『仮面ライダークウガ』
EPISODE23不安
(Story)
雄介から、最近変身する度に感じる手足の「ビリビリ」について、碑文の解読を頼まれていた桜子は、「泉涸れ果てし時」という気になる記述を見付け、椿の元を訪れた。
椿は、検査の結果は出ていないが、雄介はこの「ビリビリ」をクウガが強くなる前兆と感じているらしいと言い、これからますます強くなるであろう未確認生命体に対抗するには良い兆候だと語ったが、桜子は、強くなった分だけエネルギーの消耗が激しくなり、それが尽きた時、命まで失うのではないかと不安を感じていた。
合同捜査本部の対策会議では、第35号までの犠牲者が合計1389人を数え、未確認生命体の遺留品、第31号(カメレオン種怪人)やB-1号(バラのタトゥの女)の言葉から、第31号の言うとおり人間を殺す「ゲーム」をしている可能性が高いこと、また、ますます手口が激化することが予想されることなどから、長野へ向かったまま姿をくらました第3号(コウモリ種怪人)の捜索も含め、警戒を強化するという方針が決定された。
一方ガリマ(メ・ガリマ・バ:カマキリ種怪人)は、もうすぐ始まる“ゴ”だけの「ゲギザギバス ゲゲル(盛大なるゲーム)」までに“ゴ”に仲間入りすべく、総武線の中で匂いを付けておいた相手を追い掛け、次々と鎌で首を切り落とすという「ゲーム」を始めた。
一条は雄介を呼び出し、バラのタトゥの女が第0号或いは特異な立場の存在であることから、第3号の超音波以外に未確認生命体を探し出す方法を模索することを告げた。
雄介が「ビリビリ」の検査に関東医大に行くために別れた後、一条に桜子から呼び出された。
やはり桜子は、戦いが長引いて雄介の生命に危険が迫ることを恐れているのだ。
話の最中、B-6号が第36号(カマキリ種怪人)となって、鎌のような武器で犯行を重ねているとの連絡が入り、一条は飛び出していった。
現場に急行する雄介は、途中でB-6号を見付け、互いに変身して戦い始める。
紫に超変身し、蹴り折った鎌を剣に変えて、互角以上に戦うクウガ。
その時、剣を持つクウガの手が、またスパークし始めた。
そして、桜子のパソコンが解読した碑文の内容は「聖なる泉涸れ果てし時、凄まじき戦士雷の如く出で、太陽は闇に葬られん」というものだった。
桜子の胸に不安が走った。
「闇に葬られる太陽」とは一体…。
(傾向と対策)
またしても、第32〜35号がすっ飛ばされてしまった。
未確認生命体による被害者は総数1389人を数えたが、それをきっちり把握していた雄介は凄い。
雄介が間髪入れずに答えたことには、聞いた一条自身も驚いている。
恐らく、新聞記事か何かで発表された各被害者数を毎回足して、累計を出していたのだろう。
まったくもってマメな男だ。
さて、クウガの更なるパワーアップがいよいよらしい。
その前兆である「ビリビリ」について、雄介(「戦士のビリビリ いい知らせ」はないだろう)も椿もかなり気楽に構えているが、1人桜子だけが漠然とした不安を抱えている。
パワーアップすれば、当然、その分エネルギー消費が大きくなる。
初めて緑のクウガになった時、アマダムが力を放出しきって輝きを失ったように、消費過多になれば、当然あっという間に力を失ってしまう。
もし、アマダムが増加するエネルギー消費を補うために、装着者である雄介の生体エネルギーが使うとしたら…。
実際雄介は、変身するたびに体力を激しく消耗している。
これ以上消耗するようになれば、雄介の命が危ないのではないか、桜子はそれを心配しているのだ。
だが、椿は無責任にサムズアップして「大丈夫」などと言ってしまった。
桜子にとって、あれは雄介が言うからこそ説得力がある。
それだけの信頼を築いてきた雄介だからこそ。
それで桜子は、怒って椿の所から帰ったのだと思う。
う〜ん、これでもう椿が桜子を口説き落とすのは不可能だな。
でもパワーアップの原因、椿は冗談だと言っていたけど、案外本当に電気ショックだったりして…。
捜査本部が打ち出した強化策だが、具体的には強化捕獲弾が配給されているらしい。
第3号以外からアジトを探り出す方策の研究も始めるようだし。
そして、これが一番大きい『第4号を実質的な協力者と見なす』こと!
