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更新日:2004年8月8日 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
一時期、一部では「2004年はライダー系玩具ハズレの年かもしれない」という見解があった。 「仮面ライダーブレイド」好きの方にはいささかカチンと来るかもしれない言い方で大変申し訳ないが、2004年は、アクションフィギュア系よりもなりきり系玩具の方が強化展開されている雰囲気があり、アクションフィギュア系はかなりぞんざいなイメージの強いものしか発売される様子がなかったからだ。 そんな事から、アクションフィギュアこそが主力商品だと強く信じる人達にとっては、大変残念な一年になるものと予想されていたのだ。 だが、現実はそうはならなかった。 逆に、とんでもない当たり年だった。 なにせ、出たのだ。 出てしまったのだ。 皆が切望し、しかし、まず商品化される事はないだろうと諦めてもいたあの商品が… 本編でたった二回、スペシャルを含めてもたった三回しか登場しなかった「彼」のアクションフィギュアが! 仮面ライダーシザース…カスタムメイド品でも改造品でもない、一般商品としてこれを手にする時が来ようとは! という訳で、今回は「仮面ライダーシザース」から始めて、同時発売された「仮面ライダー龍騎・装着変身版」を後から見てみよう。 …え、なんか扱いが違いすぎないかって? やだなあ、ネタですよネタ♪
…で、いきなりこちらの解説から入るわけだが、決して「シザース贔屓」じゃないので念のため。 今回は諸事情あって、前回のファイズとカイザのように同時表記していく事が困難なので、書くべき事の多い龍騎を後回しにした次第。 ホントだってばさ(笑)。 ●概要: 新しい装着変身シリーズがリリースされ、その中に「龍騎ライダー」が含まれているという情報は、バンダイ玩具系では2004年初春最大のニュースだった。 以前紹介した「装着変身 仮面ライダー555」「同・913」も衝撃は大きかったが、龍騎ライダーは全13体をリリースするという「ちょっと信じ難い」ほどのビッグニュースであり、しかもその切り出しは「仮面ライダーシザース」だという。 これは、2002年放映作品「仮面ライダー龍騎」をリアルで視聴し、同時に玩具も集めていた人達にとって、夢また夢の出来事だった。 同時に、「企画が途中でポシャるんじゃないか」「それはネタじゃないのか」「そうやって俺を喜ばせておいて、後であざ笑うつもりだろう!」という猜疑心溢れる見解もあったが、そんな反応も当然だろう。 それだけ、シザースの商品化はファンにとって「ありえない筈のもの」だったのだ。 13人のライダーがミラーワールド内で戦い、最後に残った一人が願いを叶えられる権利を得るというインモラル満載の展開だった「仮面ライダー龍騎」において、主人公格の龍騎とナイトに次ぎ三人目として登場したライダーが、シザースだった。 シザースこと須藤雅史は、刑事でありながら影で犯罪に手を染め、死体遺棄の最中に神崎士郎と出会い、ライダーになる事を奨められる。 そしてライダーとなった後は、契約モンスター・ボルキャンサーを使って人間を秘密裏に殺し続けるという悪行の限りを尽くしたが、最期はナイトの一撃を食らってカードデッキを破損してしまい、契約破棄状態となったボルキャンサーに捕食されてしまった。 オリジナルライダーとしては、シリーズ初の「完全悪人ライダー(注:シャドームーンやドラスはライダーではない)」であり、本編でもたった二回のみの登場、加えて扱いもやや粗雑だった事などから、シザースは実質的にはゲスト怪人的な扱いで、ライダーバトルの残酷な一面を見せるための犠牲となるべく創造されたキャラクターだったと考えられる。 そのためか、本放送当時は関連商品もかなり消極的で、せいぜい食玩やソフビ程度の展開しか成されなかった。 だが、なぜかシザースの人気は高く…否、凄まじかった。 主力商品だった「R&Mシリーズ」が、どこまでライダーを商品化してくれるかという期待感も相まって、熱烈な商品化希望が各所で渦巻いた。 「たのみこむ」では「R&M仮面ライダーシザース」の商品化希望が第一位になった事もあり、放送が終了してもなお「いつの日か…」と祈る人は大勢いた。 冗談抜きで、すべての仮面ライダーを対象として考えても、これだけ強烈に商品化を望まれたライダーはいなかっただろう。 一見極端な言い方に見えるかもしれないが、それだけ、当時のシザース人気は凄まじかったのだ。 