをエアブレーキで急停車させ、追いついてきた41号を、赤と金のキックで倒した。
その日の夕方、警視庁に戻った一条は本部長に通達違反を詫びるが、本部長は“通達の撤回は既に決まっていたことだから問題はない。今後とも五代雄介をバックアップして欲しい”旨を伝えた。
(傾向と対策)
う〜ん、トライチェイサーは自滅か…。
最後を華々しく飾れなかったね。
さて、新たに登場したビートチェイサーの始動用の暗証番号は「0318」、クウガカラーに変える時も「0015」と、トライチェイサーと同じままだった。
使い勝手からすると変にかわらない方がいいとは思うんだけど、デザインと言いシステムと言い、あまりに変わり映えなさ過ぎてちょっと不満。
ま、新サイクロンばりにパラシュートで止まるっていう、懐かしい映像を見せてはくれたけどさ。
でも、初登場でやったことがバダーのバイク追い越して終わりかい?
勿体ないお化けが出ちゃうぞ。
キックの前後で、ビートチェイサーもバダーのバイクも消えてるし。
この辺、もうちょっと考えて欲しかった。
いいキャラだったのにバダーもあっさり死んじゃったし、勿体ないお化けのオンパレードだね。
バダーとの戦いは、もっと何とかなったはず。
緑の矢については、時間切れを気にしてたから上手くいかなかったってことで納得できるんだけどね。
たった18秒で赤に戻ってるし。
でも、赤の状態でもゴウラムに命令は出来るんだし、普段のバダーはさほどのスピードで走ってないから、車と2000Aで先回りして、ゴウラムぶつけてバダーを丸腰にした後で戦うって手もあったわけじゃん?
緑の矢を使っても、どのみち大爆発するんだから。
ま、バダーとしては、ビートチェイサーにあっさり置いてかれちゃって頭に来たから、バイクを降りたクウガを轢き殺そうとしたんだろうけど、キックを相手に真正面から突っ込んでいくなんて、やっぱりバカだよ。
せめて、前輪浮かせて叩き落とそうとして失敗したんなら納得するのに。
トライチェイサーを失ったクウガを、最後の1人に残しておいたり、さ。
美学にこだわりすぎたのが敗因だね。
それにしても、本部長と言い一条と言い、どうやって説得したんだろう?
特に科警研に行ってた局員は何の権限もないわけで、勝手な判断で職務放棄なんかしたら後が大変だろう。
ま、本部長はいいんだ。
マスコミは喉元過ぎた頃に、今度は「4号をバックアップしてれば人的被害が少なくて済んだのに、どうしてしなかった」と糾弾してくるのが目に見えてるから。
その点をつついてやれば、上層部はあっという間に手のひらを返すはずだ。
でも、一条はねぇ…。
後で榎田さんが「さすがだね」とか言ってたから、きっと口八丁で誤魔化したんだろうなぁ…。
「私が無理矢理奪っていったと報告していいですから」とか何とか言っちゃって。
そうでもしないと局員さん達、自分の保身からも絶対BTCS回収していっちゃうもんね。
それにしても、前回本部長が言ってた「もっと他にやらなければならないことがあるんじゃないのか?」というのは、結局“さっさとBTCS奪いに科警研に行け”だったわけね。
それで、グロンギ達の方なんだけど、今回の会話はちょっと判らなかった。
バダー「あと1人殺したら、俺のセミファイナル・ゲームは成功だな。そしてファイナル・ゲームに進む」
バルバ「その言葉は、最後の1人を殺してから言え」
バダー「最後の1人クウガを殺し、次はアンタを殺し…楽しみだ」
…てどういうこと!?
バルバを殺すっての?
ファイナル・ゲームに行く前に、バルバと戦うのか!?
この「アンタを殺し」の部分は、原文では「ボソギゾ・ガンダ」と言っている。
直訳すると、「殺し、を、ガンダ」となる。
グロンギ語では通常、固有名詞の時だけ倒置されているので、「ガンダ」が未登場の誰かという可能性もある。
しかしこのセリフを言った時、バダーはバルバを睨めつけていたのだ。
今のところ鷹羽は、ファイナル・ゲームでは、次期グロンギの統率者を決める勝ち抜き戦形式の戦いが行われるのではないかと考えている。
そしてバルバ、ドルドらゲームの進行役達は、既にファイナルゲームへの参加資格を持っているのではないだろうか。
とすると、バダーは「ファイナル・ゲームでは真っ先にアンタを殺してやる」と必勝宣言をしたとも考えられる。
まぁ、まだまだ分からない話ではあるが。
んで、今回の見所は、と。
「五代雄介君か…」と本部長に言われて驚いてる一条の顔、かなぁ。
何しろ自分では教えてないんだから。
でも鷹羽はてっきり、一条は、本部長が気付いていることはとっくに承知でしらばっくれてるんだと思ってたよ。
もう1つは、雄介に対する杉田の言葉の数々かな。
元々杉田は、5号(ヒョウ種怪人)に襲われてるところをクウガに助けられて以来、親クウガ派だ。
それだけに、当初銃を向けたことを悔やんでいたはず。
オマケに愛娘からは「5号からパパを守ってくれたんだから、4号は絶対いい人だよ」とか言われてたし。
そのことを率直に雄介に謝る辺り、なかなかできた人だと思う。
「何にも判っちゃいなかった。君がどんな思いで戦っているのかも」と言う杉田に対して、「想いは皆さんと一緒ですよ」と返す雄介。
杉田は恐らく“自分の身体が人間じゃなくなっていくという恐怖と戦いながら戦っている”雄介に対して「どんな思いで」と言っているはずだけど、雄介は、“みんなの笑顔(平和な生活)を守りたいっていう想いは一緒”とすり替えて答えている。
雄介は、自分の身体がどうなっているか知っている。
それを敢えて、“何を犠牲にして戦うか”ではなく“何を守るために戦うか”と論理をすり替えているのだ。
この“俺しかないならやるしかない”という雄介イズムは、“悪を倒せるのは悪の力だけ(だから、力を手にした者が戦わなければならない)”という、『サイボーグ009』以来の石森ヒーローの真髄だ。
鷹羽は、これこそが『仮面ライダークウガ』という番組が「原作:石ノ森章太郎」と冠することのできる唯一の理由だと思う。
あ、あと、次回予告の『緑川学園』!
またやってくれたね。緑川博士(注:本郷猛の恩師)だ!
あ〜、1週休みなのが残念…。
PS ところで、今回から入ったプレステソフト『仮面ライダーV3』のCMが怪しくてイカす。
ちょっとそこの兄ちゃん、ええ身体しとるやんか? え?
デストロン入らへんか?
ちょっと改造するだけやし、な、頼むわ
V3、もうボコボコにしたって
逃げんでええがな
イーッ! ってやるだけなんや
ちょっと、兄ちゃん
…ちょっと欲しいかも。