クウガを見方と認識し、バックアップ体制を取ることにしたわけだ。
これで、トライチェイサー・ゴウラムの持ち出しが表立って認められる。
良かったね、一条君。
でも、科警研の人達「あの五代何とかさんにも」って、おい! ただ者じゃないのは見りゃ判るだろうが!
何で気付かないの?
さて、お話変わって第36号の殺人方法について。
JR総武線の電車内に乗り合わせた客に、腰に下げた香の煙を染みつかせ、その匂いを追って、後から首を切り落として歩くというしちめんどくさいことをやっている。
実はさりげに、お金を払って電車に乗るなどというグロンギ初の快挙を成し遂げた女傑でもある。
彼女は「“ゴ”のやり方」にこだわって印を付けた相手を殺しているが、彼女が“ゴ”になるためには、18時間で288人殺さなければならない。
単純計算で、3分45秒毎に1人殺す計算だ。
こんなやり方では効率が悪いから、まず“ゴ”になってから「盛大なるゲーム」でそういうやり方をすりゃいいと思うんだが…。
プライドにこだわってるんだろうな。
クウガの前でも「貴様を倒す、ゴ・ガリマ・バ」なんて名乗ってたし。
まだ“ゴ”になってないって。
で、肝心な殺人の描写だがさすがに「首ゴットン」はまずいらしく、ネックレスが千切れもせずに落ちるなどという見せ方をしている。
ご丁寧に鎌を持ったまま歩いているわけだが、カマキリ種怪人なのに、自分自身の手に鎌はないのか?
「鎌のような武器」と警察が言ってくれているからなんとなく「ああ、カマキリなんだな」という気になるが、デザインを見ただけではよく判らない。
グロンギの怪人達は、名前を聞いたってストレートに何の怪人なのか判らないんだから、せめてデザインか戦い方ではっきり判るようにして貰わないと困る。
名前ついでにもう1つ。例のバイク男の名前がOPに出ていた。
ゴ・バダー・バだからバッタ種怪人なんだろう。…ってことは、同じタイプの怪人が何人もいるってことだ。
グロンギの生態を考える上では、かなり重要なヒントとなるはずだ。
そして、ガリマの戦いを見守る2人のグロンギ達。
OPクレジットによると、名前はラ・ドルド・グとゴ・ブウロ・グ、最後の“グ”は、有翼ほ乳類ということだろうから、名前から察するにコンドル種とフクロウ種ということか。
ちなみに、グロンギの怪人達の最初の1文字は階級、次の3文字は怪人の名前で種類名のもじり、最後の1文字は種類の属で、“バ”が「虫(クモもいるから昆虫ではない)」、“ダ”が「4足ほ乳類」、“ギ”が「海棲生物」、“デ”が「植物」、“グ”が「飛行動物」と思われる。
それで、ドルドとブウロ(多分グラサンしてたのが、光に弱いフクロウ種だろう。
白い布をかぶってた方が偉そうだったし)の会話だが、
「見たか。なかなか筋がいい」
「盛大なるゲームはいつ始まる?」
「ゴオマ次第だ。ヤツが戻ればすぐに始まる」
と言っていた。
ゴオマ君の様子からすると、すぐ帰ってきそうだな。
でもあの集めてるのって、何かの卵?
ゴオマ君が唱えてた呪文は、
「鳴けよ雛ら、出よ鷹ら」
だったようだし。
最後がよく判らないけど、「朝風よ」かな? う〜む。
※ この呪文は
湧けよ力、出よ宝、現れよ!
だったらしい。
あ、そうそう。
桜子が研究室に戻った時、お出かけ中だったジャンのパソコンの前にあったボードには「らんち・たいむ」の文字が…。
う〜む、相変わらず日本人度の高いヤツ…。