もちろん、シザース商品化などありえないとわかっている人達も大勢おり、一部の人達は改造やフルスクラッチでシザースを作り出したりして、溜飲を下げていた。 なぜ、シザースばかりがこんなに…とも思ってしまうが、 「とてもライダーとは思えない造形」 「卑劣な性格」 「昔から不遇な扱いを受ける傾向のある“蟹”モチーフ商品への同情(笑)」 など、様々な要素が奇跡的な結合を見せ、強烈な個性となったのかもしれない。 筆者も当然シザースは好きで待ち望んだタチだが、「ではシザースの何がそんなに良いか」と尋ねられても、はっきり自信を持って説明する事はできないだろう。 「なんとなく、シザースっていいじゃん」 これだけの返答が関の山だろうが、シザースの場合それで充分なのかもしれない。 ある意味で「奇跡のライダー」だったシザースの商品は、大方の予想を覆して装着変身として発表されたが、それにより、約2年ぶりにシザース人気に火が着いた。 そして、その熱はこれを書いている現在も冷める様子はない。 それだけ、この商品は「待ち望まれていた」という事なのだ。 装着変身シザースは、先のファイズやカイザを含めた全装着変身の中でも、かなり上位に食い込むだろう完成度の高さで(2004年7月現在)、いくつかの問題点を除けば、もっとも理想的な出来であると言い切って良いだろう。 シザースの売りを並べてみよう。
実は、装着シザースはシリーズの中でもかなり頭でっかちでごっつい胴体アーマーの持ち主なのだが、それにも関わらずスマートなイメージが強く出ており、ボディバランスの問題などまったく気にならない。 モールドなどもかなり忠実に劇中イメージを再現しており、ため息が出るほどだ。 実は、本編よりも若干頭頂部が低く、押しつぶされたような感じになってはいるのだが、装着アギトやファイズのような大きな違和感はないし、「言われてみればそんな気もする」程度の潰れなので、文句を言ったらバチがあたるだろう。 問題点は、だいたい以下のものに集約される。
装着シザースの左手指の緩さは、どうやらほぼ例外なく当てはまる条件らしく、最大の悩みどころになっているようだ。 ひょっとしたらガッチリ握れる物もあるのかもしれないが、もしそういうものを手にした人がいたら、大変な幸運だった訳だ。 早速お仏壇でお祈りして、ご先祖様にお礼を言おう。 シザースバイザーは、先の通り劇中同様の「手持ち装備」として再現されているため、他の部分にパーツをひっかけて保持力を上げる事もできない。 ジベットスレッドまで距離があるため、こちらに頼るのも無理だ。 結局、指の保持力を強化するしかないのだが、だからと言ってすぐに瞬間接着剤を持ち出すのは、ちょっと待った! 実は、無改造で保持力を上げる方法があるのだ。 やり方は簡単。 「人差し指と中指だけを伸ばし、薬指と小指だけでバイザーを支える」 これだけで、保持力は段違いに向上する。 なぜか知らないが、シザースの左手指は「四本まとめて動かすとスカスカなのに、二本ずつ動かすとそこそこキツくなる」構造になっている。 わからない人に軽く説明すると、装着変身の素体は親指を除く四本の指が、二本ずつ分割で根元から可動する構造だ。 そのため、指二本ごとに保持力に差が出る場合もある。 根元はすべて一まとめに固定されているから不思議に思う方もおられると思うが、まずは騙されたと思って写真の通りに試してみていただきたい。 ちょっと不恰好だが、ヘタに接着剤を使って指の根元を折ってしまう可能性を考慮するよりは、よほど安心だ。 シザースバイザーには、元々回転防止のストッパーが手のひら側にあるため、この保持方法でも大きく揺らぐ事はない。 個体差によってうまくいかない事もあるかもしれないが、試す価値は高いと思う。 Vバックルに限らず、装着変身のベルトの外れやすさは以前から問題視されてきた。 今回のベルトは、バックル部分のみが別パーツ構成になっている。 つまり、素体のお腹部分に開いた穴たった一つだけで、支えられている訳だ。 言い換えれば、金属製の板をおヘソに引っ掛けているだけのような状態。 だから凹穴がベルトの凸部より大きかったら、もうほとんど保持は不可能だ。 これはもう、凹部分に何かしらの工夫をして保持力を上げるしかない。 安易な接着剤使用という方法を避けるなら、凹部分にラバーやビニールなどの素材の切れ端、あるいは両面テープなどをはさむという手がある。 ちょっと細かい作業になるが、細かく切ったものをピンセットか何かで凹部に差し入れ、その後ベルトを押し込んで凹部の中に残したままにするのだ。 