『仮面ライダークウガ』
EPISODE06
青龍
(Story)
青くなったクウガは、攻撃力がなくなったために大苦戦。
しかし、なぜか第6号(バッタ種怪人)は、とどめを刺さずに跳び去った。
重傷を負った雄介は、心配して駆けつけた桜子には何でもないような顔をして見せて病院を抜け出したものの、ポレポレに帰り着くなり、死んだように眠ってしまった。
「止めようとしても止められない」であろうことを一条から聞かされた桜子は、自分がどうするべきなのか思い悩み、みのりを訪ねる。
みのりから「普通でいればいい」と言われ、自分が雄介にしてやれることをしようと決意した桜子は、青いクウガについての記述を探し始めた。
一条は、第6号がクウガにとどめを刺さずに去っていった理由が工場の煙にあるのではないかと考え、風向きから第6号の出現可能域を絞って警戒することにする。
雄介は、第6号の出現をトライチェイサーの無線で知り、現場に駆けつける。
一方、桜子は、青いクウガの記述を見付け出したものの、一条に連絡が取れないため、ニュースで、第6号の出現場所が近いことを知ると、スクーターで飛び出して行った。
いきなり青に変身してしまい苦戦するクウガに、桜子の声が届いた。
「水の心の戦士、長き物で敵をなぎ払え!」
咄嗟に手すりを掴んだクウガは、これを武器に変形させ、第6号を倒した。
戦いの後には、「お腹空いた」と屈託なく笑う桜子の笑顔があった。
(傾向と対策)
変なところで強がって病院を抜け出す辺りに、雄介の意地が見える。
ようやくポレポレに着いた後、恐らくは体力の回復モードに入ってしまって爆睡したのだろう。
EPISODE2の時にそうだったように、クウガが体力を消耗すると、眠ることで回復を図ろうとする傾向がある。
ところで、冒頭、青いクウガが倒れた後、一条が駆けつけた時には、杉田も一緒にいた。
あの状況で、クウガが自力で関東医大に行けるとも思えないから、この段階でクウガの正体を杉田も知ってしまったのではないだろうか。
EPISODE4での「刑事さん」の一件から、第4号の正体が人間である可能性に気付いていた可能性もあるのだ。
ともかく今回の件で、桜子は雄介のバックアップに回ることを決意した。
やはり、やめろと言って聞く人間でないことをよく理解しているからだろう。
気負うことなく、出来る範囲で雄介を支えることが自分のするべきことだと悟ったのだ。
また、雄介が青いクウガの能力を持て余していた時の、おやっさんのフォローも大きい。
醤油とソースをわざと間違えてのピントのずれた励ましが、雄介を吹っ切らせたのは事実だ。
今回、雄介が変身する際、ベルトの中央は最初から青かった。
これから変身する色になっているのだ。
この傾向はしばらく続くことになる。
そして、第6号にとどめを刺した時、第6号の身体にリント文字のような模様が浮かんでいる。
あの一撃に、必殺の一撃と言うほどの力はこもっていなかったように見える。 にもかかわらず、大きな破壊力を見せているのは、あの文字自体に意味があるのではないかと思える。
打撃力とは別種の何らかの力を敵にぶつけ、その力が文字の形で表れて敵を倒す、というような形になっているのではなかろうか。
戦いが終わった後、武器に変化した手すりがどうなったのかは、EPISODE16で雄介が語るまで謎のままである。
今回も、一条がライフルで射撃準備に入っている最中に桜子からの着信音で第6号に見付かり、危うく死にかける羽目になった。
いい加減、マナーモードにする癖をつけた方がいいと思うが。
桜子が“青い戦士”から連想したのは、「青」「空」「海」「水」の順だった。
大変、普通の神経の持ち主であるらしい。
なお、本編終了時の「つづく」のバックは、前回に引き続き青かった。