『仮面ライダークウガ』
EPISODE30運命
(Story)
39号(ゴ・ガメゴ・レ:カメ種怪人)の鉄球の前には、紫のクウガでも歯が立たず、クウガは金色の力を使って39号の腹に剣を突き立てた。
しかし、39号の力は紫と金のクウガすら上回っており、紋章が浮かび上がっている途中で剣を引き抜かれてしまった。
力を使い果たしたクウガは、紫と金から紫へと戻ったが、39号も相当のダメージを負って逃走し、勝負は痛み分けとなった。
紫から更に白に戻ったクウガは、さらに雄介に戻り、駆け付けた一条の手で関東医大に運ばれた。
雄介の身体の状態を話したいからと椿に呼ばれて関東医大に来た桜子は、話の途中で雄介が運び込まれたことを知る。
病室に向かう途中、椿は桜子に、
雄介の回復力が以前より格段に上がっていること
今回の怪我は普通なら全治5ヶ月だが、今の雄介なら3時間程で完治すること
回復力が上がっているということは、雄介の身体自体にかなりの負担が掛かっているはずであること
を語った。
そんな椿に、桜子は「じゃあ、みんなで頑張らなきゃってことですね」と答えた。
2人が病室につくと、既に雄介は出掛ける支度を済ませていた。
そこに、蝶野が運び込まれる。
蝶野は、警察の検問突破を諦めて迂回していた時に焦りのあまり前を見ずに走り、曲がり角で39号にぶつかって気絶したのだ。
雄介は、蝶野が投稿しようとしていたイラストを見て、その暖かさに「なごむなぁ、なんか」とつぶやいた。
一方、39号のアジトに踏み込んだ杉田達は、39号がルーレットを使って犯行場所を決めていたことを知る。
ルーレットで決めているのでは、次の犯行場所の予測は不可能なので、直線道路のある高いビルに絞って警戒することにした。
一条は、榎田に未完成の超高圧ライフル弾の試作品を回して貰うよう依頼する。
目を覚ました蝶野は、締め切り時間を過ぎたことを知り、持ち込み先の三洋広告に電話をかけるが、受け付けては貰えなかった。
前向きに生きるようになった蝶野を慰める椿だったが、蝶野のショックは大きかった。
蝶野は、4号=雄介がさっさと39号を倒さなかったせいだと責任転嫁する。
「あいつがヘラヘラやってるからこんなことになるんだ。何やったって上手くいけば、あんな風に明るくなれるさ」
そんな蝶野に、椿は怒鳴りつける。
「そんな(人を殴る嫌な)思いを、あいつはずっとやってきたんだ。身体が自分のものでなくなるかもしれないっていう恐怖の中で、みんなの笑顔を守るためにな」
その頃、39号が西新宿に現れた。
雄介は、赤いクウガで金色の力を使えばかなりの被害を出すだろうと予想し、一条に事後処理を頼んで戦いに臨んだ。
39号の鉄球に苦戦する赤いクウガだったが、一条の超高圧ライフル弾の援護のお陰で、鉄球を全て奪うことに成功する。
クウガは、再び地面に叩き落とした39号を、ゴウラムが合体したトライチェイサーで人気のない所まで運び、さらに金色の力を発動させて、渾身の蹴りを放った。
すると39号は、付近一帯を巻き込むほどの大爆発を起こした…。
(傾向と対策)
前回のエピソードで、1個所間違いを発見。
新潟在住の鷹羽は気付かなかったのだけど、柏木女史によると、前回の被害場所である亀戸は、墨田区ではなく江東区だとのこと。
墨田区に隣接しているので、間違われたらしい。
単なるミスだと思うけど、DVDになる時とか、字幕が直されたりするのかなぁ?