これで摩擦力を高めて、保持力を上げる。 今のところ筆者には、玩具自体に手を加えないで解決する方法は、これしか思い浮かばない。 ベルトの凸部を、ニッパーとかペンチなどで微妙に曲げる(?)という方法が確実らしいが、これは嫌がる人も多そうなので、決しておすすめしない。 装着シザースは、2004年7月現在の龍騎系装着変身の中で、唯一ベントインが再現できるライダーだ。 再現といっても、ただバイザーにカードを挟むだけだが。 それでも、このサイズでそれが出来るというのは嬉しい。 しかし、カードのサイズが微妙でバイザーの溝にうまくはまらないため、ベントイン時にポロポロ落としてしまいやすい。 実際は、カードの幅の方がバイザーより大きいため“バイザーの溝でカードを挟み込む”スタイルになる。 だが、挟み込みにしくじるとカードが落ちるわけだ。 また、バイザーに差し込んだ状態で動かしまくると、知らないうちに落下する可能性もありうる。 カードはせいぜい8×10ミリ程度のサイズしかないので、大切に扱いたい。 契約モンスターは…こればかりは、もはや諦めるしかないだろう。 元々付属するオプション数に限度がある装着変身で、ヘタしたらライダーよりもデカイモンスターを付属させるなんて出来るわけがない。 それこそ、R&Mシリーズにでもならなければ無理な話だろう。 そんな感じで、ファンも最初から諦めていたようだ。 ここはむしろ、ストライクベントやガードベントが付いただけでも良しとしなければならないだろう。 ちなみに、ソフビのボルキャンサーは限定品だったため、現在でもかなりの高額で中古取引されているようだ。 なので、安価に別なもので間に合わせようという望みすら叶わない。 シザース人気が、こんなところで裏目に出てしまったようだ。 ちょっと違うような気もするけど(笑)。 ●状況 7月16日発売と銘打たれ、実際にはその二日ほど前から各所でフライング発売されていた「装着シザース&龍騎」だが、シザースについては発売後の評判は上々で、各所で多くの人が捜し求め、そして購入報告という名の「感動」を報告していた。 入手した方々のほとんどが、かなりのレベルで満足していたように見受けられた。 もちろん、不具合や難点を唱える人もいたし、それらは的を射たものばかりであったけれど、喜びの声をそれを遥かに上回っていたように思える。 過去、これだけユーザーに待ち望まれ、迎えられ、そして完成度の高さを褒め称えられた玩具はいくつあった事だろう? ふと、そんな事を考えてしまった。 それだけ、この「装着変身 仮面ライダーシザース」の発売は衝撃的だったのだ。 ちなみに、龍騎は売られている所は良く見るけど、シザースはまったく見かけない…という人も大勢いるらしい。 ちょっと信じられない事だが、どうやら本当に、シザースは龍騎よりも多く売れているようなのだ。 もちろん、キャラクター性の関係もあり、シザースの方が生産数・出荷数が少ないというのもあるのかもしれない。 なので単純な実数比較は出来ないが、龍騎が余りまくっているという所はかなり多かったそうなので、シザースの方に注目が集まっているというのは、もはや疑う余地すらない事なのだろう。 …なんだかだんだん可哀想になってきた「装着変身 仮面ライダー龍騎」だが、どうしてこんなに扱いが不遇なのか? 今度は、こちらを見てみよう。
●概要: シザースについては先の通りだが、一方の龍騎は、なんとも言えない不穏な評価が目に付いた記憶がある。 出来は確かに良いのだが、「これってR&M版龍騎とどう違うの?」という疑問が拭えないのだ。 事実、雑誌などで発表されたばかりの装着龍騎の原型は、R&Mとほとんど見分けがつかなかった。 装着変身とR&Mシリーズは、スケールもほぼ同じである。 そしてR&Mは、「装甲パーツを外さなくて済む」という事が高く評価された玩具でもあった。 R&Mが好きだった人にとっては「どうしてわざわざ装着変身化するのか」その意味が掴めなかったようだ。 そんなこんなで、あまり求められていない「リメイク」のような存在となった「装着龍騎」は、シザースの人気度合いとは対照的に、何かとR&Mと比較されまくる結果となってしまったのだ。 では、実際R&Mとどれだけ違うのか? ちょっと特徴を比較してみよう。
さらりと比較しただけで、これだけの差が見て取れる。 結局、それぞれに長所と短所があるわけで、一概にR&Mがすべてにおいて優れているとは言い切れない。 たとえばボディの色は、材質の関係からかR&Mの方は暗く沈んだ色調になっており、艶などの差異を別とすれば、装着の方が劇中イメージに近い色になっている。 結局のところ
