『仮面ライダークウガ』
EPISODE03 東京
 
(Story)
 病院で一条が目覚めると、「中途半端はしません」という雄介からの伝言メモがあった。
 雄介は、妹のみのりが働いている保育園に行く約束をしていたため、一旦東京に帰ることになったのだ。
 
 長野県警での未確認生命体対策会議で、第1号(クモ種怪人)の血液が人間のそれに極めて近い組成であること、今のところ未確認生命体が合計7体確認されていること、通常の拳銃では歯が立たないことから、もっと強力な銃が支給されることなどが発表され、一条の「第2号と第4号は除外すべき」という意見はいれられず、クウガも含め、発見次第射殺するべきという結論に達した。
 雄介の身に危険が及ぶことを恐れた一条は、雄介がもう長野には来ないよう桜子に伝言を頼み、独力で第3号を探し出そうとする。
 そして、街でぶつかった女が未確認生命体と同じような言葉を話したことから後をつけ、男(第3号人間体)と話しているところを狙い撃とうとしたが、携帯電話の着信音で見付かり、逃げられてしまった。
 
 人間の姿で続々と東京に集まる未確認生命体達。
 その中の1人・ヒョウ種怪人は、2人組のヤンキー兄ちゃんの片われがタトゥーに触れたことからそいつを殺し、逃げたもう1人を追いかけた。
 長野に向かうために駅にやってきた雄介は、ヒョウ種怪人と出くわす。
 変身して戦うが、2人を警官隊が取り囲んだ。
 
 
(傾向と対策)
 警察犬が、未確認生命体の匂いに怯えることが示されている。
 犬が怯えるほどの危険な匂いを持っている、異質な生物であるこということなのだろう。
 このことから彼らの痕跡を辿ることが不可能になり、警察が後手後手に回ることに合理的な理由を与えている。
 また、クウガの白と赤が別の生物と認識されていることはあちこちで評価されているが、実のところ、それを聞いた海老沢が「仲間割れか」とつぶやいていることの方が、ポイントが高い。
 人型をしていること、人間に近い生物であることなどから、知性のある集団的な生物であると感じられているのだ。
 これが、野犬か何かだと「共食いか」ということになるはずだ。
 
 次に、東京に集まってきた未確認生命体達が、皆バラの花びらを持っていたことにも注目。
 彼らは、バラのタトゥーの女に呼ばれて集められたのだ。
 サイ種怪人が、この時から既に排気ガスとクラクションの音を嫌っていたのも見逃せない。
 
 雄介が保育園で披露した技が、ジャグリングだったことから考えると、EPISODE1で迷子をあやすのに使った玉は、どうも事前練習するために持っていたらしい。
 マメな男である。
 
 雄介が住み込んでいるポレポレは、この日お休みでおやっさんがお出掛け中だったため、前回、バイクと一緒にポレポレの鍵をなくしてしまった雄介は、壁をよじ登って窓から入ることにした。
 窓の鍵が開きっぱなしなんて随分不用心ではあるが、近所のおっちゃんから「久しぶりに見る光景だ」などと言われているところを見ると、以前から窓からの出入りが多かったようで、そうする目的で鍵は掛けない主義なのだろう。
 雄介が城南大学の考古学研究室に窓から入りたがるのは、こういうところで培った技能を使いたいからなんだろうな。
 壁登りが何番目かの技であることは間違いなかろう
 とはいえ、雄介は外国から帰って最初の帰宅のはず…おやっさんって、よっぽどおおらかな人なのか、無頓着な人なのか、どちらだろう?
 
 亀山との会話で、トライチェイサー2000A(量産型)の配備の話が出ていて、一条が開発に関わっていたことに触れている。
 だから彼は、試作型の倉庫に行けるんだね。
 
 一条がバラのタトゥーの女に職務質問するときの言葉遣いは、なかなかリアルで良い。
 警察手帳を見せて「すいません、ちょっとお話を。今、なんとおっしゃいました?」
で、この時点ではまだ日本語を話せない彼女が黙っていると、「なんとか言いたまえ」
だもんね。
 この辺の勘の良さは、一条の有能さなんだろう。

 でも一条君。
 尾行中は、携帯電話はマナーモードにしておこうね。
 
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