なお、細かい突っ込みは『意味なしコラム大集結』の『柏木悠里の徒然ビュー』に載ると思うので、そちらを参照のこと。
さて、今回は、鉄球が
紫のクウガの装甲部分に当たった時はよろけつつも前進
紫のクウガの腹の黒い部分や頭に当たった時は大ダメージ
紫と金のクウガの装甲では平気
金色の力発動後、約35秒でエネルギー切れ
という具合に、クウガの限界や強化具合を見せる上ではなかなかのものだったが、どうも戦い方が下手だったようだ。
36号(カマキリ種怪人)との戦いの時は、鎌を避けるなど、ある程度敏捷な動きも見せていたのに、今回はゆ〜っくりと歩いて行くだけ。
飛んでくる鉄球を受け止めるとか、剣で叩き落とすとかの戦い方はないものだろうか。
ま、結局のところ剣を突き刺しても、力で上回る39号に引き抜かれてしまって終わりだったんだろうが。
そう、鈍重・強固・怪力という39号の特徴は、紫のクウガと同じタイプでありながら、その全てにおいて紫と金のクウガのそれすら凌駕している。
だから、痛み分けとなった勝負の去り際、39号は
「こんなもので俺を倒せるか。次は他の色で来い」
と言っている。
実際、スピードで上回る赤のクウガの方がいい勝負をしていた。
それにしても、今回の蝶野はなかなか良かった。
焦るのは判るけど、前も見ないで走って、勝手に39号(人間体)にぶつかって気絶してんだから。
39号にまで「俺に当たるとは運の悪いヤツだ」なんて言われてるし。
当たった相手が可愛い女の子だったら、ラブコメになったのにね。
で、三洋広告に電話する時も「未確認生命体に襲われて…」くらい言えば、受け取って貰えただろうに。
椿に頼めば、警察を通して口添えくらいしてくれたと思うぞ。
パニクって雄介のせいにしたくなる気持ちは判るし、彼の行動の中では、今までで一番納得できる反応だったけど。
要するにひがんでるんだもんね。
彼の描いたイラストに対する雄介の「なごむ」という言葉によって、今後蝶野がどうなるのか楽しみではある。
一方39号は、どうにもダンディなヤツだ。
傷が癒えるまでの間、ザザル(ゴ・ザザル・バ:サソリ種怪人)とジャラジ(ゴ・ジャラジ・ダ:ヤマアラシ種怪人)を相手にトランプ(しかも丸い! カメだからか?)をしている。
39号が勝負に勝ったらしく、「もらったな」と笑ったところで、やってきたバルバから「運は向いてきたか?」と訊かれ、答えたセリフが
「リントの言葉にこんなのがある。ケ・セラ・セラ」
ときたもんだ。
この「ケ・セラ・セラ」というのは、スペイン語で「なるようになるさ」という意味だ。
おいおい、日本語以外も判るのかよ。
こんなの、テレビの前の良い子のお友達はおろか一緒に見てる昔の良い子だって、世代によっては判らないぞ。
で、なるようになってしまった39号だが、その最期を飾ってくれた赤と金のクウガのキックは、次回予告を見るかぎり犠牲者を出してないらしい。
クウガが39号をどこに運ぶか知らない一条が、前もって住民を避難させるなどできっこないわけだから、単に運が良かったのか?
少なくとも半径100m以上の大爆発だったと思うのだが(うちの家族は「核爆発だ〜」と笑っていた)。
爆心地にいたクウガの安否が気遣われるほどなんだが…。
雄介の不安って、そういうものだったの? ていうか、なんでキックの威力があんなに大きいのよ?
あれじゃ迂闊に街中で使えないじゃん。
ところで今回の見所は、なんと言ってもジャンだろう。
榎田のことを実加に「若くて綺麗な女の人」なんて紹介してたり、榎田と気まずそうに見つめ合ったかと思うと、妙に照れてみたり…。
もしかして、榎田と結婚もあり?
で、実加を連れていったポレポレで、奈々との再会(奈々が上京してきた当初、ジャンに道を尋ねているのだ)。
「あん時の外人さん」
「あん時の変な娘ちゃん」
だもんね。
実加にまで「もしかして、あなたも五代さんにラブラブ?」などと訊いている奈々も相当ヘンだが。
あと、雄介が現場に到着した時の、一条との通信も笑える。
「状況はどうですか?」
「今どこにいる?」
「ここです」
だもん。
着いてから訊けって。
ついでに、39号の鉄球の鎖を切れるほどの超高圧ライフル弾だが、普通よりも反動の強いあれでピンポイント射撃をする一条はただ者ではない。
39号の指にはまってる分まで、全部撃ち落としちまうし…。
しかも、初弾で狙った場所がクウガの首の近くとは…。
外したらどうしようとか考えないんだろうか?
一条最強説も、あながち嘘ではないか。
雄介の負担を少しでも減らすべく、桜子、一条がそれぞれの持ち場で精一杯フォローしていこうという決意を表していて、いいチームに育ってるなあって感じがする。
で、次回予告を見ると、次のプレイヤーはバダーのようだけど…。もう倒されちゃうの?
クウガのパワーアップも無事終わったし、次はBTCSのお披露目かぁ。
バイク戦だね。このために、EPISODE27〜28でバダーとトライチェイサーで一騎打ちやったんだね、きっと。
まったく、お上手なんだから…。
PS EPISODE26『自分』の時の次回予告にあったバダー&ガメゴVSクウガの戦いは結局なかったわけね?