どうも見たところ、装着変身の方は「R&Mのフィギュアからアーマーに該当する部分を削り取り、補正を加え、無理矢理素体化させたものに新規アーマーを製作して当てはめた」かのように映る。 肩から上腕にかけての形状、下腕の極端な細さ、脚部モールドのバランスなど、二つの商品を並べて見比べると「共通としか思えない」部分はいくらでもある。 少なくとも、素体が100%完全新規製作という事はないようだ。 ライダーキックの姿勢の場合、伸ばした右足と胴体のバランスだけではなく、曲げた左足がどちらの方向に向くかが重要だ。 スチール写真を見るとわかるが、左足踵が右足太股部分にかかっている場合が多い。 これを再現するためには「膝の二重関節」と「腰の回転」「太股以下部分の回転機構」が必要不可欠で、装着クウガなどはキックの姿勢すら取る事が出来なかった。 だが、ファイズ以降の装着変身では、より自然なキックポーズが取れるようになった。 これは、とても嬉しい事だ。 さて「装着龍騎」にも、色々な武器が付属している。 付属武器の種類自体はR&Mと同数で、その造形も同じ物なのだが、実は微妙に違いがある。 今度は、装備を比較してみよう。 以下は、装着変身付属のものがR&Mのものとどう違うかを箇条書きにしたものだ。 ドラグクロー ・角が柔らかい ・首部分が下方向に曲がらない ドラグシールド ・一つしか付属していない ・ドラグレッダーの足部分の材質が柔らかい ドラグセイバー ・若干、刃の色が明るくなっている ・材質が柔らかくなった R&Mでは二つ付いていたドラグシールドが一つだけになってしまったために、装着龍騎は「両肩にシールド装着」や「両手にシールドを構える」事ができなくなってしまった。 これはもっとも残念な点だが、筆者はそれより「ドラグクローの首可動」がなくなった事の方が痛い。 よく見ると、首部分の形状がR&Mのものと異なっているのだ。 武器として使用する場合のドラグレッダーの首には、たしかに可動軸は必要ない。 だが、R&Mのドラグレッダー頭部との交換を(何かしらの理由で)やりたい人もいるのではないだろうか。 わざわざ関節を殺す必要があったのだろうか? そんな事をするくらいなら、ドラグクロー自体の手への接続方法を改善してほしかったものだ。 詳しくは「嗚呼、人生に玩具あり 第6回」を参照していただきたいが、またまた指関節への依存かと思うと、情けなくなってくる。 だが、ドラグセイバーについては意外な朗報があった。 なんと、装着変身版ドラグセイバーをR&Mのドラグレッダーにくっつけると、シッポが落ちにくくなるのだ! R&Mドラグレッダーのシッポ(ドラグセイバー)は、手などにぶつかるとすぐ落ちてしまい、なくしやすいパーツだった。 根元のジベットスレッドの保持力を高めても、あまり意味はない。 だが、材質が柔らかい装着変身版のものを使う事で、たとえシッポに手がぶつかっても、剣自体のふにゃふにゃが衝撃を消してしまい、根元に届かない。 だから、強くぶつけても根元まであまり揺らがないのだ。 もし、R&M龍騎と装着龍騎を両方持っている人がいたら、いっそドラグセイバーを交換する事をおすすめする。 装着に持たせるなら、固めのセイバーの方がいいだろうし。 装着シザース同様、龍騎にも同スケールのアドベントカードが付属しているのだが、実はコレ、まったく使えない部品になってしまっている。 本来龍騎のドラグバイザーは、下腕に固定され、さらに前方に伸びたアームを左手で掴むという、シザースバイザーと良く似た構造だ。 バイザーの上半分がスライドして、その隙間にカードを差し込むスタイルなのだが、装着変身ではこれの再現をはなっから放棄し、パーツ流用でお茶を濁してしまった。 そのせいで、せっかくのアドベントカードがまったくの無駄に終わってしまっている。 せいぜい、手に持たせてそれっぽく飾る程度の役にしか立たない。 こんなのなら、ない方がまだマシな気がしてならない。 こりゃあ…ナイトやゾルダ、王蛇などが出ても同じ轍を踏みそうな予感… という訳で、さすがの筆者もこれを取り出してシールを貼る気にはなれなかった。 ●状況: 「装着変身 仮面ライダー龍騎」は、装着変身カテゴリで13人ライダーを展開していく以上、切り出しとして必要性を見出された「だけ」の存在に見えてしまうという、不運を背負っている。 まあ、どの番組の装着変身も、最初のリリースには主役ライダーが入っているのだから、これは仕方ない事だ。 しかし、龍騎は…はっきり言って「もっとも求められていない」存在だった。 理想を言うなら、初回はR&M化していないライダーから出した方が注目度も需要も高かった事だろう。 だが、それはマニアックなファン層に対してのアピールだけにしかならず、実際に商品を仕入れる側の見解としては不安要素にしかならない。 そういった事から龍騎が選ばれたという理屈はわかるが、組まされた相手が悪すぎたか、扱いの差が歴然としすぎていて涙をそそる。 ただ現実問題として、個人商店ではシザースより龍騎の方が売れる筈だとたかをくくり、そちらの注文数ばかりを増やしてしまうというケースが多発しているそうだ。 その結果がどうだったのかは、わざわざここで語るほどのものではないだろう。 一応念を押しておきたいのだが、装着龍騎は、決して出来が悪い訳ではない。 ただ、出来が良い…と、完全に言い切れない不安要素も残っているだけに、装着龍騎の全面擁護が出来ないのもまた事実だ。 いくら「装着後の見栄え」が最優先だと言っても、素体のプロポーションが著しく悪すぎるというのは疑問だし、素体の顔も「装着ファイズ」のものと同一なのが辛い。 また例の「肖像権問題」などが絡むのかもしれないが、せめて「アレとはまったく違う印象のもの」に仕上げてほしかった気持ちは強い。 実はシザース素体の頭部も、形状自体はファイズや龍騎と同じなのだ。 だが、塗装で違いを出しているだけ、まだマシだったりする。 装着変身の素体の顔が、実際の役者とそっくりになるなんて事は誰も思っていないし、求めてもいないと思う。 七三分けよりは確かにマシだが、今後のラインナップがほとんどすべてこの顔だけになったら、それはそれでヘコむ材料だろう。 この顔や体型を眺めていると、なんとなく「やっぱり装着変身じゃなくっても…」などという気持ちがふつふつと芽生えてしまう(笑)。 だけど、まあ、これも「シザース商品化」のために必要な犠牲やお布施だと思えば…って、そりゃいくらなんでも言い過ぎか。 ただ、実質的なリメイク商品となった装着龍騎は、R&Mのイメージを払拭できなかったのは事実だ。 この後、「仮面ライダーナイト」と「仮面ライダーライア」の発売が決定している龍騎ライダー系装着変身だが、ライアはともかくとして、ナイトもまたR&Mとの比較に晒される事になるだろう。 さて、ナイトは龍騎の雪辱を果たせるだろうか…? ●総括: 散々悪口を書いてはいるものの、装着龍騎自体は決して悪い商品ではないし、今後続くラインナップに加えるのが躊躇われる存在というわけでもない。 あくまで、時期と販売形態が悪かっただけだと思う。 今後龍騎系ライダーが増えてくれば、今回のような評価も忘れられるだろうし、シザースのお祭り的盛り上がりも落ち着いてくる事だろう。 個人的には「ガイ」「ベルデ」「インペラー」辺りに注目したいので、今後も中断なく続いてほしいシリーズだと考える。 一部では「今回の装着変身ラッシュは、売り上げに響くといつ止まるかわからない」という不安要素を孕んでいる企画だという。 今後も、龍騎系ライダーは「R&M化したライダー」「していないライダー」の組み合わせで出てくる事だろう。 そうすると、ナイトの次は「ゾルダ」「王蛇」「リュウガ」「オーディン」「タイガ」という感じで続き、それぞれの相方に新参が加わるのだろうか? …なんか最後の一つが妙に中途半端になる気がするが、深く考えない事にしよう。 さて、ここに至って「DXライドシューター」の需要が見直されてきた。 そう、以前「玩具あり」でも扱った、あのめちゃくちゃ売れ残ったアレである。 全ライダー揃うというなら、ライドシューターは是非とも欲しくなるだろう。 いまだに、小さな玩具店の隅で眠っている事が多いライドシューター…今のうちに買い集めておくのも手ではなかろうか? 筆者は、一つあれば充分なんでもう要らないけど(笑)。 あ、そうそう。 最後に一つだけ。 R&Mシリーズでベルトのバックルがすり消えてしまい、泣いた人は多かったと思うが、今回も同様のパターンに陥る可能性は高い。 ここはいっそ、今のうちに部品請求を行い、Vバックルの予備の確保を(以下略) 次回「玩具ありMINI」は…筆者の財布事情と製作状況によってどう変化するかわからないので、予告は勘弁しといてください(笑)。 連発される装着変身で行くか、あるいはバイナルテックか、それとも… → NEXT COLUM |
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